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アシカガギャスト。
FigmaがAdobeに買収された件について、私なりの考えを話したいと思います。
デザインツールをたくさん抱えてデザイン業界に訓練している巨大企業のAdobeが、
Figmaという一つのデザインツールで人気になった新興企業のFigmaを買収したんですね。
買収金額は日本円にしてなんと約2兆9千億円。
Adobeはこれまでもいろんな企業を買収して大きくなってきたんですが、
Adobeとしては過去最大の最大金額の買収だそうです。
このニュースを聞いて私も最初すごく驚きました。
そして感情としてはああああみたいな残念な感情を持ちました。
私はAdobeのクリエイティブクラウドを契約して使ってますし、
Figmaはメインのツールと言っていいくらいに毎日使っています。
じゃあAdobeとFigmaが一緒になったらメリットもあるじゃないかと思うんですが、
心情的にはやっぱり残念な感じが強いんですね。
そしてそれはウェブデザイン業界とか、
AdobeとFigmaを両方知る人たちの間では好意的に受け止められていない印象です。
まずやっぱり下町ロケットのような小さな企業が大企業に対抗して勝利する
活躍するという姿が痛快だという面がFigmaにはあったんですね。
まあ勝ち負けだけではないですが勝が大に勝つみたいな
そういうFigmaの最近の躍進ぶりがすごかったんですね。
誰かが書いてた言葉ですがイケイケスタートアップが超大手に買収されたという図式なので、
応援してた側から言うとなんだという感じになってしまいますよね。
野球で言うと巨人が多球団の主力選手をフリーエージェントで手に入れた時のニュースを聞いた時のような感情かなと思います。
巨人ファンでもお金に物を言わせて多球団から選手を引っ張ってくるのはどうかなと思ってしまうのと
アドビのツールは使ってるし好きなんだけどお金の力でどんどん競合するツールを取り込んでいくのはどうかなというのは似てますよね。
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Figmaのユーザーからは不安の声が上がっているんですが私はその辺は結構楽観的に見ています。
今はFigmaは無料でも使えているのにクリエイティブクラウドのサブスクの一部になってしまうんじゃないかと
クリエイティブクラウドを契約している人じゃないと使えなくなってしまうんじゃないかという不安があります。
私はそうはならないんじゃないかなと考えています。
Figmaはブラウザ上で使えるグラフィックツールでアプリケーションというよりもウェブサービスなんですね。
なのでFigmaはオンラインで使えるサービス、Adobe XDはアプリケーションとしてしばらくは共存し続けると思います。
Adobeに買収されたフレームIOというサービスが独立したサービスとして残り続けているという前例があるんですね。
フレームIOは動画のレビューをするコミュニケーションツールです。
動画の特定のフレームの特定の場所にコメントを入れたり記号を入れたりして修正の指示や確認要望などを伝えるためのサービスなんですね。
2021年の8月に買収が発表されて、2022年の4月にフレームIO for Adobe Creative Cloudがリリースされています。
Adobeの動画ツールのPremiere ProとAfter EffectsとフレームIOが連動するようになったんですね。
ただ、このクリエイティブクラウド用に用意されたフレームIOは機能が限定されていて、高度なコラボレーションの機能やセキュリティの機能を使うにはグループ版プランやエンタープライズプランを契約してくださいと。
ある意味、Adobe PremiereとAfter EffectsにフレームIOのお試し版がついているみたいなイメージにも取れるんですね。
しかも、Adobe IDで初めてフレームIOにサインインすると、フレームIOのグループ版プランの30日間無料体験版が勝手に自動で開始されるということなんですね。
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まず高機能な方をお試しさせておいて、30日間経ったら機能が限定されてしまうと。引き続きグループ版の便利な機能を使うには有料で契約してくださいと。そういう仕組みになってるんですね。
フレームIOの話が随分長くなりましたが、Figmaも同じような感じで、Figma for Creative Cloudという新しいプランができるんじゃないかと私は予想します。今のFigmaの無料プランとプロプランの間くらいなプランになるんじゃないかと予想します。
また、Figmaを買い殺しにして競合するツールでもあったAdobeのXDを普及させるんじゃないかと心配している人もいましたが、それも可能性はかなり低いと思います。
毎週の発表の時に、Figmaはそのまま残り続けると。FigmaのCEOの人もそのまま継続して、Figmaとして自律的な運営を続けていくと言っていますし、FigmaをなくすことのメリットはAdobeにそんなにないんじゃないかと思います。
FigmaとXDのいいところを合体させて、もっといいツールに、みたいな雑な考えもありますが、なかなか合体させるのって難しいですし、
クリエイティブクラウドのサブスクの中の1ツールにFigmaがなるよりも、FigmaはFigmaとして別のウェブサービスとして別途サブスクで収入が入ってくる方がいいと思うんですね。
Figmaは個人で使うレベルでは無料ですが、グループで使う、企業で使うには有料プランが必要になってきて、プロプランが年間契約だと月あたり12ドル、月間の契約だと15ドル、ビジネスプランだと月45ドルなんですね。
これが編集できるユーザーの数分必要になってくるので、ビジネスプランの月45ドル×社員の人数分とか考えるとそれなりの金額になると思うんですね。
その金額を捨ててクリエイティブクラウドの中に入れるのはもったいないのかなと私は考えます。
アドビが親会社になるということで、Figmaもアドビフォントに対応するとか、イラストレーターファイルを取り込めるようになるとか、CCライブラリに対応するとか、アドビのツールとして機能が充実していくと思います。
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そうなってきて、FigmaとXDのどっちかを残すとなると、Figmaだろうなと思います。
ただ、Figmaはデスクトップ版のアプリもあるにはあるんですが、オンラインで使うウェブサービスなので、その辺クリエイティブクラウドの中のアプリケーションとはちょっと違うなというところをどうするのかなとは思いますね。
FigmaとXDよりも、FigJamとアドビクリエイティブクラウドキャンバスの方がものに競合している、かぶってるんじゃないかと思います。
どちらもMiroに対抗するオンラインホワイトボードのツールですね。
アドビクリエイティブクラウドキャンバスはまだ開発中のものです。
アドビはフォトショップをブラウザ上で使えるクラウド版も開発していますし、オンラインホワイトボードのクリエイティブクラウドキャンバスにしろ、オンラインツールに力を入れていかなきゃいけないとアドビは考えているんだと思います。
なので、アドビはFigmaが欲しかったというよりも、オンラインツールの技術的なもの、そしてその考え方、テクニカルな部分と思想の考え方の部分等が欲しかったのかもと私は思います。
FigmaのCEOの人が今30歳らしいんですが、その人がアドビの今後の経営者候補だとも言われてるんですね。
オンラインツールの考え方の部分、頭脳の部分を持っているFigmaのCEOを迎えて、今後アドビがクラウド化を進めるオンラインツールを強化させていくと考えると、この買収を好意的にというか、いいものとして捉えられるような気もしてきました。
今回は以上です。
