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2020-10-16 14:59

WebデザインはもともとWindowsが主流だった(第341回)

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デザイナーだけとWindowsという人の興味深いツイートの話題から、WebデザインってもともとはWindows使ってる人が主流だったよなという昔話をしました。

=== 目次 ===
オープニング by ムスメ
TwitterでデザイナーだけとWindowsという人の興味深いツイート
印刷物を作るにはMacが安全かも
Webデザインで今本当にMacが主流なのか?
なぜWebデザインはWindowsが主流だったのか
Shockwaveの登場でWebデザインが仕事に
そして、Flashが誕生
その後MacがWebデザインの主流になった理由
しめの言葉
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デザイナーだけど、Windowsを使ってますという人のツイートを目にしまして、
それに対して、うちのチームもそうですよと返事をしている人がいて、一連のスレッドが興味深い内容でした。
Macがいいとか、Windowsがいいとか、そういう話よくしますけども、
Macがいいと言っている人は、Macにすごく詳しい、習熟している、精通している人が多くて、
Windowsがいいと言っている人は、Windowsにすごく詳しいと。
それだけのケースが結構多いんではないかと言っている人がいて、確かにそうだなと思いました。
MacもWindowsも両方にすごく詳しくて、精通していて、客観的にどっちがどうとか言っている人っていうのは、そうそういないよねと。
これは本当にそうだと思います。
その上で、Macだからいいデザインができるとか、そういうことはないんじゃないかと。
優秀なデザイナーでもWindowsを使っているという人はいますよと。
書いてました。
そしてその人がWindowsを選択する理由になりそうなことを書いていたんですが、
チームで作業をするには環境が統一されてた方がいいよねと。
そしてその上でクライアントとお客さんと近い環境の方が便利な面は多いよねと。
だったらお客さんの環境としては多いWindowsに揃えておいた方がいいんじゃないのということを書いていました。
経済合理性があるという言葉を使っていましたね。
で、ここで言っているデザインは印刷物を作るデザインではなくて、
Web媒体だったりデジタルで再生されるデザインですと。
印刷物を作るということであればMacの方がいいということはあるのかもしれないですねというようなことも書いていました。
まあそう考えると確かにWebサイトを見るのがWindowsで見ているとしたら、
そのお客さんの環境に近いもので作った方がいいですよね。
MacでWebサイトを作ってWindows環境で表示のチェックをするとか、
そういう手間が少なくなりそうですよね。
確かにそうだなと一旦納得したんですが、
よくよく考えるとエンドユーザーはWebサイトをスマホで見てるじゃないかと。
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だったらスマホでの表示の方を気にするべきで、
OSのシェアとしてはAndroidの方が多いでしょうが、
単体の端末で見るとiPhoneの方が断然多いので、
iPhoneをターゲットとして考えると。
そしたらiPhoneと親和性の高いMacで作る方が経済合理性は高いんじゃないかと思ったりもしました。
まあ最も社内システムみたいなものだったり、
そこの会社の人たちが見るのが最終ゴールの場合は、
社内の人たちがWindowsを使ってるんだったらWindowsで作るというのがいいというのは間違いないですよね。
なお印刷物を作る上において、
昔はMacじゃないとダメだという点が色々あったんですが、
今は多分ほとんどの問題はクリアされてるんだと思います。
とはいえ印刷の場合はデザインができて、
その後の印刷に至る後工程があるわけで、
そこはMacが多いと。
Macでデータをもらうことを前提としたワークフローになっているところも未だに多いと思うので、
データを作る上でもMacでやっておいた方が間違いが少ない、安全ということはあるはずです。
とはいえプリントパックみたいなネット印刷では、
当然Windowsのデータとかも受けていてノウハウもたまってるはずなので、
そういうレベルでは今はもう印刷物を作る場合でもWindowsでも大丈夫なんじゃないかなと思います。
で、ここまでが話したかった内容の前振りなんですが、
ウェブデザインってもともとWindowsが主流だったよねと、
ということを思い出したので、その辺の話をしたいなと思ったんですよ。
じゃあ今ウェブデザインにおいてMacが本当に主流なのかなということですが、
uxtools.coというところが世界の3000人のデザイナー、
UXデザイナーやウェブデザイナーに対して取ったアンケートがあるんですね。
それを見ると圧倒的にMacが多数派でした。
Macが2539人、Windowsが366人でした。
Macでしか使えないスケッチというウェブサイトやアプリのUIを作ったりするグラフィックツールがあるんですが、
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そのアンケートの中でもスケッチがいろんな分野でシェア1位になっていました。
いろんな分野というのはUIデザインに使っているツール、プロトタイプに使っているツールとかそういう分野のことですね。
ただこのスケッチ、日本ではそこまで人気じゃないんですね。
日本ではAdobe XDのシェアが高くて、最近はFigmaも人気上昇中です。
どちらもWindowsでも使えます。
なので日本では世界に比べてWindowsをウェブデザインに使っている人多いのかもしれないですが、
そもそも最初に紹介したツイートの人もデザイナーなのにWindowsなんだと珍しがられると書いていましたし、
私がツイッターとかネットで見てる感じでもやっぱりウェブデザインはMacでやってる人が多いように感じています。
なかなか本題に行き着きませんでしたが、じゃあなんで昔はウェブデザインはWindowsが主流だったのかという話です。
これは一つはもともとデザイナー、グラフィックデザインとかをしているデザイナーの人がウェブのデザインもするという流れになったのは、
これはずっとずっと後の話で、ウェブの初期の頃はほとんどデザインといったデザインもできないですし、
HTMLをコーディングする人がそのままデザイン的なこともやるぐらいのことだったので、
エンジニア的な人がだんだんウェブデザイン的なこともやるようになってきたという流れだったから、
使ってるのもMacではなくてWindowsが主流だったということだと思います。
そしてまともにデザイン的なことができなかったウェブの世界に大きな転換期が訪れるんですが、
それがショックウェーブの登場です。
Flashもショックウェブの流れを組むもので、
ウェブ上で使われるFlashはショックウェーブフラッシュという名前だったんですが、
ショックウェーブシリーズの第2弾といった感じのものでした。
で、第1弾のショックウェーブというのがショックウェーブディレクターというものです。
マクロメディアという会社のディレクターというフォーサリングツールがありました。
CD-ROMタイトルやKiosk端末で使われるようなムービーを作るものです。
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ここでのムービーというのはただの動画ではなくてインタラクティブ性があるもの。
ボタンを押したら場面が変わるとか、
右か左かどっちかのボタンを選んで選んだものによってその後の展開が変わるとか、
そういうものですね。
Kiosk端末というのは、例えば回転寿司の注文するタブレット、
ああいうのを想像してもらえばいいと思います。
寿司とかデザートとかカテゴリーを選ぶとそこに含まれている商品のリストが出てきて、
一画面に収まらない場合は次へ次へみたいに表示できたりとか、
そういうのがインタラクティブ性ということですね。
例えばああいう感じのものを作るソフトウェアがディレクターで、
インタラクティブ性のあるものを組み立てることをオーサリングと呼んでいるんですね。
で、このディレクターで作ったインタラクティブ性のあるムービーをそのままウェブサイトとして使えないかと、
使えるようにしようということでできたのがショックウェーブ。
ショックウェーブディレクターなんですね。
で、このディレクターを使ってのオーサリングという作業も、
やっぱりもともとデザイナーをやってた人がやるというよりは、
どっちかというと開発者寄りの人だったり、若い新しい人たちだったりしたので、
Mac じゃなく Windows を使っている人が多かったんですね。
あと当時は CD-ROM にしてもウェブにしても Windows で見ている人がほとんどだったので、
Windows の方が開発しやすい、テストもしやすいということもありました。
もともとディレクターを使っていた人が Windows が多かったので、
ディレクターで作ったムービーがウェブサイトで使えるぞとなっても、
Windows で開発する人が多かった。
しかも決定的だったのは、ショックウェーブは最初 Windows しか対応してなかったんですよ。
結構長い期間。
ショックウェーブはブラウザのプラグインとして動くんですが、
しばらくは Windows にしか対応してませんでした。
そしたらもう Windows で開発するしかないですよね。
ディレクターでムービーを作れれば、それがウェブサイトに使えると。
じゃあウェブ制作を仕事にしていこうという会社がその頃から出てきたと思うんですが、
そこでスタッフがどんどん増えていっても、環境としては当然 Windows を使うことになると思うので、
ウェブデザインをやる人たちは Windows を使うというのが当たり前という感じになっていったんじゃないかと思います。
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なおディレクターは扱っている素材がビットマップベースのグラフィックだったので、
ファイル容量的に重たくなりがちだったんですね。
当時はネットの回線の速度も遅いですし、読み込みにすごく時間がかかるというのがネックだったんですね。
そこでディレクターの開発元のマクロメディアが目をつけたのが
Future Splash というベクターベースのアニメーションのツールなんですよ。
ベクターベースだとビットマップと違って中身はテキストのデータなので処理が早いんですね。
なのでマクロメディアが Future Splash を買い取って
Web 上で再生できてインタラクティブ性も持たせたものが Flash なんですね。
フォーサリングするための作るためのツールがマクロメディア Flash で
Web ブラウザーに Shockwave Flash というプラグインを入れることで
ブラウザ上でも Flash Movie が動くようにしました。
この Flash が Web の世界で一世を風靡したのは知ってる人は多いと思います。
マクロメディア社は後にアドビに買収されて
マクロメディア Flash も Adobe Flash になりましたね。
Flash のオーサリングももちろん Windows でやってる人が多かったです。
結局ほとんどの人がその Flash の Movie を Windows のインターネットエクスプローラーで見てたわけですからね。
なおその後長い期間をかけて Web デザインに Mac を使う人が増えたわけですが
Mac が Mac OS 10 で Unix ベースの OS になったことによって
開発者の人たちが Mac を使うようになったということの影響が大きかったんじゃないのかなと私は思っています。
ということで非常に長くなってしまったので今回も特別編ですかね。
もともと Web デザインは Windows で行うというのが主流だったという話でした。
最後まで聞いていただきありがとうございます。感想ご意見なども随時募集中です。
Twitter の場合はハッシュタグあしかがキャスト。カタカナのあしかがに C A S T でツイートしていただくと見つけに行きます。
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