AI時代の編集作業と昔の振り返り
最近本当、生成AIすごいなと思ってて。 AIで文章とか作るだけじゃなくてさ。
音楽とか画像も作れるじゃん、普通に。 あーそうですね。で、画像のレベルの高さっていうのが、結構チャットGPTあたりがすごいなと思ってるんだけど
この前Xで話題になってたのかな? なんか人から聞いたんだけど、自分の顔をアップして
髪型をいろんなパターンで変えてくれるっていうのがあって。 やってみたんだけど、本当に自分の顔そのままで髪型だけ変えてくれるっていうのがあって。
そうなんですね。 今の髪型をベースにして、ロン毛だったりとかパーマだったりとかモヒカンだったりとか、そういうのができてて
美容院とかに行く時にこんな感じにしてとかって言ったら、なんか失敗せずに最初からできそうな気がするなと思って。 この前やった?それ。
やったんですね。 どういう髪型にしたの?
え、これなの? もっと短くしようと思ったんだけど、それでAIでやったらなんかイマイチだったから、私に一番似合う髪型にしてくださいって言って
で、画像作ってくださいって言って。 なるほど。お店でやったってことですか、それ。
家でやって、それを美容院で見せて。 そうやったらいいんじゃないかなと思ったけど、実際やってる人いるんだね。
切る前にイメージができて、すごい良かったよ。 そういうので、なんか
我々が編集作業してた頃って、そういうAIがなかったじゃん。 編集作業してた頃っていうか、昔ね、20年前とか30年前とか。
私トップにいる頃ね。 その頃にAIなくてよくやってたなと思ったりしたんだよね、仕事。
今、AIないと仕事に成り立たない感じが最近してて。 確かに。
取材の文字起こしとかも結構簡単にやってくれたりするし。 そういう意味でAI欠かせないなって感じで最近思ってるんだけど
今ここで改めてちょっとね、なんか 昔の作業を振り返りたいなと思ったりしたっていう感じ。
最近の作業をやってて。 そんな話を今日はしていきたいなと思ったりしています。
お疲れ様です。トミエです。 オーツカです。ノグチです。ミズシマです。
今日も帰れない気がする。この番組は2000年代から編集者として活動してきた4人が
過去の編集の仕事や出来事を振り返りつつ、最近気になっていることなどを語っていく番組です。
はい、ということで冒頭話した通り、仕事がいろいろ変わってきてるんだけど、昔の編集作業ってこんなんだったよねっていうようなことをちょっと今回話したいなと思ってて。
で、初回の第1回で話したように我々はマガジントップっていう編集プロダクションにいて、
その時にどんな仕事をしてたんだろうかっていうところを、今回あの頃の編集作業っていうようなテーマで話していきたいなと思ったりしています。
「トンボ引き」の職人技とボールペンのダマ問題
やっぱりね、自分は今ウェブコンテンツをメインに編集やってるんで、
ウェブの編集作業と違う部分、ウェブの編集作業ではやらない部分だったりっていうところが結構
懐かしいなと思ってて、その一つが
トンボを引くっていう作業。 トンボ。ないよねウェブだとね。ないですね。
トンボ自体がそもそもない。トンボって何なのって話なんだけど、これ本当正確に説明するのがなかなか難しいんだけれど、
要は
トンボが印刷するときにどこのラインで切ったらいいかっていう目印を
構成紙に、構成の桁に書いているっていうマークなんだよね。
本のサイズってことですよね。実際の本のサイズがここで切れますよっていう。だからそこから写真がはみ出たりするともう印刷になってませんよっていうのが分かる目印ってことですよね。
そのトンボのマークが、トンボっぽく見えたからトンボって言ってるのかなって勝手に思ってるんだけど、
そういうマークがあって、今野口くん言ったようにここから外れてたらそこは印刷されませんよっていうことなので、
トンボが右上左上、
右下左下、あと真ん中にあるんでそれぞれを結んで、どこが本のサイズかってわかるようにするんだけど、
そこをトンボとトンボを結ぶ線、それを定規で引くっていう作業がめちゃめちゃ大好きで。
あの作業がもう編集作業の中で無心でやれる。何も考えずに、とりあえず
作業としてやれるっていうのがすごい自分としては好きだったんだよね。
編集作業、編集者だから、取材して原稿書いてとかっていうのももちろん好きなんだけど、
人と話すのそこまで好きじゃないし、本当に楽しいなって思ったことないんだけど、こういうトンボ引いたとき、
しかもトンボ。なんでそんな気持ちいいの? 気持ちいいのは、トンボを引く人によって性格出るのよ。
雑に引く人もいるんだよね。 すいません。
雑に引いてた人? まっすぐ引けない人ですね。
そういうのはちょっと嫌なんだよね。 これが綺麗に引けたとき、本当に完璧に綺麗に引けたときっていうのが気持ちよくて。
あとね、会社とか人によって違うと思うんだけど、
トンボ引くときに何のペンを使うかっていう話なんだよね。 当時赤のボールペンを使ってたと思うんだよ、おそらく。
赤字入れるときはね。赤字入れるときはそうですけど、どうだったかな、トンボのときは。
自分はトンボの引くときに赤いボールペンを使ってたので、
特別なボールペンじゃなくて、その辺で売ってる一貫安いボールペンね。 あれって
ずっと書いてるとダマになるのわかる。インクのダマになる。
安いやつとかはね、なんかわかりますか?
それがトンボの始めのときに残ったりするんだよね。
線がまっすぐじゃなくて、最初はちょっとにじっちゃったりするんだよ。
それをしないように、いらないために、
一旦ちょっとダマになっているところに入っておいて、綺麗な状態でトンボを引くっていう。
なんかうっすらとした記憶だけど、富江くんが机の上にティッシュを置いて、そのボールペンのダマをちょいちょいちょいちょい拭いてたのを俺覚えてる。
覚えてるんですね、それ。
そういうこと。それがね、ほんとすごい楽しいなと思ってて。
ただね、これ聞いてる人楽しいのかなって、ちょっと喋ってて、楽しさわかるのかなって。
だいぶ終盤の作業ですよね、トンボはね。
もう取材終わって原稿書き終わって写真入った、もう紙面がほぼ出来上がる直前ぐらいの段階ですもんね。
そこまで辛い作業があって、その辛い作業の後にこういう楽しい作業が待ってるっていうね。
トンボを引くために仕事してるようなもんだよね、それまで。
すごいですね。
っていうのが楽しかったなと思って。楽しいというか、思い出に残ってるというか、もうほんとそういう作業が好きだったっていう。
性格出てるよね。
出ますね。
きちっとした性格がね。
そういうところだけなんだけどね、きちっとしてるのは。
企画立案前の「妄想」と外出の楽しみ
そういうちょっと思い出に残ってる作業みたいなのって、どうある?3人は。
じゃあちょっと野口くんなんかない?
僕ですか。僕もね、作業で考えた時にね、これっていうのが思いつかなかったんですよね、そんなに。
結局一番楽しかったというか、この時間が好きだったなっていうのは、さっき結構終盤の作業だったんですけど、
一番最初に本の企画を任された時、企画を立てるために本を買いに行ったり資料を買いに行ったりするんですよね。
その時、事務所から外に出れるっていう、それが好きでしたね。
本屋行って、カフェに行って、そこで本読んだりしながら資料読んで。
その時行ってたのが渋谷のBook Firstとか、Libroのパルコブックセンターとかよく行ってましたけど、今もうなくなっちゃいましたね、その辺はね。
それでよく行って、本に関係あるやつも見てたけど関係ないやつとかもね、結構見たりしながら、外に出れる大義名分を得れる機会なので。
本の最初のタイミングがすごい好きでしたね。
最初に俺がトンボ引くのが好き、他の作業はそんな好きじゃないとか言って、野口くんも外に出たいとか言ってて。
編集してたのに、編集嫌いな人たちみたいな感じになってない?
確かに逃げてますよね。本当の作業から逃げてる感じの作業を選んでるかもしれないですね、好きなものっていうのはね。
若かったから、やっぱりデスクにずっと向かってるのはしんどかったよね。
しんどかったしんどかった。
構成作業とかね。
それで言ったら、やっぱりさ、ヘンプロの人たちってなんかソルジャーじゃない?機質的に。
ソルジャーね、確かに。
でしょ?全戦に立つ人。みんな全戦に立つ人たちだから。結構みんなその辺でビリビリしながらやってるし。
ソルジャー感の中で、なんか優劣があるじゃない?暗黙の。
優劣?
この人はソルジャーとして仕事ができる。こいつはちょっとトロイから2巻みたいな。
なんかその空気から時々逃げたくなることが。
なんかわかります。同期とかでね、最初に本企画任されたりとかね、担当の本任されたりとか、その順番とかでね、なんとなくありますよね、最初の頃ね。
そうなんだ。全然そんなこと思ってなかった。
でもね、わかんないんですよね。最終的にはね、その人がいきなり最初に辞めちゃったりとかするから。
一番上司に可愛がられるっていうか、夜渡りが上手だったりする人が結構最初に企画任されたりね。
でも地味な作業してる人がずっとしてた気がするわ、そういう意味では。
なるほどね。確かに早く自分がメインで本を作りたいなとか思ったりはしたな。
トンボが好きだとか言いながら、一発自分でやりたいという気持ちだけはあったんで。
企画が好きだった?
企画もでも辛い時は辛いじゃん。アイディアが出ない。
辛いよ、企画。お題があればいいけど。
結局はその作業の前段階とかが結構好きなんじゃないかなっていう気が今してて。
旅行よりも旅行の計画を立てる方が楽しいみたいなのとちょっと似てて。
企画を考える前の頭。
調べる方かな?
いやもう妄想。
なるほど。
ああいう方がいいなって勝手に妄想してる段階が楽しいのかもしれない。
企画出すってなると結局は出版社とかのメモ通るわけで、
それにオメガネにかなうような企画にしなきゃいけないってなるじゃない。
そうなると楽しさからずれていく時もなくはないというか、辛さが出てくるっていうのはあるなと思ったね。
企画大変だよね、ほんとね。
編集プロダクションの「ソルジャー気質」と企画の苦悩
企画がダメすぎてこの業界を辞めたぐらいな感じ、私は。
そうだね。
何が辛かったの?企画、じゃあ。
特にプロダクションからその後出版社の方に行った時にやっぱ企画がないと自分の仕事がないっていう状態になって、それがすごい辛かったかな。
企画をより求められるようになったっていう感じ?
そう、ヘンプラの場合はこういう本作ってで降りてくるから、その枠の中で考えればいいんだけれども、何もないところから売れる本を企画をするっていうのはちょっと私にはきつかったかな。
ゼロからね、ゼロから考えるのもちょっとやりますよね。
確かにね。
そういうのほんと得意な人いるのかな?
いるだろうね。
いるだろうし、その時代にチャットGPTとかFFAIあったらまあまあできてたんじゃない?
確かにね。
でも、俺はそれよりも、そのマガジントップだったら、自分が企画作るよりも先輩たちが作った方がよっぽどいい企画出てくるじゃない?
その状況の中で作るというのが、なんか苦しかったというか、もうすいませんこんな企画ですけどっていう、そんな感じになっちゃったね。
まあね、先輩たちはね、そのソルジャーとしてね、上のレベルに立ち上がってきた。
生き残ったソルジャーだったもんね。
で、そのソルジャーの一番上に社長がいるじゃない?
あの方もソルジャーだったじゃない?
社長業やんなきゃいけないから何もやってなかったけど、社長業か何もなかったら、あの人ソルジャーできたもん。
そうだよね。だからちょっとその辺は他の会社と雰囲気が違うよね。違ったよね。
カメラ講習会と「平民」に戻る瞬間
実際社長って乱暴のもんじゃいって思ってた時はあったんだけど、実際やっぱり自分の原稿を最終的にチェックされたりしたじゃない?
一旦最初に社長に見せてみたいなのがあったり、それでやっぱり的確な赤字を入れられるっていうのがあったり。
俺もあった。的確だった。
すごいそこで指導されたことがあって、あれ?これって前回言ったかな?言ってないかな?なんかもう忘れちゃったんだけど。
何かを表現する時に抽象的な言葉を使うなっていう。
すごい覚えてる。
例えばガイドブックで山道とかで紅葉が綺麗とかだったら、その紅葉が綺麗とか書くんじゃなくて、どういう木々なのかとか、具体的に書けっていうような。
言ってるだけじゃねえかって思ってたんだけど、一回ね、雑誌かMOOCの最初のエッセイ的なものを社長が書くっていう時があって。
それ、自分が知ってる限りそれ以外で見たことないんだけど、実際に社長が書いた時。
めちゃめちゃ上手かったやっぱり。
すごいな。
元コピーライターですもんね。
ソルジャーだったね。
今は亡き。
その会社の中で唯一ソルジャー機質がなかったのが、カメラで撮影部門で。
多分社長は撮影の方はあんまりやってこなかったんじゃなかろうかと。
確かにイメージないね、あんまり。
ないよね。それは昔はカメラマンがいたわけだし、あの当時もいたけど。
覚えてるのが、先輩たちがカメラ講習会を開いてくれたんだけれども、カメラの話の時だけは、みんなさてどうしようかいなみたいな。
ソルジャーたちがみんな一旦平民になって、そんな雰囲気があったのね。
その意味で楽しかったな。みんなで考えながらやってたような気がする。
あの時取材だけじゃなくて、カメラも自分で三脚持って撮らされましたね、料理とかね。
そう、料理とかはね。カメラマンがつく場合もあるんだけど。
料理の撮影とかもね、大変だったなっていう思い出があるんだけど。
なんかちょっとこの辺で、この思い出の編集作業みたいなのってまだまだ出てきたので、一旦今回はここで閉めて、また次回続きで話をしたいなと思います。
番組の締めと次回予告
今日も帰れない気がするでは、ご感想などのお便りを受け付けております。
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ということで、一旦今回はここで以上です。
お疲れ様でした。