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皆さんこんばんは、ドーピング0会代表理事の吉田です。
一般社団法人ドーピング0会が主催運営するラジオ番組、ゼロラジの時間がやって参りました。
この番組は、世界で起こっているドーピング関連のニュースを中心に取り上げて、それを解説する番組となっております。
この番組は、私代表理事の吉田、そして小野塾理事のからすやまです。
この2人でお送りしてまいります。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
今回は、私の専門領域でもあるサプリメントの話について取り上げていきたいなと考えております。
番組の冒頭にニュースをからすやま先生に読んでいただくことになっておりますので、さっそくからすやま先生、ニュースを読んでいただいてもよろしいでしょうか。
それでは本日のニュースをまず読ませていただきます。
サプリメントに関する調査結果
オーストラリアのスポーツインテグリティ機関、SIAは、オンライン市場で購入可能なサプリメントのうち、3つに1つが禁止物質を含んでおり、アスリートにとって脅威であるという調査結果を発表しました。
調査では、200の製品のうち35%に1種類かそれ以上の禁止物質が含まれており、そのうち57%がラベルやウェブサイトに禁止物質を記載していなかったとしています。
SIAはこれを受け、アスリートに対して再度軽敵を鳴らしました。
短いですが、本日のニュースはこちらとなっております。
ありがとうございます。
ということで、オーストラリアのサプリメントに関する調査結果ということなんですが、
単的に35%というところが、かなり驚かれた方も多いんじゃないかなと思ってますが、
からせまん先生どうですか?最初にこれを見たときに、ニュースを見られたときにどう思われました?
本当にこれはですね、僕もいわゆるGoogleアラートというのでニュースが飛んでくるように設定してるんですけど、
それで見た瞬間にもうこれはこのゼロラジで扱わねばならぬと思いまして、
それぐらいちょっとえーって驚いたという正直な感想ですね。
ありがとうございます。
サプリメントっていうのはすごく身近な一方で、これだけ禁止物質を含んでいるのかというのはかなりの衝撃だったんじゃないかなということで、
私自身もですね、サプリメントに関する報告今まで見てますけども、やっぱりどれも高くて、
このオーストラリアの報告というのも取り上げないといけないなと私自身も感じていた次第でございます。
この調査なんですけど、SIAっていうインテグリティユニットですよね、オーストラリアのインテグリティ機関が、
このHASTAっていう、これはご存知の方いたら結構レベルが高いなっていう感じなんですけど、
いわゆる第三者認証っていうのが全国に実はありまして、
オーストラリアで言うとHASTAっていうのが、この第三者認証の機関のような機関で考えていただけるといいかなと思っています。
HASTAっていうのがHuman and Supplements Testing Australiaっていうことで、
サプリメント分析機関っていうのが今言ったと思うんですけど、それがHASTAの略語の中に入ってきているということなので、
サプリメント分析するとこなんだっていうのは知っておいていただけたらなと思います。
実際にこれはSIAがHASTAに委託して行われた調査になりますので、
言っちゃえばHASTAの商品取りましょうねっていうことが結語に書かれてたりするんですけど、
それは置いといて。
ですのでHASTAに委託してこの調査が行われて、
HASTAのスタッフさんが一般人のフリをしてですね、
オンラインでランダムに200種類のサプリメントを購入して分析を行ったということで、
禁止物質の割合と分析
やっぱり200品目もですね、分析をかけるっていうのはやはり一人の個人とかでは絶対できないことなので、
そういった意味でいうとすごく意義がある調査だなと私自身は捉えています。
先ほど唐山先生からありましたが、35%の製品に和田が指定している禁止物質が含まれていて、
その中でも特にサプリメントのカテゴリーで言うとプレワークアウト、
脂肪燃焼、筋肉増強といったカテゴリーで高い割合がですね、出てきています。
プレワークアウトっていうのは以前にどこかで喋ったかわからないんですが、
プレっていうのは前っていう意味で、ワークアウトっていうのはトレーニングっていう意味なので、
トレーニング前に取るようなサプリメント全般を指しまして、いわゆるクレアチンであったり、
カフェインであったり、ベータラニンであったりっていうこの辺りの成分がよく含まれていたり、
あとアルギニンとかね、そういったものが入っているようなものになりますが、
そういうですね、やっぱりトレーニングを効率よくしていこうっていう中で、
最初は何も使ってないんだけども、ちょっとずつ時短であったり、効率化であったりっていう中で、
サプリメントに手を出しやすいのかなというふうに思いますし、
実際にトレーニングをしている方であったり、先輩であったり、そういった人たちがやっぱりこういうのあるぞっていうことで、
やっぱり横のつながりとか上のつながりとかっていうところから降りてきたり、横から渡されたりっていうことがあるので、
この辺りはですね、結構誘惑って言ったらあれなんですけども、
出てきやすい分野なのかなというふうに考えております。
ということで、35%の製品に禁止物質が含まれていたということでございます。
なるほど、ありがとうございます。
今お話しあった通りですけれども、この調査では本当に一般的に買える200のサプリを、
調査員がオンラインで購入して分析をしたっていうところ。
まあ、特に問題なのはやっぱり57%の製品だと、そういうラベルとかウェブサイトへの記載がなかったっていうことなんで、
やっぱりこれはちょっと非常に深刻な問題かなと思うんですけど、そのあたりはいかがでしょうか。
もうその通りだと思います。
やっぱりこのラベルに記載してあるかどうかっていうので、
やっぱり最初にチェックはそこでしかできないですし、
それに記載がないものが入っているとやっぱり思わないですよね、普通。
ですので、やっぱりアスリートが摂取した場合っていうのを考えると、
意図せずに禁止物質を摂取してしまうリスクっていうのはやっぱり高いなってすごい思いますね。
今回検出された禁止物質っていうのが結構80%ぐらいが天然由来の化合物で、
例えばビタオレンジに含まれているオパミンとかフェネチュラアミンとかですね、
そういったものが含まれていたっていうのが報告、実際に今回の調査結果で書いてあったんですけども、
このあたりのものっていうのは天然由来のものとか、そうじゃない人工物とかそういった由来は正直関係なくて、
禁止物質が出てしまったらドーピング違反、アンチドーピング規則違反になってしまうので、
このあたりはですね、本当に難しいなと思います。
なるほど、ありがとうございます。
とはいえやっぱりアスリートもパフォーマンスに関して、
やっぱり有益なものであれば使っていきたいっていう気持ちは誰しも持ってると思うんですけど、
そういう状況でアスリートとかそのサポートスタッフがどういう対策を取ったらいいかっていうところも教えていただけたらと思うんですけどいかがでしょうか。
はい、ありがとうございます。
サプリメント利用のリスクと対策
やはりですね、まずサプリメントっていうのは薬と違って、
言ってしまえば自分で使いたくなったら自分で買って自分で使うことができるっていうことになるので、
身近な一方でやっぱりサプリメントの利用ってのは常にリスクを伴うということを認識するっていうのがやはり大事な観点になってきます。
で、使用する場合っていうのは第三者認証って私よく言ってますけども、
例えばアメリカで言うとBSCG社であったり、イギリスで言うとLGC社、
オーストラリアで言うと今回はハスタっていうものであったりとかそういったものがいくつかありますので、
こういった信頼できる第三者機関によるテストを受けた製品を選ぶっていうのがやっぱり大前提になるかなというふうに考えております。
このサプリメントを使用するときにやはり大事になってくるのが本当にそれが必要なのかっていう観点でして、
これをですね私自身もいろんなアスリートに実際使ってるアスリートにですね、その質問を投げかけたら本当3割ぐらいですかね、
その目的がしっかり答えられる方っていうのは実は3割ぐらいしか私の周りではいなくて、
それ以外のじゃあ70%7割の人はどうなのかっていうとやっぱり周りの人が進めたからっていうような回答が返ってくるんです。
もしくは取ってる目的はわからずになんとなく取っているっていう声も結構あるんですよね。
ですのでサプリメントは何で必要なのかっていうところに対して明確な答えがないまま漠然と取っているというのは
私は一番こうリスクが高い状態だと考えておりますので、
じゃあどうするかっていうと今の自分にとって他の進めてきた先輩は必要かもしれないけども、
じゃあそれを自分に当てはめた時にどうなのかっていうことを自分で判断できないのであれば、
やっぱり専門家の方をですね巻き込むというのが非常に重要になってくるかなと思います。
ですのでスポーツでいうとやはり栄養のプロですよね。
公認スポーツ栄養士さんであったり管理栄養士さんであったり、
そういった栄養のプロっていうところに機能性のお話はもちろんしていただきたいなと思いますし、
リスクの観点でいうと私たちスポーツファーマシストという薬剤師の中でもスポーツ分野の薬剤師っていうのもおりますので、
まあそういった方をですね巻き込んで、
自分に本当にサプリメントが必要なのかっていうところを今一度問うてもらうっていうのが本当に大事かなと考えています。
ありがとうございます。
やっぱり必要性を何よりも考慮した上で取る分にはある程度リスクがあっても仕方ないかもしれないですけど、
また漠然ととってかつリスクも多いというのは良くないということだとは思うんですけど、
ちなみに今回のこの調査自体はオーストラリアのものだと思うんですけど、
仮に日本国内でもこういう調査があったとした場合には同様のリスクが存在するかどうかっていうのは吉田さん的にはいかがでしょうか。
あーなるほど、そうですねこれよく聞かれることではありますよね。
日本の製品だからとか海外の製品だからっていう話をよく聞くんですけども、
あんまりそこ考えない方がいいかなっていうのが私の持論でして、
やっぱり第三者認証を取得しているかどうかっていう基準の方が私はすごく大事な観点だなと思っています。
リスクっていうのも観点で質問いただいたので、日本国内のサプリメントであってもリスク自体はある。
同様にリスクは存在するっていうふうに私自身は考えています。
ただし今回のオーストラリアの件もそうですし、
アメリカの報告であったりとかも同様の結果が出てるんですけども、
やはり日本に比べると海外の方がそういったラベルに無記載のもので禁止物質を含んでいるっていうようなケースがやはり多いんですね。
ですのでやっぱり海外から個人輸入したりとかそういった製品であったり、
何が入っているのかわからないっていうものに関してはやっぱり十分な注意が必要かなと考えています。
本当にアスリート、取り巻く関係者の方ですよね。
これって取っていいですかっていう時に自分が聞かれる立場にある方、
もちろんドクターもそうですし栄養士さんもそうですしトレーナーですよね。
トレーナーの方も聞かれること多いと思います。
そして薬剤師の方もそうなんですけども、何だったら指導者の方もいるかもしれないですよね。
サプリメントのリスクと判断
これって使っても大丈夫ですかっていうのを聞かれる方っていうのは、
本当に選手自体は使いたいわけですよってしまえば。
使いたいからもう手元にあったりとか、
インターネットで買おうとしてるわけなので。
なのでそういった当事者以外の人たちっていうのは、
やはりちょっと一歩を引いてその事実を見ないといけないと思っています。
ですので本当にラベル一つにしても、
本当にこれなんかわからないなとかっていうものが、
例えば一つでも入っていたりとか、
そうなったらリスクがあるっていうふうに判断して、
調査できないっていうのを立派な理由、
使わない理由になりますので、
そこで切ってほしいなというのは思います。
ですのでここの信頼できる人であったり、
信頼できる分析機関の認証を受けているものであったり、
そういう専門家であったり、第三者機関の分析であったりっていう、
第三者を何かしら返して判断をするっていうふうなことをしたほうが、
このリスク低減策ということで考えると大事なのかなと考えています。
ありがとうございます。
なのでどこの国のものだからとかそういうことではなくて、
ちゃんとそういう第三者認証を取得しているかどうかとか、
かつその信頼できる人にちゃんと聞いて使うとか、
必要性を加味して使うとか、
そういう部分できちんと判断していきましょうというところになるかなというところでしょうか。
アスリートへのメッセージ
そうですね。本当にまとめていただいてありがたいんですが、
本当その通りでございます。
とにかくほにゃほにゃだからとかっていうので、
執行停止するのではなくて、
サプリメントには基本的にはリスクがあるという前提で、
じゃあそのリスクをどうやって排除していくのか、
可能な限りゼロに近づけていくのにはどうしたらいいのかっていう観点で、
アプローチしていただきたいなと考えています。
ありがとうございます。
最後になりますけれども、
今までいろいろ注意点とかお話ししていただいたんですけど、
改めて今回の調査結果を受けてですね、
アスリートとかトレーナーさん、監督さん、
そういった関係者に対して、
どのようなメッセージをお伝えしたいなという、
何かお言葉ありますでしょうか。
ありがとうございます。
そうですね。
最初のからさやま先生が言ってくださった通りなんですけど、
サプリメントの使用っていうのはやっぱり、
身近なんですよ、選手にとって。
アスリートにとってすごく身近で、
使わないとライバルに負けてしまうっていうような、
みんながやっているから自分もっていうような、
感覚で使っている方が多いです。
実際にやっぱりパフォーマンスが上がったりとか、
リカバリーにやっぱり使えるなということで
使っているケースもあるんですけども、
やはりそこでドーピングになるかもしれないっていう
そのリスクですね。
そこが伴ってくるんだっていうことは、
大前提として忘れてはいけないと考えています。
そしてサプリメントを使うにしても、
使わないにしても、
やっぱり専門家を巻き込むっていうことは、
頭の片隅に置いておいていただきたいなと思います。
分からないから、
まあいいかじゃなくて、
分からないから、
まあ、
自分の中だけでもいいかっていうことではなくて、
やっぱり第三者を巻き込む、
専門家を巻き込むっていうところから、
リスクに関して本当に真摯に向き合うっていうところですかね。
逃げずに向き合うっていうところが
すごく大切になるかなと思いますので、
先ほど申し上げたんですけども、
サプリメントを使いたいよっていう方が
もし出てきたときに、
じゃあそのサプリメントって何で必要なの?
本当にそれって必要なの?
っていうことを問いかけていただいて、
その方がその問いに対して答えられるのかっていうことは
とても大切だと私自身は考えていますし、
相談事例があったときには、
真っ先に私自身はそれを聞くようにしています。
この時点で答えられないっていうことは、
正直私から言わせるとですよ、
他の代替案で何とかなるんじゃないかって
私は考えるんですよね。
ですので、ここに対して答えられるっていうのが
ある意味でリスクを取りに行ったとしても、
そこに対して責任が伴っているっていうことが
ついてきている人だと私は考えているので、
やはりこの問いに答えられるのかっていうのを、
もしサプリメントの対応されるときには、
こういった観点も加味していただけると
いいんじゃないかなと考えております。
そして、やはりですね、
ドーピングゼロ会もそうなんですが、
今回やっている吉田・唐磯山の2名も
医師と薬剤師ということで、
ここでも連携をしているように、
やっぱり多色種連携で
サプリメントの問題っていうところにも
関わっていっていただきたいなと思います。
サプリメント利用の改善
ですので、サプリメントっていうふうに聞いたときには
公認スポーツ栄養士の方であったり、
管理栄養士の方を巻き込んでいただきたいですし、
リスク管理の観点からは
スポーツファームアシストを巻き込んでいただければ
アスリートにとって一番リスクがなく
自分に必要なものを使って
パフォーマンスを上げられるんじゃないか
ということになるかと思いますので、
私自身はね、やっぱりこう
使えるかどうかっていうのを精査して
リスクを低減して使うっていうのは
ある意味で選手の努力だと私自身は考えているので
じゃあサプリメントを使わないでいいじゃないかっていうのは
ちょっと私自身は短絡的かなと
いうふうに考えていますので
だからこそ私たち専門家が出ていくところじゃないか
っていうぐらいに捉えていただいて
ぜひアスリートのパフォーマンスを高められるように
リスクなくですね
高められるようなお手伝いを
私自身はできたらいいなっていうふうに考えております
そんなとこですかね
ありがとうございます
オーストラリアのサプリ事情に関する
ちょっと驚きのニュースだったんですけど
僕的にはこのお話吉田さんとできて
いろいろ解説もしていただいて
より注意しないとなっていう
改めて気が引き締まる回になったかなと思いまして
本当にありがとうございます
いえいえありがとうございました
こんな感じですね
いつもゼロラジでは世界のアンチドーピングのニュースを取り上げて
ゆるーくですね解説をしておりますので
引き続き聞いていただけたら嬉しいなと思いますし
なんかこれチャンネル登録みたいなやつもあるんですよね
そうですね一応登録していただけると
新しいエピソード公開になった時とかに通知が行きますし
何より我々も励みになるかなというところでございます
これぜひ登録していただきたいなっていうふうに考えています
先日お会いした方にですね
ゼロラジ更新しないんですかって言われてしまいまして
いやエピソード1からもう4まで行ってるよって話したら
結構びっくりされてたので
あそうかこれ登録してもらえないと告知がないんだなっていうことで
気づきましたので
もしですね1回でもちょっと聞いてみて面白かったなっていう方はですね
登録をお願いできましたら嬉しいです
通知が行きますので
はいということで第5回のテーマ以上となります
また次回お会いしましょう
ありがとうございました
ありがとうございました