異常現象
この階層では、侵入した敵対的存在の全てが干からびた灰のような物質と化して崩壊し、完全に消滅するという現象が確認されている。
この現象の原理や工程といった仕組みは、情報がほぼ存在しておらず、発生の原因やきっかけ、起きる時や場所、状況等の事柄は何一つとして分かっていない。
この時の状況を写したとされるパソコンのデータには、同異常現象の影響力を受けた敵対的存在が、恐れや苦しみの表情を浮かべる、悲鳴を上げる、のた打ち回るといった反応を示している。
この様子から、同現象の影響を受けた対象に何らかの恐怖や苦痛が与えられるという推測があるものの、真相は明らかでない。
さらに、この現象の発生時を捉えたとされる映像には、敵対的存在のものとは異なる何者かの淡々とした声が聞こえたという報告が数件ある。
ただし、その声がどのような存在から発生られたものか、発生られた声の意味は何か、といった詳しい事実は、報告者本人を含め解明にはいたっていない。
前述した現象が敵対的存在以外にも作用するかは全く解明されていない。
もしも影響が及ぶ場合、侵入した者全員の生存が保障できないため不良の事態を避けるべく、この階層への侵入は厳禁とされている。
異常物質
レベル-616イータ内部には、ザ・フロントルームスはもちろん、ザ・バックルームスにおいてもひときわ異常とされる内容が示された標識や石碑といったものが多く存在している。
これらの中には、ザ・フロントルームスやザ・バックルームスにおける他の階層には存在し得ないような形状をした石碑や、全体にグリッチが発生しているような詳細のわからない異常物質も存在する。
これらは認識した対象者に何らかの精神的苦痛や原因不明のおかんを与えることがあるため、異常物質を確認する際はあらかじめ精神や体調を回復させる手段が必須とされている。
以下は異常物質の例である。
地名や施設名といった場所の名前が記された標識。ザ・フロントルームスやザ・バックルームスにおける他の階層に該当する地点はなく、どのような場所であるかは不明。
内容は除去の除で叫ぶ、捨てる・占める説、捨失説、起きるに孤独の毒、気毒、風に歪、風靡というものが比較的多い。
道路における注意喚起や指示等を記した標識。ただし内容は意味をなさない文字や記号が羅列されているだけである。ザ・フロントルームスやザ・バックルームスにおける他の階層では存在せず、意味する事柄が全くわからないマークが記された標識。
何らかの出来事を記録したとされる石碑。この階層以外では存在しない文字で記されており、解読にはいたっていない。
何かの生物を記したとされる石碑。ザ・フロントルームスは愚か。レベル-616イータを含めたザ・バックルームスの階層のどこにも該当する生物が存在しないため、同生物らしき存在の詳細は一切不明である。
不規則な感覚で飛び跳ねる石碑。風船のように宙に浮く石碑。既存の物理法則を無視して乱回転する石碑等、未知の原理を有するとされる石碑のような物質。
入り口。レベル-616イータに通じる入り口は現時点で未発見である。
出口。レベル-616イータにおける出口は現時点で調査中である。
画像が2枚。階層内の道路とされる画像。レベル-429イータにて発見された。
あんまり日本では見ないというか、結構田舎道っていう感じですね。電柱があって、まっすぐ道路があって、奥に山があります。
今オンマウスしたら文字が出てきたんですけど、「開文だけ」、「開く聞く」、「丘を描いて山の学」、「三角の学」、「パノラミオ」って後ろに英語が書いてます。写真のことかな。
2枚目。記事における冒頭の画像とは異なる場所。これはオンマウスしても情報出なさそうですね。
先ほどの山はきれいな三角形、ピラミッド型だったんですが、これは山と言っていいのか、石碑なのかな、これが。
結構ボコボコと、魚の背びれのような形をしているのが見えます。道路の形、電柱の雰囲気等々は変わらないので、この雰囲気はずっとこうなのかなという印象ですね。
道路というかこの階層全体については、書いてるね。この階層は全体の色がモノクロで統一された道路や草地、山々といったような景色が限りなく広がる空間である。
モノクロですね。そうですね。ちょっと色味がない感じではあります。
で、まだ何も分かってない状況って感じですね。何も分かってないことが分かっているという異常感というか、おかしさ、異質さ。
バックルームの中でも異質な雰囲気を醸し出しているため、迂闊に調査するのはやめた方がいいよっていうような内容ですね。
入り口も出口も確定している情報はないということです。
では、また次回。お疲れ様です。