1. 勝手に”ドキュメント72時間”をしゃべるラジオ
  2. 第20夜『幻のマラソンコース、..
放送回エピソード:「真夏の東京 幻のマラソンコース」(2021年9月10日放送)
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真夜中コンビニの駐車場で このポッドキャストは一つの場所を72時間にわたって停電観測する
某公共放送局のドキュメンタリーを大好きな2人が番組についての感想や愛を語ります
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はい 今回は真夏の東京 幻のマラソンコースということで こちらも新作会ということになっています
ちょうどパラリンピックが終わった時に放送されたようなものになっています
これ幻のマラソンコースっていうことですね もちろん知っている方はたくさんいると思うんですが
東京オリンピックのマラソンが札幌開催になったんですけれども
その前に予定されていた東京の街中を走るっていう 42.195キロのフルマラソンのコースが実はあるんですけれども
そのコースをですね この実際の今回のオリンピックの大会期間中に練り歩くと
そこにはどういう人たちが行き交っているのだろうというですね そんな3日間の会になっております
山口さん 今回いかがでしたでしょうか
これはまあまずいい会ですよ
まずいい会
そうそう見る会に見る時にこうなんとなくメモを取ってるんですよ 喋るのもあるし
一番最後に書いてあるんですけど
取り留めのなさこそがドキュメント72時間って書いてあって
あーなるほど
今回の魅力ってもうそれに尽きるんですよ
冒頭始まった時に人生の中で何キロ地点ですかっていうディレクターが質問してる声が入るんですよ
でも本編を見るとその質問ほとんど使われてないんですよ
使われてないですねまともに答える人が少ないですね
そうだしこれってみんな多分もちろんインタビュー上はマラソンのことも聞いてるし
あれなんだけど結局出来上がったものを見るとほとんどマラソンの話と関係ないんですよ
というかマラソンコース上を生活する人々を描いた作品になってて
このなんか日常感というか取り留めのなさというかが
この回はめちゃめちゃいいなって思ったポイントなんですよね
なるほどなぁ
これこう対別するとある一定の場所かそうじゃないかみたいなところがあるんで
今回ストリート編でかつコースみたいなシリーズなんですよね
そうですね
前であったやつでいくと山手線を徒歩で一周するとか
四国の山道の国道が439号線ってすごく危険な道があって
国道予索というのがあるんですけどそこを練り歩くとか
あとは隅田川を練り歩くとか色々コース編みたいな感じあるんですけど
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それってそのコースとして歩いてるのはそのディレクター側というか
取材チーム側なんでそこの意図っていうのとそこに居合わせる人とか
何でいるかとかどういう人生かとかって全然リンクしないんですよね
わざとなんですけど
だからこそその取り留めのなさにつながってる
今回もマラソンっていうことでそのコース行くんですけど
誰もここがここって幻のマラソンのコースなんだよなと思いながら
歩いてる人たちはこの取材班だけなんですよ
本当にそうでやっぱり取材意図みたいなものを押しつけがましくないんですよ
それってトムスではここは幻のオリンピックコースなんですけど
どうですかオリンピックみたいな質問になっちゃうじゃないですか
結局それだけを使って描くみたいなことになっちゃうんだけど
それを言わないっていうかそれを出さない編集でこの作品に作り上げたっていうことが
非常にこうできるというかすごいいいなって感じですよね
だからこそ本当にオリンピックとかマラソンとかに
関係ある人も出てくるしない人も出てくるし
それが本当のストリート性みたいなものじゃないですか
街のそれを本当に映し出してるなっていうのもあるし
あと放送会とか後で色々調べたんですけど
結構この都心の街を練り歩く企画っていうのは意外と初めてに近くて
その山手線一周とかあるんですけど
割と今回にもあった国立競技場とか浅草とか
あの辺を店とかが出てくるんですけど
街として練り歩く企画って今回ほぼ初めてに近くて
それを多分今まで絶対案としてあったはずなのに
ここのオリンピック開催中の3日間で幻のマラソンコースで取り上げるかと思ってですね
いやーいい仕事してるなーって感じですね
いやー本当にいい仕事ですよ
オリンピックやる時にオリンピック関連の企画って絶対1本ぐらいやるだろうなと思ってたけど
オリンピックがなかったところのマラソンコースを練り歩くっていうのはさすがに思いつかない企画ですからね
本当そうなんですよね
なんか、例えば札幌のオリンピックをマラソンの日を挟んだ前後3日間で
休憩所とかで風景を描くとかだったらありそうじゃないですか
折り返し地点とか
そうじゃなくてっていうのも非常にいいですよね
そうなんですね
僕も選手村の近くの下町とか
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そんな感じなのかなと思ってたんですけどちょっと斜め上でしたね
定食屋とかね
ファミレスとかありそうじゃないですか
スタート地点のマラソンのスタート地点のファミレス
でそのファミレスの2階からはオリンピックのコースで走ってる姿がよく見えるみたいな
めっちゃ絵に浮かびますけど
でもそこじゃないとこですよ
ギリギリのとこまで外れましたね
本当にね、これスタートが国立競技場ですよね
割と物々しい雰囲気からスタート
競技場の周りを警官が囲んでて
なんで取材してるんですかみたいな声かけやすい警備員に向けられたり
そこからスタートして
で徐々に歩いていって
いろいろ迷子のおじいちゃんに出会ったりとか
そうですね、あの浅草のチャキチャキのおじいちゃんに1時間会話させられるとか
途中に出てきた
いろいろ出てきた人で印象的なのあるんですけども
順番に行くと
タクシー運転手ですよね、途中2番目くらい出てくる
スカイツリーをバックに
タクシーあまりにも
あれってスタッフが歩いててあまり人がいないから
いなすぎてタクシーの運転手に話しかけるみたいな流れですよね
そうですね
話しかけていろいろ話を聞く
その中でいろいろタクシーの運転手も話したんだろうけど
割とそんな出なかった
2、3回出てくるんで
結構カットされてて
今回そうなんですけど
逆そういうトリートメントの良さがいいと思った反面
結構めちゃめちゃ意図的にカットされてるんですよ
今回のタクシー運転手のセリフで
悪いことは人のせい、いいことは自分のものに従うみたいなことを言うわけですよ
でもなんでこのセリフを言ったかっていう
あれは違和感あったな
それって明らかに政治の話してるじゃないですか
どう考えても政治の話してるんですよ
だからそこ全部前の政治の話切って最後のまとめのところだけ使ってるんですよ
なんであれだけ使ったのかなって思います
あれも切っちゃうのに
編集長も
なんかすごいめちゃめちゃなんか
意図されてないように見えた意図のされ尽くし方なんだなっていうのは
この不自然なカットを見て思ったんですよね
それではやっぱり浅草の人は
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それこそ大幅にカットされてるわけですけど
そこも含めてですけど
今回の企画があまりにも取り留めがないというか
その専門店に来て何してるんですかっていう質問じゃないがために
話がいろんなところに飛びすぎて
放送局的にアウトな話題とか
政治とかのアウトな話題とか
本当にどうでも良すぎて切らざるを得ないというか
何言ってるかちょっとよくわかんないみたいなところとか
質問も曖昧なために返しというか
返ってくることも全て曖昧すぎて
切らざるを得ないみたいなとか
いろんなところでブツ切りになってるから
割と話がいけない唐突に始まるんですよね
でもそれって冒頭の人生何キロ落ちてるんですかっていう
謎の問いじゃないですか
これ問いの返し方で僕が一番好きなのは美大生ですよ
信号待ちをしていた美大生
美大の大学院生ですよ
良かったですね
焼き物を確か陶芸家なんかをやってるんですよね
そうですねリンゴのやつ作ってましたよね
リンゴ焼き物表現するみたいな
何キロ落ちてるんですかって聞かれた時に
始まってるけど始まってないんですよねみたいなことを言うんですよね
それは美術家とかアーティストっていうのが
死後評価されることがあるから
結局自分の生きている範囲だけが
走っている期間じゃないんだってことを言ってるわけですよね
そうですね
それがねやっぱ一番いい返し方ですよね
いやもうそうなんですよね
人生何キロ落ちてるんですかっていう返し方に
本当にまともに返してる人は放送されてなくて
そうなんですよ
相当いると思うんですよ
別に本当は面白くない
何歳だから何キロかねみたいな
ほとんど歌舞伎作活かされていて
美大生の返しみたいな
秀逸なやつがガッてくるわけですけど
基本的に使い古された言い回しで言うとあれですけど
自分の人生がこれぐらいのところだって
なぜあなたはそう錯覚しているみたいな
自分が今何キロ落ちてるんだと
なぜそう錯覚してるみたいな話で
人生って何があるか分かんないみたいなことですよね
はっきり言ってすごく凡庸な言い方をすると
そういうのがタクシーの運転手の人の時も
自分の全然意図してないタイミングで奥さんが亡くなるとか
それはもちろん自分にも降りかかってくるわけで
美大生の人みたいに
死んだとしても美術人生というか
そういうものは世界というか
そういうものも続くみたいなこととか
全然何キロ落ちてるっていう質問自体が
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無意味であるみたいなのを
それを返されていることが多くて
それは多分もう分かってて
そういうふうに編集したと思うんですけど
やっぱり結局何キロ落ちてるっていうのは
気に落ちるというか
そういうものなのだよなっていうのを
改めて感じさせるような回
っていうところが一つありますよね
本当そうですね
この質問があるからこそ
あえてこの質問をするからこそ
その無意味さが浮き彫りになって
そうなんですよ
分かっててやってる感じですよね
ずるいですよね
ずるいですね
でもまさしくそのような答えをする人が
こんなに見つかったのかっていう
美大生とかタクシーの運転手とか
相当大変ですからね
全部歩いてるわけだから
3日間
そうですよね
相当大変な企画ですよね
相当これはそうですね
大変ですね
引きがいい
今回の回ってそういう
引きがいいんですよすごい
引退を決めた強豪の選手ですよ
あんなこと引けます?
引退を決めた強豪の選手が歩いてる
それたまたまインタビューできるなんて
ないでしょみたいな
しかもなんかこう
飛合というかですね
毎回ちょっと再会みたいな
本当にそのなんか
中途半端な3位とか4位とか
惜しくもいけなかったとかじゃなくって
本当になんかこう
先行回には出たけど
再会で
でも結構それを人生かけてて
競技人生としては終わったなみたいな
あんな人に声かけますかね
走り方でちょっと明らかに
確かに思うでしょうけど
でもね
いやーあの引きの強さはすごい
結構本当に今回が神変えたらゆえんというか
美大生とか
本当タクシーの運転手のあの方とか
結構引いてますよね
あとはもう地味にやっぱいいのは
ジャニーズJr.のライブ帰りの女性ですよね
あれも結構よくて
もうなんかやっぱ今の時代のリアルじゃないですか
はい
やっぱライブはないけど
ないことも多いけど
でもやってるとこはやってると
言って
久々のライブだと思って楽しみに来てて
その友達と会うのも2年ぶりとか
みたいな人たちって別に
いるわけですよ
いるいる
別にいい悪いとかそういうことじゃなくて
いるし
そういうのをちゃんとこう
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放送して描くっていうのも
すごいいいし
コロナで参っちゃったみたいな話も言ってたけど
そうなんですよね
オリンピック期間中になんかあえてやるって
なるほどって思いましたよね
ある意味万全の対策じゃないですか
そう
人も多分殺到しないしみたいな
すごいライブ帰りの女性と
今日ほどの男性と
みたいに
あとこういうそのなんか
ラインナップの中に
全然関係ない
サンジの浅草橋の
BSを見に漫画喫茶に行く男性とか
はい大丸川なんかの紙袋めっちゃ持ってた
めっちゃ持って
なんか
そういうのとか
新橋ですよ
新橋で上海
競輪の車券買って
スマホで見ながら
負けたとか
オリンピックは競技だからくだらんとか
おじいちゃんとか
競技の端の下で台風を避ける
ホームレスの方
っていう
あれがちょこちょこ挟まれていくのは
あれは引きがいいんじゃなくて
ああいう人たちが本当にいるっていう現実なんですよね
そうそうそう
本当に最後のその
ホームレスの方もそうだけど
なんか
やっぱこう
街で
街で暮らすというか
それは別に実際に
街に街路上で住むとか
そういうことだけじゃなくて
街の中で暮らしている人たちって
当然なんだけど
多分この回って
東京って多様な街なんだよねみたいなことを
うんうん
言ってるわけじゃないですか
そうですね
オリンピックの
かなわなかった幻のマラソンコースっていうのを
重ね合わせることで
よりその多様性っていうのを
ダイバーシティみたいなものを目標にしたオリンピック
これは不快なかもしれないけどが
オリンピックが成し得なかった多様性を
ドキュメントされる時間が出してるわけじゃないですか
うーん
そうですね
表現しきれなかった多様性みたいなもの
要はその
溢れてしまうような
例えばそのじゃあ
オリンピックっていうフォーマットがあるからこそ
オリンピックなんてくだらないギャンブルの方がいいんだ
ケイリンのおじさんはそこに出てこないわけじゃないですか
そうですね
それはもうフォーマットの問題でしょうがないんだけど
まあオルタナティブみたいなところですよね
そうそう
あるからこそ
そう
その返しがやっぱりいいんですよ
うんうん
でこの回でもう一個僕が話したいのが
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3日目なんですよ
はいはいはい
3日目
3日目ってこれ8月の6日かな6日からスタートしていて
うん
3日目が8月の
8、9、8かな
正確に8かなとかなんですけど
デイパイ式の日なんですよ
オリンピックの
だから
はいはい
そうですね最終日ってことですね
最終日
で閉会式の日だから
これ閉会式の様子
閉会式の競技場に集まる人の話は一切出てこないんですよ
うんうん
これって
で最後どうやってこの番組終わるかっていうと
オリンピックやってましてそこから日常に戻っていくフェンスが外されたりして
それをダイジェストで送っていく編集で終わっていくんですよね
うんうんうん
そうですよね
やるんじゃなかったりして祭りはもう終わって
どどん日常に戻っていくみたいな
写真撮ったり記念でやってる子がいるぐらい
それがまた良くて
オリンピックと
オリンピックのその
なんていうんだろうな
に近づきすぎない距離感がいいんですよね
閉会式に人集まってたりすると
そっちを聞きたくなっちゃうじゃないですか
あーはいはいはいはい
どうしても
あー
なんでここに来たんやっぱその一応来ちゃいけないってことになってるからこそ
無観客でやってるんですけど
だけど実際にあれって花火を見る人とかが結構周りにいたりとか
うん
してたと
でそれをやっぱり取材はせずに
そこはあくまでこうダイジェストとして描いて
今回描くのは別にそういう祭りの様子を描くことじゃなくて
祭りから日常にむしろ日常の方に軸足を持って
オリンピックっていう非日常をどう捉えているのか
それがどう別にオリンピックが日常になることはないから
生活の中のスパイスとしてどう聞いてるかってことだと思うんですよ
そのホームレスの方がラジオで中継を見て楽しんでるとか
新しい中継してる女性とか
あと関係なく生活してる人とか
あとはマラソンコースここだから走らなくて残念だねって言ってる
尋坊町の書店の人とか
うんうん
日常の中に何かそのオリンピックっていうスパイスはかかってるんだけど
決して表には出てこないっていうことを
ちゃんと最後の最後まで閉会式のタイミングで
競技場に取材班がいるんだけど
そこも描かなかった
ちゃんとそこは描かないで大事なところで終わらせたっていうところが
締め方としても完璧なんですよ
(笑)
まあそうですよね
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あの何て言うんですかね
結構そういうの大事だと思ってて
今回ってあからさまにそのコンセプトで
オリンピックであってオリンピックじゃ全然ないという
あのそういうオリンピックとか祭りその世界の大事件だったりとか
そういうものがあっている最中にも人は生きてるのだっていうのを残しておく
前も何かで言ったと思うけどアーカイブとして必要な
ドキュメンタリーなんですよね
人類のこういう時に全然関係なくこういう生活をしてた人もいるみたいな
だからこそそういう風に取るのが大事で
そのコンセプトを決めたっていうところとか
そうやって最後の演出までその絶妙な距離感を保ってたところとかって
結構やっぱりこうそれも取材班の人たちのなんかこう意気込みみたいなのがあるのかなーってやっぱり思って
多分そのドキュメント72時間半以外はもうオリンピックオリンピックなわけじゃないですか多分周りは
そうですね
取材班すらその局の中のちょっとオルタナティブみたいになっていて
それこそ本放送も実際にはできてないですし期間中に
そういう中でなんかこういや絶対寄り過ぎないんだと
それこそがこの使命なんだっていうところの意気込みをすごく感じるなっていう風に思うんですよね
確かにNHKとかの局内にいるとみんなオリンピックに借り出されてるのに
なんか全然違うところに取材に行く彼らなんですよね
だってさすがに多分チーム総出でこう交代しながら練り歩いてると思いますよさすがに
相当それだけそれだけ気合入ってると思うんですよね
これが多分今年一番気合が入ってる企画なんじゃないかなって思うぐらいですね
そうですよね
まだ分かんないけど
あっため具合とかも含めて多分
これはもう名作ですよ
名作ですね名作本当に歴史的にすごい大事だと思っていて
これは重要その歴史の教科書に載らない人々の風俗ですよね
いや本当そうなんですよ
なんていうんですかね当然オリンピックもそうだし色々な大きな事件が起こると
古臭い表現でいくと新聞の紙面ってもうそれしか映さないわけじゃないですか
テレビでもいいんですけど
でもそのなんていうんですかね本当に生まれてない世代の人たちが後から見返した時に
そこに描かれてない世界って全然見れないわけなんですよね
でもやっぱりそれを残すアーカイブとして何か残すってことはすごく大事で
こんな日常があったんだ本当にすぐ近くでというかすぐ裏でというか
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そういうところを切り取るのすごい大事で
この番組の一番社会的な意義がある部分の一つっていう風に思っていて
そこを果たした神回って感じですよね
本当そうなんですよ
いい回ですよこの回は
しみじみしちゃいますけど
いい回はいい回としかね
いい回はいい回なんですよね
今回から最後にいつも雑談して終わりっていう感じですけど
最後に印象に残る人とか名言とかを決めて終われればなと思うんですけど
僕はもう美大生ですよ
美大生でしょ
始まってないですよ
文句なしに美大生です
あの美大生と確定でいいですかね
美大生の始まっているようで始まってないというのが名言ですよ
これはもう万情一致だと思います
はいじゃあそんな感じでありがとうございました
はいありがとうございました
チャンネル登録よろしくお願いします!
25:27

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