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すこしふしぎナイト。この番組では藤子F不二雄先生のすこし不思議な物語について楽しくおしゃべりします。
ちなみにあと2つ用意したやつ、じゃあ2つもいきますね。
じゃあまずその2つタイトル言います先に。
1個目があのバカは荒野をめざすっていう作品なんですけど。
で、もう1個目が老年期の終わりっていう作品。
すげえリアクション取りましたね。ゆうすけさん。
ちなみにこの2つともバカになったことは?
はい、もちろんでございます。
どっちがどうですか?ゆうすけさん的には。
やっぱりでもね、老年期の終わりはね。
これやばいっすよね。
ちなみに言うとこの2つっていうのは、またさっきというか前回になるのかな配信的に。
前回紹介したやつに比べるとまたちょっと違うんですよ。
そうですね。
前回紹介したやつって価値観をバコッと変えてくれるというか。
気づきを与えてくれる系の作品なんですけども。
この今から紹介した2つっていうのはもうそういうことじゃなくて。
なんて言うんですかね。ただただ心がグッとくる作品なんですよ。
もうね、ごめんなさい。これ以上の言語表現ができないです。
言い表せられないんですよ。この作品って。
でも頑張ってちょっと伝えていきますね。
まず、あのバカは荒野を目指すっていう1本目なんですけども。
まずこれ、主人公はもうじいさんなんですよ。
多分年齢で言うとね、おそらくこれもう定年退職した後くらいの65から70くらいのたぶんじいさんなんですけど。
主人公が。で、そのおじいさんが駅でホームレスしてるんですね。
で、そのおじいさんっていうのが一部上場企業の御祖子だったんですよ。
つまり家はもう超金持ちだったんです。昔。
ただ、ある女性と駆け打ちをして家を出て行ってしまう。
で、俺はこいつと結婚して自分で会社を作って幸せに生きるって言って。
親父が作ったレールには乗らねえって言ってバーンって家を出てしまうんですよ。
で、そのあげくホームレスになり下がってしまうんですね。
で、そこからこの話が始まるんですよ。
で、ホームレスとして駅でこうやって生活してると、
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ルポライターみたいなのがやってきて取材に来るんですね。
あなたもしかしてみたいな。そうだそうだバカにするならバカにしろみたいな。
俺は元エリートでここまで落ちぶれたっていうのを取材したいのか。
バカにするならしろみたいな感じで取材を受けてるんですよ。
取材を受けてるそのちょうど途中に来るぞ来るぞみたいなことを言い出して。
ルポライターは何のことかわかんないですよ。
来るって何が。
さあ、おそらく俺の感覚が正しければもうすぐ来る。
あ、来た来たってなって、ボンってその場から消えて、
27年前の世界にタイムスリップする。
いきなり過去に行くんですよ。
よし来たぜ、やっぱり来たなってなって。
当時の自分がいるその街その時代に行くんですね。
さあと、27年間かけて俺は失敗をしてきたっていうことで、
あの時にこの失敗がなければもっと俺の人生はいい感じに慣れてたっていうことで、
アドバイスをしに行くんですよ。昔の自分に。
いいかと、お前あの時失敗がなければこうだったぞっていうことをずっとアドバイスをしていくんですね。
例えば、家を飛び出すってなった時に、ちょっと待てよと。
お前今飛び出したら絶対失敗するぞと。
いいか、今の状態でもっと幸せを見つける方法を考えろみたいなことを言うんですけども、
うるせえ!みたいな感じで。
レール通りに走る人生なんてクソ狂えだ!みたいなことを言って、
走っていくんですね。
でも、今の主人公ですよ、じいちゃんになった主人公が言うんですよ。
行く手は荒野だぞ!って言うんですよ。
お前の行く手には荒野しかねえぞ!って言うんですよ。
でも無視して走っていくんですよ。
で、よしわかったと。
まあまあ、昔の俺のことだからこれぐらいは想像をついてたと。
俺にもまだまだ考えがある。
で、その行く先に行くんですよ。
若い自分が行く先であろうところに行くんですよ。
それがどこかというと、
その時駆け落ちをしようとしてた女性の家なんですね。
まあもちろん知ってるんで、家を。過去の自分が女性なんで。
で、行って、まだ若い自分がたどり着く前に近道をしてバーって行って、
女性のところに入るんですよ。
説得するんですよ。
信じられないかもしれないけど、俺は27年後のあいつだと。
で、こうこうこういう人生が待ってる。
だから諦めてくれと。
近づかないでくれって説得をするんですね。
ただその女性ポロポロ泣きながら、
分かったと。
彼のためだったらもう私は我慢するみたいになってったところに
バーって入ってきて、
はぁはぁはぁみたいになってるんですよ。
てめぇこんなところで来やがってなんのつもりだーって言うんですよ。
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で、そこでもう食い下がるんですね。やっぱり。
違うと、俺はお前のために言ってるんだーと思って。
お前が行く先どうなるか分かってんのかと。
本当に生きる価値のない、死にたい死にたいだけしか待ってない人生が待ってるんだと。
頼むからやめてくれーって言うんですよ。
ただその若い時の自分からは言われるんですよ。
死にたい死にたいとか言ってるならなぜ今すぐに死なねーと。
そんな人生まっぷらだと。俺は俺の道を生きるーみたいな感じで。
最終的にバコーンって殴るんですね。そのジジさんを。
ただその殴られた衝撃でバンって現代に戻ってくるんですよ。
はい。
その消えた瞬間にブワンって戻ってくるんですね。
うんうんうんうん。
つまりルポライターに取材されてた駅に戻ってくるんですよ。
はい。
で、「いてててー!」みたいになってくる。
でルポライターから何が起こってるか分かんないんですよ。
え?え?ちょっと聞いて戻ってきた。え?え?みたいになってるんですけど。
でもなんかニヤニヤしながら思い出すんですね。
さっきあったことっていうのを思い出しながら。
なるほどなーと。
いやーあれが俺かーと。
道を誤るのも若者の特権だ。
誰にも止められんなーって言うんですね。
でその後に、それにしてもあいつ燃えてたな。
あれが昔の俺かー。
でニヤッて笑って、外へパーンと飛び出していくんですよ。
はい。
でルポライターからすると、
え?ちょっとどこへ?って。
いやなってパーンと飛び出して、そのビル街を歩いていくんですね。
最後のワンシーンです。
当てはないが何かをやってみたくなった。
一花咲かせられないものでもあるまいよ。
なーに俺だってまだまだ。
って言いながら、ビル街を空をバックにして、
前を向かって歩き出すっていうシーンで終わるんですよ。
つまり、
はい。
これ、タイトル回収ですね。
うん。
ここから僕の読み解きなんですけども、
はい。
あのバカは荒野を目指すっていうタイトルなんですね。
うん。
で、あのバカって、最初僕読んで途中まで読んだ時って、
昔の自分がバカで、
うん。
で、行く手は荒野だぞーって叫ぶ言葉があったんだけど、
うんうんうんうん。
昔の自分のバカが荒野を目指すっていう話だと思ってたんですよ。
うん。
でも、最後のシーンでそれがまた解釈変わるんですね。
はい。
バカって多分、今の自分のことで、
うん。
こんなバカでもまだまだやれることがあるぜって言って、
何があるかわからない荒野を目指す一歩で終わるんですね。
うん。
なんか、もうたまらないんすよ俺。
これ。
うーん。
うーん。
いや、これね、これから来るって言ってそのタイムスリップするっていうのも、
うん。
言ったら、その当時その変なじいさんが訪ねてきたなっていう記憶が、
09:00
うん。
そうさせるから、
うん。
どういうルートで自分の中の記憶が辿ってるかっていう風に追っかけていくと、
すごく面白くなるんですよ、この話。
はいはいはい。
なるほど。
はい。
自分が若い時に思っちゃって、
うん。
誰かに忠告されたなと、誰ともわからない誰かに忠告されたなっていうのが27年前で、
うん。
殴り飛ばしたなと。
うん。
でも結果、そいつの言う通り今自分はなってるなって思った瞬間に、
うん。
そろそろだなっていうその感覚っていうのが、
うん。
すごくタイムトラベルものとして面白いし、
はいはいはい。
結局止められないことをわかってるわけですよね、主人公は。
ほう。
結果だって自分がそこにいるってことは、
うんうんうんうん。
止められなかったからそこにいるわけで。
うん。
だけど過去に戻って石に食い下がって、でも殴られて帰ってくるっていうところを、
じゃあこのじいさん、温蔵氏は、
うん。
何を考えながらそれをやって最後の一歩を踏み出したんかなっていうところまで、
うん。
読むとすごく何とも言えない気持ちになるんですよ。
何とも言えない気持ちになるんですよ。
うん。
なんかその時間を扱うお話っていうのは本当に、
まあ難しいし、あらも出やすいし、
うんうんうんうん。
ただ、まあ短いお話っていうことで一つのオチも解けないといけないからっていう部分はあると思うんだけど、
うん。
なんかね、じいさんとか出てきて、なんかその人生がどないとかっていう話結構他にも短編集とかでやって、
あの、ノスタルジーとか。
そうそうそう、自分がまだ経験してないはずやのに、
うん。
なんかその人の人生をその数ページで見たような気になって、すごいなんかこう、
うん。
あの、今振り言うと尊い。
あははははは。
まじ尊いですよね。
そう。
なるほど。
まあそれ系で言うとやっぱノスタルジーとかってたまないですよね。
そうですね。よくね、名前が上がる作品ですね、ノスタルジーは。
うんうんうん。
たまさん覚えておいてください。覚えておいてくださいよ。
だけ、だけ、っていうやつです。
ふふふ。
そう。
あははははは。
はい。
まあ覚えておいてください。
はい。
っていうのがまず、あのバーカー公演は目指すってことで。
うんうんうん。
はい。
え、なんかどうでした?ちょっとサッパさんの感想が聞きたいんですけど。
いやあの、この前見た、スタンドバイミー2で、
はい。
あの、なに。
はいはいはい。
まあ全然短い時間なんですけど、その前の伸びたが出てきて、
その、あ、こういうことだったんか、みたいなのをどんどん物語回収していくって話があったんですよ。
あ、あったね。
なんかちょっと構成がそれに近いなって思ってて、でそれが、もうめちゃめちゃ長い期間になってるからもう、
忘れてもおかしくないぐらいに長くないですか?27年に。
いやいやいやそうなんですけど、でもたぶん自分のターニングポイントなんですよ。
あの時こうしてればみたいな感じかな。
そうなんですよ。まさにその瞬間なんですよ。
はい。
だからその自分に会いに行って、で結果その自分と向き合って、
12:01
パワーをもらって希望を見出したのは今の自分なんですよこれ。
で、その失敗が結局失敗じゃなくなる瞬間の話なんですよこれって。
分かりますかね。
失敗だと思ってたけどそうじゃなかったっていう。
そうなんですよ。
27年間ずっと後悔してたというか、あそこでああしてたらって自分の中で思ってたんですね。
でもあのバンって今戻ってきた瞬間にまだまだ生きるってなってる時点で、
もう過去の失敗が失敗じゃなくなる瞬間を切り取ってる話だと僕は思ってるんですね。
と思うとすぐたまらないなって。
諦めんかったら終わらないんですよね。
いやもうまあまあ簡単に言うとそういうことですけど。
諦めずにもう一回頑張ろうってことですよね。
違うかな。
いやちょっと待ってください。一言で言ったらそうですね。
いやなんやろな。一言で言ったらそうなんやけど。なんやろな。
なんかねすごい流れ時間を扱う作品って多いですよねそういう。
短編で特に。普通のね連載作品でやりにくいからっていうのもあるかもしれないけど。
なんかねどういう気持ちで書いてたのかわかんない。
僕らだって全然ねそのおじいさんとかの話って読んでも自分がおじいさんになったことがあるわけじゃないからわかんないんやけど。
そこはなんかそのF先生の多分得意とするところっていうか。
時間を飛び越えて何かおかしなことが起こってたように思うねんけど、
最後はこういうことやったんやなって思わせる技みたいなところもすごい魅力の一つかなっていうふうに思う。
多分ですけど藤本先生の中にノスタルジーっていう感覚がすごく強くあるような気がしてるんですよ。
ノスタラジックをテーマにした作品って結構僕多い印象なんですね。
そうですね。
でなんかこうなんすかね、それって僕らはもちろん年齢的にはまだ僕30代なんですけど、
わかんないはずなんですけど、あれだけのリアリティを持って描かれるともうそれを経験しちゃってるんですよなんか僕。
だからそうそうそうそう。
それくらい一個ちょっと藤本先生の魅力なんですけど、リアリティがすごいんですね。
それはすごいと思います。絵の力もあるし、
はじめにね、樋口さんが言ってあった、セリフ回し、コマ回しとか、
なんかそういう間の取り方とかここでポンって場面が飛ぶとかっていうところがやっぱり素晴らしいからっていうのはあると思いますね。
ちょっとしたところにリアリティがあるんですよね。なんかこう、まあまあまあそこが魅力だなと思うんですけども。
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えーと、で、ちょっとすいませんもう一個いいですか?最後言っちゃって。
はい、お願いします。
あのー、最後さっき言いましたけど、老年期の終わりっていう。
はい。
で、一応これ、また元ネタがあるって言われてて、
これ明らかに幼年期の終わりっていう映画なんですね。小説か。
小説。
小説ですね、はい。
これあの、アーサー・C・クラークっていう人が書いた、幼年期の終わりっていうものをパロディしたものって言われてるみたいですね。
はい。
で、ちょっとすいません、僕この原作のこと全然知らないんですけども。
うんうん。
っていうことです。
はい。
で、じゃあちょっと紹介しますね。
はい。
ちょっと待ってくださいね、これあの大作なのでちょっとお茶飲んでいいですか?
ははははは。
うん。
いやもうね、喋ってるとこうね、だんだんだんだん声枯れてくるんですよ。
いやーそうなんですよ。じゃあ言いますね。
はい。
幼年期の終わりって作品なんですけども。
はい。
えーと、これ、えー物語の舞台っていうのが、おそらく今から数千年後です。
うん。
遠い未来の話なんですね。
うんうんうん。
で、しかも地球じゃなくてラグラング星っていう、
はい。
まあ宇宙にある星の話なんですけども。
はい。
で、えーまあ地球からめちゃくちゃ遠く離れたところにある星なんですね。
はいはいはい。
で、そこに住んでるのは地球人なんですね。
うん。
うんうんうん。
で、えーと、まあいわゆる宇宙開発が進んだ、今からこう遠い未来の話なんですけども。
はい。
えーそんなラグラング星なんですけども、ほぼ無人の星状態になってるんですよ。
うん。
うん。
で、これ何でかっていうと、もうその星の周辺の宇宙開発っていうか、まあ作品って言ったら銀河開発って言ってるんですけども。
はい。
その銀河開発がひと短絡をして、もう実はその星をみんなで離れようぜっていうことが決定してしまってるんですね。
はいはいはい。
要はそのもともと、えーと地球人が住んでなかったその星を開発してると。
うん。
で、えーとそこで文明がバーって発達した後に、もうそこを捨てて地球に戻ろうぜっていうことで、
はい。
もうほとんどの住民が地球に帰ってしまってるんですよ、その星の。
ほうほうほうほう。
で、最後の片付けとか、あとはちょっとその分析みたいな研究作業をしてる人たちっていうのがポツポツポツっているだけの、今そういう状態になってるんですね、ラグラング勢っていうのが。
はい。
で、そこに眠りに落ちた主人公を乗せたロケットっていうのが、宇宙からブワーって到着するんですよ。
うん。
つまり主人公寝たまんまロケットで到着するんですよ。
うん。
コールドスリープっていうやつですね。
そうそうそう。
うん。
あー。
ロケット着いたぞーってなって。
はい。
で、そのバカーンって開けて、そのラグラング勢に今いる星の人がこうロケットの中を色々調べてると、どうやら6000年前に地球を出たらしいっていうのが分かるんですよ。
うん。
つまりラグラング勢っていうのがまだ人類に見つかる前に、地球から出た宇宙船らしいっていうことが分かるんですね。
18:00
ほうほうほうほう。
で、色々調べていくと、当時の銀河開発の方法っていうのが、このさっき言ったコールドスリープっていうんですけど、
要は乗組員を冬眠させるんですね。寝せるんすよ。
うん。
で、その寝た状態で死なない状態、つまり過死状態にしてロケットに乗せて、とにかくどっかにたどり着くまでロケット飛ばすっていう手法で銀河開発をやってたんですね。
たまたまたどり着いたところで開発するみたいな。
ほうほうほうほう。
で、その主人公が6000年前の地球から今のラグラング勢にたどり着くっていうところで物語が始まるんですよ。
うん。
ただ、さっき言ったようにもう人ってほとんど残ってないんですよ。
で、しかも皮肉なもので、たどり着いたその日、まさにその日がその星にとっての最後の日なんですよ。
はい。
そう。つまり、もう地球に向かって最終便が出る最後の日なんですよ。
はい。
全人類を乗せて、もう廃墟っていうか、廃棲っていうのかな、まあ星だから。廃棲になる最後の日にたどり着いてしまうんですね。
うーん。
で、主人公パカッと起きるんですよ。
で、だいたいまあ主人公若いんですけど、まあ若い男なんですけど、たぶんまあ20歳前後ぐらいだと思います。
たぶん、絵を見る限り。
うんうん。
なんですけど、で、パッと起きて、いろいろ説明を受けるんですね。
で、「やった!着いた!」みたいな。
ここは地球じゃないよね。星だよね。え、こんなに遠くに来たよね。やったー!ってなるんですね。
で、「うわー、もうワクワクします、ワクワクします!」みたいになって。
で、同年代ぐらいの若い女の子がいるんですけども、その女の子と一緒に、その星中を、じゃあバイクで見る?って言って、バイクで後ろに乗っけてバーって見るんですけども、なんか雰囲気違うなってそこで気づくんですよ。
あれ?みたいな。なんか、なんで新しい星にたどり着いてこのワクワクしてるのにこんなに人がいないし、なんかこの女の子も様子おかしいぞってなるんですね。
で、回ってる途中に説明を受けるんですよ。
実はこうこうこうで、今日が最後の日で、あなたが6000年かけてたどり着いたここっていうのはもう最後の日だと。
しかも、今ならワープ技術っていうのを使って60日間でいけるんだ、みたいなこと聞くんですよ。
だから、愕然とするんですよ。
僕の6000年間は何だったんだー!ってなって、うわー!ってなるんですよ。
たった60日!みたいになって。
で、ガーンってなってるところで、女の子のおじいちゃんの、いわゆる星の長老みたいな人が来るんですね。
で、その人って仕事でいうと、その星で町の資料整理みたいなものをしてた、学芸員みたいな仕事をしてた人なんで、歴史にめちゃくちゃ詳しいんですよ。
で、歴史をいろいろ語って教えてくれるんですよ。
で、語り始めるんですね。
人類が脳とワープという技法を発明してから、次々と宇宙に飛び出していったんだ。
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それがだいたい4000年とか5000年前の話だと。
で、語り始めるんですね。
違う星の文化を求めて、資源を求めて、それは当時は爆発的なエネルギーだったと言われてるらしいと。
それがまるで人類の青年期だったようじゃ。
つまり、幼年期、青年期、老年期で言うと、その爆発的なエネルギーを持って宇宙に飛び出してた時っていうのが、人類の青年期だったようじゃ。
で、主人公聞くんすよ。
いや、じゃあなんでこの星を捨てたの?って聞くんす。
ただ、またそのおじいちゃんが、いや別に開発が終わったっていうわけじゃない。
もっと宇宙にはいろんな文化は残ってるし、資源も残されてる。
別に終わったわけじゃないんだけど、人類全体が意欲を失ったんじゃ、って言うんすよ。
人類という種族が、その青年期を終えて、老年期に入ったっていうものですね。
出生率も低下してるし、新しいものに目を向けないし、
みたいな、人類の衰えていってる状況っていうのをコンコンコンコンと話されるんですよ。
ただやっぱ、主人公はだんだんだんだん、うわーってなってて、漠然とした気持ちで聞いてるんですね。
でも、走行してると、まもなく最終便でーすみたいな案内がバーンって。
やばい、これもう乗らないと地球戻れないから。
だってもうその時点で誰もいなくなりますから、星から。
やばいやばい、行かないとって女の子になるんですけど、
あれ、主人公の男の子いないぞってなるんですよ、女の子が。気づくんですね。
ちょっと待って、男の子知りませんって言ったら、あっちの方向に向かってたぞって言ってバーって行ったら、
その男の子が乗ってきた6000年前の古代のロケットのところにいるんですね。
で、そのロケットにまさに乗り込もうとしてるんですよ。
ちょっと待ってくれと、何やってるの、もう出ちゃうよ、早く行かないとって言うんですよ。
そしたら、その主人公の男の子は、僕はこのロケットに乗って、行けるとこまで行くよって言うんですよ。
人類に可能性が残されてる限り僕は行くって言うんですね。
そしたら、それを見た女の子が、私も連れてってって言うんですよ。
で、それを見た更に、女の子のおじいちゃん、老人が、
あそこのこうこうこういうところに行くと燃料があるからそれをありったけ積んでけって言って、
さあ行ってこいって言って送り出すんですよね。
で、バーってこう行くんですよ。
あとはもう老人目線で、我々がずっと前に失ってたものがここにあった。
未知に挑む勇気、明日を信じる若さって言って。
そこからロケットバーって出て行こうとするんですけど、
24:02
おじいちゃんおじいちゃんってもう出てきますよって言われるんですよ。
わしはこの星に残ります。
その後ガチャっと外に出て、
空が見える一番象徴的なその星の丘に座るんですね。
で、最後の一コマなんですよ。
最後の一コマが老人が丘にパッと体操座りをしてるんですね。
で、風で木がブワーっとそよいでて、
で、空がブワーって広いんですよ。
で、その広い空には地球に戻るいっぱいの人を乗せたでっかい宇宙船がグワーって行ってて、
で、その横にポツンと小さく主人公と女の子が未知なる世界に向かう古代の宇宙船が描かれてて、
それがセリフも効果音も何もなくタタタタ書かれてるっていう一コマで最後終わるんですよ。
ていう話ですね。
はぁ。
ありがとうございました。
お疲れ様です。
いやぁね、老年期の終わり。
はぁ。
もう話し切れました、僕。
もういいです。
なんかあの、すごく壮大、話がすごく壮大ですよね、まずね。
6千年かけて辿り着いた主人公と。
でも、その頃には地球からやってきたのに、頑張ってやってきたのに、その人らは地球に戻ろうとしてると。
そこがまずね、切ない。
いきなり切ないですよね。
そう。
で、さっき言ったけど、その老年期っていう表現の仕方が独特やなってすごい思って。
なんか、主としての青年期とか、主としての老年期みたいな言い方がちょっと独特やなってそこ思ったんですよね。
結構その、藤本先生こういう捉え方するんですよね。
人類から見てと、みたいな。
人類は一個の人間みたいな感じで、いわゆるフラクタル目線というか。
一つの人格として捉えて、物語を作っていくみたいなことって結構あるんですよね。
他の話で言うと、確かに間引きの話とかもあるんですよね。
そうですね、はい。
この話じゃないですけど、それって人類が残るために、やっぱり人類の個数を増やした方がいいから間引きが必要みたいな話とかもあるんですけど。
それってもう個体レベルで見てないですかね。
そうですね。
人類全体を一個の生き物として見てるみたいな。
そういう目線結構多いんですよ。
うん。
いやー、ていう。
ちょっとさんぱさん、どうでした?
めっちゃ反応を気にする感じで。
めちゃめちゃ振られるな。
こんだけ頑張ったんだからなんかくださいよ。頑張ってくれたんだから。さすがに。
27:04
そうですね。
今って、それこそ宇宙ちょっとずつ行けるようになってきたくらいじゃないですか。
お金積めば行けるみたいなね。
っていう人が現れてきてっていう部分で。
この先、私とか別にもう行ってないですけど、たぶんその時とかにはもう。
こう、なんだろうな、そういう風になっちゃうのかなってすごいなんか本当にこういう未来が待ってんのかなってすごい思って。
うん。
なんでしょう、えー難しい。
いやいや別に、普通に思ったこと言ってくれたらいいんですよ。
えー、なんかなんだろうな、言葉に表すのがすごい難しい感があるんですが。
なんかこの話聞いて、おそらくですけどなんか人それぞれ感情違うような気がするんですよ。
受ける感覚が。で、僕は結構ものすごい希望を感じたんですね。
はい。
希望です、これ。
なんか人に会った切なさを感じるかもしれないし、っていう感じです。
はい。
今ね、ちょっと手元にあったので、このSF短編集っていうのがあったので、
これいつ頃に書かれたのかなっていうのが気になって、ちょっと調べておけばよかったんですけど。
はい。
結構書かれた年代とか、ちょっと重要かなって個人的には思ってるんです、その短編の話って。
あーはいはい。
宇宙開発が発展してきた頃にこれが書かれたとか。
確かに。
なんかすごく躍進的にね、人間がいろんな開発とかに手を出して、
いろんなテクノロジーが発展してきたよっていうタイミングで、こういうことを書いたとか。
先生の前に書いてる時期って本当にその時代にあたるので。
はい、出ました。
出てきました?
出ました。1978年です。
78年。
はい。老年期の終わりに書かれた。
ね、そうそうそう。
たぶん世の中は湧いてたと思うんですよ、その時に。いろんなハッピーなニュースに。
でもたぶん一つ、こういうふうに視点を変えれば、こういう物語も書けるんじゃないかっていうところの、
頭の良さじゃないけど、物の見方みたいなところが、
老年期の終わりで感じる一番すごく美しい部分かなっていうふうに僕は思いましたね。
たぶん人類一番イケイケの時ですもんね。
そうですよね。
80年代って、70年代終わりから80年代って、人類全体がよっしゃイケイケっていう、
ザ右肩上がり、すごい経済成長が、みたいな時代だと思うんですね。
30:01
なんかね、特に日本ってそうだったと思うんですけど、その時期にこれを書いてたっていうのがやっぱヤバいんですよね。
結構重厚ですよね、この話はとても。聞いてただけでもそう感じたと思うけど、
まだ見ることもないような未来の世界をこういうふうに想像したんかなと思うと、
なんか本当にこの人は世の中をいろんな見方をしてる人やったらなっていうのが本当にわかるっていう。
ヤバい、俺だってこれ初めて読んだ時、もう涙流れましたもんね。
でも本当に感動する、これは、読むと。
なんかね、おじいさんの目線もあるし、若者の目線もあって、なんかすごくほら、
たぶんこの作品のテーマでもあると思うんやけど、さっきのほら、あのバカは小屋を目指すまさやけど、
なんか若者としての希望みたいなところもあるし、
長年たぶんいろんな歴史を見てきて、
もう私はこの星に残りますっていう、おじいさんの心持ちみたいなところとかもすごく神話に伝わってくるし、
そこで普通に生活すれば、その人らの感覚でいうと、
じゃあもうこの星はいいか、地球に戻ろうかっていうのも全然普通の感覚やったりするから、
立場が違う人間が何人も出てくるんやけど、なんかどれも全然、
あるよねみたいなところもすごく感じる作品かな。
マジそうなんですよ。なんかこう、全員の気持ちがちゃんと描かれてるんですよね、なんか。
そうそうそう。で、全員に感情移入できるっていうのを、この話すごいんですよね。
でね、これ、あれが出てきますよね。
童謡?童謡ちゃうわ。民謡か。
あ、そう。マギー。
なんかその主人公が持ってきたんですよ、その音楽を。
何やろう、ウォークマン的なやつかなんかで持ってて、
で、星についた時に、その女の子と一緒に喋った時に、
音楽を聴いてたりとかして、これ何の歌なの?とか言ったら、
これは故郷の地球で聴いてた歌だよとか言ったら、6千年前の、
多分アメリカ民謡かなと思うんですけど、ちょっとわかんないな。
その曲自体はちょっとわかんないんで。
で、それを。
マギー若き日の歌王です。
そうそう。マギー若き日の歌王っていうのを、聴いてるんですよ、こうやってイヤホンをして。
で、一緒に聴いたりとかして。
だから、主人公からしたら、その持ってきた歌っていうのが、
自分の時代の地球、青年期のね、地球を象徴するっていうか、
故郷を思い出すような音楽やったりとかするんやけど、
多分それは最後置いていくんでしたっけ?
そう、最後おじいちゃんのところに置いて、流しながら終わるんですよ。
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おじいさんもその音楽を聴きながら、空を見上げてるっていうカットで終わる。
いや、情けがないですね。
これ、だから最後のワンシーンって、ちょっと説明すると、
おじいちゃんって残る人なんですよ、残る人。そこに。
で、地球に行く人たちは戻る人なんですよね。戻る。
で、主人公たちは進む人なんですよ。
なんか、人間この3つの役割が多分あって、それをちゃんと描いてるんですよ。
わかります。
っていう、ちょっとね、もうこれ言語化できないですよね、このようなさ。
そうですね、もう素晴らしいことは間違いないんですけど、
繰り返しますが、もう本当に自分で、ご自身で読んでほしいです。
読んでほしいです。
しっかりこれをね、読まへんかったけど、この話聞いちゃったよっていう人いると思うんですけど、
もうそれでもいいです。実際の話を読んでほしい。
はい、全然僕が話すより面白いんで。
はい、もう本当にもう、聖書、原文に触れてください、聖書に。
お願いします。
短編作品って、繰り返しますけど、本当に1話で終わるので、
読み終わった後の読後感っていうのが本当に強い。
先絵が気になるような終わり方をしたところで、それ以上の話はないし。
最終的に、えぐさんもおっしゃってたけど、問題提起はされるけど答えはもらえないので、
続きは自分の中で何とか創設するしかないみたいな作品が結構多かったりするんですよね。
多いですね。
それが、同時期にドラえもんももちろん描いてるし、みたいなことがわーってなるわけですよ。
はいはいはい。
同時に何紙も連載してたりとかっていう話はずっとしてると思うんだけど。
なるほど、なるほど。
描き分け。ドラえもんっていうのを学年別に描き分けてたっていう事実だけでもとんでもないと思うんだけど、
そこにプラス、青年向けの雑誌にはこういうのをポンと出して、
で、漫画家として大養生されたと。
そうか。だからこれ、もちろん縦軸で見たらすごいけど、横軸で同時代に何を描いてるかっていうのも相当楽しめますね。
そうですね。
歴史を。
なるほどね。
だから本当に子ども大人も唸らすんですよね。
藤本先生っていうのを。
っていう。
読んでみたくなったでしょ、たぽさん。
なるほどね。
読みます。
はい。
ちゃんと読みます。
いやー、たぶんあの樋口さんすごく疲れていらっしゃるので、そろそろ終わろうかなと。
36:00
あ、いやいやいや。
エネルギーを使い終わって。
疲れてるよ、もう。はい、玉出し切ったって感じです。
はい、じゃあありがとうございます。本編のお閉じだと思います。
はい、ありがとうございました。
というわけで、ありがとうございました樋口さん。
ありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
短編って本当にF作品の魅力がぴょっと詰まってると思ってたんで、紹介をできるというか、この機会が回ってきたのがすごい嬉しいんですけども。
何遍も言いますけど、僕、聖書ですから。
聖書、バイブルですよ。
バイブルです。僕の名前も清則で聖書なんで。
あ、そうですね。
そうなんですよ。
樋口さんってこういうF作品とかの話をね、どっかでこうやってされるとかっていう機会って。
ないんですよ。ないんですよ。
俺だからちゃんと喋れるかなと思いながらって。
いやいやいや。
せっかく一回頑張って紹介したんで、他のところでもいっぱい紹介していこうと思いました。
ぜひぜひ。どんどん広めていきましょう。
本当にこれは読むべき本です。
全人類が読むべき本。
マストですからね。
僕の中ではだから、ブッダ・キリスト・ムハンマド・藤子先生ですからね。
三代のね、横に連ねて。
いやいや、四大宗教ですからね。
四大で。
四大宗教です。
さっぱさんはね、布教されてますからね、毎週毎週。
布教活動にいつも愛しんでいるなっていうのを、うんうんって言いながらね。
さっぱさん、短編っていう作品自体をちゃんと扱ったの今回が初めてだったんやけど、
短編っていうものとか、どんな感じでした?話し聞いてみて。
正直言うと、漫画単行文、一巻分あってもおかしくないぐらいの文量ありません?話が。
そうなんですよ。
それが、話し聞いてて、ちょっと待って、これって30ページぐらいに収まってるんだよねっていうのが結構衝撃でずっと。
あー、確かに。
ちなみに30ページどころじゃないですよ。もっと短いですよ、多分。
あー。
全然短いですね。
だから、そこも相当すごくて、藤本先生って何ですかね、無駄がマジでないんですよ。
それはもう毎週毎週その週刊誌を書かれてたっていうところからくる演出力とか構成力とか、もう尋常じゃないですね。
もうなんか、その辺の力は。
これが何個も入った本っていうのがあるわけですよ、短編集って。すごいよこれ本当に。
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すごいですね。もう一回言いますけど、110には書いてますからね。
うんうんうんうん。
結構こういう、ちゃんと読めば重たいというか大きいテーマの話もあるし、もっとライトなというか気軽に読めるような短編ももちろん存在するんで。
なんか本当に何が飛び出すかわからないっていうのもあるし、やっぱりこの人何でもエンタメに昇華して何でも出せるなっていうところを感じるのが短編集かなと思って。
どんなテーマでも面白いんですよ。
そうそうそうそう。やっぱりね、基本が面白いよね。
ドラえもんとか子供に向けてわかりやすくお話を出すっていうところは本当に素晴らしい人やから。
基本読んでて面白いっていうところはもう絶対いいじゃないですか、そもそも。
そこはもうなんなくクリアしてあるんで。
はい。
もうどれ読んでも楽しいです。
はい。
いやー、ね、あの、二人目ということでね。
はい。
福井さんゲスト来ていただきましたけども。
はい。
いかがですか?もう楽しんで話していただけましたか?
いやもう頭がじわーっとしてますなんか。
いやー、こんな、だからまぁなんか物語を言葉でプレゼンしたことないんで、プレゼンツーか説明か。新鮮でしたね。
そうですね。こういう話を聞いて面白そうやなと思った人がこの本物の作品をね、楽しんでいただける何かのきっかけになったらなっていうふうな思いでやってますんで。
はい。
本当にありがとうございます。
まぁあとやっぱあれですね、話し終わった時にサッパさんから何も反応がなかった時のこの恐怖。えげつないっすよ。
いやなんか、ゆうすけさん喋ってる間になんか話、私の中でこうまとまるかなーとか思って考えてるんですけど、
あ、やばい、全然気持ちはまとまらない、すごいグッときてるけどこの気持ちはどうやって言語化すればいいの?みたいな。
伝わってると信じて、楽しかったです。
またよかったらよろしくお願いします、ゆうすけさん。
はい、ありがとうございます。
これからも聞いてください。
はい、ありがとうございます。楽しみにしてます。
というわけでじゃあ締めていこうかな。
はい。
少し不思議な意図、この番組では皆様からの感想、反応、そして副作品への愛などを教えていただけたらとてもうれしいです。
なんかめっちゃぎこちないよね、喋り方今回。
まあいいや。
後先の方、さっぱさんよろしくお願いします。
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少し不思議ナイトのエピソードの概要欄、それからTwitterされてる方は少し不思議ナイトのアカウントのプロフィールのところにリンクが貼ってますので、そちらも気軽にご活用ください。
というわけで繰り返しになります。ありがとうございます、樋口さん。
ありがとうございました。
もしよかったらコテンラジオ、そして新型オトナウイルス、いろいろポッドキャスト番組やってますんでよろしくお願いします。
そしてTwitterもフォローよろしくお願いします。
皆さんもよろしくお願いします。
はい、というわけで次のお話でお会いしましょう。さよなら。
またね。
さよなら。