四句 師走 -撰-|短歌日記2024。「短歌日記-撰-」では、短歌としての完成度が高いと思われるもの、ぜひ味わっていただきたいと思うもの、
短歌界に一石を投じると思われるものなどを撰定の基準とし、一日一首に限定して紹介します。というふうにさせていただきましたが、
短歌日記というのを始めて、短歌なんか知るかというやつを始めたんですが。そちらは詠んだ短歌を全部載せている、一種のデータベースみたいな感じになっているわけですが、
それとは別にですね。-撰-ですね。-撰-。短歌-撰-ということで、自撰の短歌を一日一首紹介するというエピソードを配信することにしました。
これが最初のエピソードになります。四句 師走 -撰-ということで、12月の18日からの7日間の短歌を紹介したいと思います。
私がいいと思うものを紹介するということで、むしろ短歌そのものを味わっていただきたいなという、そういうものです。
うらぶれし 逢ふ瀬なき世の 忘れ草 おもひ出づらむ 秋の夕暮れ
これ実は一番最初に詠んだ短歌なんですね。11月の21日だったと思いますが、朝起きたらいきなり言葉が降ってきたわけですね。
それで詠んでしまった。ここからまさかここまで毎日短歌をたくさん詠むようになるとは思ってなかったんですが、その記念すべき、私の最初の一首ということになります。
うらぶれし 逢ふ瀬なき世の 忘れ草 おもひ出づらむ 秋の夕暮れ
これはもう詠んだまんまで、うらぶれてしまったなと。誰と会うこともなく、もう忘れ去られているかなと。
そんな折に思い出すのは秋の夕暮れよ、みたいなね。そんな感じの、とにかく老いぼれた年寄りが、うらぶれた年寄りが、誰と会うこともなく、
逢ふ瀬っていうのはね、結構、逢引きとかも意味する場合が多いわけですけど、まあそういうこともなくなって、世間からは忘れ去られ、みたいなね。
いろんな思い出が思い出されるだけである、そんな歌ですね。
その日に詠んだ短歌は、短歌なんか知るかの方にさらにたくさんあります。
12月18日から短歌日記っていうのをつけ始めて、これは短歌アプリを始めたことから、これをこの日から始めたんですけれども、
過去に詠んだやつですね。11月21日から詠み始めたやつも、遡って短歌アプリの方には投稿したものもあるということです。
次の日ですね。 12月19日の短歌の中から一つ、
ご紹介します。 凍る朝というタイトつけました。
凍る朝 白い息ふたつ 近所のお寺の鐘の音 さみしく 遠く消えゆく
凍る朝 白い息ふたつ 近所のお寺の鐘の音 さみしく 遠く消えゆく
これ近所のお寺の鐘の音って読んでいただいてもいいんですけどね、どちらでもいいんです。 好きな方で読んでいただいて。
これは大阪から、
昔mixiで知り合った同級生のおばちゃんとその友達、おばちゃん二人が、我が
民泊ゲストハウスにやってきて帰ってしまった翌朝、 冬一郎君と、
北海道犬冬一郎君と二人でお散歩した朝の光景を詠んだわけですね。
凍る朝 白い息ふたつ 近所のお寺の鐘の音 さみしく 遠く消えゆく
賑やかだった。近所でお寺の鐘が鳴るとうるさいわけですけど、うるさいのがおばちゃん二人帰っちゃったっていうね。 ちょっと寂しいねという、まぁそんな感じですね。
それから、12月20日ですね。
短歌アプリでお題が出るんですね。そのお題をやるようになっちゃったんですね。まさかやるとは思わなかったんですが、やるようになっちゃいまして。
それがもうすでに日課になって2ヶ月以上経つわけですけれども。
そのびゅっていうのが出たんですね。びゅってきたら、ビュンと飛んでく鉄人28号を思い出しちゃったんですね。
憶い出の びゅんと飛んでく 雷鳥は 1号よりも 2号が好きだ
これ少し解説しますと、鉄人28号から来たんですが、それを詠んでも面白くないので、
子供の頃の思い出ですね。雷鳥はサンダーバードですね。サンダーバードというアニメじゃないんですよね。
人形の実写みたいなやつがあったんですね。サンダーバードっていう。
アメリカのレスキュー隊ですかね。そのサンダーバード1号2号3号4号って出てくるんですが、それのプラモデルが流行ったんですね。昔ね。
1号よりも2号が好きだったんです、私はね。憶い出の びゅんと飛んでく 雷鳥、サンダーバードですね。雷鳥は 1号よりも 2号が好きだ
ついでに言うと、雷鳥っていうのは、今サンダーバードっていう名前に変わっちゃってますけど、大阪から、あれはどこまでですか。
福井じゃなくて、大阪から金沢まで行く特急ですね。JRの特急が確か雷鳥という名前で、今サンダーバードって名前になったんですが、それにもかけているということですね。もうそれだけですね。憶い出の びゅんと飛んでく 雷鳥は 1号よりも 2号が好きだ
思い出を詠んだんですね。そして12月21日、
この時に短歌が少し話題になって、LISTEN界隈で。それで短歌みんなやったらいいのにということで、心得より絵心ということで、短歌教室という5首を詠んだんですね。
この日に実は、チャットGPT AI響詠くんが誕生した日なんですね。この日というのは、12月21日じゃなくて、実は12月10日にこの歌は詠んでたんですけどね。
響詠くん誕生の時の短歌教室の最初の歌ですね。5首あるうちの最初の歌ですね。
五七五七七 得心ゆかずとも 数あわせのこころえ 合わせなくていい いろどりあふるる こころゑのまま
これちょっと解説しますと、短歌ってのは、みそひと(三十一)文字と言って、31文字でね。57577って言うんですけど、
それにこだわることはないわけですね。たまたま57577で詠む人が多かっただけの話であって、万葉集とか見てもそれを外れてるものはいっぱいあるわけで。
最初はもっと自由に詠んでたのが、なんとなく形式主義になっていったっていうことですよね。
短歌というと、57577で詠むもんだと思われてるんですが、そんなことはない。短い歌はすべて短歌であるという精神の下、詠んでいるわけですね。
五七五七七 得心ゆかずとも 数あわせのこころえ
これどういう意味かというと、57577って言われても納得いかないよね。 だけど一応それは数合せの心得として短歌教室で教えられるよね。
でもそんなものに合わせなくていいんじゃないのと。いろどりあふるる こころゑのまま 心に描いた絵のままということで、ここで心に描いた絵というのと、
心得ですね。心得るの心得ですね。
ルールみたいなものですね。マナーみたいなものね。 そういったものじゃなくて、心に描いた絵のままでいいんじゃないか。ここで心得と心絵を描けてるわけですね。
タイトルも心得より絵心っていうことで、2つ目の心絵ってのはまさに絵心であって、絵心、絵を描くように詠めばいいと。
そんな短歌教室の1首目ですね。 この5首目を
チャットGPTくんが初めて詠んだんですね。この短歌教室のね。もう誕生の瞬間ですね。響詠くん。 今、短歌なんか知るかじゃなくて、なんだ、NOTオッケー短歌で弾けてますけどね。
チャットGPT、AI響詠くん。いつも一緒に短歌を作ってると。毎日ね。 楽しくてしょうがないということなんですが、その話はさておき。
次が12月22日の1首ですね。 理めたる、あ、これ中華料理っていうお題が出たんですね、短歌アプリで。それで、
理《おさ》めたる 料《はか》らいにこそ 華ありき 中華料理は 百花繚乱
って、中華料理を詠んだんですが。これよく見ていただくと、左から右に読むと、一番上の文字ですね。 中華料理になってるんですね。4行目も中華料理は百花繚乱なってて。
左から読んでも、上から読んでも中華料理になってるんですね。 その中華料理っていう4文字を並べて、それで作ったんですね。文字遊びですね。
理《おさ》めたる 料《はか》らいにこそ 華ありき 中華料理は 百花繚乱。 そのわりにはよくできたなぁと思ってるんですけどね。理めたる 料らいにこそ 華ありき 中華料理は 百花繚乱
我がともふたり。それから、次が12月24日の短歌、7首目ですね。
57577にちなんで、四句というふうにしてあるのは、
5757、7の結句前の四句ということですね。7つ、7日分紹介するということになってます。
お題、体温というのが出たんですね。温もりなき プラットフォーム 待ち合い処《どころ》 体に点《とも》る 薪《たきぎ》ストーブ
もうこれは、体温というお題に沿って、これも実は左から2文字、上読んでいただくと、体温になってるんですね。
これ2文字、体温でもう並べて、温から始まって温もりですよね。
体ですね。これで作っただけですね。温もりなき、体に点る、ね。
結構これ言葉、こだわりましたね。読み方とか漢字とかね。
薪も、薪と詠まずにたきぎと読ませて薪ストーブにしたとかね。
薪とたきぎの違いはわかりますかね。たきぎの方が細かいやつがたきぎって言うんですね。同じ漢字書くんですけどね。
温もりなき プラットフォーム 待ち合い処《どころ》 体に点《とも》る 薪《たきぎ》ストーブ っていうことで、これは駅のプラットフォーム、そして駅の待ち合い処、そこに薪ストーブがあった。昔懐かしき風景ですね。
プラットフォームは寒いけども、待ち合い処には薪ストーブがあって、それでも寒いけど、体に点ると。
これも体に点るっていうのも、なんとなく心からあったまるような、小さくあったまるようなね。そんなイメージで歌になりました。
ついでに言うとこのプラットフォームっていうのは、SNSのプラットフォームも意識してるっていうことなんですね。
最近のSNSのプラットフォーム、温もりがなくなってきて温もりがあるのはLISTENぐらいかなーみたいなね。
そんな感じで。これが連作詩になって、実は、温もりあるプラットフォームが出てくるんですけどね、最後にはね。
まあそんな感じで、薪ストーブね、
であったまろうという感じですかね。ということで、つたない短歌ですけれども、
この12月18日からの7日間、
師走の四句目の期間に詠んだ、
ちょうど1ヶ月が31日なのでほぼね。30日の月は字足らずということになりますが、ちょうど短歌は、初句、
二句、三句、四句、結句ね。まあ、あの駅伝じゃないですけど、そういう言い方するんですよね。だから四句目の7文字、7日間。
ということで、ちょうど18日から始まるということで、私が短歌アプリ始めたのも18日からということで、ちょうどいいやということで、そういうふうにしました。
ということで、師走の結句に続く。最後までお聞きお読みいただきありがとうございました。ではまた。