【テーマ】
経営学の重要なトピックのひとつである、新しいアイデアの創出。
発明に必要なひらめきはどのように生み出されるのでしょうか?
※科学系ポッドキャストの日、共通トークテーマ「発明」!
過去に配信した#25「ひらめき」とは何か(2022/3/11)を、本企画向けに再編集しました。
企画に関してはレンさんのnoteをご覧ください(下方にリンクを貼ります)。
【内容】
・経営学において「ひらめき」はどのように捉えられているのか。
・私たちは何かをするとき、仮説を立てて行動する。
→行動する前にひらめくことは少ない。なぜ?
→行為の後に理解や理屈があるから。(反省的)
・探索的活動、遂行的活動。
・経営学においては1990年頃から創造性に関する議論が起こる。
・ミンツバーグ(H.Mintsberg)の創発的戦略。日本企業への注目。
・野中郁次郎の知識創造マネジメント。
→冗長性、暗黙知…。組織におけるクリエイティビティの重要性。
・反省的実践…「応用」と「反省」
応用:計画を立て、思った通りの成果を出す合理的なやり方。
反省:思ってもみなかった成果を出す。躓いたときに何を修正するかが重要。
・学習の仕方には2種類ある(低次学習、高次学習)。
シングルループ学習:当初の目的を変えず、やり方を変える。初志貫徹。
ダブルループ学習:当初の目的(根本的な発想、価値前提)ごと変える。
【深堀り】
・ダブルループ学習を現実に行うことの難しさ。
→目的をすげ替えるのは既存の価値を捨てること(棄却)。自分を捨てる感覚がある。
→今までの自分の視点を変えることが必要。
→初志貫徹は、かつての自分から物事を見ている。既存の自分に固執。創造性からは遠い。
・組織では、マネジャーが「目標は達成すべきものではなく、きっかけにすぎない」と言えるかどうか。
・環境の変化が激しくなっている現代では創造性が重要。
→今までのやり方は通用しないことが多く、固執するのは得策ではない。
【参考文献】
・クリス・アージリス『組織の罠―人間行動の現実―』(河野昭三監訳)文眞堂,2016年
・ドナルド・A・ショーン『省察的実践とは何か―プロフェッショナルの行為と思考―』(柳沢昌一・三輪健二監訳)鳳書房,2007年
・エドワード・S・リード『アフォーダンスの心理学―生態心理学への道』(佐々木正人監修・細田直哉訳)新曜社,2000年
・ヘンリー・ミンツバーグ『「戦略計画」創造的破壊の時代』(中村元一監訳)産能大学出版部,1997年
・野中郁次郎・竹内弘高『知識創造企業』(梅本勝博訳)東洋経済新報社,1996年
【出演】
佐藤大輔(北海学園大学 経営学部・教授)
いまがわ・くにえだ(佐藤ゼミOB)
■関連エピソード
【使える経営学2-5・2-6】変革の組織学習(1・2)
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