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月28日の片頭痛がゼロに|CGRPが変えた最新の予防治療を脳外科医が解説
2026-07-16 11:03

月28日の片頭痛がゼロに|CGRPが変えた最新の予防治療を脳外科医が解説

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片頭痛の予防治療は、長いあいだ「半分に減らせれば上出来」の世界でした。月30日のうち28日痛む患者を14日まで減らす。その限界が10年以上続いてきました。しかし今、28日をゼロにする治療が現実になっています。そこで今回は、脳神経外科専門医の山本俊先生に、片頭痛治療に何が起きたのかを聞きました。

山本先生が語るのは、片頭痛が「我慢する病気」から「解放される病気」へ変わったという事実です。第一に、変化の起点はCGRPという物質の発見であり、片頭痛の発症メカニズムがほぼ解明されました。第二に、CGRPをブロックする月1回の注射と新しい飲み薬が、片頭痛専用の薬として登場しました。第三に、これらの薬は副作用がほとんどなく、数%に軽い便秘が起こる程度です。

CGRPの発見が片頭痛治療を変えた

片頭痛の予防治療そのものは、決して新しい考え方ではありません。予防治療とは、痛みが起きてから薬を飲むのではなく、毎日の服薬や定期的な注射で頭痛の回数そのものを減らすアプローチです。日本でも2010年頃から、この考え方は存在していました。

ただし、当時の予防薬には出自の問題がありました。使われていたのは、てんかんの薬など、片頭痛とは関係のない薬剤の転用です。「頭痛にも効くじゃないか」という発見から使い始めた経緯であり、効果はあっても限界がありました。月28日の頭痛を14日にする。その壁が10年以上動きませんでした。

この壁を壊したのが、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)という物質の発見です。CGRPは、片頭痛が起こる原因そのものに関わる物質です。原因に関わる物質が特定されれば、それをブロックするという治療戦略が成り立ちます。片頭痛のためだけに作られた薬が、ここで初めて可能になりました。

CGRPの働きは、三叉神経血管説として説明されます。顔や脳に神経線維を送る三叉神経が、CGRPを分泌します。分泌されたCGRPが脳の血管に伝わり、血管がずきんずきんと痛む。これが片頭痛の起こり方です。山本先生は、片頭痛の発症メカニズムは「まだ完全には解明されていない」とされながらも、事実上ほぼ解明されていると述べています。

注射と飲み薬という2つの選択肢がある

発症メカニズムが分かれば、あとはCGRPを何らかの形でブロックするだけです。ブロックの仕方には2通りあります。ひとつは、CGRPという物質そのものをやっつける方法です。もうひとつは、CGRPを受け取る受容体をブロックする方法です。山本先生は、どちらもブロックすることに変わりはなく、細かい違いより「ブロックすれば劇的に良くなる」という理解で十分だと説明しています。

治療の形は、注射と飲み薬の2つに分かれます。注射は2021年から使えるようになり、日本でも広く使われています。飲み薬は、ゲパントと呼ばれるタイプの薬が2025年末以降に登場しました。注射が苦手な人にとって、飲み薬は非常に人気のある選択肢です。効き目は注射とほぼ同等であり、頭痛が劇的に減る、あるいは起こらなくなるところまで期待できます。

投与のペースは、注射なら毎月1回、飲み薬なら基本的に毎日です。予防治療である以上、頭痛が多い月も少ない月も同じペースで続けます。ただし、一生続ける必要はありません。3ヶ月ほど試して効果が良ければ、一度やめてみるという調整も実際に行われています。

副作用の少なさが治療のハードルを下げた

CGRP阻害薬の最も画期的な点は、効果ではなく副作用の少なさだと山本先生は言います。CGRPは全身に存在する物質です。それをブロックすれば、体のどこかに影響が出そうに思えます。しかし実際には、頭痛がなくなる以外のことがほとんど起こりません。

報告されている副作用は、数%の患者に起こる軽い便秘程度です。割合そのものが低く、起きたとしても便秘薬で対応できることがほとんどです。副作用がほぼないという事実が、「まず試してみよう」という一歩のハードルを大きく下げています。

治療選択肢が増えたからこそ、山本先生は発信の独立性を重視しています。片頭痛治療の進歩に伴い、多くの製薬会社がこの領域に参入しています。特定の会社に寄ることは患者の利益になりません。山本先生は製薬会社からの援助を一切受けず、自分の意思で発信することを発信の前提としています。

まとめ:チャンスを逃さないでほしい

片頭痛は、我慢する病気から解放される病気へ変わりました。変化の起点はCGRPの発見であり、三叉神経血管説によって発症メカニズムはほぼ解明されています。CGRPをブロックする月1回の注射と、新しく登場したゲパント系の飲み薬が、片頭痛専用の治療として使えます。しかも副作用は、数%の軽い便秘程度にとどまります。

山本先生は、この治療で人生が変わった患者の顔が何人も浮かぶと語ります。子どもから大人まで、多くの人が片頭痛に悩んでいます。今からでも遅くありません。頭痛が劇的に良くなれば、その先の人生がガラッと変わります。頭痛専門医にかかり、こうした治療があることを知ること。その一歩が、かけがえのない機会につながります。

山本俊先生からの発信をもっと受け取りたい方へ

山本俊先生は、頭痛外来で患者と向き合いながら、AIを使った研究にも取り組む脳神経外科専門医です。メルマガでは、頭痛に悩む方へ専門家だから届けられる最新の治療情報を、医療従事者やAIに関心のある方へ研究・知的生産にAIエージェントを組み込む実例を、毎週土曜日に発信しています。

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サマリー

脳神経外科医の山本俊先生が、片頭痛治療の画期的な進歩について解説します。かつては痛みを半分に減らすのが限界だった予防治療が、CGRPという物質の発見により、月28日の頭痛をゼロにすることも可能になりました。CGRPをブロックする月1回の注射や新しい飲み薬は、副作用がほとんどなく、多くの患者の人生を変える可能性を秘めています。

山本俊先生と片頭痛治療の変革
スピーカー 2
はい、岡大徳のポッドキャスト。 今回は、脳神経異界、山本俊先生にお越しいただき、今回はマイグレンフリーダム。
2025年、普通は我慢する時代から解放される時代へ、ということで、アメリカで学んだ最新医療のことについてお聞きしたいと思います。
山本先生、お願いします。 よろしくお願いします。
スピーカー 2
早速ですが、山本先生、かつては頭痛が半分になればよかったという時代から、今、完全にゼロを目指せると言われるようになったのはなぜか、ありますか?
片頭痛予防治療の歴史と限界の打破
スピーカー 1
はい、まずは頭痛の予防ということについてお話したいんですけど、予防治療というもの、これはですね、
頭痛が起きた時にお薬を飲むとは、打って変わって、毎日お薬を飲むとか、注射をするとか、そういうことによって、そもそもの頭痛を減らすっていう考えになります。
それ自体はずいぶん前からあったんですけど、本当に難しい頭痛の方は、月30日中28日頭痛、それがやっと半分になって14日になった。
もうそのくらいが限界っていう状態がですね、10年以上続いてました。
それが最新治療、この後お話しするとある物質の発見によってですね、28日あった頭痛の方がゼロまでいくっていう、ちょっと信じられないような時代がもう本当に来ているんですね。
そういう新しい物質の発見、医療の進歩が実際こういうことを可能にしたということになります。
スピーカー 2
ありがとうございます。予防が大事でずっと10年ぐらいかかって、28日頭痛がゼロになるっていう、予防治療だけじゃなくて、そういった歴史とかって何かあるんですか?
スピーカー 1
そうですね、もともと頭痛の予防っていう考えは、ずいぶん2010年くらいから日本でもあったんですけども、その時からあるお薬っていうのは、
実は転換のお薬とか、全然頭痛と関係ないお薬が、これ頭痛にも効くじゃんかとなって使い始めたっていう経緯だったんですね。
なので効くは効くんですけどやっぱり限界がある。そこで新しく出てきたのが、特に偏頭痛のですね、原因にそもそも関わっているような物質が発見されて、
それをブロックしてしまえば偏頭痛が起こらなくなる。つまり頭痛専用の偏頭痛のためだけに作られたお薬っていうのが、すごく効果があるっていう風になって、劇的に変わったっていうことになります。
スピーカー 2
頭痛に直接アプローチするお薬が出たっていうことなんですけど、そういった頭痛にアプローチする、そういった何か物質とかそういったものが分かったとか、そういう感じなんですかね。
CGRPの発見と片頭痛発症メカニズム
スピーカー 1
はい、そうですね。それがですね、ちょっと難しい言葉になるんですけど、CGRPっていう物質の発見なんですね。
これが偏頭痛の起こる原因にそもそも関わっている物質で、具体的にはちょっと難しいんですけど、神経から分泌される物質。
これが脳の血管に伝わって、その血管がズキンズキンドクンドクンと痛くなってしまう。それが偏頭痛の起こり方なんですね。
スピーカー 1
そもそもの起こり方に関わっているのをブロックしてしまえば、そもそも起こらなくなるっていう。分かりやすく言うとそういうイメージになります。
スピーカー 2
ということは、偏頭痛が起こる仕組みを止めるっていうことだと思うんですけど、偏頭痛が起こる仕組みっていうのは具体的にどういう感じになるんですか。
スピーカー 1
はい、実はこの偏頭痛の起こるすべてっていうのはまだ解明はされてないってことになっているんですけど、実はもうこれ実質ほぼほぼもう分かってます。
それがさっき言った神経から、具体的には三叉神経という神経なんですけど、顔とか脳に神経の繊維を出している神経がCGRPという物質を出す。
それが血管に伝わってズキンズキンドクンドクンと痛くなる。
昔これ三叉神経血管節なんていうふうに言われてたんですけど、それがもうほぼもう正しいということがもう分かっています。
それをそもそもブロックしてしまうことによって、そもそも原因に作用して起こらなくなる。そんなイメージですね。
CGRPブロック治療のアプローチ
スピーカー 2
そうなんですね。CGRPっていうのが物質っていうのが分かったってことは劇的な発見だってことです。
その仕組みが分かったっていう部分で、それをブロックするにはどういうアプローチがあるんですか。
スピーカー 1
このCGRPっていうのはとにかく何らかの形でブロックすればいいということになりますので、
出てきた新しいですね、いろいろな治療。
それが1ヶ月に1回注射するっていうものと、あと飲み薬、2つともタイプがあるんですけど、
スピーカー 1
CGRPっていう物質をもうそもそもやっていけちゃうか、CGRPを受け取る側をブロックするか、それのどちらかになります。
でもどちらも要するにブロックするっていうことなので、こんな細かいことは全然大丈夫なんですけど、
要するにこれをブロックするともう塾数が劇的に良くなる。これだけの理解で全然大丈夫ですね。
注射と新しい飲み薬の選択肢と頻度
スピーカー 2
注射か飲み薬かっていうことなんですけども、注射とか飲み薬って頻度って変わってくるっていうイメージあるんですけど、ありますか?注射は何回とか。
スピーカー 1
これは予防治療っていうものなので、頭痛が多かった少なかったに関わらず、注射の場合毎月1回、飲み薬の場合は基本毎日飲む。
それをずっと続けるっていうものになるんですけど、一生続けるわけじゃないので、何回か、例えば3ヶ月とか試してみてすごく良くなったから、1回やめてみようかとかそういうこともやってますね。
注射と飲み薬っていう選択肢が2つあった時に、注射に抵抗がある人も多いと思うんですけども、飲み薬っていうのはすごく良い選択肢になるかなと思うんですけど、どういった飲み薬があるんですか?
スピーカー 1
注射が2021年から出てきていて、日本でもだいぶ使われているんですけど、注射が苦手って人結構いるんですね。
新しく出てきた飲み薬、これは本当に新しい話題で、2025年の年末、あと2026年の5月とかに販売されたゲパントっていうタイプのお薬なんですけど、
注射が苦手だっていう方に非常に人気で、注射と全く同じくらいの効き目がありますので、本当に頭痛が劇的に減る、起こらなくなるっていうところまで期待できるような飲み薬が新しく登場したということになっています。
CGRP阻害薬の画期的な副作用の少なさ
スピーカー 2
飲み薬って聞くと、そんなにブロックするっていう部分って副作用とか気になるんですけど、副作用って何かあるんですか?
スピーカー 1
それが一番画期的なところで、このCGRP、これ全身に実はいるはずなんですけど、これをブロックしても頭痛がなくなるくらいのことしか起こらないんですね。
つまり副作用が全然ないんです。不思議というと、数パーセントくらいでちょっと便秘になる人がいるくらいなんですけど、すごく割合低いですし、便秘のお薬をそれに対して飲むくらいで対応できることがほとんどなので、全然副作用が起きないっていうのも、このCGRPをブロックする薬のすごく画期的なポイントになっています。
スピーカー 2
確かにそうですね。変実を悩んでいる方に副作用が非常に少ないようなお薬、飲み薬があると、まず試してみたいという気持ちがあるかなと思います。
山本先生の発信における独立性
スピーカー 2
今、これほど素晴らしいお薬があるっていう中で、先生は製薬会社からの援助って一切受けていないと公表されているんですけど、ここにはどういった思いとかあるんですか?
それはもちろんですね。変実の治療自体が進化しているので、製薬会社さんはどんどんいろんな会社が入ってきてはいるんですけれども、
スピーカー 1
当然、どこかの会社さんに寄っていくっていうことは絶対良くないことですので、意思としては。
私自身が自分の意思で発信するっていうことは、しっかりと徹底しようかなっていうのは発信するときの前提なので、それは引き続き今後も続けていきたいなと思っています。
スピーカー 2
ありがとうございます。確かにそういったフラットな目線で、その患者さんに合ったお薬とか、こういったお話を聞けるっていうのは、変に困っている方にすごく素晴らしい光になるのかなと思います。
人生を変えるチャンスを逃さないで
スピーカー 2
今回の最新の治療を知ることで、すごく人生が変わる可能性があるのかなと私自身も感じます。
山本先生の方から、何か聞いている方に最後のメッセージは何かありますか?
そうですね、やはり私が関わって、本当に人生が変わったっていう方が何人ももうお顔が浮かぶくらいですね、いらっしゃるんですけど、本当にそうなれるチャンスを逃さないでいただきたいなと思います。
スピーカー 1
特に子どもから大人までたくさんの方が悩むのが頭痛、特に腺頭痛ですけども、今からでも遅くないと思います。
そこから劇的に頭痛が良くなったら、その先の人生がガラッと変わる。
スピーカー 1
それは本当にかけがえないことですので、ぜひ頭痛専門の先生にかかって、こんな治療があるっていうことを知ることをきっかけに、ぜひ治療を受けるきっかけになってほしいなと思います。
まとめと山本先生のメルマガ
スピーカー 2
ありがとうございます。今回、脳神経芸会の山本先生にお越しいただき、頭痛についてお聞きしました。
山本先生は毎週土曜日、最新治療、脳頭痛のメルマガも配信されています。また、ご興味ある方は読んでいただけたらと思います。ありがとうございました。
スピーカー 1
ありがとうございました。
11:03

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