AIによるクリエイター仕事奪取論の反論
ある作家の人がやっているポッドキャストを聞いていて、ちょっと反論したくなりました。
生成AIについて取り上げていたから聞いたんですが、
クリエイターの仕事をAIは奪わないと言っていたことには同意できますし、
AIに嫌悪感を抱いて否定しているような人とは違うということはわかったんですが、
クリエイターの作家のアシスタント的な活用にも全く可能性を感じていないと一頭両断していたところが引っかかりました。
画像生成AIとChatGPTと両方取り上げていたんですが、その方は小説家なので主にChatGPTの方なんですが、
ChatGPTの文章を生成する仕組みをある程度わかった上で、表現として面白いものには行き着かないだろうと。
もともと転がっているパズルのピースをただ組んでるだけだからと。
報告書とかだったらいいけど俳句とかアニメの台本は作れないよねと言っていて、
これもまあわかるんですがChatGPTの仕組みがわかってるくせに苦手なことをやらせてほらできないじゃないかと。
ChatGPTをちゃんとわかってない人にこの作家先生が言ってるんだからそうなんだ大したことないんだと安心させるというか、
そういうちょっとプロパガンダ的な内容に感じてしまったんですね。
で、そこでツイッターでちょっと反論してみようかなと思ったんですが、
反論するには何を言っていたかをちゃんと確認する必要がありますよね。
ポッドキャストで耳で1回聞いただけなので、反論するにはどういうことを言っていたか、
どういう内容言い回しだったかを確認するにはもう1回聞かないといけないですよね。
でももう1回聞くよりも文字起こしされているものを探す、
あるいはツールを使って自分で自動で文字起こしをさせる文字起こしのテキストがあった方が楽なんじゃないかと考えました。
ポッドキャスト文字起こしの方法
まずYouTubeですね。
このポッドキャストの音源がYouTubeにもあれば、
YouTubeの機能で文字起こしがされているので文字起こしのテキストを見ることができます。
ただ残念ながらこのポッドキャストのエピソードはYouTubeには載っていないようでした。
次にリッスンというポッドキャストのポータルサイト的なものがあるんですが、
ここに登録されているポッドキャストだと各エピソードが自動的に文字起こしされています。
でも今回のこの作家さんのポッドキャストはリッスンには登録されていませんでした。
ということで自分で音声ファイルをもとに自動文字起こしをさせようということになります。
私の場合は無料で使えるClover Noteというサービスを利用していますし、
Mac WhisperというMacにインストールして使うツールは課金して使っています。
サブスクではなくて1回買い切りですね。
ただこのMac Whisperは無料でも使うことができます。
有料にすると文字起こしの精度が上がるということで有料版にしました。
じゃあ音声ファイルはどうするのというところですが、
ポッドキャストはRSSのURLが分かれば音声ファイルがどこにあるか、
音声ファイルのURLもわかります。
ポッドキャストによってRSSを公開してたりしてなかったりだと思うんですが、
Apple PodcastやGoogle Podcastの番組のURLを入力すると
RSSのURLを教えてくれるウェブページがあったので今回はそれを利用しました。
RSSのURLが分かればブラウザーでアクセスして
RSSのソースを見て各回のエピソードのタイトルとか概要文とか
音声ファイルのURLが記述されているので
そこから探して音声ファイルをダウンロードすることができました。
で、その後今回はマックウィスパーで文字起こしさせたんですが
そこまで作業したところで
あ、これ自分のポッドキャストでもやられる可能性があるんだなと気づきました。
ポッドキャスト文字起こしのプラスマイナス
私のポッドキャストの場合はYouTubeにもアップしているし
リッスンというさっき紹介したポッドキャストのポータル的なサイトにも登録しているので
文字起こしを見ようと思えばすぐ見られるんですね。
感想とか批評を書いてもらいやすくなるというプラス面もありますが
批判、反論もされやすくなるということですね。
改めてポッドキャストを文字起こしすることのプラス面、マイナス面を考えるきっかけになって
あ、このことをネタにしようと考えて
その作家さんのポッドキャストのエピソードに反論しようという気持ちの方は薄れました。
とはいえ、さっき反論的なことは喋ってますけどね。
しかもさっきその作家さんのポッドキャストについて喋るときに文字起こししていたものは大いに役立ちました。
文字起こしをされることでポッドキャストの炎上しにくいという良さがなくなるリスクもありますよねということなんですが
これは結局本来届かなくていい人たちにまで届いてしまうことが炎上のきっかけになることが多いと思うので
ポッドキャストが炎上しにくいのは音声だからというだけでもなくて
必要としてない人には届きにくいメディアだからという面もあると思います。
そこがいいところであり、バズるみたいなことが起きにくいところでもあるんでしょうね。
で、Listenというサービス、ウェブサイトの話をしたいんですが
Listenはポッドキャストの各エピソードを自動的に文字起こししてくれます。
で、私は情報を伝える内容のポッドキャストをやっているので
テキストでも読めた方が情報を求めている人への利便性が高いと思って
Listenに番組を登録しています。
ただやっぱり音声でも聞いてほしいという思いはあります。
Listenでは文字起こしのテキストの部分をクリックすると
そこの箇所の音声が再生されるので
音声への誘導というのはちゃんとできていてありがたいと思います。
私は喋りが上手いとか声がいいとかは全く思ってないですが
むしろどっちも悪い方だと思っていますが
それでも声にはその人にしかない唯一無二のオリジナリティがあるものですし
ザイオンス効果を狙っているという思惑もあります。
ザイオンス効果というのは特定の人物とか物事とかに
何度も繰り返し接触することで
好感度や評価が高まっていくという心理的傾向を表す言葉です。
繰り返し音声で聞いているとテキストを眺めているだけよりも
身近に感じてもらいやすくなるんじゃないかなと
そういう効果を狙っているということです。
面白系のポッドキャスト、複数人の掛け合いの番組とかは
さらさら音声で聞いてほしいと思っているでしょうね。
リッスンでは最近文字起こししたテキストを
LISTENの機能とポッドキャストの利便性
外部の検索エンジンにインデックスさせるかどうかを選べるようになりました。
さっき言っていた届かなくていいようなユーザーには
見つけてもらいたくないという場合
検索エンジンには引っかからないようにするという選択肢があるんですね。
リッスンのサイトについている検索機能で
ポッドキャストを文字起こししたテキストの全文検索ができるようになっています。
こっちはポッドキャストを言いたいという
そういうユーザーが使う検索なので
そこはokだろうと思います。
リッスンでは自分のポッドキャストの書き起こしされたテキストは
編集できるようになっています。
あらぬ誤解を避けるためにも
リッスンの全文検索で拾ってもらうためにも
ポッドキャストをやっている人は余裕があれば
気になるところを編集しておいたほうがいいと思います。
リッスンで文字起こしされることで
テキストで内容が読めるので
ポッドキャストが聞かれなくなるんじゃないかと
そういう心配もあると思いますが
それはそんなに影響ないんじゃないかと
個人的には思っています。
むしろリッスン上で番組を見つけてもらう
あるいはリッスンというサービスがあることで
ポッドキャストそのものを聞く人が増える
そっちのメリットの方が大きいんじゃないかと
私は考えています。
今回は以上です。
アシカガコウジがお届けしました。