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2025-04-16 07:53

高齢者516人を18年追跡調査!「言葉の流暢さ」が寿命を左右する?驚きの研究結果

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今回のテーマは、長寿と知性の関係についてです。最新の研究によると、知性の中でも特に「言葉の流暢さ」、つまり語彙力とそれを使いこなす能力が、寿命と深く関係していることが明らかになりました。高齢者を対象とした長期的な追跡調査の結果をもとに、言葉の力が長寿に繋がるメカニズムに迫ります。

サマリー

ジュネーブ大学のパオロ・ギスレッタ氏の研究により、言語流暢性が寿命に深く関わっていることが明らかになる。この研究では516人の高齢者を18年間追跡し、言語流暢性が他の認知機能とは異なり、寿命と有意に関連していることが分かる。

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みなさん、こんにちは。教育カフェテラスの時間です。パーソナリティの水野太一です。
アシスタントの高橋さやかです。よろしくお願いします。
この番組では、教育に関する最新情報や課題、そして身近な話題を、みなさんにお届けしています。
言語流暢性と寿命の関係
さて、今回のテーマは、語彙力と寿命の関係についてです。
情報源は、サイエンス・デイリーの記事で、掲載日は2025年3月18日となっています。
語彙力と寿命ですか?なんだか意外な組み合わせですね。
そうですよね。今回の研究は、ジュネーブ大学のパオロ・ギスレッタ氏が、2024年に発表した臨床心理学の研究に基づいています。
この記事によると、言葉を流暢に使える能力、つまり言語流暢性が、長寿と密接に関わっている可能性があるようなんです。
言語流暢性、初めて聞く言葉です。具体的にはどんな能力を指すんですか?
そうですね。言語流暢性は、語彙の豊富さや、言葉を適切に使いこなす能力のことです。
例えば、あるテーマについて、たくさんの言葉を使って説明したり、意見を述べたりする能力が高いというイメージですね。
なるほど。それがなぜ長寿と関係するんでしょうか?
そこが面白いところなんです。ギスレッタ氏の研究では、ベルリン高齢化研究という、1989年のベルリンの壁崩壊直前に始まった大規模な追跡調査のデータを使っています。
70歳から105歳までの516人を最長18年間追跡し、認知機能や健康状態など、さまざまなデータを収集したそうです。
18年間も追跡したんですか。すごいですね。
本当に貴重なデータですよね。そのデータを使って、さまざまな認知機能テストの結果と寿命の関係を調べたところ、言語流暢性だけが寿命と有意に関連していることが分かったようなんです。
認知機能の関連性
へえ、他の認知機能、例えば記憶力とか計算能力とかは関係なかったんですか。
そうなんです。研究では言語流暢性のほかに、視覚速度、言語知識、エピソード記憶という3つの認知能力も測定したんですが、寿命との関連が見られたのは言語流暢性だけだったんです。
視覚速度っていうのは何ですか。
視覚速度は、視覚的な情報の中から素早くパターンを見つけたり、比較したりする能力のことです。
例えば、間違い探しゲームで素早く間違いを見つけることができる人は、視覚速度が高いと言えますね。
なるほど。言語知識っていうのは語彙力の高さのことですか。
はい、その通りです。言語知識はどれだけたくさんの言葉を知っているかという能力を測るものです。
エピソード記憶っていうのはどんな記憶のことですか。
エピソード記憶は、個人的な体験や出来事に関する記憶のことです。
例えば、小学校の運動会でリレーで1位になったとか、初めての海外旅行で迷子になったとか、そういった具体的な体験を思い出す能力のことですね。
なるほど。いろいろな認知機能があるんですね。
その中で言語流暢性だけが長寿と関係があるっていうのは面白いですね。
そうですよね。研究では参加者に90秒間でできるだけ多くの動物の名前を挙げてもらうというテストを行ったそうです。
それなら私も得意かもしれません。犬、猫、鶏、鯨。
たくさん出てきますね。ギス・レッタ氏によると、言語流暢性は長期記憶や語彙力、効率性によるものです。
長期記憶や語彙力、効率性、視覚的記憶など複数の認知能力が複合的に関わる高度なプロセスなので、言語流暢性のテストは脳の健康状態を測る上で非常に興味深い指標になる可能性があるそうです。
なるほど。言語流暢性が高いっていうことは、脳の様々な部分がバランスよく機能しているってことなのかもしれませんね。
ええ。ギス・レッタ氏は、体と心は密接につながっていて、認知機能や感情、人格、そして身体的な健康状態は全体的に一緒に衰えていくという理論も提唱しています。
なんとなくわかる気がします。体が元気な時は心も元気ですし、頭も冴えている気がします。
そうですよね。だから言語流暢性が高いということは、心身ともに健康な状態を反映している可能性があるというわけです。
なるほど。でも、どうして言語流暢性が高いと長生きできるんでしょうか。
それはまだはっきりとはわかっていないようです。ただ、言語流暢性が高い人は、コミュニケーション能力が高く、社会的なつながりも強い傾向があるかもしれません。
確かに、おしゃべり好きな人って元気なイメージがありますね。
そうですよね。社会的なつながりは、孤独感を軽減し、ストレスを解消する効果があると言われています。それが長寿につながっているのかもしれません。
なるほど。それに言語流暢性を維持するためには、常に新しい言葉を学んだり、本を読んだり、人と話したりする必要がありますよね。
おっしゃる通りです。それは、脳を活性化し、認知機能の低下を防ぐことにもつながります。
そう考えると、言語流暢性を高めることは、長寿のための良い習慣づくりにもなるんですね。
その通りです。今回の研究は、長年ギスレッタ氏が抱いていた疑問に対する一つの答えになったそうです。
長年の疑問は解けたなんて素晴らしいですね。
で、そして、この研究は様々な大学の研究者との共同作業によって実現したそうです。
ギスレッタ氏は、共同研究の重要性を強調し、若い白紙家庭の学生たちと様々なデータセットや変数を使って研究できることを喜んでいると語っています。
共同研究って、いろいろな専門家の知識や経験が集まって、より深い研究ができるから良いですよね。
本当にそうですね。ギスレッタ氏は、知識は日々蓄積されているが、まだ発見すべきことはたくさんあると述べています。
なんだかワクワクしますね。私ももっといろいろなことを学んで、新しい発見をしたいです。
健康的な生活習慣
素晴らしいですね。今回の研究から、言語流暢性が長寿と関係があるかもしれないということが分かりました。
しかし、言語流暢性だけでなく、バランスの取れた食生活や適度な運動、十分な睡眠など健康的な生活習慣を送ることが長寿の秘訣であることは言うまでもありません。
そうですね。今回の話を聞いて、私ももっと本を読んだり、人と話したりして、言語流暢性を高めたいと思いました。
それは素晴らしいですね。言語流暢性を高めることは、脳の活性化だけでなく、コミュニケーション能力の向上にもつながります。
いろいろな人と積極的にコミュニケーションをとって、楽しい毎日を送ってください。
はい、頑張ります。
それでは、今回の教育カフェテラスは、この辺で終わりにしたいと思います。
今回のテーマは、とても興味深かったです。ありがとうございました。水野先生。
こちらこそ、ありがとうございました。また次回も、ぜひ聞いてくださいね。
最後までお聞きいただき、ありがとうございました。
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