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2024-08-20 07:54

#18 アガサ・クリスティ原作 お屋敷ミステリーの衝撃の結末『ねじれた家』

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お詫びと訂正

被害者のレオニダス氏の2人の息子の兄と弟を逆にしてご紹介してしまいました。正解は、長男はフィリップ、次男はロジャーです。申し訳ありません!!


『英国ドラマタイム』は、イギリスの歴史ドラマの世界が大好きな私が、その魅力を語る番組です。

おすすめのドラマや映画の紹介や見た感想、ロケ地や時代のことなどを話しています。

 

8月は『ダウントンアビー』のプロデューサーとして有名なジュリアン・フェローズが手がけた映画やドラマを取り上げています。

 

今日は、アガサ・クリスティ原作の2017年の「ねじれた家」というお屋敷ミステリー映画です。原作が出たのが1949年ですが、今回は初の映像化です。衝撃な結末が影響しているかもしれません。

 

ねじれた家というのは何がねじれているのか?

そして心にズシンとくる結末をぜひ見て確認してください。

 

私はこの時代のファッションが好きなんですよね・・・ソフィア、レディー・イーディス、マグダのファッションが特に素敵だったなぁ。

 

物語の舞台である大富豪のレオニダスの豪華な邸宅の中の調度品ひとつひとつもため息が出るような美しさです。

 

心に迫ってくるストーリーと合わせてそれらも楽しんでください!!

 

 

『ねじれた家』Crooked House

2017年公開

 

監督:ジル・パケ=ブランネール

脚本:ジュリアン・フェローズ他
原作:アガサ・クリスティ

 

 

チャールズ・ヘイワード :  マックス・アイアンズ

ソフィア・レオニデス :  ステファニー・マティーニ

イーディス・デ・ハヴィランド :  グレン・クローズ

ロジャー・レオニデス :  クリスチャン・マッケイ

フィリップ・レオニデス :  ジュリアン・サンズ

クレメンシー・レオニデス: アマンダ・アビントン

マグダ・レオニデス: ジリアン・アンダーソン

ブレンダ・レオニデス: クリスティーナ・ヘンドリックス

ユースティス・レオニダス : プレストン・ナイマン

ジョセフィーン・レオニデス: オナー・ニーフシー

ローレンス・ブラウン : ジョン・ヘフィーナン

 

 

以前にご紹介したお屋敷ミステリードラマ

#13「ゴスフォードパーク 」1930年代のイギリスの上流階級の屋敷を垣間見る2時間の映画

 

 

 

サマリー

映画『ねじれた家』は、アガサ・クリスティが手がけたお屋敷ミステリーです。登場人物たちの心の葛藤とともに、衝撃の結末が織りなされています。富豪レオニダスの毒死を巡る事件が、私立探偵チャールズと孫娘ソフィアによって解明される様子が描かれています。

アガサ・クリスティのミステリー
こんにちは、英国ドラマタイムへようこそ。この番組はイギリスの歴史ドラマの世界が大好きな私がその魅力を語る番組です。
おすすめのドラマや映画の紹介、似た感想、ロケ地や時代のことなどを話しています。
8月はダウントンアビーのプロデューサーとして有名なジュリアンフェローズが出かけた映画やドラマを取り上げています。
今日は、2017年の映画、『ねじれた家』です。原作はアガサ・クリスティ。
彼女の小説にはお屋敷がよく登場するんですが、この物語も一つの屋敷の中で殺人事件が起こり、探偵が事件の真相に迫っていきます。
原作が出たのが1949年なんですが、これまで映像化されてなかったっていうのも興味深いですよね。
衝撃な結末が影響しているのかもしれません。
お屋敷ミステリーとして、ゴスポードパークという映画を以前ご紹介したんですけど、
邸宅内で繰り広げられる物語や、被害者の周りの全員が怪しいというところは似ているんですけど、違いはこんなところにあります。
ゴスポードパークは華やかさや憎たっぷり、ひどい人たちだなと苦笑いが出てしまう感じが多かったのに対して、ねじれた家はもっとドス黒いものが漂っていて、
登場人物たちのねじれ切った心の内が吐き出されるのを聞いていると、気がめいてくる感じです。
こんな家に住んでいたら、自分の心も彼らと同じようになってしまうんじゃないかなと思えてきてしまいます。
物語のメインの舞台になっているのは、レストランとホテルの経営で大富豪になったアリステッド・レオニダスの邸宅です。
若い頃にギリシャからイギリスに渡ってきたという人物です。
ある日、彼が毒物による謎の死をとれるところからスタートするので、彼は登場しないんですけど、いつもお屋敷の階段ホールに架けられた大きな肖像画から見つめているんですよね。
息子の死は、一緒に暮らしている一族の誰かの手によるものだと思った孫娘のソフィアが、ロンドンで私立探偵をしているチャールズに捜査を依頼して真相に迫っていきます。
途中ではロンドンやソフィアとチャールズが出会ったエジプトなんかも出てくるんですけど、やっぱり邸宅の中が中心です。
そこに飾ってあるものや、登場人物が語る何気ないセリフや、彼らが手に取ったものなどにも事件に関わっているものが出てきます。
例えば途中、ドガが描いたバレーダンサーの絵が登場するんですね。
ソフィアが傾いた絵を直す場面があるんです。
この絵にはどんな意味が隠されているんだろうとすごく気になったんですが、これが犯人の心の闇にもつながっているんですよね。
たくさんの登場人物が出てくる物語は、前半は名前と顔や彼らの関係性が理解できるまで時間がかかりますよね。
ここでその登場人物たちをご紹介していきます。
主人公の私立探偵役のチャールズを演じるのがマックス・アイアンズ。
私は顔を見ても分からなかったんですけど、彼の父はあの名俳優のジェレミー・アイアンズなんです。
チャールズは外交官として、第二次世界大戦中、エジプトでソフィアと出会って恋に落ちます。
しかし突然別れてしまい、それから1年半経っているという設定です。
ある時、ソフィアが祖父の葬祭以来に探偵事務所を訪ねてきて、チャールズは彼女への気持ちが蘇った感じです。
ソフィアを演じているのはステファニー・マティーニ。
チャールズはレオニダスの邸宅に向かいます。
アガサ・クリスティはどんなイメージでこの邸宅を描写したのか、私は本を読んでいないので分からないんですけど、
映画を見てもらうと、なかなか印象の強い外観に引き込まれます。
チャールズが操作して出会っていく人たちは、亡くなったレオニダスとソフィア以外に10人です。
調べていくと、全員怪しいんです。
レオニダス氏の若くして亡くなった最初の奥さんの姉のレディ・イーディス、伯爵家の出身の女性です。
グレーン・クローズが演じています。
前妻のお姉さんが高齢になってもまだ一緒に住んでいるのがとても不思議な感じなんですけど、
母を失った2人の息子の母親代わりをしていたからなんですね。
事件の真相に迫る
この2人の息子ですが、長男のロジャーは家業を引き継いでいるんですが、経営に失敗して父が死んでますますプレッシャーにつぶされそうになっています。(正しくは次男のロジャー)
彼の奥さんのグレメンシーは化粧品メーカーの研究員で、植物の抑制の専門家です。
次男のフィリップはビジネスには全く関心がなくて、芸術や学問に興味を持っている人です。(正しくは長男のフィリップ)
舞台女優の夫人のマグダとの間に3人の子供がいます。
長女のソフィアはレオニタス氏から可愛がられていて、きっと自分の息子たちのことは信頼できなくて、美しくて頭の切れるソフィアを信頼して将来を任せたいと思っていたんじゃないでしょうか。
ソフィアの下にはこの抑圧された家でつぶされてしまいそうな息子のユースティスと娘のジョセフィンがいます。
ジョセフィンのそばにはいつもナニーがいて毎日叱られています。
そしてユースティスにもローレンスという家庭教師がいます。
家庭教師のローレンスと愛人関係にあるのが現在のレオニタス夫人だったブレンダ。
アメリカ人でラスベガスでダンサーをしていた50歳近く若い妻婚の妻です。
イギリスの上流階級の一族の中では疑われる要素がたっぷりです。
チャールズはある時、レディー・イリスに対してどうしてこの家は変なのかという失礼な質問をします。
抑圧された常年の温床だから心がねじれてしまうのだと返ってきます。
本来の感情や欲望をみんなが抑え込んで生活しているんですよね。
抑圧的な祖父の下で、邸宅の中には負のエネルギーが充満しているんです。
そしてどんどんと自分は本当は愛しているのに同時にその人のことを憎んでいるという矛盾するねじれが起こっているんです。
事件を解決するためにねじれた家にやってきたチャールズもソフィアのことを愛しているのに憎んでもいるんです。
その時のやり取りもブレン・クローズはすごく素敵でした。
しかしラストの衝撃は心にズーンときます。
ぜひ見ていただきたい映画です。
今日はアカサ・クリフティ原作の映画ねじれた家をご紹介しました。
次回はこのねじれた家の露出地についてです。
ぜひ次回も聴いてくださいね。
07:54

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