タンスの匂いについて
こんばんは、蜜のあじ子です。
お正月と成人式が終わって、そろそろ卒業式のシーズン、着物を着る機会が増えてきたなって思います。
レンタルや、新しい着物ならともかく、お母さんやおばあちゃんのお古を着ると、これが気になります。
今夜は、タンスのにおい。
着物だけに限らないんだけれど、古いタンスって、独特の香りがしますよね。
いわゆる、虫除けの香り。
私は着物がわりと好きで、
例えばね、最近お出かけしようって思うときに、洋服が決まらない。
結構持ってるんだけど、決まらない。
もちろん時と場合によるんだけど、
お食事や飲み会、そしてヘッドバンギングとかしないようなコンサートやライブには、結構着物を着ていくことが多いです。
そうだな、お出かけ着より着物の方をたくさん持ってます。
着物って、ちょっと贅沢なイメージがあるかもしれないけど、
もちろん自分であつらえたものとか、親に買ってもらったいい着物も持ってるんだけど、
ほとんどがリサイクルショップやいただき物、お値段3桁のものもたくさんあります。
そんな古い着物、管理がいいお店で買ったものだと気にはならないんだけど、
特にいただき物、おばあちゃん世代のものをもらうときには、このタンスの匂いが気になります。
防虫剤の匂い。
防虫剤の歴史で言うと、明治時代に樟脳が使われるようになって、
樟脳って、もともとは楠の木から取れる天然の香り成分。
これはね、ほんとすっごい爽やかでいい香りがするのよ。
これが大正時代に石炭を原料とするナフタリンに変わり、
昭和に入って、パラジクロルベンゼンっていう、いわゆる匂いの強いタイプが主流になったと言われてます。
今の虫除けって、匂わないですよね。商品名にムシューダってついてたり。
あの虫除けは、ピレスロイド系と言って、匂いがないタイプの虫除け。
1980年代以降は、おそらくこの無臭のタイプが主流になったんじゃないかな。
なので、もしかすると若い人たちは、白い塊がどんどん減っていくナフタリンやパラジクロルベンゼンなんて知らないかもしれない。
でも、絶対どっかで嗅いだことあると思う、あの強烈なタンスの匂い。
今でもね、売ってるんです。この匂いがあるタイプ。
多分、おばあちゃん世代は、匂いがないと効かないって思ってるんじゃないかな。
この防虫剤、揮発してタンス全体に香りが広がって、虫をやっつけるものなので、基本的には干しておけば匂いは取れます。
防虫剤の歴史と現在のタイプ
ただ、着物みたいにずっとタンスの中にしまってあったものって、本当に強烈でとっても素敵な着物をまとめてね、いただいたことがあったんだけれど、
半日ぐらいかけて整理をしてたら、自分が虫かと思うくらい具合が悪くなったことがあります。
この揮発性の虫除け剤、水には溶けにくいので、実は洗濯したところであまり取れなかったりします。
もちろん着物は、そんなに簡単に洗濯できるわけではないので、匂いを取る方法としては、しっかり風を通すこと。
本当は、シルクでできている着物をお日様に晒すことはしたくなかったんだけれど、そのいただいた着物は、あまりの匂いのために、一週間ほどベランダに干されてしまいました。
おかげで、今でもその素敵な着物たちは、私の中で一軍の着物として活躍しています。
最初にちょこっとお話しした、とってもいい香りの楠の木の防虫剤、樟脳については、また別の機会にお話ししたいな。
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