組織のモデルの探求
さて今回はですね、組織の在り方、これを自然界、特に生態系になぞらえて考えるという、非常に興味深い議論を掘り下げてみたいなと。
面白そうですね。
共有してもらった自然の生態系から学ぶスレッドがありましたよね。
あれをもとに、ソース、生命体組織、生態系組織っていう、この3つのキーワードで進めていければと。
目的としては、これらのモデルがどう違ってどういう風に進化していくのか、そのあたりを皆さんと一緒に掴んでいきたいなと。
早速ですけど、まずはその組織の始まり、ソースっていう考え方、これは文字通り厳選みたいな意味合いでいいんですかね。
そうですね、まさにその通りで。組織のアイディアを生み出したりとか、最初のエネルギーを注ぎ込んだりする人、あるいは存在というか。
ふむふむ。
組織の始まりの火付け役って言ったらいいですかね。欠かせない要素です。その最初の熱量が大事になってくるわけです。
火付け役、なるほどですね。ただそのソースをどう捉えるかっていう点で、スレッドの中でもなんか意見が分かれてたのが面白かったですよね。
ありましたね。
ケイタソンの強制農法の例だと、ソースはあくまできっかけにすぎなくて、生態系がもうできちゃえば、その目的は生態系自身が決めていくんだみたいな。
そうですね。ソースの役割は限定的だっていう見方ですね。一方で本さんでしたっけ、ソース原理っていう言葉、これに対しては役割が固定されちゃったり、特別視される感じにちょっと距離を置きたいっていうような。
なんか推進力が一人に集中しすぎるのもどうなのかなっていう、そういうニュアンスも感じられましたね。
いいな状態。これも分かりやすいなと。
まさにソースから直接エネルギーをもらってる状態ですね。でも組織が成長してくると、この依存状態から次の段階に進むっていうふうに考えられてるんですね。それが二つ目の生命体的な組織です。
生命体的な組織。これはソース依存から一歩進んだ形っていう理解でいいですか?
はい、そうです。ソース、つまり創設者の個人的なエゴとか思い入れが少し薄れても、組織として成り立ってる状態。
なるほど。
ただまだ完全な自立っていうところまでは行ってない。例えるならこれは蓄電なんじゃないかと。
蓄電?
エネルギーを貯めることができるようになった。でも自ら生み出す力はまだちょっと弱いかなっていう。
蓄電池ですか。じゃあソースがいなくてもしばらくは動けるけど、その充電が切れたらちょっと危ういみたいな?
そうなんです。そこがポイントで、長期的に見るとエネルギー源が枯渇しちゃって衰退する可能性もあるんじゃないかと。
テバラボの例が上がってましたけど、創設者がいなくなったら、もしかしたら活動が難しくなるかもしれないっていう点で、この蓄電モデルに近いのかもっていう考察がありましたね。
なるほどな。エネルギーを貯められるようになっただけでも大きな進歩だけど、まだ元々のエネルギー源、つまりソースの影響からは抜け切れてないと。
生態系組織の特性
そういう段階ですね。
じゃあその先にあるっていう生態系組織、これはどう違うんでしょう?森のイメージっていうのがすごく印象的だったんですけど。
そこがまた面白いところで、生態系組織っていうのは特定の誰か、つまりソースとかあるいは一つの目的にも依存しないで、組織自体が多様な要素を取り込みながら自律的に変化し存続していく、そういう状態ですね。
まさに森みたいに、誰が最初に植えたかなんてもうわからなくなるくらい全体として機能している。ソースはもう組織の中に溶け込んだみたいな、見えなくなるイメージですね。
おー、自分でエネルギーを生み出す、例の発電の状態ですね。特徴としてはどんな点が挙げられてましたっけ?
まずは自律性。自然栽培の稲が環境さえ整えば勝手に育っていくようにですね。それから多様性。水と油みたいな異質な存在も排除しない。むしろそれが全体の機能につながっていくみたいな。
なるほど。
だから明確すぎるビジョンとか目標よりも、ぼんやりとした共通の価値観とか原理原則みたいなものが大事になるんじゃないかっていう指摘もありました。
はっきりありの社会の話も出てましたね。予測不能な秩序が生まれてくる可能性もあると。
ええ。
養母の例だと創設者がいなくてもその世界観は衰えないし、発電に近いプラットフォーム事業になっているのではっていう分析でしたね。
そうですね。あと本さんが言ってたセミラティス構造っていうのも。
ありましたね。
なんか階層的じゃなくて網の目みたいにこう緩やかにつながる感じですかね。
それで弱いつながりが意外と続くグループっていうのもこの生態系的な組織の特性に近いのかもしれないですね。柔軟で変化に強いというか。
面白い。じゃあその総水存の直流からエネルギーを貯める蓄電へ、そして自ら生み出す発電へ、この意向のなんか鍵みたいなものって何になるんでしょう。
やはり一番大きいのはエネルギーがソースからメンバーにこう伝わっていってメンバー自身が発電できるようになることだと思うんですよね。
あとはその価値観の転換っていうのもかなり大きいかなと。評価経済みたいなそういう発想から抜け出して本当の幸せってなんだろうって問い直す。
一見こう劣等てるって見られがちな存在も生態系全体で見れば実は不可欠な一部なんだっていう。そういう認識の変化ですね。
ガチガチのビジョンより人を惹きつける樹液みたいなぼんやりした魅力が大事かもっていうのも面白い視点でしたね。
構造的にも国の中に藩があるみたいな入れ子構造で小さなチームが流動的に動く動的並行を保つイメージですかね。
そうですね。ここの自立性を保ちつつ全体としてバランスをとっていく。最終的にはそのメンバー一人一人が発電所みたいになることで持続可能でしかも発展していける組織になる。そういう可能性を秘めてるんじゃないかと。
いやー今日は組織の進化をソース生命体生態系っていう自然になぞらえた3段階で見てきましたけど最初の火花からエネルギーを蓄えてそして自らエネルギーを生み出す森のような存在へとすごくダイナミックな変化の可能性を感じますね。
本当にそうですね。
たとえかもしれませんね。