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2021-10-13 11:53

今日の10分de1テーマ「『ガロ』に人生を捧げた男を読んで捧げちゃダメだと思った話」について

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本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。 ※ご意見、ご感想、質問や話のお題などありましたら eidoriantarou@gmail.com へお便りください。

00:01
はい、というわけで始まりました。
本日はですね、ガロに人生を捧げた男、全身編集者の告白という本をちょっと紹介したいと思います。
えーと、これはですね、結構話題になった本でですね、なんかあの、しらとりちかおさんという人の本なんですけど、
そのガロでですね、ずっと編集者を続けていたそのしらとりさんが、
もう本当に癌になってですね、もう嫁いくばくもないみたいな中で、
ずっとですね、自分がその編集者として働いていたガロのですね、話を語った本なんですね。
で、その語った相手っていうのは誰かっていうと、
そのですね、もう癌にかかって嫁いくばくもないみたいな時に、全然編集経験がなくてですね、
ただの、あの、なんていうんですかね、劇画漫画のですね、紹介をやっていたブログを書いていたですね、
劇画狼さんという若い方がいて、その人がですね、
どうしても自分が好きなある漫画家さんの本を出したいんだ、
それは雑誌には載ったんだけど単行本になってないんだみたいな感じで、
漫画の作り方を教えてほしいって言ってですね、
その白鳥千香さんという人に指示して、
こういうふうに漫画っていうのは作るんだよ、単行本っていうのは作るんだよっていうのを一から教えてもらって、
で、その中でですね、指定関係みたいなのができるんですよね。
でですね、その弟子にあたる劇画狼さんもですね、
でもその白鳥さんはもう亡くなりそうだって言うんでですね、
ちょっとガローの話聞かせてくださいみたいな感じで、
割とかなり個人的に同人誌的にポンと作った本なんですけど、
インタビューして作った本なんですけど、
それがですね、すごい話題を読んで、結局実際にちゃんと出版されたっていう本なんですよね。
それでその時に話題になったんですけど、
僕があまり興味がなくて、読んでなかったんですけど、
昨日図書館に本を返しに行ったらポンと置いてあったんで、
これあるやんけと思ってですね、借りたんですよね。
で、ちょっと読んでみるかって言って読み終わったんですけど、
すごいですね、複雑な感想を抱いたんですよね。
その話をしたいと思うんですけど、
この白鳥さんっていうのはですね、すごい小さい頃から漫画家目指して漫画好きで、
少年漫画読んでたんですけど、その中でガローっていうね、
サブカルの走りみたいなね、サブカルマイナー漫画雑誌の走りみたいな、
そのガローを読んでですね、こんな大人の漫画もあるのかみたいなね、
カムイレンとか読んで、ビビーンって来てですね、ガローが好きってなってですね。
で、そのまま漫画家目指して上京するんだけど、
結局ガローの編集部にアルバイトするうちに編集者になると。
で、ガローが好きな人がガローに入ったわけですけど、
そのですね、本当にですね、何でしょうね、
03:00
マジでガローが好きなんですよね。
でですね、本当にですね、僕とかはですね、
何か一つのことを、もう好きってなってですね、
で、そこをそういうふうに行動したことがないというか、
そんなふうに慣れないな俺みたいな、この人のことが好きだとか、
作家さんとかね、ずっと思ってるとかですね、
何か一つをですね、信じてもこれが好きなんだみたいな感じですね。
慣れないなというところが結構悩みというかなところでですね。
で、その、何ていうんですかね、本当にですね、
単純に自分が面白いと思えるかどうかというところに
行くかどうかというだけでですね、
好きだからっていうのとあんまり慣れないんですよね、特定のもの。
面白いと思うところまで持っていけるかどうかというだけでですね、
好きかどうかみたいなこと、あんまりそこにすごく集中できないというところですね。
ちょっと悩ましいところはあるんですけど、
この人はですね、とにかくガロが好きっていうのでですね、
そこだけで前進している姿はですね、
ちょっとこう、羨ましさみたいなのも感じるぐらいだったんですよね。
でですね、かといってですね、こうなりたいかというとですね、
全然なりたくないなと思ったんですよね。
そうですね、もっと言っちゃうと、この人を編集者として評価するかというとですね、
読んでてですね、この方のことあんまり存じ上げてないですしね、
あと、本当にこの方の業績とかもですね、
別に全部知ってるわけじゃないんですけど、
この本を読んでる限りはですね、
編集としてはそんなに僕は興味はないなと思ったんですよね。
でですね、なんでかというと、
言ってることはそんなに面白くないんですよね。
編集者としてすごいですね、なんかそういう目線みたいな。
例えばですけど、マシリと言うじゃないですか、
アラレちゃんとかドラゴンボールのマシリとかですね、
よくウェブメディアとか出てですね、語ってるんですけど、
賛否はあれどですね、話してることが面白いことは間違いないんですよね。
他にもですね、有名な編集者誰だろう。
有名な編集者だっていうような人とかですね、
何かあったりとかですね、記事でその人の発言とか読んでもですね、
面白いなって思う人多いわけですよね。
なんですけど、この人はこの著書で編集っていうのはこういうもんなんだよねって
俺はこう思ってるみたいな話はもちろん出てくるわけですけど、
どれも面白くないんですよ。
でですね、なんで面白くないのかっていうとですね、
まさにですね、タイトルに書いてある通りなんですけど、
ガロに人生を捧げてるからなんですよね。
このですね、自分自身じゃなくてですね、
自分自身より上位に自分より好きなものがあるっていう人はですね、
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面白くないんですよ。
多分なんですけど、どっかで思考が止まっちゃうんでしょうね。
本当に個人の人捕まえたこの事は失礼なんですけど。
でですね、どういうメカニズムで面白くないのかっていう話なんですけど、
以前ですね、まある、例えばジャンプ編集部とかがですね、
ブランドというものを中心に生態系というのを作っているという話をしたんですけど、
ガロもやっぱブランドなわけですよね。
そのいち早く生まれたマイナー漫画雑誌という意味で。
でですね、それはもう間違いなくブランドなんですよ。
ある世代までの人にですね、ガロって言ったらですね、
ガロって言ってちょっとオッてなるみたいな、
ブランド力あるわけですよね。
でですね、ジャンプ編集部はブランドを中心に生態系というのを作っていて、
その生態系がですね、機能しているからすごい作品が生まれるんだという話。
逆に言うと、その生態系の構成員は生態系の中にはまっているから、
相互作用の中で力を発揮しているだけでですね、
その生態系から取り出したら、まるで海から取り出されたサメのようにですね、
何もできないというか、そんな強くないっていう話をしてたんですけども、
まさにそれなんですよね。
この人はガロに自分の人生を捧げているから、
ガロっていう生態系の一部としては機能してたと思うんですよ。
なんですけど、ガロっていうのはですね、
そのから外して、じゃあこの人一人がすごい面白い、
その時の例を言うと、すごい時計職人かって言われるとですね、
すごい時計職人じゃないんですよね、と僕は思ったんですよね。
この方のね、本当に人格とかは全然知らないんですけど、
編集者としてはすごい時計職人だと思えなかったんですよね。
なのでですね、何とも複雑なですね、
本の書いてる本人の主張とかが面白くないなと思いながら読むという
すごい複雑な感想を抱きながら読んでたんですけど、
なんというか本当に全編通してですね、
ガロはね、いやガロはそういうんじゃなくてね、
ガロはもっとこういうもので、みたいな感じですね。
ガロはガロはって感じですね。
ガロじゃなくてお前はなんやねんってつい言いたくなるような感じですね。
だったんですよね。
僕これはですね、読みながら以前前の自分がいた職場を思い出したんですよね。
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その自分が前にいた職場っていうのはですね、
あるブランド力のあるところから来たですね、
編集者っていうのが2,3人いたんですが、
その人たちはですね、すごい…
結論から言うとですね、結構編集としてはやっぱりダメになってたんですよ。
っていうか多分、生態系から取り出しちゃってダメになってたんですよね。
だからですね、口を開けば何言うかっていうとですね、
こんなんはダメだって言うんですよ。NGが多いんですよね。
こんなんは作品じゃないとか、
こんなんはこうだ、ダメだ、こんなんはダメだみたいな感じですね。
なんかすごい受けてたりしたら、
ああいうのはもう違うよねみたいな感じなんですよね。
じゃあその違うよねっていうのは何かって言ったら、
前にいた職場のブランドが掲げている宗教でしかないんですよね。
ブランドっていうのは、やるやらないを瞬別するものだと思うんですよ。
これはやらない、これはやるみたいなね。
例えばですけど、わかりやすく言うとね、
ディズニーがエッチなアニメ作ろうとか絶対しないわけじゃないですか。
そうやってするしないことを決めて、ブランドっていうのを確立させていると。
そのするしないっていうのは最初の決めなんですよね。
宗教の教義みたいなものでですね、
その中ではもちろん機能して必要なものなんですけど、
エロいアニメが全てダメかもちろんそういうわけじゃなくて、
その宗教の外を出れば、ブランドの外を出れば、
それで成功しているものはもちろんいっぱいあるわけですよ。
なんですけど、その時のブランドの中で身についた宗教というのを
信じ切ったまま外に来てくると、
ありなものをダメだダメだと言っちゃうんですよね。
逆ですよね、普通の編集者の仕事って。
ダメなものありっていうのが仕事だと思うんですよね。
そうやって新しいものを作っていくっていうのは仕事なんですけど、
ありなものをダメだって言っちゃうんですよね。
でですね、これダメだと。
この人たちはもうちょっと新しいものは多分無理だろうなと思ってたら、
結論が言えたらやっぱ無理でしたね。
残念ですけど。
でですね、その人たちに感じと同じつまらなさっていうのをですね、
この方に感じるんですよね。
本当に個人の方をですね、取り上げて暴力するっていうのも申し訳ないんですけど、
本当にそういうふうには思ったんですよね。
というような感じで、続きはまた明日話したいと思います。
よろしくお願いします。
11:53

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