1. 長澤文庫Encounter-暗闇の読書会-
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2025-03-01 24:55

Vol.03-1 【文学の力を再発見する】ビジネス書の編集者が感動したエッセイ|「夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く」奈倉 有里さん著

【文学の力を再発見する】ビジネス書の編集者が感動したエッセイ

今回からの【PODCAST】長澤文庫Encounter-暗闇の読書会-Vol.3では、ビジネス書の編集も手掛ける“あまやん”こと、天田 幸宏さんが最も感動したと語る、奈倉 有里さん著「夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く」をご紹介いただきました。 文学の役割は何か?深いトークが繰り広げられます。

番組へのお便りは以下のフォームより受け付けております。 または、直接encounter@lifebloom.funまでメールにてお寄せください。 ※お便りをいただいた方の中から毎月抽選で1名の方に番組で紹介している本をプレゼントしています。

✏️ 番組にお便りを送る。

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📗長澤文庫Encounterとは?

長澤文庫支配人の長澤紀子に縁のある方々から寄贈された「人生を変えた一冊」を集めた文庫です。

2016年、ロンドンから帰国した支配人は、人脈ゼロの状態からビジネスをスタート。 「偶然ではなく必然の出会い」を大切にしながら信頼を築き、2024年には経営者を中心とした88名のゲストが集まる「還暦の大感謝祭」を開催しました。 その特別な場で贈られた一冊一冊が、この文庫の原点です。

全ての出会いには意味がある、「偶然ではなく必然の出会い」をテーマに、人生を豊かにするきっかけを提供します。

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💁2025年3月のご紹介している本:奈倉 有里さん著「夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く」

📕奈倉 有里さん著「夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く」の概要はコチラ

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今、ロシアはどうなっているのか。高校卒業後、単身ロシアに渡り、日本人として初めてロシア国立ゴーリキー文学大学を卒業した筆者が、テロ・貧富・宗教により分断が進み、状況が激変していくロシアのリアルを活写する。 私は無力だった。(中略)目の前で起きていく犯罪や民族間の争いに対して、(中略)いま思い返してもなにもかもすべてに対して「なにもできなかった」という無念な思いに押しつぶされそうになる。(中略)けれども私が無力でなかった唯一の時間がある。彼らとともに歌をうたい詩を読み、小説の引用や文体模倣をして、笑ったり泣いたりしていたその瞬間──それは文学を学ぶことなしには得られなかった心の交流であり、魂の出会いだった。教科書に書かれるような大きな話題に対していかに無力でも、それぞれの瞬間に私たちをつなぐちいさな言葉はいつも文学のなかに溢れていた。(本文より)

引用:Amazon ➡️ https://amzn.to/4gYiICN

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👤奈倉 有里さん著「夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く」をご紹介いただいたのは?👤

今月の本、奈倉 有里さん著「夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く」をご紹介いただいたのは、"あまやん"こと天田 幸宏さんです。 天田 幸宏さんについては、以下の経営者インタビューページをご参照ください。

▶️経営者インタビュー:天田 幸宏さん(あまやん)

🎧今月は、奈倉 有里さん著「夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く」をご紹介🎧

Vol.3 奈倉 有里さん著「夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く」。

【注目のトピック】
  • 編集者をしていた紹介者
  • 2022年に最も感動した本。
  • ここ10年くらい面白い本に出会っていなかった。
  • 小説は大人になるにつれて読まなくなる!
  • 文学は人類の歴史とともに…
  • 情報は単なる記号のまま消えていく。
  • 本の面白さは、作者の体験を追体験できること。

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番組の説明

毎月一度、日本のとある場所で開催される長澤文庫主催の「暗闇の読書会」。 異なる職業や年齢層、バックグラウンドを持つゲストをお迎えし、人生を変えた一冊との「偶然ではなく、必然の出会い」を語り合います。

参加者はわずか6名。 その場に求められるのは、ただ一つ、【心理的安全性】だけ。 はじめましての方とも、ニックネームで呼び合いながら、ざっくばらんに本音で語り合う時間。 暗闇という特別な空間の中、一冊の本を中心にした対話が、人と人を繋ぎ、深い共感と新たな発見を生み出します。

あなたは、この本から何を感じ、どんな出会いを見つけるでしょうか?静かな暗闇の中で、一緒に探してみませんか。

WEB➡️https://encounter.lifebloom.fun

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🙍‍♀️長澤 紀子プロフィール🙍‍♀️

元公立小学校教諭として10年間勤務後、夫の海外赴任でロンドンへ。

自分軸を持つ友人たちに影響を受け、「他人軸で息苦しい自分」に気づき、自分を見つめ直す旅が始まりました。帰国後、5年間カウンセリングを学び、認定カウンセラー資格を取得。潜在意識にアプローチするフォーカシングや、2度目のロンドン時代に出会ったキネシオロジーを習得し、独自の手法で経営者や女性起業家をサポートしています。

2024年、自身の生前葬「還暦の大感謝祭」を開催。 帰国当時、人脈ゼロからスタートした中、経営者を中心に88名が集結。この時贈られた一冊が「長澤文庫」の原点です。

「出会いは偶然ではなく必然」を信じ、本を通じて新たな発見と繋がりを提案します。累計クライアント数は2000名以上。

WEB➡️ https://kinesiology-dandelion.com

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▶️番組紹介ページはコチラ

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今週も最後までお聴きいただきありがとうございました。 この番組は、人生に花を咲かせるPODCAST番組をお届けするLifebloom.funの制作でお送りいたしました。

サマリー

ポッドキャストのエピソードでは、名倉由里のエッセイ『夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く』が紹介され、作品を通じてロシア文学の魅力や人々の生活が伝わります。リスナーは文学の重要性や言葉の力を再認識し、自己成長や文化への理解を深めるよう促されます。奈倉由里さんのエッセイ『夕暮れに夜明けの歌を』では、ロシアにおける文学の影響力が再発見され、文学が持つ役割について考察されています。著者の体験を通じて、文学が人間関係にどのように関わるのかが探られます。

暗闇の読書会の魅力
長澤文庫Encounter-暗闇の読書会-。
異なる職業、年齢、出身のゲストが集い、人生を変えた一冊を読み解く、暗闇の読書会。
そこにエンカウンターしたゲストは、その本から自分に必要な何かを持ち帰れる。
偶然ではなく必然の出会いがある場所。
そんなエンカウンターの世界へ、あなたを誘います。
長澤文庫。支配人の長澤成子です。
師匠見習いのトーマス・J・トーマスです。
ここ、長澤文庫には、あらゆるバックグラウンドの方々の人生を書いた一冊が所蔵されております。
今、お聞きしていただいているあなたとの出会いも、偶然ではなく必然の出会いです。
ぜひ、最後までお楽しみくださいね。
この番組では、心理的安全性を担保していくことを大前提に発信しております。
はい。心理的安全性というと、何か堅い言葉になるかと思っていますけれども、
感性が違う。違っていい。それを受け取る。
それで、みんなでオープンに語れる場を目指しています。
そのために、あえて呼ばれたい名前を使って、みんなで柔らかい雰囲気が作れたらいいな。
その中で、本当に自分が思っている感じというのを表現できるような、そんなふうなことを、この番組では狙っております。
私も、支配人のことをノリちゃんと呼ばせていただいておりますので、ご了承いただければと思います。
ありがとうございます。
私たちは、暗闇の読書会を月に一度開催させていただいています。
その模様を、こちらのポッドキャストではご紹介しております。
今月、今回から4週にかけて配信していく会の登場人物をご紹介いたします。
まず、本をご紹介いただいたのが、アマヤンです。
その場に集ったメンバーとしては、ユカ、ヨウさん、カオさん、そして支配人のノリちゃんと、私トーマスでお送りしております。
ではここで、今月の本のご紹介です。どうぞ。
名倉由里のエッセイ
夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く
名倉由里 著
第32回紫式部文学賞辞書
ロシアとウクライナの魅力的な人たち
これを読めば、ニュースの向こうにいる生身の人、その人が大切にしているものが、実感をもって伝わってくる。
今こそ読んでほしい本です。
同志少女よ、敵を討て削く者 愛坂トマ
それでは先日開催された読書会の様子をお聞きいただきます。どうぞ。
では天谷によろしくお願い致します。
今日ご紹介するのはこちらですね。
夕暮れに夜明けの歌をという本でございます。
サブタイトルは文学を探しにロシアに行くという本でして、
この著者は名倉由里さんという方でして、職業がロシア文学者、翻訳とかやってる方ですね。
その方が書かれた本が何冊か出てるんですけど、初めてのエッセイ集なんですね。
僕は別にファンでもなんでもなかったんですけど、インターネットですごいよっていうのを聞きつけて、
なんの気はなしに買って読んでみたというところで、読んでみたら、おーっていうようなね。
僕が2022年にこの本に出会ってるんですけど、最も感動した本。
本作る仕事してるので、読書力もそこそこある方だなと思ってましたし、
このぐらいの年末が迫るとですね、
今年読んだ面白かった本みたいなのを振り返って、みんなにお知らせなんかしたりもしてたんですよね、昔は。
ただここ最近って、特にここ10年ぐらい、そういう面白い本に自分自身が読まなくなったっていうのもあるんですけど、
出会うことが少なくなって、そういう発表もしてなかったんですけども、
これはもう間違いなく、いなずま流の感動したレベルの本でしたね。
本にはいろいろ種類があって、面白い本、役に立つ本、感動する本、いろいろ泣ける本とかあるじゃないですか。
僕は日頃仕事では役に立つ本、ビジネス書とか実用書っていう本ばっかり作ってるんですけど、
ジャンル変えると全く違いますよね。いわゆるエッセイですから、その方の日記みたいなもんですよ、言ってしまえば。
なんですけど、そこに散りばめられる一文が時に、自分がなんとなく抱いていた疑問というかね。
例えばよくあるのが、小説とかってね、子供の頃とか本的な方なら今でも読んでると思うんですけど、
大人になるにつれて、たぶん一番エンド多くなるのが小説だと思うんですよ。
漫画とかってまだ好きだったら定期的に買うっていう習慣があるので、中毒性がありますから、漫画好きの人にずっと一生漫画読むんですけど、
小説好きの人で読み続けられる人って本当にごくわずかなんですよね。
だって今すごい選択肢がある中で、何百ページもあるものを読むのって大変じゃないですか。
一冊早くても2時間とかかかる中で、私の趣味は読書です、小説ですって言える人ってなかなかいないんですよね。
だからそれが今起きているのが、書店が消えているっていうことが原因なわけですね、一つの。
これはどうしたもんかとは思いつつもですね。
そんな中で、この本はですね、いわゆる文学をずっと研究してきた方なんですよね。
ロシアにまで留学に行って、ロシア文学っていうものを学んで、教えることこそしてませんがそれに近いしような、非常にある意味文学を極めた方ですよね。
その方が、それこそなぜ文学が世の中にとって必要なのかっていうですね、
僕がなんとなく疑問に抱いていた答えをすでに出していたっていうことにまず驚きましたね。
答えられます?なぜ小説が私たちの生活に必要なのかって。
いや、いらないよって思う人が圧倒的に多くて、だから本が売れないわけですけども。
ですけど、この文学っていうのはもう人類の歴史とともにずっとあったわけですよね。
ここ数年、数十年で大きく変わってはいますけども、本質は全く変わってないわけですよね。
そこに目をつけたというか、その答えっていうのが書かれていたのがすごく印象的でしたね。
まさかエッセイの中にね、こんなことが書かれているとも思ってなかったっていうところで、そのギャップに僕は驚いたって感じです。
まず、この本を読むとどんな気持ちになるのかって効果を僕が書き出してみました。
こんな感じなんですよ。
例えば、この人はロシア語もまだちょっとしか話せない頃に留学してるんですけど、語学を学ぶわけですよね。
その勉強の日々でもあるわけですよ。
その学ぶってやっぱり素晴らしいなと。最近勉強したのっていつだろうみたいなね。
ポーカーの勝つために何か本読んだなみたいな。そんな感じなわけですよ。ちょっと恥ずかしくなっちゃう。
でもね、こうやって今も勉強してる方たくさんいると思うんですけど、改めてね、語学って素晴らしいなとか。
あとは留学したくなるよね。
今、ロシアに留学するのはちょっと難しいかもしれないですけど、別の地域でも海外に、何か勉強しに行ってみたいなって思うようになりましたね。
あとは文学と僕も久しぶりに離れているので、小説が読みたくなりましたね。
やっぱり勉強したいなって思うようになったし、
ロシアって国は特にここ数年戦争やってるんでね、あんまりイメージ良くないじゃないですか。
ですけど、それとは別で、ロシアに生きる人たちが別に悪いわけではないので、
やっぱりロシアって国は何か魅力的だよね、みたいな。
変な親近感が湧いたりとか。この方に出会えて良かったなと思ったし。
今日みたいに、僕もすごく楽しみにしてきましたけど、
この本をテーマに誰かと喋るってことはまずないんですよ、これまでの提供の中で。
紹介したことあったかもしれないですけど、
紹介して読んだよって方と話しようぜってなかなかないんですよね。
今日はそういう紹介できるっていうだけでも、すごい貴重な機会かなと思ってきています。
言葉っていうものがすごく大切に扱われているわけですけど、この本の中では。
言葉とはね、僕らも毎日接して生きているわけですけども、
大切にして生きていきたいよねと改めて感じる。そんな一冊ですかね。
この彼女が日本から留学に行くところから物語がスタートするんですけども、
ロシア語を学んで現地の友達とかと日々かなり濃い付き合いをしていくんですよね。
その中でそれこそ文字通り書かれているのは何て書いてあるか。
細胞が新たにプチプチって弾けていくような成長する。
そんな瞬間が本人も感じたというわけですよ。
そんなに生きていたらわかんないじゃないですか。
自分のことをそんな風に表現できるって、よほどの濃い体験なんだろうなと。
本の面白いところって、自分はそれを味わえないんですけども、
その人の体験を通じてね、追体験できるっていう意味においては、
なるほどって思って、だから自分も勉強したら似たような経験できるのかなと思いましたし、
そういう意味ではいろんな味わい方ができるのかなというふうに思ってます。
ハイライトをいくつかご紹介したいと思うんですけども、
言葉と文学の力
この中にね、ノーベル文学賞を受賞した作家プロツキーの言葉が出てくるんですよね。
この人が書いた言葉じゃなくて引用ですよね。
詩人が詩を書くのは、詩作によって意識や思考や世界観が
目まぐるしく加速される特殊な感覚を味わうためで、
この加速をひとたび体験した者は何度でも繰り返し、
それを味わいたくなり、その感覚の虜になっていくというね。
なるほど、確かに書き続ける人って書き続けるじゃないですか。
その理由が書かれているわけですよ。
中毒性があるみたいなふうに僕には読み取れたんですけど、
なってみたいなって思いましたよね。
僕は自分で2冊本を書いてるんですけど、
2冊とも泣きながら書いたんですよ、正直。
特に2冊目の時は、椅子に座って書いてるわけですけどね、
腰が痛くなって、どうにもならない痛みでですね、歩けなくなるぐらい。
朝、椅子の散歩をしてると、途中でしゃがみ込んじゃう。
電車に行っても原因不明です、みたいな感じで。
一応、近所の生体で光当てたり電気当てたりしてもらってるんですけど、応急処置でなんとか。
で、面白いことに、泣きながら書いた本を書き上がった瞬間に、腰痛がなくなった。
で、ある意味、ぎっくり腰寸前で、
ぎっくり腰というのはストレスからも発生するっていうのを後で聞いてですね、
なるほど、そんだけ嫌だったのかと。
はい、っていう体験をしたことがありますよね。真逆ですよね。
だからなおさら、このいわゆる中毒性のある快感に近い何かを書くたびに何か感じることができたら、
そんな体験したみたいですよ。
だから、来年また一冊書きたいなと思ってるテーマがあるんですけど、なかなかちょっとね、
あの時のことを思うと生み出せないというかね。
そんなことがありましたね。
で、もう一つ。これは彼女の言葉ですね。
何も言えなかったのは言うべきことがなかったからではないと。
ただ言葉も心を表しはしなかったからだと。
ただどの言葉も心を表しはしなかったからだと。
そして言葉が心を超えないことを証明してしまうような瞬間が人生のどこかにあるからこそ、
人はどうしてその瞬間が生まれたのかを少しでも伝えるために、
長い長い著述を、本を作り出してきたのだというですね、一文がですね、痺れるわけですよ。
人が本を書く理由っていうことの答えでもあるのかな。
彼女のあれのね、答えなんですよね。
言葉って便利だから思いついたことってパッと言えるんですけど、
それが正しいかどうか、時にはそれが言わなきゃよかったってこともあったりするじゃないですか。
あとは僕もたまにやってしまうんですけど、誰かを傷つけてしまったりだとか。
っていうのは本当にね、日々反省だったりするわけですけど。
便利である一方、非常に怖いものでもありますよね。
そうした時に、まず言う前に書くっていうね、この人間のもう一つの行動が、
本というものを生み出してきたのかなっていうのは、これは多分世界共通だと思うんですよね。
そんなことをね、何か教えてくれたなっていうふうに思いました。
人には言葉を学ぶ権利があり、その言葉を用いて世界のどこの人とでも対話をする可能性を持って生きている。
しかし私たちは与えられたその膨大な機会の中で、
どうしたら人と人とを分断する言葉ではなく、つなぐ言葉を選んでいけるのか。
その判断は、その言葉がいかなる文脈の中で用いられてきたのかを学ぶことなしには、
下すことができないってことですよね。
このタイトルにもあったと思うんですけど、帯にあったかな?
つなぐっていうのが一つのテーマになってるんですよね、この本のね。
特にね、今いろんな場所で分断することって起きてるじゃないですか。
文学の役割とは
戦争が一番のね、最大のものですけれども、それでもね、言葉を選ぶことができる。
人を傷つけたりとかっていうのが、すごくね、分断社会なんて言われてますよね。
なんかすごく考えさせられましたね。
だからそこにこう文学の役割っていうのが何があるの?
よく言われてると思うんですよ。
で、僕は言われて…。僕も一応文学部は当時考えたんですよね。
高校生の時、文学部行きたいなと思って。
ですけど、将来文学に行きたいなと思って。
だから、そこに文学の役割っていうのが何があるのか、
よく言われてると思うんですよ。
文学部とか行って、将来どうするの?と。
特に女性ならまだしも、男で文学部とか行ったら、飯食えねぇぞ!とか言われて。
将来のこと考えると、確かにそうだよなぁ、みたいな感じで、結局は行かなかったっていうね。
でも、今思うと情けないなぁと思うわけですよ。
そうそうそうそう。そんな経験をね。
で、最後かな、これ。
統計や概要、数十文字や数百文字で伝達される情報や主張、
歴史の様々な局面につけられた名前の羅列は、
思考を誘うための標識や看板の役割を果たせても、思考そのものにとって変わりはしない。
文脈を補うことができなければ、情報は単なる記号のまま、
一時的に記憶されては消えていく。
なので、私も仕事柄、複雑なものをわかりやすく伝えるっていうことを成り割としているわけで、
ほら、便利でしょ?言いやすくなったでしょ?って言って、どやーって感じでやってるんですけど、
全く逆のことを言ってるわけですよね。
確かにそうだよな、と。
だから、やっぱり両方知らないと危ういことになるなっていう、自分への忌ましめみたいなね。
そういうふうに僕は受け止めることができましたかね。
今、みなさん忙しい中で、すぐに情報もキャッチできたほうがいいじゃないですか。
ニュースなんかも全部読まなくても、見出しだけで知った気になってしまう。
でも、その裏にはいろんなことが起きてるわけで、
特に一言ではとても説明できないような事件っていっぱいあるじゃないですか。
ロシアがなぜ戦争してるのか、20文字で説明してくださいって言われても、
何回言えたとしても、全てではないですよね。
そういうことが日々、世の中で起きてるはずで。
今回の兵庫県知事選挙なんかもそうですよね。
分かった気になっちゃうけど、でも本当のことは誰も分からないというか。
でも、ああやって投票が行われて、ああいう結果になったわけですけど、
本当にもとはとなって、人を動かしてるのは言葉だってするわけですから。
改めて、なんか怖いなっていうのを考えさせられましたかね。
ということで、このぐらいでご紹介は以上だと思います。
はい、というわけでお送りしてまいりました。
なかなか面白い、これまでにないというかですね、
夕暮れに夜明けの歌をという、ロシアに行った人のエッセイなんですよね。
エッセイの魅力
そうなんです。ロシア文学を学んで、本当に極めた、そんな方が作者となってるんですよね。
絶対トーマスは手に取らないですよ、この本、こういう機会がなければ。
本当にそう、私も思います。
でも本当、アマヤンが言ってくださっている中で、こういうふうに本をテーマに語る場がなかなかないと。
そもそも手に取らない本をどうやって言いながら語るのかって話もあるんですけど。
なので、本当に紹介ってぐらいはあるけれども、こうやって語るっていうのが本当に素敵だなっていうふうに言ってくださったのが嬉しかったですよね。
本当ですね。
なぜ本当に世の中に文学があるのかっていうような、今までにないような切り口で。
それはね、皆さんちょっと読んでいただいて、最終章の30章にですね、大切な内緒話というところがあるんですけど。
ここね、アマヤンが言ってくれた、最も心が揺さぶられる一冊として私にくださった理由がここに込められてるなーって。
なるほどね。
感じております。
いや、トーマスも今まだ未読なんですけども、本は手にしていて。
のびちゃんからね、30章から読むべきだって言われてるんですけど、ちょっと悩んでるんですよ。最初から読もうか、30章から読もうか。
いやね、まあそうですよ。ちょっとネタバレしちゃうとなんですが、でも本当に私も29章までは、アマヤンが最も心が揺さぶられたという意味するところがちょっとよくわかってなかった。
僕はなんか素敵だなーって思っていたんですけど、この最終章で私も持ってかれましたね。
そうか、でもやっぱり最初から読んでなんかそのじわじわと感じながら最後ドカンと落ちたいみたいな気持ちもあるから最初から読もうかな。
そうですね。でね、本当これ文学がどんな効果があるのかってちょっとね、真面目な切り口でアマヤンが言ってくださっているところもあったりするんですけど、
これね、いくつかアマヤンあげてくださっているのですが、このロシアに親近感が湧きますよっていう風な感じで、ちょうど私もですね、この本によってマリーナという友人を、ロシア人の友人を思い出して。
うんうんうん。
で、またカオちゃんも、そうなんですよ。カオちゃんもね、またレナータっていう、後で出てくるんですけどね、その人物を思い出しちゃったりもするんですよね。
で、本当になんか追体験するっていうところが本の醍醐味だなーっていうのを改めて思って。
この著者のね、ロシアでの生活っていうところをちょっとやっぱり知らない間に追体験するから、たぶんカオちゃんも私もその友人たちを思い出すことができたのかなーと思っていて。
情報社会と文学
素敵。
素敵でしょ。
読書の醍醐味ってでもそういうとこですよね。
そうかもしれないですよね。そしてもう本当にこれは第2回の方につながるかと思うんですけれども、
皆さん忙しい中で情報キャッチ、もう短く一言でみたいな、そういうことがもう慣れ親しんでしまっている私たちに、ちょっと一括するような部分というか。
なるほど。
その辺りはね、ちょっと第2回を聞いていただけたら嬉しいかなというふうに思いますので。
来週配信になりますので、ぜひそちらもお楽しみにお待ちいただければと思います。
なかなか本当にIQの高い会話が繰り広げられるこの第3回ボリューム3の配信になっておりますので、今月は最後までお楽しみいただければと思います。
はい。
では最後までお聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございました。
あなたはこの本から何を感じましたか。
長沢文庫ではあなたからの質問や感想を募集しています。
概要欄にお便りフォームをご用意しております。
番組へのご意見やご感想をどしどしお送りください。
いただいたお便りの中から、毎月抽選で1名の方にご紹介している本を1冊プレゼントさせていただきます。
この間も当たりましたよね。
そうですね。毎月抽選もこちらで配信させていただいておりますので、楽しみにお覚えいただければと思います。
はい。ということで、偶然ではなく必然の出会い。
あなたにもきっと起こるはず。
それではまた来週。バイバイ。
バイバイ。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
ナレーションは高橋洋介洋さんがお送りいたしました。
それではThank you for your listening and see you again soon.
バイバイ。
24:55

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