1. つぶ安🧡心のチューニング
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第八席:落語【しじみ売り】
2023-03-02 29:35

第八席:落語【しじみ売り】

第八席:落語【しじみ売り】

大好きな志の輔師匠の「しじみ売り」
何度聴いても心が熱くなるこのお話ですが、ある時ふと私も口に出してみたくなり。無謀にもチャレンジさせていただきました。ご縁をいただければ聴いてやってくださいまし。


第一席【饅頭こわい】
https://stand.fm/episodes/63105386e5153f9dca0a8f48

第二席【長屋住まいのおよねさん】
https://stand.fm/episodes/632c273492ec2a44f9a0c7c4

第三席【およねさんの空耳アワー】
https://stand.fm/episodes/6345375ae769dc8b987fd09a

第四席【寿限無】
https://stand.fm/episodes/63513a3c7d8c9c9a2cff2043

第五席【親の顔が見たい】
https://stand.fm/episodes/63874adfba21ad9670779f7c

第六席【粗忽長屋】
https://stand.fm/episodes/63a508ad0b74573851fbeca2

第七席【転失気】
https://stand.fm/episodes/63d3969385f1c4875a9aaba0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
モンブラン亭パーク師匠
https://stand.fm/channels/5fa791cfae8f0429979c1e5d


#のようなスタエフ落語会
#落語
#しじみ売り
#志の輔落語
#モンブラン亭パーク
#鈴木安子
#一途家安子
#ごきげんに生きる
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感想

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00:11
皆さま、こんにちは。市津谷安子でございます。
本日も三角マークをポチッと押していただきまして、誠にありがとうございます。
このスタイフでは、モンブランテーパー国書の下のような落語の回というのがございまして、
私もお仲間入りをして、本日は第八席目を務めさせていただきます。
ちょいと長バージョンでございますが、ご用意いただけましたら、どうぞ最後まで聞いてやってくださいませ。
お題は【しじみ売り】でございます。
さて、ここのところね、あれもこれもと音が上がって、まあ大変と感じることも多いございますが、
皆さまにおかれましてはいかがでしょうか。
それでも回っているところでは、うまいこと回っているんでしょうかね。
まあ昔から金は天下の回り物を使ってなんぼと言ったり聞いたりもしましたけどね、
どうもくるっと回って猫の目みたいな。
まあそれでもね、金持ち皆幸せかというと、
人の心ってのはややこしいもんでね、
満たされるっていう感覚は、昔も今ももしかしたら心模様っていうのが関係してくるのかもしれませんよね。
愛は勝つ。勝つじゃなくてしじみでございます。
ねえおじさん買ってくれよしじみ。
うるせえなあ。買わねえよ。何名いったらわかるんだよ。
なあ、おめえが持ってくるようなしじみってのはうちじゃ扱わないんだよ。
そんなこと言わないで買ってくれよなあおじさん。
今日のしじみはさ、いつものしじみとさ、違うからさ。
何をのかしらわんないつもと同じしじみじゃねえか。
違うんだよおじさん。
今日は川のところで頼んだんだよ。
おじさんとこの店で扱ってもらえるようにいいしじみだけ集まってくださいってお願いしたら、
あいよーっていいしじみだけこの籠の中に集まってくれたんだよ。
ったくもう大人をからかうようなこと言うんじゃねえよお前は。
あのな、いつもどんなしじみをまあまあまあそんなことどうでもいいや。
もう出てって閉めろよ。雪がふっこんで寒いんだからもう早くよそへ行って買ってもらえんよ。
よそじゃ買ってくれないからこの店に来てんじゃないかさ。
よそで買ってもらえない。もうなんでうちに買わなきゃならないんだよ。
だってさだってさ、よそのお店は小さいから買いたくても買えないの。
でもおじさんとこは大きいお店だから買えるんだよ。
大きいお店は小さいお店ができないことをやるのが大きいお店の役目だ。
なにをぬかしやがれこのちくしょう。大人からかんやがって。
03:03
もう出ていけ。出てけってのはもう寒いんだから。
もう早く出てけってんだよ。
大きな声出すなよ。
あ、どうもだんな。いらっしゃいません。どうぞお入りになってください。
今ちょっと小僧にごぼうと言っておりまして
大人げねぇなぁ
いやだなこいつ子供のように見えて子供じゃないんですよ
なんだ?子供のように見えて子供じゃないって
いやぁ毎日毎日しじみ売りに来るんですよ
うちじゃこんなしじみ扱わないって言ってるんですけど
毎日毎日来るんですよ
今日なんかいつもとしじみが違うんだ
しじみに頼んでいいやつだけ集まってもらったんだとか
なんとか言っちゃって
もう訳わかんなくてもうほんと困ってるんですよ
おぉおぉおぉ面白いじゃないか
坊主いいしじみだけ集まってるんかい
はいおじさん見てくださいこのしじみ
みんな胸張ってるでしょ
おじさん胸がしじみのどこにあるかよくわかんないけど
ああそうか
ということはお前さんしじみと話ができるのかい
はいあのあのあのあのね話もできるし名前も知ってますよ
へー名前もあるのかい
はいこれなんかしじみその1これかその2その3で
わーいいってことよそうかいよし
じゃあおじさん買ってやろう
えっありがとうございます
ありがとうございますあのワニいっぱい8モンです
あの何杯いりますか
んそうだねじゃあ全部買ってやろう
えっ全部おじさん全部本当にあたりも
いやいやお前はいらないよお前買ったってしょうがないじゃないか
えー全部買ってやるよ
あっありがとうございます
えっとそれでえっとどこに開けましょうか
あーそうやね
あーじゃあ表行ってなあそこに橋があるだろう
あの橋の上から川の中に全部開けちまえな
えっ逃がしてやるんですかい
もったいないですよ
もったいないことはないだろう
また明日行ってなお前がいいしじみさんだけ集まってくださいよってお願いすると
また同じのがここに集まってくるんじゃないのか
あーそうですね
じゃあ逃がしてきます
うんでな逃がし終わったらこっち戻っておいで
しばらくおじさんこの店のどっかで一杯やってるから
で温かいものでも一緒に食おうじゃねえか
あーありがとうございます
はいじゃあ急いで逃がしてきます
あーいいいい雪があるから滑るんだから分かった分かった待ってるから
来るまで待ってるからそんなに急がなくても
06:04
そうそうそう分かった分かった気をつけるんだぞ
転ぶんじゃねえぞ
かわいい坊主だな
すいませんどうもおいでになったらそろそろお金を使うことになってしまって
何を泣かしやがってどう見てもお前も俺もあの坊主よりは税に思ってるのは間違いないんだよ
それ見たかいあの寒い中雪の上薄足でもってわらじ履いて
赤切れだかしぼやけだか血にじませてて
お前はたまには買ってやれ
あのお連れさんが離れの方に待っていらっしゃいます
今をご案内を
いやいい案内でんぞ
奥なんだろ
まあ初めて来たってわからん離れなんだろ
忘れるよりあの坊主帰ってきたら俺のいるところ連れてきて頼んだぞ
はい分かりました
でまだ店は開けてないもんで仕込みも終わってなくてろくなもんがありやせんが
いえいえ朝からからだからいいよいいよ
で頼んだぞ
はい分かりました
どうぞごゆっくり
はい兄貴はい手寒かったろ
ああ何誰も案内してこないの
たくま聞かない気の利かない店だな
いやいやそうじゃないんだよ
俺がいらないってそう言ったんだよ
ああいいお店だな
いや前はちょくちょく来てたんですけどね
でいつ戻ったんだ江戸に
一昨日や
まあまあね早い話が江戸にいられねえからあちこちうろうろしてたようなもんでね
でもなんですよね
兄貴の噂はどこ行っても文字切れだ
ああいう人に出会いたいな
ああいう人からお金もらいたいな
どこの誰だかわかんねえけど
いるんだったらこっちの方から行きたいぐらいだと
ほぼどこ行っても身に入ってきて
思わず俺知ってるぜって言いたくなっちゃったりして
おいおい余計なこと言うんじゃないよ
だけど兄貴俺も兄貴みたいになりたいよな
まあまあだからそういう話はするんじゃねえ
あーおー坊主坊主
こちらこちら
いいから開けて入っておいで
おじさんありがとうございました
逃がしてきたかい
はいはい逃がしてきました
すっごい喜んでました
磯汁にされるのかって思ってたら川に逃がしてくれて
本当に喜んでました
そんでおじさんによろしくって
兄貴兄貴何ですかこの坊主
えーなんだいって
小さくたって磯汁屋さんだ
ほら入るこっち
ほら火鉢のそばであったんな
えーそれで何かい
おめえさん毎日あやって磯汁売ってるのかい
はい
09:01
ふーん
いくつだい
11です
エレーなあ
遊びたい盛りに毎日磯汁か
はーん
よっぽど店の旦那うるさいこと言うのかい
店とかで売らされてんじゃないんです
自分でとって自分で売ってるの
だから言ってみるとあたえが旦那ってこと
あーそうだな旦那だな
あー旦那
たまお焼きほら食いなたまお焼き
あーありがとうございます
あのー持って帰ってもいいですか
食べればいいじゃねえか
うんあ箸がねえか
あそうじゃないんです
あのー持って帰って
母ちゃんと姉ちゃんに食べさせてやりたいから
ふーん
おめえお母さんとお姉さんと暮らしてんのか
お父さんは
3つの時に死んだ
あそうかい
あーそりゃ悪いこと聞いたな
お母さんと姉さんは何してるんだい
何もしてない
寝てる
患ってる
患ってる
まあお母さんはな年だからということもあるかもしれないが
姉さんはよ
同年が離れてったってねえ
どうして患ってるんだい
あじさんこの話面白くないですから
この先聞いてもしょうがないですよ
かーぞー
兄貴が聞いてらっしゃるんだよ言えよ
あいいよ
言いたくないこと言うんでいいよ
おーそうだそうださっきの指示みたいに払わなきゃね
いくらだい
いやわかんない
いくらだって
いやわかんないんです
さっきお兄こういっぱい八文とか何とか言ってなかったか
だから数えりゃわかるでしょ
だって売り切れたことなんていっぺんもないし
ざるの中に何十本あるかもわからなかったし
一日百文売れることなんかなかったし
めったにないもんな
うんとんとだから
えっといっぱい買ってくれたから
おじさん百文におまけします
いいよお前のおまけなんかしてもらわなくて
よしよしわかった
じゃあここに二百文置く
それでいいか
ありがとうございます本当に本当にいいんですか
ありがとうございます
それからなここに五両ある
これはおめえじゃないぞ帰ってな
おっかさんと姉さんにあったけぇもん食べさせてやんな
ん?こ、これはだめです
これはあのこれはもらえないんです
なんで
12:01
もらえないんです
姉ちゃんが朝出かけるときいつも
知らない人から金もらっちゃいけないよって
毎日そう言うから
うーん
まあ間違っちゃいないやな
知らない人に金もらうってのは別に褒められたことじゃねえからな
うーんだけどなんだいその姉さんが毎日おめえに言うってのは
本当におじさんあのねこの話聞いても面白くないですよ
かーざー
よしわかったいい言いたくねえことは言わないほうがいいよ
それでいい
でもなおじさん一言でも面白い話を聞かせてくれってそう言ったかい
面白いとか面白くないとかそういうことじゃないんだ
まあ何の縁だが知らねえが同じこう一つところにこうやっていて
おめえがエレーなあと思うから
どうしてそうなのかなあなんて思って
まあ話を聞こうとしただけでな
別に面白い話が聞いてるわけじゃねえ
いいお前がどうでもどうしてもこう言いたくねえやつになったら
別に聞かなくたっていいわな
おじさんそんなこと言わないでくださいよ
おじさんは買ってくれましたしいい人だと思います
いいですいいですじゃあわかりました話します
でもそっちのおじさん聞かないでください
なんだとなんだお前は
いいからいいから
どうしたんだい
はい3年前です
うちの姉ちゃん新橋のコンバルで芸者やってたんです
おー新橋の芸者さんかいじゃあ綺麗なんだ
すっごく綺麗ですだからいっぱいお客さん来ました
で神殿屋の正之介さんっていう人が姉ちゃんのこと好きになって
姉ちゃんもその人のことが好きになって
じゃあ一緒になろうって
でも若田菜のお父さんとお母さんが
芸者とは一緒にはできないって言って
会わせてもらえないから
ということで2人で旅に出ちゃったんです
おーそれはそれでかわいそうだな
はいでしばらくして箱根っていうところで雨が降ってきて動けなくなって
部屋にいたら
妻がいて妊娠の良くない2人が入ってきたんですって
姉ちゃんはシャミ製品っていろんなところでお金もらって
若旦那は語でいろんなところで教えてあげて旅してたんですって
でつまらないから語でもやろうって言われて
若旦那は語が好きですし上手ですからじゃあやりましょうってやったんですって
そしたらしばらくしてからどうも気が入らない
15:00
金がかかってないとつまらないって言ってお金をかけようってことになって
若旦那上手ですからまあいいですよって始めたんです
一両かけよって若旦那が買って
一両かけよって若旦那が買って
そしたら向こうが少ないからだってもっと大きくかけないと
って言って5両でやってみると若旦那が負けて
でまた1両でやると若旦那が買って
今度は10両でやると向こうが買って
まあ金額は小さいと若旦那が買って大きいと向こうが買ったんですって
あーそれ一家様か
後でわかったんですって
二人はすっごいそこら辺りはみんな知ってる悪いやつで
気がついたら100両負けてて
で払ってもらおうってそんなお金ありませんって言ったら
じゃあそこにいる女をもらっていくって
もう若旦那一生懸命止めようとしても
二人で殴ったり蹴ったりして姉ちゃん連れていこうとして
もうあの時はダメだと思ったって若旦那そう言ってました
そしたら反対側のふすまがいて男の人が一人入ってきたんですって
いい男の人だったって姉ちゃんそう言ってました
都内で聞いてれば同じ江戸からの人が困ってるの見捨てちゃいけないからって助けに来たと
お前たちそんなに金が欲しかったらこれ持ってけって
ところから100両出して二人に投げつけたんですって
100両
二人慌てて拾ってありがとうございましたってペコペコしてたんですって
そしたらその人がじゃあ仲直りのためにもう一杯飲もうかと
お酒飲み始めたんですって
でお前たちサイコロでもやるかできるかって言ったら
できますって言ってじゃあ遊ぼうってことになってお金かけたんですって
そしたらその男の手すんごく強くて
私と100両全部取り返しちゃったんですって
でねお前たちみたいな弱いものだとつけこんでくるやつは
今役に呼ぶからもう引き渡してるよ
そのつもりでもうお金しろって言ったら
二人転がるようにして逃げちゃったんですって
でその後でなんでこんなところに二人で旅してんのかって聞かれて
お父さんとお母さんが許してくれないからって話をしたら
それは必ずわかってもらえるから諦めないで話をしなさいって
ただねこれから江戸に戻っても仕方がないだろうから
ここまで来たんだったらお医者さんに行ってお札もらって
そのお札を持って帰って
お父さんとお母さんにお願いすれば必ず叶うって
18:00
でここに50両ってお金があるからこれ持って旅しなさいって
くれたんですって
で俺はどこどこに住む誰々というものだから
もし願いが叶ったら訪ねてきてくれて
一緒に祝いの酒でも飲もうかって
そう言ってくれたんですって
もう姉ちゃんとバカ旦那本当に嬉しかった
そう言ってました
いい話だな
ねえ兄貴いい話ですよね
おじさん聞いてたんですか
聞いてるよなにうるせえな
おじさんもいい話だと思うよ
それがどうしたい
ここまではいい話なんです
それからお医者様に向かって旅してたら
どこかの宿で朝起きて
庁場のところでお金払ってたら
何人ものお役人さんがドカドカドカって入ってきて
急に若旦那の手掴んで
この金どうしたんだって言われたんですって
何がなんだかわからないけど
どうしたんですかって聞いたら
この金はどこどこの屋敷から盗み出されたお金だ
ここにちゃんと印がある
こっち来いって言われて
違うんですこれはもらったんですって
そう言えばよかったのに若旦那
拾ったんですってそう言ったんですって
なんでそんなこと言ったのって聞いたら
助けてくださった恩をあだて返すわけにいかないって
これでいいんだって
だって拾ったって言ったって
そんなすぐにバレちゃうんですよ
だから結局2人連れて行けってなって
今は若旦那は古田町の牢屋の中にいます
姉ちゃんは家にいますけど
親さんがずっと見張るってことで家にいるんです
でも毎日毎日若旦那が
かわいそうだかわいそうだって言って
食べるものも喉を通さないから
どんどん痩せていっちゃって
今もう動けなくなっちゃって
若旦那が言ってくれればいいんです
もらったって言ってくれれば
若旦那帰ってこれるんです
帰ってこれれば
あたりだってしじみ売らなくていいんです
でも恩をあだて返すわけにいかないって言うから
あたりずっとしじみ売ってるんです
あたりだって欲しいよこのお金
欲しいけど姉ちゃんが毎日そう言うから
もらえない
話はおしまい
あたりのど渇いちゃった
21:02
くまくまちょっとそこの鉄瓶のお湯冷ましてやんな
そうか大変だったな
だけどな坊主
ここにある金はそんな金じゃない
そんな金じゃないから安心して持ってきな
姉ちゃんまた泣くから
じゃあこう言ってやんな
大変だったなって
でも確かに印がついてたってことは
刻印があったってことだろう
してみればそれは盗み出された金だ
その人は泥棒ってことになるわな
でも泥棒だってきっと命がけなんだ
人のところに忍び込んで取る
その命がけで取った金を
そうむやみに人にはやらないんじゃないかなってね
本当に助けてやりたいから
おじさんがくれたんじゃないかなと
あとひょっとすると
気持ちのこもってね
肩着の金よりもありがてえと思わなきゃやってらんねえと
くれた人がそう言ってたと
そう言って渡してやんな
もしかしたら受け取ってくれるかもしんないじゃないか
まあ断られたらここに持って帰ってくればいいよ
おじさんまだちょっといるからどうだい
ありがとうございます
ありがとうございます
じゃあ渡してみます
おじさん本当にありがとうございます
それからそこにある卵焼き包んでもらって持って帰んな
転ぶんじゃねえぞ
倒れちゃったらぐしゃっとなっちゃうんだからな
これからもお母さんとお姉さんのために一生懸命やりな
ありがとうございます
じゃあ行きます
そっちの何にもくれなかったおじさんはありがとう
うっせえごんちきしようこの野郎
閉めてよ閉めてよ全くもう
兄貴あんなガキに五両もやることないじゃないですか
いいじゃねえか
いいじゃねえかって
あれは口から生まれたベラベラベラベラ
もう本当か嘘かも分かんないじゃないですか
ああそうだよな
本当か嘘かも分かれねえからな
分かれねえから五両はもったいないよな
うん
でも本当だからしょうがねえや
ああ確かに三年目だったなあ箱根の宿
隣の部屋でも埋めてやらず女と男
助けてやろうと思って行ったんだよ
五十両やったのは俺だよ
兄貴
兄貴がやった
老中下等表栄の女
24:01
まあ悪いことのし放題
尺に沿ってなんとかしてやらなきゃって都道の妻に盗みに入って
取った金が三百両
まあ黒品がついてるのは知らなかったなあ
あくる日だしらえぶれはもうないんだよなあそのまま渡しちゃって
あとは世間に舞いちまった
まあ早い話
あの坊やにしじみ売らせてんのは俺なんだな
まあまあだけどさ兄貴姉さんも作ったんじゃねえかよ
大きそうな綺麗な姉さん売られだったら今これ生きてるか死んでるか分かれねえんだからさ
まあそうだよなそうかもしれないな
でもその赤棚っていう男だよ
古伝魔女の牢で口割ればそれで済むのに
俺のところに長い赤血はそれを大肌で返せねえと
口割らずにいるってその若旦那がよ
はあ
兄貴いいことしてんのにさそんな
いやまあしょうがないやな
そろそろ年貢の治め時恐れながらと名乗って出るか
何言ってんだよ兄貴言ったら戻ってこれねえよ
しょうがねえよ
しょうがねえじゃねえよ兄貴のことあてにしてやるやついっぱいいるんだよ
兄貴にもらって助かってるやつ世の中たくさんいるんだから
兄貴がそんなことしてどうなるんだよ
おめえがやるんだよ
俺できないよ
俺がそんなことできるんだったらもうとっくにやってるよ
馬鹿なこと言うなよ
馬鹿なことじゃねえよ
何の因果かよ
よりによってここで聞かなくたっていいや
俺のこと口割らないで把握しばって牢の中にいるやつがいるってことは分かって
それでも枕高くして寝れるってほど
真の憎いは強きゃな
よかったんだからね
諦めよ
何言ってんだよ兄貴
馬鹿なこと言うなよそれだけやめてくれよ
決まっちゃったことはしょうがねえよな
面白いな人ってのはな
物を決めるときはあでもないこうでもないって言って決めてるんじゃないんだよ
腹決まってんだよ
決まってんのは一生懸命こう理屈つけてるだけだ
俺が決まってるのはもうどうにもこうにもならねえな
仕方がねえものは仕方がねえんだ
行こうか
兄貴
いいからよ
親父ありがとな
どうもありがとうございます
銭はそこに置いた
こんなにいただいてはいいってことよ
27:02
また今度来たときに頼むぜ
そうですかありがとうございます
どうもありがとうございました
どうぞ気をつけて
店の主の声を背中に受けながら
ずいっと表に出ましたこの男
江戸は文政年間
九十九の屋敷に忍び込みまして
三千両という金を盗み出し
それを世間の貧しき人々に分け与えた頃から
貴族とあだ名をされました
ご存知ネズミ小僧二郎吉その人でございます
兄貴
じゃあ
あばよ
おじさんおじさん
なんだボイズどうしたい
おじさんあんまり嬉しいもんでザル忘れちゃった
なんだなんだなんだザル
しじみやがザル忘れちゃうしょうがねえじゃないか
もう取ってこい取ってこい取ってこい
あったかい
ありました
おじさん
今日はありがとうございました
あたい
おじさんのこと忘れないよ
ああ
俺もおめのこと忘れないよ
おおそうだボイズ
近々きっといいことがあるぞ
ええいいこと
どんないいこと
うーんそうだなあ
おめがもうしじみを売らなくてもいいくらいにいいことかもしれねえな
へえへえ
あたいがしじみを売らなくてもいいくらいにいいこと
ああ
分かった
お分かったか
分かった分かった分かったけどさ
でもいくらなんでもおじさんに悪いよな
俺に悪い
ボーズお前俺が何をするのか知ってんのかい
うーん知ってるよ
あたいの代わりにしじみを売ってくれるんだろう
お後がよろしいようで
29:35

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