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2021-08-21 12:24

今日の10分de1テーマ「職人と工場と盲目の時計職人〜人・システム・生態系〜」について

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本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。第42回目は「職人と工場と盲目の時計職人〜人・システム・生態系〜」について話してみました。 #KADOKAWA #ジャンプ #ディズニー

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はい、というわけで始まりました。
昨日ですね、盲目の時計職人の話をしていて、
一人でですね、生態系になっているやべえ人がいるって話をしてたんですけど、
そのことを話してですね、その後考えていて、
時計職人の例えで言うと、3つのパターンがあると思ったんですよね。
それはですね、1つは時計職人、1つは時計の大量生産、
もう1つは盲目の時計職人なんですよね。
それぞれ何に対応しているかというと、
時計職人は人、時計の大量生産はシステム、
盲目の時計職人は生態系だと。
この3つはですね、組織のあり方の3パターンだというふうに捉えることができるなと思ったんですよね。
その話をしたいんですけども、
まず時計職人からなんですが、
僕が所属している組織とかは完全に時計職人タイプなんですよね。
ボトムアップでですね、現場が盛況というか現場が強いわけですよ。
その分ですね、経営がヘッポコでですね、
それはでも逆に言うと現場に任せているとも言えるんですよね。
経営が現場を邪魔しないというふうな組織であると。
これはですね、昔の日本軍とかですね、
あと古からの日本企業とかは多くはこの体質を持っているわけですよね。
例えば昔だったら江戸幕府とかもそうですよね。
中央のガバナンスが緩くてですね、
現場がそれで強いみたいな状態でですね。
だから古き良き日本企業だと言えるわけですけど、
じゃあガバナンスが弱い中枢はですね、
その中央は何をやっているかというとですね、
一言で言うと手続きと儀式を担当しているわけですよね。
これを組織としてですね、会社として構えているので、
手続きだったりとかですね、
それらしい会議みたいなものをですね、やって儀式を行うわけですよね。
実質的なことは何もしないと。
実質的なことは全部現場がやると。
中央はですね、その儀式を取り仕切っているんですよね。
逆に言うと何もしないことが仕事というような感じでですね。
これはもう本当に江戸幕府もどんどんそうなっていくわけですし、
日本軍とかもそうですよね。
関東軍とかがですね、もう暴走していても中枢は全然制御できないわけですよね。
じゃあ中枢は何をやっているかというとですね、
内閣とかとですね、なんかそれらしいことをやっているだけで、
全然こう実質的な筋力がなかったわけですけど、
制御できなかったわけですけど、
それと一緒なんですよね。
だからもう何もしないということが仕事なんですけど、
これはこれでですね、なかなかテクニックと精神力がいるんで、
これはなかなか普通の人にはできない仕事というか、
僕はちょっとそれを覗きみてですね、
これはあかんと思って、自分には無理と思ったわけですけど。
でですね、やっぱ何かをすると現場の邪魔をするので、
引っ込んでいると。
で、現場は一人一人がですね、時計職人であると。
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で、一人一人がですね、コトッといい時計を作ってですね、
さすがみたいな感じの人が大量に集まっていて、
一つの組織になっていると。
中枢は仕事をする。
何もしないという仕事をしていると。
という感じなんですよね。
次にですね、時計の大量生産向上というとですね、
例えば会社で言ったら例えば角川みたいな会社なんですよね。
トップダウンでですね、それに現場が従うと。
つまりさっきと逆ですよね。
経営が強くて現場が弱いという感じなんですよね。
多くの欧米企業とかもですね、こういうタイプ多いと思うんですけど、
中枢の方は何をやっているかというと、経営計画を立ててですね、
それを実行するんですよね。
だからすごくアクティブなんですね。
何もしないなんてことは許されないわけでですね、
何もかも計画立てて発表してですね、
それができなければ株主に突かれて社長交代とかね、
経営人交代とかですね、
そういうこともすごいプレッシャーの中であるのでやっていると。
それを上からポーンって計画が降りてきてですね、
現場はそれを何とかかんとか実現していくと。
というような感じなんですよね。
だから現場はですね、時計工場の作業員みたいな感じなんですよね。
なので決められたことをやっているわけですけど、
だからですね、一人一人ですね、
時計工場の作業員一人と時計職人が、
えいって言って時計作りで戦ったら、
時計職人が勝つわけですよね。
なんだけど、全体としてですね、
トップダウンによって大量生産工場というのがあってきて、
スイスの時計にも負けないですね、
スイスの職人が作った時計にも負けない、
日本のシチズンみたいな会社が作った大量生産のですね、
綺麗な時計みたいなのを作れるわけですよね。
この2つはですね、分かりやすいと思うんですけど、
最後に話すですね、盲目の時計職人ですね。
これがすごく特殊なんですよね。
こういう組織とか会社はですね、ものすごく珍しいと思うんですけど、
日本で言うとジャンプ編集部とかそうだと思うんですよね。
海外で言うとディズニーとかがそうだと思うんですよね。
どういう感じかというとですね、
ボトムアップでもトップダウンでもないんですよね。
現場がすごい強いぞ一人抜き出して、現場強いぞ、
もしくは現場は作業員だからちょっと弱いぞとかそういうわけでもないんですよね。
強いわけでも作業員でもないと。
でですね、じゃあ何かって言ったらですね、
ジャンプとかディズニーといった組織が持っているビジョンの信者であり実行者なんですよね。
もう何言ってるか分かんないと思うんですけど。
でですね、もっと言っちゃうとですね、
生態系、例えばジャンプだったら、ジャンプっていう生態系を動かしている一員なんですよね。
すごい時計ができたとしてですね、
例えばですけど、僕が所属しているような時計職人の会社だったら、
いい時計職人だからだねってなりますし、
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すごい時計ができたって言って稼働会ですごい時計ができたらですね、
いい経営計画だったからだねってなるし、
ジャンプですね、こういう盲目の時計職人のような組織で、
いい時計ができたってなったらですね、
ある人が担当している作品がいい作品になった。
なんでって言ったらですね、その時そこにいたからって言うだけなんですよね。
その生態系の一部としてですね、機能していて、相互作用していると。
その時たまたまその人が行ったところでバーンって爆発が起こってですね、
だって言うだけなんですよね。
それがですね、その人の一人の取り出した能力でもではなくてですね、
相互作用の中で爆発が起こった場所にその人がいたぐらいな感じなんですよね。
多分何言ってるかわかんないと思うんですけど、それぐらい特殊なんですよね。
でですね、じゃあ経営者は何やってるか。
そういう組織の経営は何やってるかというとですね、
ちょっと例えで言うと、シムシティって昔ゲームがあったんですけど、
あれの地球版のシムアースっていうゲームがあったんですよ。
シムアースは何かというと、シムシティが街を作るのと一緒のようにシムアースは地球を作るんですよね。
地球でですね、いろんな生物がですね、どんどん進化していくっていうのを、
どんどん進化させていくっていうのを楽しむゲームなんですけど、
じゃあプレイヤーは神なんですよね。
そのプレイヤーである神は何をするかというとですね、
パラメータをいじるだけなんですよね。
例えばなんですけど、太陽光の紫外線量を上げることによって、
突然変異の確率を上げることができるんですよね。
突然変異の確率が上がるとですね、
進化が促進される。
一方でですね、突然変異っていうのは、
大抵の場合、生存に不利な形、言っちゃうと奇形ですね。
生存に不利な形の奇形で生まれる率なのことでもあるので、
生存率が下がるんですよ。
だからちょうどいいぐらいのパラメータっていうのをですね、
調整して進化してあんまり知らなくてみたいなのをですね、
その場合その場を見極めてパラメータを動かすのが、
そのシマースのゲームだったんですけど、
そんな感じでですね、
じゃあ経営者は何をやってるかというとですね、
生態系のパラメータを調整してるんですよね。
別に計画を立てて実行してるわけでもですね、
儀式とかを取り行ってですね、
とか手続きを取り行って何かをやってるふりをしてるわけでもなくですね、
そのパラメータ調整なんですよね。
その結果生まれたものっていうのが自然と出てくると、
それが盲目の時計職人のようにですね、
生まれてくるというような感じなんですよね。
多分何言ってるかちょっと分かりづらいと思うんですけど、
そんな感じの組織なんです。
でですね、本当にこう、
例えばね、海で強いサメがですね、
海から出したらもう生きていけないように、
生態系のその構成員ですね、
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その組織の構成員はですね、
生態系の相互作用の中のワンピースに過ぎないんですよね。
その相互作用の中でその人が立っていた場所で爆発が起こってヒットが生まれました、
みたいな感じでですね、
その人の力が、取り出した力がすごいってわけではないんですよね。
つまりいい時計職人ってわけではないんですよね。
なのでですね、生態系から出したら基本機能しないんですよね。
なので、これはちょっと踏み込んで言ってしまうと、
例えばジャンプで有名な編集者、
ディズニーで有名なアニメーターっていうのはですね、
よそで活躍したっていう話はあまり聞かないですよね。
もっと言っちゃうと、
そこで活躍していたクリエイター、アニメーターとか漫画家とかもですね、
そこで凄まじい活躍をしてるんだけど、
出て同じような活躍、
もしくは同じほどじゃなくても、
やっぱさすが活躍してるねっていうほどのレベルの活躍に至る人って結構少ないんですよね。
やっぱりその生態系の相互作用の中のワンピースなので、
生態系から出たらですね、
海からサメが放り出されたようなもんでですね、
基本的には機能しないんですよね。
そこがですね、また特殊なところなんですけども、
だからですね、ディズニーにしろ、ジャンプ編集部にしろ、
多分ですね、明日半分社員が入れ替わっても、
基本的には何も変わらないと思うんですよね。
全部入れ替わったら変わると思うんですけど、
半分くらいだとですね、そのまま機能しちゃうんじゃないかと思うんですよね。
でですね、これは本当にちょっとすげえ分かりづらいと思うんで、
いろいろ言っても伝わらないだろうと思いながら話してるんですけど、
生態系の中心には太陽がありますよね。
生態系って結局太陽エネルギーの交換なので、
太陽から得たエネルギーをどのように交換してるかっていうのが生態系なんで、
生態系の中心には太陽があるんですけど、
こういう組織の中心にはですね、その生態系の源泉であるですね、
ブランドがあるんですよね。
ディズニーにもジャンプにもブランドがありますよね。
例えばですけど、ジャンプのようなブランドを持っている他の編集部ってないですよね。
で、そのブランドがあるということが全ての源泉になって、
こういう生態系というすごく不思議な組織の在り方っていうのが成立してるんですよね。
なのでですね、生態系のね、いいじゃないかと。
よし、じゃあうちも明日からそうなるぞと。
盲目の時計職人路線だって言ってもですね、無理なわけですよね。
なぜかというと、その源泉であるブランドがないから。
だからですね、この盲目の時計職人型の組織っていうのはですね、
ほとんど人間の手を離れてるんですよね。
それもですね、すげえ不思議なんですけど。
でですね、昨日僕がですね、お話ししてた業界ナンバーワンの人っていうのはですね、
その生態系をですね、自分一人の中に取り込んでるんですよね。
で、ちょっとやべえなと。
あの、自分一人生態系やってるんだって、
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本当にちょっとこの人やべえなと思ったわけですけど、
まあそんなような話でした。
まあ時計職人にですね、なぞらえてちょっと3つのパターンの組織の在り方っていうのをちょっとお話ししてみました。
とりあえず本日は以上です。ありがとうございました。
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