『北朝鮮に出勤します』との出会い
おはようございます。ひとり旅食日和のHACHIです。 このチャンネルでは、ひとり旅が好きな私が、現地で見た素敵な景色、美味しい食べ物、あるいは日常について、ゆるっとおしゃべりをしています。
今日はですね、久しぶりに最近読んで、良かった本の話をしようと思います。 今年読んだノンフィクションの中で、ベスト3に入る、まぁちょっと今のところナンバーワンかもしれないんですけれども、
面白かった1冊をご紹介します。 そのタイトルはですね、北朝鮮に出勤します。ケソン工業団地で働いた1年間。
キム・ミンジュさんという方が書いた本です。 この本に出会ったのがですね、三原座屋にトワイライライトというカフェとギャラリーみたいなところが併設された、とっても素敵な本屋さんがありまして、
そこは本当にオススメなので、もし三原座屋に行く機会があればぜひ行っていただきたいなと思います。 そこで見つけた1冊なんですけれども、まず北朝鮮に出勤するってなんだろうという気になるタイトルからですね、私のピントをきまして買いました。
開城工業団地での勤務と閉鎖
そしてですね、恥ずかしながら私はですね、ケソン工業団地というものの存在自体を知らなかったんですね。この本で知ったんですけれども、北朝鮮の南西のエリアにですね、軍事境界線から10キロぐらい北に作られている工業団地で、
韓国の企業が工場を建てて、北朝鮮の労働者の人たちを雇って働いてもらうという、南北で協力している事業なんですね。
一番栄えていた時はですね、100社を超える韓国企業が入っていて、北朝鮮の労働者がだいたい5万人ぐらい働いていたそうです。
そこでですね、韓国の人が軍事境界線を超えて北朝鮮で働けるんだというところにまず驚きました。
この著者のキムさんという方はですね、栄養士さんなんですけれども、この団地の中で食堂がありまして、そこで働いているんですね。
そこで働くためにですね、ソウルからバスで軍事境界線を超えて通っていると。
基本的に平日はずっとそこの団地の中で過ごしていて、週末だけソウルに帰るという生活をされていた方です。
ご結婚もされているんですけれども、すごく理解のあるご主人で、旦那様でそういう生活をしていたという話です。
この時点でなかなか通常では考えられない生活だなと思うんですけれども、この方は1年だけ働いたみたいなんですけれども、
この本の1年間の勤務の終わりというのが、2016年にこの団地自体が閉鎖になったんですね。
そこの団地の閉鎖とともに終わったという形になるんですけれども、
食堂の残飯から見える暮らしの違い
読んでいて一番印象に残ったエピソードを一つ話そうかなと思ったんですが、
全部のエピソードが私たちが普段なかなか想像できない内容が詰まっていまして、本当にカルチャーショックを受けました。
例えばなんですけれども、その食堂で出た残飯ですね、本当にゴミとして捨てるもの、一度捨てたものをですね、
北朝鮮の従業員の方たちは何回も使っているビニール袋、色もついているようなビニール袋を持ってきて、
パパッと残飯を入れて持ち帰るらしいです。
ご飯を持って帰るというのが、彼らの普段の食事はですね、薄いスープにご飯を入れて、
大根の塩漬け、お漬物みたいなもので食べるという、とっても簡素な食事を家ではしているような人たちで、
ただこの団地の食堂に出てくる食事というのが、いわゆる韓国料理なんですね。
ちじみとかマンドゥ、とんかつとか、普段彼らが北朝鮮でなかなか食べられないごちそうが毎日出ると。
だから残ったら絶対持って帰るんだそうです。
生ゴミもたくさん出ると思うんですけれども、これもですね、生ゴミもたくさんあるのに重いのに、
それも袋に入れて持って帰るらしいです。
一度キムさんが理由を聞いたら、家に豚を飼っていて、その餌にするからと言って持って帰ると。
そういう生活水準の差の大きさが、このエピソードだけでもわかるんですけれども、
全てのエピソードに対して全然違うんだなというのがよくわかる話が多くて、
自信と伝わってくる内容が多かったです。
あとはですね、その北朝鮮の人たちとのコミュニケーションの難しさとか、
あと本当に揉め事が多くてですね、そこもこの本の読みどころです。
でもこの本を書いたキムさんはですね、もう全然へっこたれないんですね。
とっても懐が広い方で、読んでて気持ちよいんですよね。
もうすごいなキムさんと思いながら、感心しっぱなしで読みました。
キム・ミンジュさんの平和活動
この本を書いたキム・ミンジュさんという方も、なかなかやっぱり素敵な方で、
活動自体がとても素晴らしいんですね。
お若い頃にパキスタンでボランティア活動を経験して、
そこをきっかけに色々と周囲の色んな問題ごと、社会問題に関心を持ち始めた。
特に北朝鮮の飢餓問題、食糧不足で飢えで亡くなる方とかが一時期多かったんですけれども、
そういったところに関心を持って、あとは南北統一っていうのを彼女はやっぱり願っていて常に。
ということもあって、栄養学の修士号を取って、それでケソン工業団地で働いたと。
工業団地が閉鎖になった後は、お仕事がなくなったので、どうしようかなと。
仕事を探しているうちに、なんと脱服者の支援活動をすると。
彼女は栄養学の資格を持っているので、もう食の専門家としてサポートをしているそうです。
今もずっと南北統一のために精力的に活動されているそうなんですね。
本当にこの方はやっぱり平和のために、南と北のその平和のために動いているっていう、
そういう人って本当に強いなと思いました。
日々の生活を私はただダラダラ淡々と送っているだけなので、
簡単のため息をつきながら読んだんですね。
本当に自分で何かを動こうと思わない時点でちょっとダメダメだなと思うんですけれども、
すごいこういう方がいるんだなと思いながら読み終えました。
ちなみにですね、今年読んだノンフィクションは他にもとっても良かった作品があって、
多分以前どこかで紹介したかもしれないんですけど、
日本の街で屋台が踊るという本ですね。
これもね、とっても面白かったので、ぜひ読んでいただきたいなと思います。
食を通して近く感じる世界
ということでですね、今回読んだ本はですね、
食という身近なものを通して遠いと思っていた世界の暮らしがですね、
ぐっと近く感じられる一冊でした。
文化の違いとかもやっぱりものすごく詳細までわかるような面白い、
読みやすい本だったので、ぜひ機会があれば読んでいただければと思います。
それでは今日も最後まで聞いていただきましてありがとうございます。
良い一日をお過ごしください。