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2024-06-05 36:26

【飼育員】羊の餌について考えよう


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おはようございます。飼育員の丸岡です。
今日も、人と羊が繋がることをテーマにお話ししていきたいと思います。
今日はですね、昨日のリベンジをしたいと思います。
昨日、本当は収録したんですけれど、
途中で音声がブツブツ切れてしまって、
何を言っているのかわからない状態になっちゃったので、
1つ、2つだったら上書きすることはできるんだけど、
ちょっと数が多くてさ、取り直そうと思って。
結構喋ったんだけどな、
あれね、気合い入れて喋らないとちょっと喋れないような内容だからさ、
結構頑張った方なんだけど、取り直そうかなと思って、
もう一回リベンジさせていただけたらなと思います。
こういうのって多分ね、何回も何回も口にしていくことでね、
より内容がブラッシュアップされたりするものだったりもするし、
多分今後も何回も喋ると思うんですよ。
喋っていかなきゃいけないことだと思うので、
そういうもんだと思って、もう一回喋ろうかなと思います。
今日話すのがね、羊を育てる上で、
飼育員向けのお話をしたいと思うんですけれど、
餌ですよね、餌。何をどう食べさせるのかっていうところ。
羊っていうのが、私たち人や犬や猫みたいな雑食性の生き物と、
全く異なる体をしているので、
食べるっていう行為が、ちょっとね、理解がしづらいというか、
人と同じ、自分と同じ感覚で餌を与えてしまうと、
やっぱりどうしてもね、おかしなことになってしまうと。
なので、繁殖獣と呼ばれている羊、草しか食べない羊たちの生活スタイルというか、
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食べ方をちょっと理解するのに、やっぱり時間がかかるんですよ。
これをできるだけ、皆さんにはできるだけ早く理解してもらうことが大切かなと思っています。
私、これを理解するのに何年もかかっているので、
最初のときって全然その辺、意識すらしていなくて、
言われた通りに餌を与えていて、それをずっと繰り返していただけで、何にも理解はしなかったのね。
でも理解すれば、今何が起こっているのかっていう、
羊たちのお腹の中で今何が行われているのかっていうところを理解すると、
やっぱり飼育の仕方も全然変わってくるし、
なのでそこをお伝えしたいなと思っております。
なので、これをできたら何回か聞き直してください。
私もうまくしゃべれる自信はないので、
一回聞いただけだと多分理解できないかもしれない。
何回か聞いて、そういうことなのかなっていうのを自分なりに解釈して、
それこそ反数、何回も反数して聞いてください。
じゃあ餌のことについてお話ししますが、
羊たちは草食獣ですと、反数する生き物ですというところ。
これどこからしゃべればいいのかっていうのが難しいんだけど、
とりあえず餌で何があるかっていうと、やっぱり草ですよね、羊たち。
草を食べるわけなんだけど、草にもいろいろあるじゃないですか。
一般的なお話をすると、飼育をするわけなので、
餌をどこかから仕入れて、それを与えたりしていると思います。
自分ところで土地があって、そこで草を食べさせてということもあるんですけれど、
今回は一般的に仕入れるというところで話すと、
牧草を買ってくると、それを与える。
それは草を乾燥させたものだよね。乾燥させた草を与えると。
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草にもいろんな種類があると思います。
チモシとか、スーダンとか、ルーザンとか、アルファルファとか、オーツとかいろいろあります。
私がおすすめしているのはチモシかな。
チモシが一番一般的な食べ物だと思います。
他のオーツとかでもいいと思うんですけど、
やっぱり食べるもので変わってきたりはします、この辺は。
それはそこの土地に合わせて、手に入りやすいものだったりとか、
そういったもので調整してもらえればいいかなと思うので、
絶対にこれを与えてくださいということは基本的に私はないです。
お肉とか、ちゃんと生産する目的で買うのであれば話は別なんだけど、
そうじゃなくて、ただただ飼育して育てる。
ペットみたいな感じだったり展示としてだったりとか、
そういった感じであれば、そこまでは私はこだわる必要はないかなと思っています。
むしろ大事なのは種類よりも繊維質の方です。
植物性の繊維をどれだけ食べさせるかというところに重点を置いた方がいいんじゃないのかなという考えです。
羊が1日に食べる量というのも大事になってくるんだけど、
たしか体重が50キロぐらいあったとしたら、
羊が食べてほしい餌の量、干し草の量というのは大体体重の3%と呼ばれています。
体重が50キロだったら1.5キロぐらいだったかな。
それぐらいが目安です。1日に食べてほしい量。
もしこれが生えている生の草を与えていたとしたら、体重の8%の量を与えてほしい。
8%だから体重が50キロだったら4キロぐらいだったと思います。
生の草は水分量が多いからその分ちょっと増えるんだけど、
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繊維の量で言ったら同じです。
生の草を乾燥させたら大体1.5キロになるので、
それぐらいの量を与えてほしいと。
とにかく繊維質。大事なのは繊維質をそれだけ与えてくださいという風に考えてください。
この繊維質というのも色々あるんですよ。
柔らかい繊維とか、細かい繊維。
植物の新芽とか、生えてきたばっかりとか、先っちょの方とかって柔らかくて、
細くて柔らかくて食べやすいんですよ。
根元の方に行けば行くほど、今度は太くて固くて、
茎みたいな感じになってくるので、またちょっと繊維としては固くて太くなってくると。
という感じで色々あるんですよね。繊維の質というのも。
例えば、干し草を実際に仕入れて与えている方は分かると思うんですけれど、
羊って柔らかいところしか食べないでしょ。
まず最初に柔らかいところ、美味しくて食べやすくて、柔らかいところを先に食べて、
その後に残った太い茎みたいなものね。
そこをしょうがないから食べるかというような感じで食べると思うんですよ。
なので、羊が好きなのは柔らかいところなんですよね。
ただ、ここで注意してほしいのが、本当に食べてほしいのはどっちかというと太い方なんですよね。
これを理解してほしい。
どうしても羊を飼い始めた頃の方たち、飼育員さんは、
食べ残した太いやつは質の悪い餌だというふうに勘違いされる方がすごく多いです。
この干し草は太い栗の部分がすごく多くて、この餌は質が悪いわってよく聞きます。
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逆です。
その太いやつこそ一番食べてほしいものなので、そのちもしの束はいいやつです。
どうしても飼育員さんは柔らかい、羊がよく食べてくれるちもしのブロックを探すんですけど、
それをあげてしまうと実は羊にとって体にはあまりよくはない。
下痢しやすかったりとか、体調のバランスが崩れてしまったりするので、
やっぱり食べてほしいのはその太い部分。
それをいかに食べさせるかが飼育員の腕の見せどころです。
その説明をしますね。
なぜその太いやつが大事なのか。
まず、ここで大事になってくるのが半数っていう言葉なんですよね。半数。
半数っていうものはどういうものかというと、
羊がリラックスして休んでいるとき、口をもぐもぐと動かしている姿を見たことがあると思いますが、
それが半数です。
ガムをくちゃくちゃ噛んでいるような感じでね。
一回の中に送り込んだ草をまた口の中に戻して再度噛み直す。
何度も何度も噛み直すという行為を半数すると言います。
同じことを何回も何回も繰り返すことですよね。
この半数っていうものがすごくすごく羊たちにとっては大事な作業になります。
この半数をすることによって何が行われているかというと、
胃の中に、
羊は牛の仲間なので、牛と一緒で胃袋が4つあるんですよ。
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私たち人と人の胃袋が1つある動物と全く違う消化方法を持っているので、
そこを理解する必要があるんですよね。
胃袋が4つあるってどういうことかというと、
それぞれの胃袋に役割があって、
まず胃が4つ並んでいるんですけど、
最初の胃袋を通過して次の胃袋、
その胃袋を通過して次の胃袋という感じで順番に消化していくんですよ。
それぞれの役割があって、
それによって効率よく植物から栄養を吸収していくわけなんですよね。
なので、まず一番最初に大事なのが、
一番最初の胃袋、すごく大きい胃袋です。
大容量のタンクがあるんですけれど、
そこにまず食べた草を溜め込むんですよね。
その溜め込んだ草を、草の繊維質がまだ荒い状態なので、
できるだけ細かく細かく砕いたりするために、
何度も何度も口に戻しては噛み直し、
また飲み込むという作業を繰り返すんですよね。
この時に、胃袋の中にたくさんの微生物も住んでいます。
その微生物たちが草の繊維をバラバラに分解していってくれるわけなんだよね。
微生物は繊維質が餌となって、
そこで羊と共同して、草を分解しているというのを最初の胃の中で行っています。
それをやることで、微生物がどんどん増えていくんですよね。増殖していきます。
胃の中で食べるものがかき混ざって、羊が噛み直してくちゃくちゃすることで、
より混ざっていき、それを餌に微生物はどんどん増えていく、増殖していく。
その増えたものを羊は吸収して、自分の栄養として自分の体に取り込んでいくんですよ。
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なので、そこで何が起きているかというと、
植物性のタンパク質を動物性のタンパク質に切り替えているんですよね。
なので、そこで栄養を蓄えるということを最初の胃袋の中で行っています。
なので、ハンスというものが行われないと、微生物も増えないんですよ。
それがすごくすごく重要で、いかにハンスをさせるかというところが、
羊を健康的に育てる上で大事な工程になるんですよね。
そこを意識して餌を考えて与えるということがすごくすごく重要です。
餌の種類によって、そのハンスをしやすい餌と、ハンスが止まってしまう餌というのがあるんですよ。
それが繊維の太さなんですね。
さっきお話しした太い方を食べてほしいと言っていたのがこれで、
イメージしやすいように説明すると、
一番最初の胃袋から次の胃袋に移る通り道があるんですけれど、
そこに何度も何度も噛み砕いていくとドロドロになって、
次の胃に移動するところを通過できるようになるんですけれど、
もしそこにまだ繊維の粗い固いものが通ろうとすると、
便がふさがるんですよ。太いものは通らないでねって感じでキュッと閉まるんですね。
そのキュッと閉まると同時にポンプの役割になってて、
その繊維の固いものを口の方に押し返すんですよ、ぐいっと。
また口の中に運ばれて、そこでまた噛み直されて、
その繊維の粗いものを砕いてもらって、また胃の中に送り込むということを行うんですね。
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なので、この繊維の太いものが胃の中にないと、
この反数という作用が起こらないんですよ。
これは羊が意識して反数をしているわけではなくて、
反射的に行うものなので、美途的に行えないんですよ。
胃の中に繊維の粗いものがないと、反数というのは起きづらいです。
なので、もし繊維の柔らかい細かい繊維ばかり、草ばかりを食べてしまうと、
実は反数は起きづらいんですよね。
逆に太くて粗い硬い茎みたいなものが胃の中に詰まっていると、
たくさんそれだけ反数してくれるんです。
それをすることで、何度も何度も反数して、
微生物が増えて、より栄養価の高い動物性のタンパク質を得ることができるので、
羊にとって実は大事なのは、粗い繊維、太い茎だったりするんですよ。
ここまでわかりますかね?理解できますかね?
ここで大事になってくるのが、問題というか、多分多くの飼育員が頭を悩ませるところがここなんだけど、
やっぱり羊は柔らかくて細かい餌が好きなんですよ。
太くて硬いストロー状の茎とかは残すんですよ。食べないんですよ。
思い当たるところ多いと思います。
だから、飼育員さんはどうしてもね、一番たくさん食べてほしいじゃん。
だから細くて柔らかいものをいっぱいあげようとしちゃうんですよ。
これが負のループの始まりで、これをやってしまうと、
いくら食べても全然太らなかったりとか、下痢をよくしたりとか、お腹を下したりとか、胃が全然育たない。
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半蔵をあまりしないとそうなっちゃうんだよね。
虚弱体質な羊ができたりするわけなのね。
たぶんそこで硬いものを食べないから、栄養価の高いものをあげようとか、濃厚飼料を増やしたり、
アルファルファとか、ルーさんみたいな豆科の草をたくさんあげようとしたりとかして、
よりおかしくなっちゃったりするのね。
そういう子をよく見かけます。
動物園にいる羊たちは、そういう子がすごくすごく多いです。
めちゃめちゃ多いです。
異様に太ってるよね。
不健全な太り方をしている子がすごくすごく多いです。
そこを理解する上にも、もう一個喋りたいことがあって、
例えば羊一頭だけ飼育しているのであれば、どれだけ食べているのかわかると思うんですよ。
羊って群れるから、10頭いたとして、その10頭に餌をあげるときって一斉にあげると思うんですよ。
みんながそれぞれ食べたりとかしていくので、
エサ箱はだいたいみんな一緒、みんなで食べ合うみたいな感じになると思うので、
どの羊がどれだけ食べたのかっていうのは、ちょっと把握しづらいですよね。
なので、一頭だけ群れの中で一番強いやつが一番たくさん食べて、
群れの弱い子はあまり食べれてないみたいなことは、
よくよく起きる光景だったりするんですよ。
そんな中、ちゃんと食べれているかどうか、その辺を理解することがすごく大事なことだったりします。
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あとは、羊1頭だけ育ててたとしても、1日に1.5キロ食べてほしいってなってたとしても、
実際その干草を1.5キロ与えたとして、でも実際食べている量ってどれだけかってわからないじゃないですか。
残っている餌の重さを測ればわかるかもしれないけど、
下にいっぱいこぼれてたりするし、なかなか把握しづらい。
ちゃんと食べれているのかな、どうなのかなっていうところね。
そこをちゃんと見るためにも、胃の中が今どれだけ健康的なのか、
ちゃんと草が詰まっているのか、繊維質の良いもの悪いものっていうところ、
ちゃんと太い茎食べてますか、みたいなところね。
その辺を可視化する方法が実はあって、
半数をすると思うんですよ。
半数をしたときに、胃の中から口の方に餌が送られて、
くちゃくちゃと噛むと思います。
その噛む回数、咀嚼する回数を数えてみてほしいんですよ。
この咀嚼する回数っていうので、
胃の中の状態をある程度把握することが実はできて、
これはあくまで目安ね、私の中での目安なんだけど、
例えばね、多い子だと100回近く噛みます。
一度の半数で。
口の中に送られて、また胃の中に送り戻す、
その間に100回くらい噛むんですよ。
そのときはだいたい胃袋の中身とか、
その繊維の状態はマックス100%満たされている状態。
そこから半数がどんどん弱っていく。
少なくなっていくと、だいたい50回とか40回とかに減ってきます。
それってどういう状態かというと、
胃袋の中身も今50%しか満たされていませんとか、
それぐらいの目安として、
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実は噛む回数と胃の中っていうのは比例しているので、
それで今どういう状態なのかっていうのを
胃袋の中を見ることなく把握することができるんですよ。
これを最初の頃は意識して見ててほしいんです。
餌を与えて、ちゃんと食べたと。
そのうちリラックスして半数し始めると思います。
そのときに回数を数えて、
今どれだけお腹の中が満たされているのかを見てほしいです。
それによってちゃんと餌を与えているのかどうか。
回数が少なかったら足りてないです。
なので餌をちょっと増やすか、
もうちょっと質の粗いもの、
ちょっと柔らかすぎるんじゃないかとか、
その辺をちょっと考えて餌を変えていく必要がある。
いくら柔らかくて細かい餌をたくさん食べたとしても、
半数が弱かったらそれは意味がないことなので、
その辺の良し悪しっていうところを、
噛む回数を目安にちょっと判断してもらえると、
いいんじゃないのかなと思っております。
伝わったかな?
伝わったかな?
何言ってるのかよくわからなかった人は、
半数して何度も何度も聞き直してもらえたらいいかなと。
実際目の前にいる羊を見て、
今どういう状況なのかなっていうのを自分の中で一回イメージして、
もらえるといいかなと。
羊を観察するっていうのもすごく大事で、
答えは羊が持ってるから、
私が今言ったことはあくまでアドバイスというか、
参考程度に聞いてほしいんだけど、
今自分の目の前にいる羊が答えを持ってるので、
そこから答えを引き出すためのコツというか、
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そんな程度で聞いてもらえたら嬉しいかなと思っております。
何かの参考になっていれば幸いです。
疲れた。
もし、もうちょっとこの辺詳しく教えてっていうのがあれば、
ぜひコメントください。
私もできるだけお伝えしたいなとは思うんですが、
あまり難しく考えなくてもいいと思うんです。
なんとなく、羊ってこういう生き物なんだなっていうのが、
なんとなく理解できればいいと思うんですよ。
細かく理解するのもいいとは思いますけど、
そこまでプロ意識の高い方であれば、
もうちょっとレベルの高い勉強をしていただけたらなとは思うんですが、
一般的にお家のお庭で育てているとか、
そこまでプロになる必要がないというかね。
犬猫もそうでしょ。犬猫だってみんな気軽に飼うけど、
別にそんなプロ意識はないでしょ。
そんな感じで多分、羊を飼われている方もいると思うんですよ。
そういった方たちは最低限、
この半数寿ってどういうものなのかということを理解だけしてくれればいいと思うので、
私も結局その程度です。
あまり詳しいところまで深く深く知るつもりがあまりないというところはあったりするので、
抑えておいてほしいのはそのぐらいです。
なので、私が羊とかれこれ20年ぐらいともに接しておりますけれど、
そこで得た知識とか経験から言えることをお伝えできたらなと思っておりますので、
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ぜひぜひ参考程度に聞いていただけたら嬉しいです。
ではでは、きょうも羊とつながってまいりましょう。
ではでは。
36:26

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