1. アシカガCAST
  2. なぜパロディが受け入れられに..
なぜパロディが受け入れられにくい時代になってしまったのか?(第872回)
2026-05-12 16:30

なぜパロディが受け入れられにくい時代になってしまったのか?(第872回)

spotify apple_podcasts youtube

パロディが受け入れられにくくなったことについて話しました。著作権意識が高まり世間のアウト判定が厳しくなったこと、生成AIでパロディが簡単に作れるようになったことが理由です。
=== 目次 ===
セーラームーンのパロディ広告が炎上
アイデアは著作権で保護されない
スイミーを真似た画像に抗議文
生成AIでパロディが簡単に作れるように
二次創作も生成AIの進化で危うい
クリエイティブにおいて「文脈」が大切に
【感想・質問・取り上げてほしいテーマ大歓迎です】
✉️メールアドレス
ashikagacast@icloud.com
📮フォーム
https://form.jotform.com/251312427953051
💬 X(Twitter)
@ashikagacast
https://x.com/ashikagacast
ハッシュタグ『 #アシカガCAST 』でお願いします!
【番組について】
この番組アシカガCASTは「あなたのクリエイティブの背中をちょっと押す」をテーマに、デジタル活用のヒントをわかりやすくお届けすることを目指しています。
【その他リンク】
・アシカガCAST文字起こし要約|アシカガコウジ|note
https://note.com/ashikagacast/m/mbc989fbedb84
・YouTube アシカガCAST再生リスト
https://www.youtube.com/playlist?list=PLVTFQngStPeXZjS2iJ2l8j-en9DWuEW0y

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

00:03
こんにちは、アシカガコウジです。
最近、セーラームーンのパロディ広告を出して、ウテナという会社が謝罪して動画を取り下げるという出来事がありました。
ウテナモイスチャーというロングセラーのスキンケアブランドの新しいプロモーションで
AIを活用して制作した変身ヒロイン風アニメーション動画
うるおい戦士モイスチャーというのを5月1日からYouTubeチャンネルで公開したんですね。
JR山手線28駅や大阪メトロ4駅で交通広告も出していました。
で、これがセーラームーンに似てるとパクってるということとAIを使っていることで炎上しちゃったわけですね。
そこでウテナは謝罪文を出して動画を公開やめるという事態になっています。
謝罪文の内容に生成AIを使っていることに対してのご意見をいただいたとは書いてあったんですが、
そのことについては誤っているわけではなくて、誤っている内容としては既存の創作物の独自性や文化的背景に対する敬意を欠き、
また既存作品を愛するファンの皆様の心情への配慮が不足していたことを深く反省していますと書いていました。
で、このパロディーの動画あるいはビジュアルに関しては外部専門家を交えてリーガルチェックを重ねた上で公開したとのことです。
著作権的、法律的にはOKだと思って出したということなんですが、流石に広告なのでコラボだと誤解されるようなものだと厳しいのかなと思います。
許可を取るべきだったんだろうと思われますが、でもIPの権利者側としては黙認することはあっても許可は与えにくいはずなので難しいところですね。
で、今回はこの件を掘り下げたいというわけじゃなくて、パロディーというものが今の時代難しくなってきているよねという話をしたいです。
このうてなの潤い戦士モンスチャーが著作権侵害だと思っている人は多いと思います。
でもそれは多くの人がアイディアも著作権で守られると誤解してるからでしょう。
03:09
女の子がセーラー服の戦闘服に着替えて悪と戦うみたいなフォーマットの部分はアイディアであって、これは著作権では保護されないんですよね。
誰でも真似して大丈夫です。そこまで著作権で守られてしまうと巨大ロボットアニメも変身ヒーローも最初に考えた人以外は作れなくなってしまいます。
そうすると創作物がどんどん先細りしてしまうのでそこは ok とされていると。
なので作られたものの表現としてどれだけ似ているかが著作権侵害かどうかの争うポイントになります。
ただセーラー服を戦闘服にするとしたら大体こういう感じになるよねという表現に関しては著作権侵害にならないケースも多いはずです。
著作権では独創性を重視するのでどこまでその表現の独創性のある部分が真似されたかというのが侵害かどうかの争点となります。
なのでパロディパクリオマージュみたいなものがすべて著作権的にアウトというわけではないんですね。
でも現代では一般の人たちにも著作権の意識が高まっていてそれは良いことなんですがアイディアも著作権だと思う人が増えたことで
世間からはこれはアウトでしょうと思われる範囲が広がっちゃってるんですね。
でSNS時代になってこのアウトだろうという指摘に賛同の声が多く集まってパロディパクリオマージュに対するバッシングが起きやすくなっていると思います。
これがパロディを現代において作りにくくなった一つのポイントだと思います。
なおこの潤い戦士モイスチャー創造と全く同じ時期にスイミーという絵本を真似た画像が特定の政党のPRのためにというか
その政党の支持者がその政党をPRするために使ったということでスイミーの判権を持つ会社が抗議文を出していました。
でこれも小さな魚が集まって大きな魚を形作るというアイディア自体は著作権法的には真似してもOKなんですね。
06:00
あくまでもそこから生まれる表現で判断されると。
仮にスイミーの絵そのものをコラージュして目の部分にその政党の党首の写真を合成しただけならこれをもう完全にアウトです。
ただ今回のケースではその絵を新たに描かれていたようなので一発アウトとはならないかもしれません。
ただ魚が集まって大きな魚を形作るあの構図には独創性が認められる可能性も高いと思います。
さらに今回のケースでは文章も谷川俊太郎さんが訳した文章を真似した文章でなおかつ意味を改変しているので
同一性保持権の侵害、著作者人格権の侵害というところも引っかかりそうですし
いろいろ重なってかなりアウトに近い構造になっていると思います。
そもそも支持者がやったこととはいえ政党のPRにパロディ的なものを使うことはマナー的にもなかなか許されないとは思います。
ただそれでも著作権的には完全にアウトとは言い切れないくらいに今後新しいものを生み出すための余地は残されているんですね。
著作権というものは著作者を守るためのものである一方、新しい創作者を守るためのものでもあります。
そして生成AIによってパロディが簡単に作れるようになってしまったことがパロディを作りにくくなった大きなポイントだと思います。
パロディにはよくここまで真似て作ったなという面白さがあります。
その裏での労力を創造することで楽しめるという面が実は大きかったんじゃないかなと思います。
でもAIで簡単にパロディが作れるようになって
AIで作られたパロディはAIならこれくらい作れて当然と思われるし
AIで作ってないものでもAIを使ってるのかなとか
AIを使えばこんなの簡単に作れるよと
AIを使ってないものでも純粋に受け入れられにくくなってしまいました。
しかもAIは人の著作物を勝手に学習しているという批判が多い中
人の著作物を真似て作るパロディというのは
AIの得意分野であるとともにだからこそ嫌悪感を持たれやすい分野です。
09:04
ウテナはセーラームーンのパロディ動画のリリースで
通常半年から1年かかるアニメ制作を数時間から半日に短縮と
効率性をアピールしていたんですね
これがAIを使った動機が単なる時短にしか見えないとか
だから学習元への配慮もなさそうと
悪いイメージを持たれる原因にもなったようです。
潤い戦士モイスチャーではプロンプトにセーラームーンと使ったり
セーラームーンの画像を参照画像としてAIに読み込ませたりはしてないと言っていました
これは多分本当だと思います
さすがにそれをやっていたら堂々と発表はできなかったと思います
でも一方でそれをやろうと思えばできてしまうし
そうしてないという証明はなかなか難しいですよね
なのでそうやって作ってるかもしれないと思うと
パロディはもう純粋に楽しめなくなってしまったわけですね
なので現代において企業がパロディを広告などに使うというのは
ちゃんと許可を取ったオリジナルのIPとのコラボとかでしかダメでしょうね
さらにAIを使ってないということをアピールする
古臭いやり方でオリジナルを真似して
よくぞ手間をかけて作ったという背景もコンテンツにするくらいじゃないと
受け入れられにくいんじゃないかと思います
パロディといえば二次創作もパロディの一ジャンルと言えますよね
二次創作も生成AIが進化することによって
危うくなってきてるんじゃないかと考えます
AIを使って二次創作が簡単にできるようになってしまったことで
AIを使ってない二次創作もグレーゾーンじゃ済まされないようになってくるんじゃないかと
そういう議論がよく起きてますよね
人間の作った、書いた二次創作と生成AIでの二次創作とは分けて考えるというのが妥当だとは思います
でもいずれAIを使っているかどうかの判断もつかなくなってくると思うんで
そうなってくるとAIを使っているかどうかを基準にはできなくなるでしょう
12:02
ならばAI時代の新しい二次創作の線引きが必要になってくると思います
AIを使っていない二次創作の作家の人が割を食うようなことになってしまうと思うんですが
著作権意識の高まりとかSNSなどで作品を発表しやすいし
お金を得る行為もやりやすい時代になっているので
新しい線引きが必要になってくるそういうものが出てくるのはしょうがないんじゃないかと思います
二次創作もパロディもオリジナルに対する深い理解とリスペクトをベースとしていることで
よくぞ作ってくれたと称賛される作品がたくさんあるというのも事実です
これはAIを使って作られたとしても受け入れられる未来も来るはずだと私は考えます
潤い戦士モイスチャーの問題に関しては
セーラームーンに対する深い理解とか経緯を書いていたということが一番大きな問題なはずです
謝罪文でもそういうことを言ってましたよね
なので二次創作やパロディがなくなることはないと思いますし
100%悲観する必要はないと思います
ちょっと変な話ですが
AIで作った二次創作が認められる受け入れられるようになることで
人間が作った二次創作も生き延びられるという構図になるんじゃないかと思います
パロディやパクリを企業のPRとか
政党のPRに利用するということは今の時代筋が悪いと思います
でもアイディアの真似も許されないような世の中では
クリエイティブ全体が萎縮してしまう
グレーゾーンへの寛容さが減ったという世の中は
良いとは限らないだろうと
こういうクリエイティブの先細りが心配になるような出来事が最近多いと感じています
原作に対する深い理解とリスペクトをベースとして認められる
二次創作やパルディがあるように
今後クリエイティブにおいてより文脈が大切になるんじゃないかと思います
例えばウロイ戦士モイスチャーの企画を牽引した社員の人が
15:04
セーラームーンのファンとして有名な人で
普段からそういう発信をしている人だったみたいな文脈があったとしたら
受け入れられ方は違っていたはずです
もちろん今の時代で広告で使うには
そこにプラス公認のコンテンツコラボですみたいなおすすめ付きは必要でしょうね
二次創作とかパルディじゃなくても
パクリ疑惑とかAI疑惑とかいろんな疑惑をかけられないためにも
裏側とか背景などを発信して文脈を作っておくということが
これからのクリエイターには必要なのかもしれません
例えば制作過程をライブ配信とかタイムラプスで残しておくとか
メイキングやボツネタも一緒に公開するとか
ポッドキャストやノートなどで自分の制作スタイルを言語化しておくとかですね
ご意見ご感想などあれば
ハッシュタグアシカガCASTをつけてXで投稿していただくか
お便りのフォームとメールアドレスもありますので
そこから何か送っていただけたら嬉しいです
それではまた次回お会いしましょう
アシカガコウジでした
キャストアシカガー
16:30

コメント

スクロール