コニファーさんのキャリアの始まり
日本最大級のエンジニアコミュニティQiita、プロダクトマネージャーのQiono Toshifumiです。
この番組では、日本で活躍するエンジニアをゲストに迎え、キャリアやモチベーションの話を深掘りしながら、エンジニアの皆さんに役立つ話題を発信していきます。
今回からのゲストは、株式会社Kyash執行役員VP of Engineering 小西裕介さんことコニファーさんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ということで、僕も普段はプロダクトマネジメントもそうですし、開発組織のマネジメントもしていたりするので、そういうところもいろいろ今日はお伺いしたいなと思っております。
よろしくお願いします。
お願いします。コニファーさんとお送りする1回目のテーマは、コニファーさんのキャリア変遷:文系からVPoEです。
最初にお伺いしたいのが、改めて今やられているお仕事について軽くお伺いしてもよろしいでしょうか。
開発組織全体のマネジメントをしていて、2024年の1月からは執行役員として経営にも携わるという感じですね。
普段やってることっていうのは本当に多岐に渡るんですけど、小さい組織ではあるんで、開発組織の組織開発みたいなものというよりは、結構チームとチームの間を埋めるみたいな仕事も割とあって、
人が常に足りない中で、その時々に応じた動きをしているっていう感じですね。
マネージャーあるあるかもしれないですけども、手を動かしてコードを書くときもあれば、採用にフルコミットして、今とかもそうですね。
1年後を見据えて組織を作るっていう仕事が今は多いかもしれないですね。
ありがとうございます。今は本当にいわゆるVPoEとして、組織周りを作っていくとか、そういうところいろいろメインでやられてるってことですね。
今はそういうことをされているとは思うんですが、最初からそういうキャリアではなかったんだろうなっていうのは思っています。
なので、今やられていることに向かっての今までのキャリアみたいなところをちょっといろいろお伺いさせてください。
最初にお伺いしたいのが、一気に遡って学生時代ですね。
だいぶ。
大学生の頃、どういうことをされていたのかみたいなところをお伺いしてもよろしいでしょうか。
大学の時は本当に何も考えてなくて、文系で小学部だったんですけど、大学は本当に単位ギリギリのところを狙って行ってたみたいな感じで、本当にほとんど行ってなかったですね。
友達と一緒に遊んで飲んで旅行行ってっていう生活でした。
そうなんですね。じゃあ、大学でプログラミングとかを学んでいたわけでもない。
学んでいたわけではないですね。触れ合ったのは大学からですけども。
プログラミングをやり始めたきっかけみたいなのってどういうところなんですか。
大学3年生の時にインターンシップの募集があって、大体その時ぐらいに就活どうするみたいな話が出始めてて、とりあえず不安だからインターンでも行っとくかっていう感じで。
そのインターンが1日1万円出て20日間ぐらいあるやつだったんです。
結構お金も稼げるしいいなと思ってそこを応募して、そこでいろいろ課題が出されるインターンだったんで、プログラミングの課題が出されて、それを解いていくみたいなちょっと不思議な感じのインターンを経て、初めてDelphiっていう言語に触ったっていうのが最初の体験ですね。
そうなんですね。ありがとうございます。そのインターン自体はいわゆるエンジニアインターンとかではなくて。
何ですかね、なんかちょっと不思議で、ワークスアプリケーションズというところだったんですけど、昔インターンでかなり有名だったところで、とにかく経験とかなくてもいいから、素養があるやつを数めちゃくちゃ集めるぞみたいな採用スタンスの会社だったんですよ。
で、自分も経験なかったんですけど、そういうの全然問わずに、とりあえず集めて課題与えて突破したらその人にいつでも入っていいよっていう入社パスみたいなのを渡すみたいな採用目的のインターンだったんですね。なんかいわゆる普通の業務を手伝うみたいなインターンではなかったですね。
なるほど。じゃあその中で一個課題としてプログラミングを触られたのがきっかけってことですね。
そうですね。お題が出されるんですけど3つぐらい出て、最後の大きいやつはレジのPOSシステムの最強のPOSシステムを作れみたいなそんなぐらいの抽象度で、要件の話から顧客の課題が何で設計書みたいなのも書いて実際作ってデモして売り込みをするみたいな話でしたね。だから作るのとちゃんとそれをアピールするのも全部セットみたいなやつでした。
ありがとうございます。その時に初めてプログラミングを触って面白いなってなったって感じですか。
そうですね。面白かったですね。動くのも面白かったですけど、何よりあんまり人と話さなくてよかったっていうのがすごい自分にとっては良くて、人前でお話とかも苦手だったし、グループディスカッションとか就活だとあると思うんですけど、ああいうのもすごい考えるだけで嫌だったんで。
そのインターンはもうあくまで個別課題で、誰かと一緒に何かするっていうのはもうほぼなくて、むしろその相談するなとすら言われてたんで、とにかくずっと集中してできるっていうのが楽しかった。プログラミング自体ではなかったですけど。
じゃあ黙々と作業できるのが結構合ってるなって感じだったんですか。
そうですね。レゴとかを自分で一人でずっと作ったり、パズルずっと自分で作るみたいなのと同じ感覚でした。
ありがとうございます。それをきっかけに独学でプログラミングを勉強したみたいな感じなんですかね。流れでいうと。
マネジメントへの転身
速攻でまたちょっとプツッと切れて、最終的に速攻に就職するんですけど、その時にまた必要に駆られて勉強したっていう感じ。
ああそうなんです。その時就職された時はエンジニア職として入社されたんですか。
研修は全ての職種がエンジニア研修3ヶ月受けるっていう会社だったんですよ。
なので最初は定まってなくて営業か導入支援のコンサルティングか開発かの3つだったんですけど、その研修を突破した時に自分でプレゼンをしてこの部署がいいですって言って、ドラフトみたいに選ばれるかどうかみたいなやり方だったんで。
当時決めてなかったですけど、営業もコンサルも人と話さなきゃいけないから多分嫌だろうなと思って入社はしてましたね。
その入社された後にいろいろ選択肢がある中でエンジニア職を選んでキャリアはスタートされたってことですね。
そうですね。
なるほど。実際に新卒として入った頃って開発職としてどういうことをされてたんですか。
最初にやってたのは筋体管理のソフトだったんですけど、本当に小さい開発ですね。
いろんなカスタマイズができる製品だったんで、この部分の色をユーザーにパートナーによって変えられるような設定を追加するとか、
あと当時は休暇が半休、午前休、午後休みたいな概念から働き方がちょっと多様化して、
法律上1時間単位で休暇取れるようになったりしていったんですね。
その部分の改修とかをやったりしてましたね。
そうなんですね。やっぱりそこら辺の開発っていうのも自分に合ってるなというか面白いなみたいなのを感じていたんですか。
いやあんまり感じなくてちょっとなんか、インターの時は本当に一人で黙々とだったんですけど、
入ってみると思ったよりもいろんな人と話さなきゃいけないっていうのに気づいて、ちょっと思ったのと違ったかもなと思いながらやってた感じですね。
プロダクトマネージャーとかも一緒だと思うんですけど、自分がなんでこの方法で実装するかとか何を作るかとかって、
結構いろんな人とかとコンセンサス取ったり、ユーザーと話したりとかも必要じゃないですか。
必要に応じてプレゼンしたりとか、それをやらないと物事が前に進まない。
当然とは当然なんですけどことに気づいて、結構やっぱり喋んなきゃいけないんだって思いながらエンジニアを始めたっていうのが最初ですね。
そこで思ったよりもそういういろいろやらないといけないなってなった時に、やっぱりエンジニアじゃなくて違うキャリアに進もうみたいに思ったりはしてなかったんですか?
それはなかったですね。
そうなんですか。
なかったというよりもそういう余裕もなかったというか、とにかく難しい仕事ばっかりだったんで、目の前のことをとにかく取り組んでいただけっていう感じ。
時間をキャッチアップのスピードには限りがあったんで、とにかく時間を使ってどんどんやっていったっていう、それに邁進していただけって感じでしたね。
そうなんですね。
キャリア変えたほうがとか自分の特性とか考える余裕もなかったと思いますね。
ありがとうございます。
そこからキャリアスタートして、なんやかんや今までずっとIT、ソフトウェアっていうところに関わりは続けていると思います。
タイミングタイミングでキャリアを考えるとか、あってないなと思ったら違うところに行くっていう方もいっぱいいらっしゃると思うんですけど、なんやかんやここまでずっとやり続けられている中で、最初しんどくて、そこからやっぱりやり続ける面白さがあるなみたいに感覚が変わってきたタイミングってあったりするんですか?
なんか明確にここで変わったみたいなのはそんなにないかもしれないですね。結構波があって、すごいできるようになったって感覚と、全然ダメだなっていう感覚と、うまくいった日、いかなかった日みたいな感じで、今もそうですけどね、波が動くんで、その波が下になった時にこのままでいいのかなとか考えちゃうことは結構あって、
それが何度か続いた時に転職とかしていったことはありましたね。
そういう波の中でいろいろ会社を変えて、今はキャッシュさんにいらっしゃるってことですね。
そうですね。
今のお話の中ですごい気になったのが、最初は黙々とやるのが好きっていうところから始まって、新卒としてキャリアを始めて、次は人と関わるの結構やっぱり苦手ってところでやってらっしゃると思うんですけど、今って一番人と関わるような。
ワンオンとかもいっぱいしますし。
そうですよね。
そうですよね。不思議なもんで、学生の頃の苦手とかってあんまり当てられないなっていう感じで、今も得意とは思ってないんですけど、ある程度割り切って演じるっていうのが働く上ではどんな職種でも必要なんだろうなと思ってるんで、
大体そういうの上手い人って周りにいるじゃないですか、何人かは。新卒の時もそうですけど、この人はレビューをスッと取るなみたいな人いるんですよ、やっぱり。
その人とかを見ながら、こういうところがいいのかもとか、あるいは逆にこういう言い回しをしたらもう地雷踏むなとかっていうのがなんとなくわかってくるんで、それをとにかく真似していって、真似していったら染み付いてきて、そこまで負担に感じずにできるようになってきたっていうだけだと思いますね。
そうなんですね。
苦手は苦手ですね。多分、本当に演じる仮面が熱くなってきただけというか、そんな感じ、感覚はしますけど。
なるほど、ありがとうございます。でもその苦手なりの領域で今も、いわゆる執行役員っていう、いろいろ責任を持ってらっしゃる仕事、役割っていうところまで登り詰めているっていう表現が正しいかわからないですけど、今キャリアを積んでらっしゃると思います。
そもそも、そういういわゆるマネジメント系のキャリアに変わったタイミングってどのタイミングですか?
それは、2019年の1月ですね。キャッシュに入社して2年ぐらい経ったときで、きっかけは本当に当時の城長であるCTOが、ちょっとお願いできないかって誘ってくれたことですね。
モバイルのチームに所属して、主にAndroidのプレイヤーとして行動を書いてたんですけど、そこから組織が拡大していくタイミングもあったし、モバイルってやっぱり経験してない人にとってはキャリアパスとかをちょっと描きにくいっていうのもあるんで、やっぱりモバイルを見てもらえないかっていう打診を受けて、そこからやりますって言って始まったのが最初ですね。
そうなんですね。そのときにやりますって言った理由というか、そのキャリアを選んだ理由ってどういうところなんですか?
キャリアの始まり
常にそのときに必要なことをやるぞっていう気持ちでいるんだと思うんですよね。Androidをやり始めたのもそうですし、キャッシュの中でもiOSが必要だったらiOSをやるし、サーバーが必要だったらサーバーもやるみたいなスタンスでいたんで、そのときに必要だったら何でもやるっていうスタンスだったんで、
あんまりもう不可逆にマネージメントやったら戻れないみたいな感覚もなかったし、お誘いを受けたらじゃあやってみますっていう感じで、あんまり断らないようにしてるっていうスタンスみたいなものはあったかもしれないですね。
実際そこでマネージャーとしてのキャリアをスタートさせたという中で、やっていく中ですぐエンジニアに戻りたいなあみたいに思ったりはしなかったですか?
いや、ありますね。エンジニアに戻りたいというより、プレイヤーの方が楽だなって思うことは結構よくありますね。今もレベルによりますけど、大変さの種類が違いますね。その切り替えをするのは時間がかかるというか、コードを書いたらその分進むみたいな感覚はなくなるんで、ちょっと手が足りないときに自分で何かじゃあタスクをやるみたいな感じで、そっちに逃げがちみたいなのは結構あったと思いますね。
でもそれの中でもやっぱりなんやかんやマネージャーとしては今も続ける?
そうですね。1回辞めてます。2020年の7月ですね。1年半ぐらいやって、ちょっともう無理だなってなって、またその時CTOに相談をして、このままだとキャッシュ辞めちゃうかもしれないから、ちょっとどうにかしたいんですよねみたいなワンワンでお話しして、もともとそういう厳しい状況になったらすぐ言いますよみたいな話はしてたんで、
あの話で結構今しんどそうな感じで、このままだとやばい感じしますって言って、3ヶ月ぐらい話してきて辞めましたね。
辞めても実際プレイヤーに戻ったってことですか?
そうですね。いろんな選択肢があったんですけど、サーバーサイド当時足りなかったんでやるとか、一番得意なAndroidも戻るとか、QAをやるとか、いろいろあった中で当時新しいサービスをローンチしようとしてたんで、そのQAの部分をプレイヤーで支えるっていう役割にプレイヤーに戻ったっていう感じです。
そこからまた今のVPOETA?
その半年後にもう一回、組織の状況もまた変わって打診を受けてどうですかと聞かれて、その時にはもう半年前の辛かったこととかもだいぶ美化されてて、まあいいんじゃないかと思っちゃったんですよね。
で、じゃあやりますってまた言って受けたのが2022年ですね。3年前ですね。
じゃあ一回本当にプレイヤーに戻りつつもまたマネジメントの方に戻ってきてるってことなんですね。
プレイヤーもやっていればマネージャーもやっていて、で、かつコニファーさんの中ではマネージメントみたいなのがちょっと苦手意識はあるんじゃないかなって感じててすごい感じたんですけど、最終的に今こうなんて言うんですかね、自分としてやっぱり向いてるというか好きな仕事っていうのはどっちなんですか?
難しいですね。プレイヤーはねわかりやすく好きではありますね。ただなんかプレイングだけではないんですよね。本当になんかスーパーハッカーみたいな感じでコードを書くのが好きかっていうとそうでもなくて、
どっちかというとその物事が前に進むようにちょっとマネジメントっぽい動きもリードみたいにしつつプレイングをやるっていうのが一番自分の価値というか得意な分野だと思うんで、完全なプレイヤーの方がいいかっていうとちょっとそれも答えにくい感じがしますね。
あんまりなんかもう分けて考えないようになってきてる感じがしますね。プレイヤーとマネージャーの違いっていうのは、ピープルマネジメントの有無だけなのかなって最近は思うんで、高いレベルになればなるほど、いわゆるスタッフエンジニアみたいなロールだと他の部門との交渉事とかをリードしたり会議設定したりとかそのレポーティングどうするかその辺の進め方を設計するとかも必要になってくるし、
メンバーのちょっとフォローアップとかその精神的なケアみたいなのも所々では必要になると思うんで、なんかそんなに差がないなって思い始めてますね、あんまり。ピープルマネジメントでキャリアに向き合うとかそういうとこだけなのかな、あと評価ですねっていう感じなんで、どっちが好きもあんまなくなってきちゃったなっていう感じはします。
ありがとうございます。コニーファーさんとしてのやりがいというのか喜びというのかあれなんですけど、そういう色々仕事をしていくところの動力源ってどういうものになるんですか。
周りへの影響
難しいですね。動力源、動力源、まあでも確かになんかエネルギーがあるみたいな話はされる時はあるんですけど、なんかあんまりこう深く考えてないというか、できたらすごいとか、それを褒められたり自分で自己満足できるような何かを達成するのが好きだったりとか。
あとマネジメント観点でいうと、やっぱりメンバーが楽しそうに働いてたり、明らかに成長したりとか、キャリアに影響を与えるような何かができたって感じるときは嬉しいですね。
例えばなんかサーバーサイドからちょっと色々話してiOSにコンバートして結果的に転職した方とかもいるんですけど、今もその転職先でiOSエンジニアとして働いてるっていうのとか聞くと、ある程度何かしら影響を与えられたのかなって思うと、それはそれで嬉しいなと思うというか。
そういうわかりやすいジョブチェンジだけじゃなくても、転職したときに給料が上がったとかぐらいでも何か影響を与えられたっていうのは嬉しいですけどね。もちろん在籍してる人に対しても同様で。
ありがとうございます。じゃあ何をやったかっていうよりも、周りに対してどういうバリューを発揮できたかというか何を変化させられたかみたいなところが結構重要になってますね。
そうですね。誰かに喜んでもらえたり褒められたりすると嬉しいぐらいの気持ちですね。すごいかいつまんでいうと。
ありがとうございます。コニファーさん今日はありがとうございました。まだまだお話ししたりないので、次回もコニファーさんとお会いできたらと思います。
ということで今回はコニファーさんの今までのキャリアについてと、今の働く中での価値観みたいなところをいろいろお伺いできました。
最初の冒頭の方では結構人と関わるのあんまり得意じゃないみたいな話あったと思うんですけど、多分すごい好きなんだろうなって言って感じちゃいました僕は。
だからこそやっぱり周りにどういう変化を起こせたのかみたいなところがやっぱりモチベーションにつながってるのかなみたいなすごい思ったので。
そこがやっぱりマネージャーをやっていく中でも必要な素養というわけではないですけど、やっていく中での喜びみたいなところにはつながっていくのかなっていうのは聞いていて感じたところです。
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お相手は聞いたプロダクトマネージャーの清野利文と株式会社キャッシュコニファーでした。