スピーカー 2
確か旦那が帰ってくるんかな、バンと。
で飲まれるんよね。
そう、であれっつって、飲もうとしてたのみたいな。
ビールあるみたいな、一本だけあるじゃんみたいな。
まさか君最近めっちゃ飲んでるけど、これ飲むつもりじゃないよねみたいな感じで言われて、
いやそんなそんなみたいな感じでいいんやけど、
あじゃあっつって、君最近飲みすぎだよ、ちょっと何か悩んでんじゃないのとか言いながら、
自分は普通にプシュッて開けて目の前でゴクゴクって飲むの。
あのシーン結構たまらんかったよなんか。
そうね。
スピーカー 3
俺ビールでいうともう一個あれやわ。
お父さんがさ、別の家庭で赤ちゃんと二人で過ごさなきゃいけない時に、
粉ミルク作り慣れてない時。
スピーカー 2
あこれ全然違う家庭やね。
スピーカー 3
うん違う家庭で。
スピーカー 1
はいはいはいはい、違う家庭ね。
あの女裁判官の家ね。
スピーカー 3
そうね。めっちゃテンパって、上手くいかんでバーンってこぼして、
で赤ちゃんギャーって泣きなんやけど、
なんかどうでもよくなって、冷蔵庫開けてビール飲む。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
赤ちゃん泣きようの中でね、
背中の後ろで泣きようの聞きながら全無視してビール飲むよね。
スピーカー 3
あれもなんかね、その、容疑者との境目が曖昧になる描写っていうか。
スピーカー 1
そう。なんかあの裁判に関わる人間が全員、なんかこのそういう子育てにおいて抱えちゃうわけよ。
なんか子育てとか。
そうね。
なんかね家庭の中のものをなんか抱えちゃうのとかもめちゃくちゃよかったな。
スピーカー 2
いやだからそれ全員あって、それぞれに。
だから例えば、じゃあその被告人の旦那とか夫ね、とかも一応そのちゃんと真面目に話も聞こうとしよったしみたいな感じだよね。
でも結局その仕事仕事みたいな感じで、あんまり話も聞いてやれなくてみたいな。
で聞いているつもりやったんやけど全然話聞けてなかったし。
で妻がそうなっていることも、まあなんか薄知ってはいたけどどうしようもなかったみたいな感じだよね。
で、元カノに相談したりしようよね。
スピーカー 3
そうね。
スピーカー 2
でそことかも、じゃあその元カノに相談しているってのとこだけ聞いたらやましい気持ちがあったんじゃないかとか思うかもしれないけど、
そこもあんまり番組、番組じゃない、その物語の中では判断してなくて、それは良いことなのか悪いことなのかみたいな。
だって一番信頼できて、実際にそうやって働き寄ったよね、その元カノは。
働きながら子育てをしているっていう実績がある元カノやったんやけど、妻を救うためにそこに相談しているんよね。
でもなんか裁判でその話が出てきたときは、いや結局なんか家庭のゴタゴタをほっぽり出して元カノと連絡取ってるやんみたいな感じでザワザワってなったりするよね。
じゃあこれもどういう認識なのかみたいな。どっちで捉えればいいのかとかもあるし。
あとはその裁判員として出てくる男性がおるんよね。
これはだから裁判員側が男のパターンなんやけど、この男性も一個抱えちゃうんよね。
ここは同じように子育てしようんやけど、その妻がいいとこの箱入り娘的な感じで育てられちゃうとき、
自分が親にしてもらったことを同様に子供にしたいっていうやっぱりそういう感覚の持ち主だよね。
でもそんなに稼ぎがいいわけじゃないと。でもバンバンブランドモンの子供服とか買ってくるんよね。
高いおもちゃとか買ってきて、え、それどうしたのみたいな。
これはお母さんに買ってもらったのとか言いながら、あ、そうなんだとか言いながら薄々気づいちゃうね。
これ借金して買いようなって薄々気づいちゃうんやけど、それも問い立たすこともできずみたいな。
で、家に帰っても帰ってきたんやみたいな感じで扱われて、もういるだけでちょっともうなんかあれよみたいな感じで、
スピーカー 2
10時より前に帰ってこないでいいみたいな感じで言われるから、暗いオフィスで一人で居残りしちゃったら、
そこで同僚に話しかけられて、そこから不倫関係になっていくよね。
スピーカー 1
不倫関係になるよね。
スピーカー 2
うん。
せやね。
でもなんかこれ、もうなんというかさ、
ねえ。
あの、一個このテーマである、女性が子育てを自然と自分の意思と関係なく社会から押し付けられている問題っていうのがあるわけよ。
これが多分その主人公の梨沙子だったり、水穂、その容疑者である水穂だったりが抱えている現代の重圧なんやけど、これと全く同じのが男にもあるって話じゃないのこれ。
そうね。
そう、女は子育てできないとダメだみたいな重圧は、今度は男は外でバリバリ稼ぎを上げないといけないんだっていう、
うん。
全く同じような重圧を抱えていてみたいな。で、これで悩むんよね。
スピーカー 3
そうよね。
スピーカー 2
で、そこで社会というか家庭から必要とされなくなっている感覚の中で不倫に逃げちゃうみたいな。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 3
まじいろんな社会課題が詰まっちゃうなと思うんやけど、まずジェンダーがわかりやすくあるやん。
男女ね。
問題、存在感の問題。で、子育て問題ゴリゴリにあるし、ちょっと上げていくけど、あと世代間ギャップもあるよね。
スピーカー 2
はいはい、親子どものやつね。
スピーカー 3
もう価値観が違いすぎて、もう対話になってないみたいな。で、昔の成功体験がある期、古い価値観から脱却できないとか、今の世代のことが理解しようとしてくれてないみたいな。
コミュニケーションの問題もあるし。で、コミュニケーションの問題で本当に思ったのが、やっぱり本音が言えないやんみんな。
スピーカー 2
そうなんよね。みんな本音言えてないよね。
スピーカー 1
言えてないよね。
スピーカー 3
で、まあこれは結構そのまんまこんな過程が多いだろうなと思って。
スピーカー 2
めちゃくちゃ思ったわ。
スピーカー 3
で、本音が言えないことによるデメリットがめっちゃわかった。
早期解決ができないね。行くとこまで行かないと、本音が言えないと。やっと崩壊して本音言い出したらさ、もう遅いみたいな。
スピーカー 2
そう思っちゃったんよみたいな。でさ、なんか俺もう一個その本音言える言えない問題で言うとちょっとまた複雑やなと思ったのが、物語の序盤で主人公の梨沙子の旦那ね。
これ陽一郎って旦那がおるんやけどが、ちょっといい旦那だよね最初。最初っていうかその捉え方人それぞれとして、
お前あんま無理すんなよみたいな。その子育てでもしながら裁判員するなんて本当に大変なんだから無理すんなよっていう優しい言葉をかけるんだよね。
ったらちょっとやっぱ裁判員制度でちょっと喰らっちゃった主人公の梨沙子は、あなたはいつも優しいよねってちょっと嬉しい気持ちになるよね。
っていうシーンがまずあって、グッジョブグッジョブって思うわけよそこまでしてるよ。でこれ本音なんよ多分。
夫の本音で本当に無理せんでほしいから本当に無理すんなって言っちゃう。これ本音なんやけど。じゃあ物語がちょっと進んで梨沙子が取り乱す時があるよね。
もうなんかパニックになってバンクしちゃったみたいになった時に、だから無理すんなって言っただろっつって言われるの。
えっつって。いやだからお前なんてそんなにキャパ少ないし能力もそんな高いわけじゃねえんだから無理すんなって言ってただろっつって言うんよね。
だからその無理すんなよっていう言葉が、さもあなたのことを気遣いをしていますっていう優しさの無理すんなよと認識していたんやけど、実は夫側はお前どうせできないんだから無理すんなよって言っちゃったよね。
ここっちその同じ言葉で本音を言ってるんやけど認識が違うってことだよね。ここも結構俺は印象的なシーン。
スピーカー 1
これドラマの面白さにも結構関わるとあれやけどさ、その話もそうだし裁判全般通しても最初の第1話の時の裁判の時の水の幹の見え方とさ、最後の見え方でもうだいぶ変わっちゃうやん。
スピーカー 3
そこがもうなんか面白かったよねドラマとして。全部見え方がこう変わってくるというか。
で何も本人は発言しないやん基本的には。あれが何とも言えないよねなんか。
スピーカー 1
だから最初はただの頭がおかしくなったやべえ母親。
スピーカー 2
そう。でも物語進んでいくとこの人悪いは悪いともちろん。犯罪犯した悪いは悪いんやけどここに至った後この人の責任やったっけちなってくるやんどんどんどん。
スピーカー 1
それがやっぱたまらんかったなあ。裁判官がね最後言うやん。ここに至ったのにはもうこれにこの子育てに関係していたすべての人間が本来罪を償うべきだっていうのもはっきりと言うわけよね。
あそこが初めてなんかあの犯人が救われたところというか。
スピーカー 3
そうなんだよね。社会問題のあれで言うとやっぱ寂しさ。寂しさの社会問題もあるなと思って。みんなやっぱ寂しさで何か踏み外したりしてしまうみたいな。
スピーカー 2
そうなんやね。でなんかさ自分はいけないことだとわかっていてもついつい弱くてやっちゃう。弱いというかやっちゃうみたいな。例えばやけどそのじゃあ主人公の梨沙子が子供に大きい声をあげたり手をあげちゃいけんっていうのは当たり前やけど思っちゃうんやけど、いざ自分に余裕がなくなったら突発的に叫んじゃうみたいな。
やめろって言ってらっしゃー!みたいな感じで。叫んじゃうとか。それってさなんか本人もちろん悪いは悪いやん。その言っちゃいけんやけどじゃあそのそこに至るまでにどこで止めれたかっつーとむずいぞみたいな。
スピーカー 1
でもなんかそれことが起こるたんびにこんな母親でごめんねと思ってしまうみたいな柴崎幸が言うてやん最後私の感想みたいな言って。思い当たらん親おるんかなって思うよね。
スピーカー 2
なるほどね。あの電車でさ置き去りにしてしまうシーンあるやん。 あーやばいねあそこ。
スピーカー 3
やばいよね。 いやあそこねなんかもう演出も音楽も相まってないけどなんかめちゃくちゃ怖えんよね。
スピーカー 2
あれだからえーと言うと子供と二人で電車に乗っちゃうね主人公梨沙子が。でちょっと居眠りしちゃうか起きたまま幻覚未聞かわからないけどとにかく我を忘れた状態でなんかハッと気づいたら降りないけん駅に止まってドアが開いてもうすぐ閉まるっていう状態なんよね。
うん。 であっつって焦って降りないけんと思ってパッと降りたら子供の中一人で残したまま電車のガプシューと閉まって行っちゃうよね。で実はその前に事件があるよね。かなり物語の序盤で子供を夜中のあ夜中違う夜暗い夜道に一人で置き去りにしているのを夫に見られるっていうシーンがあるよね。
スピーカー 3
うん。 でそれに対して夫がお前何やってんだってなるっていうシーンがあると。でそれはしょうがないよね。でもしょうがないって一瞬は。 一瞬のことだと思って中ね。
スピーカー 2
うん。 あんまり泣いてこっちに来んもんやからもうお母さん置いてくよーっつってパパパーって先に行くふりしてちょっと物陰から見てでお母さんつってタタターっつって追いかけてきてもう心配するでしょっつってギュッと抱きしめるみたいなストーリーを想像して一旦離れて物陰から見ようときに夫が帰ってくるよね。
せやね。 でなんでお前そこに一人でいるんだろうママはママはっつってなってで違うの落ちていくんやけど誤解解けずみたいな。でそれがあって電車置き去り事件があるから本人めっちゃ焦る。
スピーカー 3
あれはやばいよね。 あの焦りがね単なる子供が電車に取り残されただけじゃなくて自分が夫に詰められるっていうのも夫に責められてしまうっていうのも同時にあってダブルでやっべーってなっちゃう感じだよね。でそれになんか感じを移入してしまうというか。
スピーカー 2
あそこのシーン。 で言うんよねその子供に絶対に絶対にパパに言わないで絶対に言わないでって言うんやけどもうなんか泣いてお母さん嫌だ怖いってなるきそこで押し倒しちゃうよね。みたいな。
なんかどうしようもねーやんなんかあそこのシーンってさ。 はい思いっきりがいいんよ。 もうなんかじゃあ何をどうすればよかったんっていうのもあるしじゃあその事実だけ本当にじゃあ知ってしまったら誤解してんの方がむずいきさ。もう隠すしかないんかとかさ。
あれに至るまでがねやっぱまず各家族だからっていうのもあるしね。なんか多分昔やったら相互扶助でいろいろ支え合っちゃうきなんかなりにくい状態がまずあったみたいなことも思ったね。
スピーカー 3
あとあれ。あのあれをいつこのドラマをいつのフェーズで見るかで全然違うなと思った。自分がね。なんかまあやっぱ何段階で見ることをお勧めするんやけど。まず独身の状態で見るのがいいやろうし、あと結婚して子供生まれる前もいいと思うよね。
ああいいね。確かに。 で子供生まれたてもいいし、で今ちょうどうちの下の子が3歳やきさ。柴崎校の娘役の子と一緒なんや3歳っていう。とか同じ歳な感じもやっぱめっちゃ重なるものがあるし。で多分リタイア後も見た方がいいねこれは。
スピーカー 2
だから自分の子供の結婚のタイミングとかでもね。結構これは。 これはだから親目線よね。これだから三石健と吹雪純がやっちゃうんやけど、その主人公梨沙子の両親。これがまた演技もすごいすごい。
スピーカー 1
これねやっぱり役者が全員すげーよ正直。高畑敦子とかももうやばかったもんね。もうそういう予感やったもんもう。 高畑敦子は主人公の実のお母さんね。 そうね。あの柴崎校のお母さんよね。
スピーカー 3
説明に話が通じない感じで。 いやーいいよねー。 やっぱその実家片付けプロジェクトをやっちゃう身としては、やっぱ世代間ギャップとか母親との話の通じなさ。 実感主張期ね。
スピーカー 2
そうだよねー。 なんかやっぱ俺全体として一個強烈に思ったのは、これ悪意を持っちゃう人が一人もおらんかったんよね。 そうやね。そうなんよ。 誰かを傷つけようとしちゃう人は一人もおらんかったんよね。
スピーカー 1
これが本当に俺はこのドラマで一番すごいとこと思った、ほんと。 あーそうやね。 悪役がおらんよね。 ここを潰せば全部解決だみたいなのがないもんね。 そう、あいつを落としめようとかないもん。 とりも悪いやつ出てこんきね。
スピーカー 2
さっき言った不倫したっていう話もさ、まず旦那側も寂しさによってしょうがなくおそらくやっちゃうし、おそらく同僚側もそういうお金で解決できる問題だけしか私は心地よくないのみたいな。ここもあるし寂しさを抱えた既にそうなっちゃうよね、たぶん。
うんうん。 本当に近い関係になることを恐れていて、そこはあんまり詳しくは描かれてなかったけど、だから何もわかってないよみたいな最後。
スピーカー 1
なんか本当に悪人が本当に出ないという、だいたいおるもん、なんかドラマとか映画とか悪人が絶対おるわけやけど全くおらんのよこれは。なのにこういう事件が起きてしまっておき、俺最後の裁判官の言葉がもう響き倒してさ、もうここに至るまでにたぶん全員で登ってった階段があるみたいな。
うんうん。 起こってしまったことが悪なだけで、なんというか環境状況はもうそこにみんなで登らせていったというか、そこをみんなで育んでいっちゃうというか、それがねやっぱこのドラマのすげえとこやなと思った。
スピーカー 2
うんうん。 これ多分裁判というものが抱えている一個の問題であって、本来であればそこになんていうんかな階段を登ってきた人全員が裁かれないといけないのだが、実際に裁くことができるのは実際に自分の手で罪を犯した人だけしか裁かれないと。じゃあそのなんていうんかな、その人だけがその責任をすべて追わせていいのかみたいな、でもこれをじゃあ解決できる方法があるのかみたいな方法によってね。
法の問題も含まれちゃう。すげえ。 まあ問題と言っていいのか、法の届かなさ、完璧じゃなさみたいなことなんかもしれないけど、法律では届かない領域があるみたいな話だと思うんだけど、これは。
そうやね。 とかもあったし、あとはやっぱり絶対忘れちゃいけんのが子育てしたくてもできない存在ね。
ああ、それもいるもんね。 そうなの、これは伊藤綾美さんが演じているハガムツミっていうキャラなのかな、これはだから女性子の編集長をやっていて、もうバリバリのキャリアウーマンやと。
で、この人は一応物語の中ではどっちかっつーと若くはない。もうそろそろ子供を産まないと年齢も年齢だからみたいなポジションで描かれちゃう。で、不妊治療とかもしていると。
で、本人は子供欲しいんやけど、旦那側は別に二人でもいいじゃん、幸せな家庭築けるんだからと言いながら、おそらくやけど社会からの子供を産まないなんて女じゃないみたいな見えない圧力で苦しむんよね。
で、またそこで子供が理由で休む若い記者、スタッフに、先輩は正解ですよ、やっぱそうやって子供いなくてもバリバリ働けて輝いてるじゃないですかって言われて、そうそうそうねみたいなやつよね。
で、またこの人があれだよね、公園でいつも一人でいる子供の世話をし始めちゃうよね。家に勝手にあげて、全然見ず知らん子供なんやけど、多分保育園児ぐらいなんかな、小学生なんかわからんけどそういうぐらいの子供を家にあげて、お菓子作りとかを一緒にやるんよ。
それがおそらく子供がいない自分の寂しさとか、社会からの重圧みたいなものを、本当はこの姿でありたかった自分みたいなものを擬似的に体験することによって満たすんやけど、それって普通に犯罪ですよみたいな感じでバッサリ切られるんよね。
実の母親に見つかって、何それ?あんた誰なの?みたいな。返してよ!犯罪でしょ!みたいな感じで。ここもやっぱ寂しさから来る言動やったりする。
あとちょっといろいろ言ったり来たりするんやけど、主人公の母親である吹雪純演じる佐藤子。おばあちゃんね、いわゆる。とかもめっちゃいいおばあちゃんだよね、またこれが。めっちゃいいおばあちゃん。もういいよ、いつでも泊まっていきーっつって泊まらせてくれる家に。
スピーカー 2
でも泊まらせようとするんやけど、ママがいいって泣くから、やっぱりごめん帰ってきてーっつって帰ってこさせる。でそれによってまた混乱させちゃうみたいな。全員によって良かれと思ってすることで逆に混乱させちゃうみたいなものがある。
もう弁当持たすとかもね、弁当というか食べ物とかもね。何もしない。 そうそうそう。で良かれと思ってすることが、実は無言のプレッシャーになって、主人公の梨沙子にプレッシャーを与えているっていうのをめちゃくちゃ全く悪くないおばあちゃん像を描くことによって、これが無言の圧力になってるんだっていうのを描いているっていうね。
スピーカー 3
だから食べ物も、要はなんか知らんけどフランスの料理があるんでしょみたいな。 アクアパッツァね。 アクアパッツァかなんかあるんでしょみたいな。でもそんなんじゃなくて、もうほんとに焼き魚だったり煮魚だったらっていいのよみたいな。もう私がレシピを教えるわみたいな感じで簡単に作れて、栄養があるレシピを教えるんやけど、そんなビリビリに破り捨てるんよね、梨沙子は。
スピーカー 2
うるせえって。でもやっぱあるあるやね。 途中でさ、これもうドラマとしてめっちゃおもろいなと思ったんやけど、ずっと間間で近隣の人のインタビューみたいなのちょっと入るやん。 はいはいはいはい。じゃあ演出論いっちゃう。
演出論。 演出論なのかなこれは。でそれがずっと水の幹のことについて近隣の人たちが語りようことと思ってみよったんやけど。 被告人の水穂ね。で実際に答えている人が誰かっていうのは説明もそんなになく進んでくるね。近隣住民へのインタビューぐらいの感じで進んでくるね。
スピーカー 1
この坂の途中でもう泣き止ますこともなくギャンギャン鳴いてる赤ちゃんを抱っこして歩いて行ってましたよとかさ。すっきり母乳で育ってるかミルクで育ってるか聞かれましたとかさ。そういうのがなんかこう入るわけよ。結果これは西田直美さんがやってる自動福祉士の人が聞き寄ったっていうことやったんやけど。最終的に。
スピーカー 2
なんかあれが結局その水穂の話ではなく柴崎幸の話やったよね。 そう梨沙子ね。さっきからずーっと俳優名で言うんだよ。
スピーカー 1
役名がちょっと入ってなくて。柴崎幸の話やった時にもうなんかそこまでこの裁判に参加しよう人たちにもいろいろあるなのドラマがなんかもう全員がこの一個の裁判の当事者になった感があったよ俺。
それがめちゃくちゃ面白かったよ。 これは一個面白い演出やったよね。 あれはすごかったねもう。マジかーってなったもん。
スピーカー 2
実は話し寄った近隣住民の女の人だと思っていたのが実は主人公の梨沙子の夫の陽一郎の元カノーやったみたいなことがわかっていくよね確かにね。
いやーだからどんどんどんどんそのまたねあの忘れちゃうこととかもめっちゃ後々出てくるんよね。実はあの主人公も虐待みたいなことをしちゃった過去があったみたいなね。
でももうテンパりすぎて忘れちゃったんやけどみたいな。そんなの出てきたりとか。 あとあれ主人公のお父さん役で三井志賢さんの役ね。
スピーカー 1
志賢もやばかったよねなんかあの感じ。
スピーカー 2
もうなんかいわゆる昭和の親父みたいなね。ずっと新聞読みながら将棋盤で一人で仕立ちしながらビールみたいな。
あんま言うなよギャンギャンギャンガン止まっていくよみたいなこと言いながら。でもなんか肝心なとこではちょっと手を差し伸べる優しいおじいちゃんなんやけど。
でもまあこれはなんというかあれなんやけど、主人公の梨沙子を精神病院に紹介して連れていくっていうのを計画して実際に実行させるのもおじいちゃんだよね。
マジで悪気ないんよでもそれも。 悪気ないんよ。
たまらんよね。 でそれが深く傷つけるんよね。
そうだよね。 私は病気なんかじゃないみたいな感じで。
すげえドラマやなやっぱこれ。 病気かね、病気じゃないかの境目も曖昧やしね。
スピーカー 3
まあこれ俺もオチ君と太陽に精神科連れて行かれたことがあるからすげえわかる。 ああ、再現性があるね。
スピーカー 2
そうそう俺が仕事が忙しすぎて脳炎症になってやべかった時に、ああいい気いい気兄ちゃん。全然全然いい気いい気って言ってタクシーに乗せられて。
スピーカー 3
気づいたら精神科やって、ああ全然正直な話。懐かしいね。
スピーカー 2
急に坂の途中の樋口の話やめてくれ。
話の途中の樋口やったね。
いやだけどあの時の感覚とかめちゃくちゃわかるね。
ああ注意事やろうねたまらん。
ああなるほどこれ連れてかれようわ俺みたいな。
スピーカー 3
懐かしいね。
スピーカー 2
そうかそうかそういう認識の中におるんね、二人の中ではみたいな。
はいはい。
そうそうそう。
悪気ないもんね。
あとやっぱね、いい味出しちょったというか、この中でめちゃくちゃ重要な役割をしちょったと思うのが、自動福祉士なんよね。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
で俺が、俺の解釈ねこれ。この物語の中で唯一この物語の外におった人なんよね。
そう。ああ確かにそうやね。
スピーカー 3
そうやね。
カットに見ている人みたいな。
スピーカー 2
そう。結局それ以外の人っち何かしら客観的に物を言っているようで、その人の文脈全部あるのよ。
そう。
スピーカー 3
実は家ではこうとかさ。
スピーカー 2
そうね偏っちゃうね。
裁判官の人も実は裏でこう言われようとかさ。裁判官も軽くあれがあったよね、絶対に笑わない氷の男裁判官。
うんうん。
恩情的な判決は絶対に出さないとか言いながら実は最後にちょっとハートフルなことを言うみたいなさ、これ人間味があったよ。
うんうん。
なんやけど、保健師さんじゃない、児童福祉士かのあの人だけは一切人間味を出さんかったよね。
そうね。
だからおそらくこの物語の一番その作家というか、客観的に見ている立場に一番近いのがあの人やったと思うけど。
うんうん。
だからあの人だけ全くあれがなかったろ、バックボーンというか。
ないね。
スピーカー 1
後ろのストーリーが一切なかった。
スピーカー 2
ないもんね。
そこが多分ストーリーテリングの中でめちゃくちゃ重要な役割やったなって。
いやほんとそう。
あったなあ。
あとなんか完璧なママさんみたいなのも出てくるよね。
三木が演じる篠田栄一役なんかな。これあの主人公のママ友なんやけど。
いわゆるもう明るくて子育てバリバリやってます。でもちょっと抜けてるとこあってでもいいじゃんいいじゃんこれでみたいな感じの明るく完璧に映っているオールみたいな。
スピーカー 1
誰の周りにもおるママ友。
スピーカー 3
まあでもそう見えようだけみたいなね。
スピーカー 2
ここに関しては裏のやつは一切描かれてなくて多分完璧なママとして描かれちゃうよね。
スピーカー 1
まあ多分理沙子の環境として描かれちゃう。
スピーカー 2
そう環境の一部として描かれちゃうんやけど、この人も全く悪くないのにプレッシャーを与える源になっちゃうよねこの人が。
そうなんよね。
スピーカー 1
そんなでっかい大きな視点でさ、俺は見れてないかもしれんけど
とりあえずこれ見てから俺嫁にめっちゃ優しくなったわ。
そういうことやもんな。
そういう目先のことからしかちょっとあれやけど、なんか意識ちょっと変わるよね。
変わる変わる。
嫁になんか、そうやね、正論ぶつけたりとかそういうこともせんし。
スピーカー 2
そのなんかさ、一個多分重要な人物である夫ね。主人公の夫の旦那美誠一さんが演じる陽一郎っていう夫分やけど
この人が太陽が一番腹立つっちゃったよね。
そうやね。
スピーカー 3
ドラマの中の出来事とはわかりつつ、やっぱ腹立つよね。
スピーカー 2
腹立つシーンで言うと?
スピーカー 3
いやなんやかね、もう全部、一挙一荘徳全部腹立つ。
スピーカー 2
一挙集ね。一挙集一等するんだよね。パニックっちゃうやん。
スピーカー 3
全部腹立つ。なんやかね。
スピーカー 2
とはいえじゃあこの人全く悪気ないもんね。
スピーカー 3
ないよ。
例えば帰ってきてとりあえずビールって言うとかさ、なんかそういう家庭で育ってきちゃうんや多分。知らんけど。
スピーカー 1
そうなんよね。これもう難しいところよな、この人が。
スピーカー 3
自分の育ち方がそうやったき、そうなっているだけであって。
しかもなんか今の社会はまたちょっと違うかもしれないけど、
昔ながらの社会はさ、それでいいとされちゃうやん。ステレオタイプな夫と言うか。
だけそれを変えるきっかけがないみたいな。
スピーカー 1
リサコがあなたのその愛し方で子供も愛してしまうことが、私は不安みたいなことも最後ようやく言えたやんなんか。
本音がね。
その辺もなんとなくわからんかったと思うよね。何が自分とずれちゃうかっていうところもリサコはね。あれもなんか響いたな。
スピーカー 2
多分やけど、これ番組の中では暴力か何か言いようがなかったっけ。支配っていう言葉やったかな。
なんかそういう結構激しい言葉で夫のことを評価するんよ確か。
スピーカー 3
そうやね。
スピーカー 2
単語忘れたんやけど、暴力なのか虐待なのか。
スピーカー 3
虐待か支配か。
スピーカー 2
私は夫からそういう支配を受けたり虐待をされましたみたいな話をするとこが確かあったんやけど。
でもなんか俺からすると虐待されちゃう感じ全くないわけよ。主人公がリサコが。
いわゆる普通とされている振る舞いをずっとしようだけなんよ。夫は。
家庭を円満にするためにちょっとおかしくなった母親をお前おかしいんじゃねえかって言ったりとか叱ったり。
普通とされている行動をずっとやるようだけなんよね。これが時に虐待になるとかも切なさをめちゃくちゃ感じたよね。