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2024-09-09 02:37

#159【青空文庫】みけのごうがいやさん

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小川未明「みけのごうがいやさん」

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Ogawa Mimei title:Mike no Gogaiya san

Gogai=newspaper extra

00:01
みけのごうがいやさん、 小川みめ、赤虎がみけに出会って、
「その首につけたピカピカするものは何ですか?」 と聞きました。
「うちのぼっちゃんがつけてくれた鈴です。」 とみけが答えました。
「どれ、歩いてごらんなさい。」
みけが歩くと、カラカラカラと鈴が鳴りました。
「あはは、ごうがいやさんみたいだ。」 と赤虎が笑いました。
みけは恥ずかしくなりました。
「なんでこんなものをつけたのかな?」
みけは考えながらおうちへ帰ると、
ちょうどネズミが窓の上へちょろちょろとのぼりました。
これを見つけたみけは目をまるくしました。
ネズミは問いをつたって、枝についた赤い柿を食べに来たのです。
「悪いやつだ。」
みけはへいにのぼりました。カラカラカラと鈴が鳴りました。
利口なネズミは猫の来たのを知ると隠れてしまいました。
みけは残念でたまりません。
夜までじっと窓の上でネズミの出るのを待っていました。
コロコロコロとあちらで鈴の音がします。
おや?誰だろう?
とみけは月の光で見ますと、
ネズミが霧の木へのぼり、身をゆすって猫をからかったのです。
みけは赤トラのうちへ行きました。
赤トラさん、ネズミがばかにするからどうぞこの鈴をとってください。
とたのみました。
赤トラはそうだろうと言わぬばかりに、
と言って、みけの首から鈴をとってやりました。
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