ドット絵日記のアプリの仕組み
ドット絵日記というアプリがよくできているなと思っています。
というか、うまいことやったなという感じです。
うまいことやったというのがどういう意味かというと、
画像生成AIのAPIを使って何か面白いアプリを作ろうといったプロジェクトがあったとして、
その答えとしてとてもよくできていると。
この発想が何で自分から出てこなかったんだろうと嫉妬するような、
そういうアプリだと感じています。
ドット絵日記がどういうアプリかというと、
毎日日記として文章を書くと、
その文章をもとに画像生成AIがドット絵を作ってくれると。
簡単に言えばそれだけのアプリです。
日記として書いた文章が生成AIへの命令文、プロンプトになるということですね。
たったそれだけなんですが、非常によくできている仕組みだなと思います。
まず画像生成AIを使うと言っても、何のために画像を生成させるのかと。
テストとしてお遊びで画像を生成させるのも、私なんかは楽しいと思うんですが、
そこの意味付け、画像生成AIを使う理由付けとして、
絵日記を作るというのは非常に良い発想ですよね。
画像生成AIのためのプロンプト、命令文を作るのではなく、
日記を書いたら絵日記の絵が自動でできるという筋道、ストーリーの立て方も素晴らしいですよね。
そして日記という形式なので、継続的に使ってもらえる仕掛けというのがちゃんとできているというところもいいですよね。
日記は基本毎日付けるというのがみんなの共通認識ですよね。
付け忘れを防止するための通知を出す機能、書き忘れリマインダーという機能もついています。
そしてドット絵と限定することでツールの特徴付けができているなと感心します。
ドット絵日記ではダリス3を画像生成AIのエンジンとして使っているんですが、別にどんな絵柄でも生成できるわけですよね。
でもあえてこのサービスではドット絵と限定することでツールとしての印象付けがしやすくなっていると思います。
ドット絵日記というアプリの名前もいいですよね。
英語名がピクセルダイアリーなんですが、これもいい名前ですね。
ちなみに私は昔、指日記というのをつけていました。
指日記というのは私が考えてつけた名前なんですが、
iPhoneの初期の頃のアプリで指で手書きで文字を書くメモ帳アプリみたいなのがあったんですね。
指でそんなに小さくは書きにくいので、ある程度の大きさで書いていくと、
その文字がキュッと縮小されてテキスト入力しているような感じでメモが取れるようなアプリでした。
シャープのザウルスのインクワープロ機能みたいなものというと、
わかる人にはわかると思います。
ちょっと古すぎる例えですが。
で、そのアプリでiPhoneで指で毎日短い日記というか考えてることみたいなものを書いて、
Facebookなどで公開していました。
例えば一個昔の指日記を読み上げてみます。
AがBのパクリだとかいう場合、実はAもBもCのパクリというケースは多い。
いやパクリというよりインスパイアとか発展系ということで、
AもBも兄弟同士うまくやるのが普通だと思うんだけど。
これ東京オリンピックのエンブレム問題のことに触れて書いた指日記ですね。
.a日記に話し戻りますが、.a日記は個人開発のアプリです。
作った方のXのアカウントがひまらずアットマーク.a日記という名前になっています。
.a日記のアプリの製作者の名前は凌介平松になっています。
この方、マイクロCMSでプロダクトマネージャーをしたり個人アプリを作ったりしていますとプロフィールに書いています。
言い方悪いですが、ある程度アプリを作れる技術がある人なら、
.a日記を作るのはそんなに難しくはなさそうにも感じるので、
個人開発でも十分勝負できるようなアイディア勝負のアプリと言えるのかなと思いました。
日記を書いて.aを生成させて、その生成された絵が気に入らなくて、
作り直しをするには有料プランにする必要があります。
あと絵のテイストを選べる機能があって、
キュートというのは無料で選べるんですが、
ポップクール、ファンタジー、SF、あとカスタムもあるんですが、
それらを選ぶにもやっぱり有料プランが必要ということになっていて、
有料プランは1ヶ月300円、年間3000円でした。
この辺の課金ポイントというか、
ここから先は有料ですよというハードルの付け方も上手いなと思ったんですが、
実は無料お試し自体が5日分までという制限がありました。
1日1回生成するだけなら無料でずっと使い続けることができて、
画像を作り直すとか絵のテイストを選ぶ場合は有料ということだったら、
すごく絶妙だなと感じたんですが、
画像生成AIのAPIを使うにも使用量が発生していますし、
無料お試しはいつか分というのはこれも絶妙なのかなと、
いい塩梅なんだろうなと思いました。
ということでドット絵日記という個人開発のアプリが、
画像生成AIを上手いこと使った上手いアイディアのアプリだなと感心したという話でした。
ドット絵日記とAIピカソの関係
そして画像生成AIを使った日本のアプリといえば、
AIピカソというアプリを連想しました。
画像生成AIのステーブルディフュージョンが無料で使えるようになりましたよと、
APIができましたよという時に、
いち早く登場した画像生成AIをお手軽に利用できるアプリだったので、
結構話題になってテレビで取り上げられたりもしていました。
その時にこのAIピカソの開発者の人がテレビに出てきて、
自分が画像生成AIそのものを作ったかのように話していたので、
ちょっともやっとしたんですね。
もちろんテレビの放送時間の尺の問題とか、
テレビの制作者側の理解が足りないとか、
いろいろ理由があって、
AIピカソの作者自体は悪くなかったのかもしれないですが、
ステーブルディフュージョンのAPIを使ってるだけじゃんと思って、
あんまり良い印象は持ってませんでした。
でもその後、
AIピカソはイラスト屋とコラボしたAIイラスト屋を作ったり、
ちゃんと学習データを許可を取ったものだけにして、
商用利用ができるアニメ調のイラストを生成できるサービスを作ったりだとか、
いろいろ開発しているようなので、
最近はAIピカソを。
AIピカソというサービスアプリだけではなく、
いろんなサービスを展開しているAIピカソという会社ですね。
そこを最近は見直しています。
ということで今回は以上です。
足利浩二がお届けしました。