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豚と猪、夢の旧作。 豚が猪に向って自慢をしました。
私ぐらい、結構な身分はない。 食べることから寝ることまで、すっかり人間に世話をしてもらって、
ごちそうは嫌というほど食べるから、こんなに太っている。 人と喧嘩しなくてもいいから、牙なんぞはいりようがない。
私とお前さんとは親類だそうだが、同じ親類でもこんなに身分が違うものか。 猪はこれを聞くと笑いました。
人間というものは、ただでいつまでもごちそうを食わせておくような親切なものじゃないよ。
人の厄介になって威張るものは、今にきっと罰が当たるから、見ておいで。 猪の言ったことはとうとう本当になりました。
豚は間もなく人間に殺されて、 食われてしまいました。