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えー皆様、一隅安子でございます。 本日もスイッチオンの三角マークをポチッと押していただきまして、ありがとうございます。
スタイフでのような落語の回に入れていただきまして、 これから初めてのような落語をさせていただこうと思います。
まあね、知らないっていうのは恐ろしいもんで、恐ろしいっていうのは、 怖い怖い怖い、はてなんでございましょうか。
まあとにもかくにも始めさせていただきます。 お題は、饅頭こわい。
町内の若い衆が集まって馬鹿っぱなしに花を咲かせていると、 怖いものはなんだという話になり、
そんなことを話していると、一人の若いやつが真っ青になって飛び込んできた。 聞けば途中ヘビが出てきたので、びっくりして走ってきたと言うじゃないか。
何が言ってやんね。何が怖いって言った。 聞いてりゃなんだと言い訳もんが、ヘビが怖いの。
クモが怖ぇの。アリが怖ぇの。ベラポめ。 いいか。人間は万物の霊長と言うじゃないか。
青大将が怖いだって。 わーわらせやがれ。
俺なんざ青大将キュキュキュッとしごいて、 蜂巻きにしてカッポレを踊ってやら。
ふぅ、大変な野郎が出てきたぜ。
クモなんざどこが怖いんで。 クモを二三匹捕まえて納豆の中に叩き込んでかき回してみろ。
納豆が糸引いてうめぇのうまくねえの。
アリなんざ石版を食う時にゴマの代わりにパラパラかけて。
まあもっとも土地でゴマがかけ出して食いにくいっつうのもあるかな。
まあ馬なんざなりは大きくなったって。 猟犬はちっちゃいもんだ。
食ったら桜肉といってオツなもんじゃねえか。
俺なんざ生意気言うわけじゃねえが、 怖ぇもんなんか一つもねえ。
周りの奴らがそれでも一つぐらい怖ぇもんがあるだろうとしつこく食い下がると、
辰吉は妙に弱気な感じになって。
そりゃ恥になるから言わねえとつぶやいた。
それでも教えろと詰め寄ると。
実、まんじゅうが怖ぇんだ。
まんじゅうってあのあんこの入った食べるまんじゅうのことかい。
こりゃ面白え。
まんじゅうまんじゅうというたびにいやがるもんだから、
図にのっていろんなまんじゅうの名前を並べ立ててやった。
とうまんじゅう、くりまんじゅう、そばまんじゅう。
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そのうちにみるみる辰吉の顔色を青ざめて、
とうとう布団にくるまって寝込んじまった。
そこで別の部屋へ移った奴らは、
生意気な野郎だからまんじゅうをたくさん買って懲らしめてやろうと話がまとまった。
てんでに買いに出かけ、山のようにまんじゅうがそろった。
とうまんじゅう、さけまんじゅう、そばまんじゅう、くりまんじゅう、ちゅうかまんじゅう。
これを寝ている辰吉の枕元へきれいに並べて、
隣の部屋に移ってから声をかけた。
「おい辰吉。」
むくっと起きやがった辰吉は、まんじゅうの山を見て泣き出した。
してやったりとみんな大喜び。
ところが、よく見るとどうも様子がおかしい。
このとうまんじゅうは本当に怖い。
くりまんじゅうはなるほど怖いな。
こっちのそばまんじゅうはやっぱり怖い。
辰吉は泣いているふりをしながら、うまそうにまんじゅうをパクパクパクパク。
「ああ、食べきれないまんじゅうは風呂敷に包もうとまでしているぞ。」
「おい辰吉、一体おめえが本当に怖いのは何なんだ。」
「いいお茶が一番怖い。」
お後がよろしいようで、一途やあんこでございました。