そう考えるとお問い合わせいただくお客さんからいろいろヒアリングして、やりたいことのコアは何なのか、先にどこを作るべきなのかっていうのをしっかり落とし込んでいく必要がまず大前提としてあるってところですよね。
そうおっしゃるとおりです。で、その上でお問い合わせさせていただく際にも、必ずそこを我々多分聞くと思うんですよ。
結構機能あるとして、そこまで大きなものじゃなかったら一通りやっていきましょうって話ですけど、結構でかくて予算も多分オーバーするんですけど、どこか削れるとこないですかねとか優先度ってありますかみたいな、っていうところをお伝えしながら要件を決めていくって感じになると思いますね。
なるほど。ちょっと議題から逸れてしまうかもしれないんですが、それこそ予算が下りるのであれば、それこそテンコ盛りと言いますか、ゴリゴリにつけたものでいけたらスタートしちゃうものなんですけど、それでもやっぱりちゃんと棚下ろしして優先順位つけてやるっていう感じになるんでしょうかね。
悪どい会社さんって言い方はあれかもしれないんですけど、全部やります。言われた通り作ります。で、受注するところもありそうな気もするんですよね。どうなんでしょうか。
それはそうですね、島田さんどうでしょう。
それはトラブルの種ですね、完全に。
トラブルの種なんですね。
よくある、このポッドキャストでも何回か言ってますけど、何でもかんでもやりますって言って。そもそもすごい高くなると思うんですけど、そこはあえて高くしないでトラブルも覚悟で見積もり出して、結局最後着手金とか中間金もらって、そこからトラブルになっていくっていうのはよくあるパターンでね。業者の方はそれを見越してるとかっていうのはありますからね。
厳にそれでアクセンチュアだったり、IBMはちょっと経路が違う問題でしたけど、そこで揉めるっていうのはすごくよくある。
そこの会社はそうだと言っているわけじゃないですけどね。
まあ、もちろん。
危ない危ない。
大事です大事です、セフティーラインが。
そうすると、もちろんそういう会社さんの目利きをするっていうのは当然として、それが難しいってことも徐々に把握しているので、リーンスタートという形、最小限のものから、もしくは短いスパンのもので考えて作っていくっていうのが開発として良いのではないかっていうところですよね。
そうですね。やっぱりまとめて予算を会社的にも確保した方がやりやすいっていうことも、もしかしたらあるかもしれないんですけど。
大きい会社さんほど稟議を通すときに、ちゃんとまとめておいてほしいみたいなことは聞きますよね。
やっぱりその都度稟議を挙げる構成とかっていうのを考えると、そういったこともありえるかもしれないんですけど、逆にちゃんとそのロードマップがわかってて、じゃあこの今のタイミングであれば300万円で数ヶ月でできる機能をまずリリースさせます。
いうふうにやっていったほうが、多分最終的には成功しやすいですし、ちゃんとそこの説明資料を我々と一緒に作っていくことができれば、そこまで納得されないってこともないんじゃないかなと思うんですね。
島田さんはこのリーンスタートについてどう思います?
もちろんその通りだと思うんですよね。やっぱりどうしても小分けでやっていくと、確かにお客さんも忙しいんですよね。確認しなきゃいけなかったりするんで。
3ヶ月に1回リリースになるとリリースする前には見なきゃいけないですよね。フィードバックも出さなきゃいけないんで、それ見た感想とかここが違うとか言わなきゃいけないんで大変ではあるんですけども、
それから開発側の立場からするとリリースするためにはテストを1回通さないといけないんで、かなり綿密なテストをやらなきゃいけないんでコストは若干上がるわけですよね。
小分けに切ってリリースするとコストは若干上がりがちです。
ただ、さっき言ったみたいにかえりが作ってみてかなり進んでから違ったとかっていう時の手戻りのコストアップに比べたら全然ありがたいというかお互いにいいんで、手戻りはこのコスト誰が負担するのよって話になってくるんでね。
もう完全に信頼範囲が壊れる感じになりますよね。
そういう意味では小分けに出していった方が都度のコストはお互いにありますけども、最終的なトータルのコストは少なく済むと思うんですよね。
なるほど。ちょっと今話聞かせていただいていて、確かにいいことが多いなって思う中で問題点とかあるのかなっていうのはちょっと思っていたんですが、その費用が重なるケースもあるっていうところが問題点になってくるんでしょうか。
そうではありますね。あとやっぱり一番の問題はトータルのコストが不明確っていう感じですね。
トータルで考えたら手戻りを考えた場合の一括っていうんですかね。一変に開発するよりかは抑えられることが多いとはいえ、全体の予算が明確には決めづらいっていうところがやっぱり問題点になるっていうところですかね。
そりゃそうですね。基本的にデカいシステムの場合、完成形をはじめに想定するんですけど、それが絶対に完成形じゃないんですよね。100%。もう絶対違うんですよ。
で、それをまず仮にうまくリリースできたとしても、これちょっと違うよねって感じで直しを入れていくんですけど、それを直すコストがかかって、それで何とかですね、実装に無理矢理修正していくわけですよね。何年もかけて。そのコストはかなり高いですよ。
それが後の方でいろいろ変わるっていう前提でやってないと思います。
そうそう。とりあえずこれを何千万の予算で納品するっていうのをゴールにして作っていくんで、そういうことは想定してなかったとかってことがあっても、データベースの構造がかなり変えなきゃいけないってなるとコストがすごいかかりますよね。
リン開発で細かくやっていれば、途中で方向性がおかしくないっておじさんが言われると、そこの修正は割と結構できますからね。
結局一括でやったとしても修正は絶対入ってくるから、どうせやるんだったらこまめにやって把握しながら進めていきましょうっていうところですかね。
そうですね。
トータルで考えたときの話だと思うんですよね。例えば5千万の予定していたのが5500万プラスになって、結局それも使い物になりませんでしたってなるよりだったら、
5700とか6000万ぐらいになっちゃったとしても、ちゃんと使えるものを作れた方が良くないですかっていう提案ですかね。ちょっと極論になっちゃうかもしれないですけど。
たぶん一括でやると5500万じゃ終わんないんですよね。それかすごい我慢するかっていう。
さっきそういう意味が、5500万でなんかろくなもんじゃねーなみたいな、これが5500万かっていう、そういう我慢をずっとし続けるのか、
7000万かけてもちゃんとマッチしたね、思った通りの理想系のものを使うのかっていう、そういう違いじゃないですかね。
あれですね、まず最初に一括で作った時に絶対手戻りがあるっていうことを、やっぱり基本的にシステムを開発したことがないお客さんの場合ですと、
そのイメージもついてないし、なんかリスクヘッジでそんなこと言ってるのかなとか思われることが多々ありそうですよね。
それはそうかもしれないですね。
その辺を理解していただければ、この開発のリーンスタートのメリットとかがよく伝わると思うんですけども、その辺をこのポッドキャスト等で啓蒙していけたらいいですね。
そうですね。大体自分も大規模開発の時は提案するんですけど、なかなか通らないですよ。
でもあれですね、最初の時に結構言いづらくないですかね。
言いづらいですよ。
そうですね。そこをちゃんと伝えるのは親切だと個人的には思うんですが。
良心的だと思うんですが、そういう会社が選ばれにくいっていうのがシステム開発の現状というところかもしれないですね。
そういうことです。
誠実な会社ほど損をするという状態ですね。
割と一番最初に撮ったポッドキャストのテーマ、まともな見積もりショーという会があるんですが、それをやっぱり彷彿させる話でもありますね。