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はい、というわけで、昨日の続きです。
そんな感じでですね、この嶋田純一郎さんで、人は30からですね、
就職活動を始めて、全然どこもわからずですね、出版社を始めることになるんですけど、
これはですね、最初の始めにというところで、本当に分かりやすいというか、伝わってくるなと思うんですけど、
書いてあって、とても生きにくい世の中だとも、どうしてそうなったのかわからないが、ずっと生きにくいなと思っている。
特に僕のように、若い頃にちゃんと働いてこなかった人間にとって、社会は全然優しくない。
反省しました。もうバカなことはやりませんと謝っても許してくれない。
あなたが好きでやってきたんでしょう。責任取りなさいよ。ずっとそう言われ続ける。少なくともそう言われ続けている気がする。
本当そうだなと思ったんですよね。
本当に、この何ですかね、
この人がさっきの例えるところの、僕のですね、大学生の時の、よりピュア版、上流された僕みたいな感じで僕は受け取っているんですけど、
そういう意味で言うとですね、僕の方がこの人よりだいぶ常識にそっているというか、かつこの人より器用なんですよね。
僕そんな感じでですね、まさにこの人みたいにずっと自分磨くつもりでですね、本を読んで映画を見てみたいな感じで、文章を書いてみたいな感じでやってたんですけど、
でもですね、何となくぼんやりとですね、いつか小説家とかなれたらいいなとかですね、映画とかもカメラみたいなのを持ってたんで、買ってたんで、そのカメラでちょっと短い映像を撮ったりとかして、遊んだりとかして、面白いなーみたいな感じではあったんですよね。
映画監督とかもいつか慣れたらいいなーみたいな感じだったんですけど、それをマジで目指してそっちに向かって動くかというとですね、そうはしなかったんですよね。
なんか、自分の中に常識というか、大学は行くもんでしょうみたいな感じ。大学卒業したら就職するもんでしょうみたいな感覚があってですね、すごく常識的な感覚があって、それで僕は小説家になりたいな、作家になってみたいな、映画監督になりたいなみたいなのがですね、
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ぼんやり思ってるだけで、自分自身で本気にせずですね、さて、じゃあ就職するか、本好きだから出版社受けようみたいな感じだったんですよね。
という感じで、僕はもうある種器用にそこで転身をしているわけですけど、この人はそのまま行ってるわけですよね。そのまま30まで行って、行ったら全く社会が開いていない。
僕の方はですね、やっぱりそういうもんだよなと思ってるから、普通に就職活動してみたいな感じだったんですよね。
僕の周囲にはですね、やっぱりそういう、もう少しワイルドに生きてる人間というのが何人かいてですね、なんか本当にこう、え、就職活動しないの?みたいな感じだったり、僕からはしてですね、したんですよね。
だから僕はすごく常識的だったんですけど、この人もですね、本当にその思いのまま突き進んでいたと。僕がこう、常識的に転身したんだけど、この人は真っ直ぐ歩み続けてた感じだったんですよね。
で、これ多分ですね、この人がですね、反省しました。もうバカなことはやりませんと謝ったも許してくれない。あなたが好きでやってたんでしょ。責任取りなさいよと言われ続けてる気がするっていうのが、これってすごく感じることで、なんていうか、就職活動で大変じゃないですか、めちゃくちゃ。
で、あの大変さを乗り越えて俺はここにいるんだ、みたいな。だからそれを経てないやつ、その時頑張らなかったやつが自分と同じ目にあっていいはずがない、みたいな感覚ってみんなうっすら持ってんじゃないかなと思っていて。
もう一つ最たるもので言うと、受験だと思うんですよね。こんな風に俺は頑張って偏差値の高い大学に入ったんだ。だからそうじゃないやつに簡単に自分と同じステータスの場所に来られちゃ困る、みたいな感じがある。
だってその間お前遊んでたんでしょ、みたいな。好きなことやってたんでしょ、みたいな感じの、俺は我慢してるんだぞ、みたいなルサンチマンみたいなものがある種自由に生きてる人に向けられる、それに対しての冷たさとして表出するっていうのはすごいある気がするんですよね。
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僕はそれをさらりとかわして、大学も現役合格で一回も留年せずに就職活動も1年目で入りました、みたいな感じでサクサクサクやって最短コースで働き始めた、会社員として働き始めた感じだったわけですよね。
僕の方はこの人と明らかに生活がほぼ一緒、読んでるもの見てるものほぼ一緒っていう時期が大学の3年生4年生くらいの時に確実にあったわけですよね、1、2年間くらいあったと。
今もそういうものは好きであると。
なんですけど、僕は遊びはおしまいみたいな感じでバッと社会の中に入っていって、そこは人気レストランの中央みたいな感じというか、
早く川向け!みたいな感じのね、そこ火入れした皿並べろ!みたいな感じのね、ソースかけろ!みたいなのをはいはいはいって言って見習いとしてめっちゃ頑張ってやってるみたいな、そういう状態になってったわけですよね。
その状態に入っていくとですね、その時のこの人の本を読んでですね、そこにあるものっていうのをじっくり味わってですね、自分が磨かれてる感じがするなみたいな。
これは本当に俺にとって大切な本だなとかですね、みたいな感じからですね、早く一人前になるにはとか、早く売れるものを作るにはとかですね、みたいなことを日々考え続けるてっか場に入っていったみたいな感じだったんですよね。
僕はそうなったんですけど、この人は変わらずずっと僕が大学3年生4年生の時やってたようなことを30までやり続けたと。
その結果社会が全く受け入れてくれなくなったという感じなんで、やっぱりですね、僕の、本当に勝手にね、他人の人生ってそう思うのもあれですけど、僕の分岐点をもう一つ歩み続けてる人みたいな感覚をするんですよね。
でですね、そんな感じで日知も幸もいかんなみたいな時にですね、この人いいとこがなくなって、すごい仲のいいとこがなくなって、でですね、就職数も全然うまくいかないみたいな感じで。
で、しかもそのうまくいかないっていうのが閉ざされてる感じのうまくいかなさ。
今まで遊んできたでしょ、だったら今からこっちに入るなんてそれは虫が良くないですかみたいな感じの閉ざされてる感じのうまくいかなさみたいなのがあって。
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追い立てられるように、なんというか自分が生きていくには事業しかないっていう状況になったわけですよね。
事業で生きていこうってなった時に、この人は本当に好きなことしかできないので、出版社をやろうと本が好きだから出版社をやろう、で自分が本当に好きな本だけを出そうという出版社をたった一人で立ち上げたと。
この人のまた面白いところが、形から入るんですよね、なんでも。
大学生の時に小説を新聞に書き始めた時に、小説を書く人っていうのはコーヒーを飲んでタバコを吸っているものだという信念があって、ベンチでずっとコーヒー飲みながらタバコを吸っていたと。
そしたらそこを通りかかった女の子が、あの人は新聞の小説を書いている人らしいよっていう世間話をしているのが聞こえて遠くから。
へーって言って、やっぱり小説を書く人ってコーヒーとタバコを吸っているんだねっていうのが聞こえて、それが大学生活で一番嬉しかったみたいな感じですね。
形から入る人だと。
この人も編集経験も全くない、本を作り方も何も知らないという段階で、出版社を作ることだけ決めるんですよね。
株式会社の方がかっこいいなって言って、株式会社の作り方を調べると。そんなに難しくないぞってなって。
どこにしようかなって。老若男女のいる町の吉祥寺がいいかなって。神保城もいいけど吉祥寺の方が響きもいいしいいなって。
吉祥寺にしようって言って。これは親からお金借りてきて、吉祥寺に月8万円の事務所を借りるわけですよね。
そこで美品を買おうって言って。美品の鉛筆とかを買いに行った時に領収書くださいって言って。
前株で夏馬車でみたいなことを言った時に、もう嬉しすぎて感動するみたいな感じなんですよね。
そこから毎月10万円の給料を振り込むというようなところから始めたらしいんですよね。
この時点で、なるほどこういう風にやればいいのかというようなビジネス書では全くないっていうのは、めちゃくちゃ手に取るようにわかるんですけど。
まず何するか決める前に事務所を借りて、無用の出費を増やして、資本金がどんどんなくなっていくわけですよね。
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実際にその後、このままじゃあと半年で資本金が底をついてダメになっちゃうっていう状態に当然落ちるんですけど。
だから本当に形から入ってるんですよね。
でですね、一番最初に本を一冊作ろうと。
それがイギリスの神学者で、ヘンリー・スコット・ホラントっていう人のすごい短い詩があるんですよね。
それは自分の家族とかが死んだ人に対して神学者が書いた詩で、
それをたまたま読んだ日本人の人が息子さんが亡くなった直後でその詩を自分のために翻訳をしたと。
その詩を本にして出すっていうのをこの出版社の一冊目にしようってなるんですよね。
それは自分自身がいとこが亡くなって、その詩にすごく感動してるから、これをすごい良い形の本として手元に欲しいというすごくパーソナルなものもあるし、
読者として想定している人っていうのが、本として自分が欲しい本であるっていうのはもちろん前提としてあるんですけど、
読者として誰を想定しているかっていうのが、自分が亡くなったいとこのお父さんお母さん、つまり自分のおじさんおばさんを読者として想定してるんですよね。
そうやって自分の息子が亡くなって悲しみに暮れてるおじさんおばさんに届けるつもりで本を作ろうっていうのをこの人はやってるわけですけど、
それを読んだ時に思い出したのがスープストック東京かなっていう駅前とかでスープだけ飲ませてくれるところがありますけど、
あれを企画した時に、この店を利用する人っていうのを完全にある1人のキャラクターを作り上げて、
名前とか生活とか職業とか服装とか考え方とか、もう1人完全に作り上げて、その人が喜ぶ店にするみたいな感じで設計されたんですよね。
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つまり20代男性女性に向けてとかサラリーマンに向けてみたいなぼんやりしてる像じゃなくて、
完全に1人のこの人が喜ぶ店にしようみたいな感じで決めたらしいんですけど、
まさにそのような感じで出版活動が始まっていくと。
1冊目が刺繍なんですけど、親から買えた借金300万円しかない資本金で、ただただ事務所のお金と自分の給料が流れ出ていく中で、
よし!1発目に作るぞ!刺繍を!っていう時点で、読みながら震えが出てくるというか、大丈夫か大丈夫かみたいな感じだったんですけど。
というわけで、またお続きを明日お願いします。よろしくお願いします。