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電信柱と黒曇
夢の急削
電信柱が寒い風にあたって、
ピー、ピーと泣いておりました。
黒い雲が来て、
何を泣いているのだい?
寒いからさ。
お前のような雲が来るから寒いのだ。
こちらへ来ないでくれ。
俺が悪いのじゃない、風が悪いのだ。
俺は風に連れられて来るのだから。
俺は黒いものが大嫌いだ。
この間もカラスが止まって、
アホー、アホーと俺を笑った。
それじゃあ、これはどうだ。
といううちに、
白い雪をちらちらと降らしました。
電柱は黙ってしまいました。