AIメディア編集長のたつけです。 AIコンサルタントの平岡です。では本日のトークテーマをお願いいたします。
生成AIの格差を逆に味方につけよう。 格差を逆に味方につける。はい、そうですね。今が生成AIの格差が広がっている時なんじゃないのかっていうのをちょっと感じたっていう話をしたくてですね。
確かに直感的にもちょっとフェーズ変わってきてるなっていう感覚はありますね。 あるよね、そうそう。
で、なんでこれを思ったのかっていうと、前回海外と比べて日本の生成AIの導入率が低いよねっていう話をしたじゃん。
はい、しました。 それこそこれはもう前回話したデータなんだけど、7月5日に総務省から情報通信白書最新版が出まして、
で、生成AIの個人利用の利用率の調査結果っていうのが発表されたわけなんだけど、これがアメリカが50%近く利用してて、中国も50%以上利用してて、みたいな感じで海外が利用率が高い中、なんとね日本は驚異的な9.1%という。
低いね、なんか前回も話したけど、ほんと改めて低いよね。 低い、低いです。2桁はいてほしいですよね、せめてね。
本当に何回聞いても低いなって思うわけなんですけども、じゃあ各海外とか諸外国と比べたときに低いのはわかったけども、じゃあ日本国内で見たときってどうなのっていう伸び率伸びてんのみたいなね。
まあそうですよね、この伸び率がもうちょっと良ければ追いつく可能性っていうのはやっぱありますもんね。
そうそうそうそう、だからちょっとそこを見ればわかるんじゃないのかなっていうのをいろいろ考えた結果、あれちょっと格差広がってるんじゃないのっていうふうに思ったっていう話なんですけど。
なるほど、じゃあ今回そのデータを持ってきてるみたいな感じですかね。
はい、そうですね。これは2024年6月10日にリリースが出たものなんですけども、株式会社エクサエンタープライズAIっていうところが発表したデータでして、この調査はですね、2024年5月27日と29日に開催した生成AIセミナーの中で行われた調査。
セミナー。
はい、302社402人から回答を得たっていう調査になってまして、2023年4月25日が第1回調査なんですけども、今回発表されたのが第4回の4回目の調査っていう形で、全部で4回行われてると。
じゃあざっくり1年ぐらいで4回の調査をしたっていう感じですね。
そうですね。生成AIの利用状況を聞いた部分で、日常的に使用してるっていうふうに答えた割合っていうのが、第1回では7.2%だったのに対して、最新データでは35.8%までアップしてるという。
かなり伸びてる感じ。1年で35.8%。
そう、7.2%かな。
結構伸びてる感じしますね。
だからパッと聞くと右肩上がりで順調じゃんって思うんだけど、この内訳を見ると第1回から第4回まで7.2%から20.3%、31.5%、35.8%っていう感じで、実際の伸び率で見ると1回目から2回目は13.1ポイントアップしてるんですけども、最後の第3回から第4回は4.3ポイントしかアップしてないわけですよ。
じゃあ3回目と4回目の開きが全然ない感じなんですね。
そう、だから何ていうのかな、当然今回これはセミナーの中で行われた調査なんで、参加してるのは当然AIに興味があって導入したいという意欲的な人たちの中だけで行われたアンケートなわけじゃん。
しかも302社402人ってことは法人とかビジネスパーソンに向けたものって感じですよね、どっちかっていうと。
そうだね、ビジネス利用っていう形で。
で、その中でその中の一部は早い段階からグワーって情報吸収してAI取り入れてってやって、ある程度その30パーぐらいがやったところで結構アッパーに来てるというか。
つまり上位層が日常的に使いこなす領域までいって、他が追いついていけてないっていうことだから、これってある意味格差が広がってる状況なんじゃないのかなっていうふうに思うわけですよ。
確かにそうかもしれないですね、この開きが少ないっていうことはどんどんどんどん進んでるとこは進んでるけど、他があんまり追いついてない。
そう、広がってない。
そう、追いついてない、広がってないみたいな感じだよね。
しかもね、日本は人材不足ですからね。なかなかAIとかITに明るくないみたいな人も多そうな気はしますよね。
そうね、だからやっぱ導入できないところが止まっちゃってるみたいな感じかなっていうところで。
これからは僕の個人的な仮説になっちゃうんですけど、おそらく顕著なのは大手の企業ではなくて、個人事業主とか小規模事業者みたいな中小企業、ある程度ボリュームの小さい会社がそういう状況なんじゃないのかなって思ってて。
なるほど。
これは前回紹介した情報通信白書の企業向けアンケートのところで、生成AIを業務に利用している割合っていうのが、さっきは個人だと9.1%ってめちゃくちゃ低かったのに、企業っていうふうにすると46.8%まで日本は増えてると。
だから割かし導入意外と進んでるなっていう印象を受けたっていう話も前回したと思うんだけど、このエクサエンタープライズAIの調査で他の項目で見ていくと、例えばラグの取り組みについてのアンケートだと取り組み済みが約20%、取り組み中が約30%、関心ありが約40%みたいな状況で、かなりラグに前向きだみたいな調査結果が出てるわけですよ。
9割近くがじゃあラグやってみたいみたいな、やってみたいっていうかもうやってるのとこれからやろうと思ってるってことですね。
そう、やりたいみたいな人も含めたらこのぐらいの数があるわけですよ。
生成AIの導入をどこの部門を対象にやってますか?対象部門はどこですか?みたいな質問に対してなんですけど、これが全社的に導入するっていうのが第2回調査では29.5%だったのに対して、最新の第4回では54.9%まで拡大してるわけよ。
だからこのラグを使ったりとかで全社的に導入したりみたいなその言葉のニュアンスがね、これは本当かどうかわかんないけど個人的には文脈的にはやっぱりこの大企業というかある程度の規模感があるところで、小規模事業者に対しては使わない文脈の言葉かなっていうふうに個人的には思うわけよ。
30人ぐらいの会社でさ、全社的に導入しますみたいなそういうニュアンスでは使わないから、どっちかっていうと導入するメリットがあまりないよね、それこそ。
それはちょっとおかしくなるから最後に持ってってほしい。
でもほらシンプルにさ、じゃあ僕ら2人じゃないですか、ラグ導入しようってラグ導入しても話したほうが早いってなるじゃん。
それやっぱ後半に持ってったほうがいいんだぜ。
分かりました、じゃあ後半で。
だから文脈的にはやっぱある程度の規模の企業の話だなっていうふうには個人的に思ってて。
なるほど。
他にも一般社団法人、日本情報システムユーザー協会ってところが出してる調査でも、これは2024年2月に発表されたデータなんだけど、売上高1兆円以上の企業は8割が活用フェーズになってると。
で、売上高1000億円以上、1兆円未満の会社でも約半数が生成案の活用を推進してると。
ということで、ここまでのデータで仮説として考えられるのは、やっぱ大企業とかかなり生成案に興味のある一部だけの導入がガンガン進んでて、個人事業だったり小規模事業者っていうところが取り残されてるっていう形なんじゃないのかなっていうふうに思うわけですよ、個人的には。
なるほど。
で、そんな格差がある状況が出てるっていうことは、やっぱり僕的には小規模事業者だったり、そういう個人事業みたいな人こそを生成案を導入するべきなんじゃないのかなっていうふうに思ってて。
なるほどですね。
なんでそうした方がいいのかっていうのをちょっとしゃべっていこうかなと思います。
小規模事業者が生成案を導入しないことで、具体的にどんなデメリットがあるのかっていうところで、個人的にはやっぱり完全に業務効率化の面が大きいんじゃないのかなっていうふうに思うんだけど。
これデータとしては三菱UFJリサーチ&コンサルティングっていうところから出してる調査で、これは2017年のデータがちょっと古いデータにはなるんだけど、経営者の1日の実労働時間っていうのを見ると、労働時間は大体9時間から10時間っていう回答が最も多くて、全体平均でも9時間26分ってなってるのよ。
なるほど。
これは一般的な労働者の平均労働時間が8時間16分に対して、やっぱり1時間以上も経営者は働いてるっていうデータが出てる。
長いですよね、経営者の方が。
長い、労働時間が長い状況があると。
で、そうは言っても今人手不足な状況は変わらないわけじゃん。
はい。
人手不足の対応方法としてどうやって対応してますかっていう質問に対して、最も回答が多かったのが、こんなに経営者の労働時間が長いのに、経営者の労働時間をさらに増やして対応するっていうのが最も高い答えになってるわけですよ。
面白いデータだね、これ。
そう、死んじゃうよみたいな。
なるほどね。
しかもこの経営者の労働時間を増やして対応するって答えた経営者の平均実労働時間が平均10時間8分っていうことで、一般的な労働者よりも経営者の方が労働時間長いのに、その人たちよりもさらに働いてなんとか保ってる状況っていうのがこのデータでわかるわけですよ。
もともとは直販っていうモデルはなかったわけですもんね。
そう、どっかに下ろして、どこかを経由して購入するみたいなね。
そうですよね、インターネット出る前は。
だけどこれインターネットでECサイトっていうものが出てきたことによって直販ができることによって売り上げの増加につながったみたいな。
あとはトイザラスの例とかも面白くて、トイザラスは最初ECサイトっていう重視要請をあんまり評価してなかったから、
Amazonとパートナーシップを結んで、Amazonに全部お願いしたわけですよ。
そしたらAmazonはトイザラスからのおもちゃの商品の品ぞりとかが少ないと。
だからトイザラス以外のおもちゃ屋さんも入れますみたいなこと言ったわけよ。
で、トイザラスが怒っちゃって、だったらもうAmazon一本じゃなくてもう自分たちでやるわってAmazonからトイザラスが抜けたんだけど、
結局もう10年近くAmazonに丸投げしてたからノウハウがないわけですよ。
だから自社でECサイトがうまくできなくて倒産に追い込まれるっていう。
そうですね。Amazonがめちゃくちゃ強かったっていうのもありますけどね。
だけど最初からAmazonとどうやって戦えるのかっていうのを考えながら構築していけば、もしかしたらバチバチにやり合えてたかもしれないのに、
それをお隣にしてしまったっていうところがあって。
まあ確かにジェフ・ベゾスがめちゃくちゃすごい人っていうのは一旦置いといたとしても、きっとこういうことになっちゃうだろうなっていう想像ができてればこんなことにはならなかったのにっていう例ではありますよね。
そうそう。だからこのインターネットでもやっぱり格差をつかんだ、デルはうまくいったけど格差で下の方に行っちゃった、トイザラスは失敗したみたいな。
まさしくいい例というか同じような状況で、生成AIの方でもやっぱりこの格差的に優位を取っているところはうまくいくし、格差的に優位を取れなかったところはやっぱり失敗するっていうのはもう未来として見えてるわけじゃん。
そうですね。それこそAmazonなんかすごくいい例ですよね。
あ、そうね。Amazonなんかまさしくね。
もうスタートアップとして出てきて、もうその当時は本屋さんはいっぱいあったけど、しかもその本屋さんより全く売れてない本だけを扱うっていう戦略を取って今こんなにでかい会社になったっていうのはやっぱりいち早くインターネットっていうものと掛け合わせて戦略を作れたからに他ならないじゃない。
うん、そうね。
だから小さい会社こそ中小企業こそ導入が遅れれば遅れるほど本当にゴテゴテになるというか、もう選択が取れなくなっていく、分かっててもできないみたいな状況にはかなりなり得る未来は見えますね。
そう、だからやっぱね、大企業と比べてただいさ戦闘力低いんだから、やっぱその戦闘力を上げてくれる生成会を活用しないのってもったいないなって思うし。
それこそ昔だったらDXみたいなことしようって思うとお金がかかってとか、なかなかそういう人材がいなくてとかっていう問題もあったけど、生成会ってさ、お金かけずにさ、ある程度個人の知識でどうにかできるものなわけじゃん。
そうですね。
それは活用できてないと非常にもったいないなっていうふうに思うなっていう。
今の事例でもそうなんだけど、なんで、個人的にね、僕が最近体感したので、やっぱり生成会格差は格差があるうちの方が上位に行きやすいなって思ったっていう話もちょっとしたいなと思いまして。
これは先行者利益とかじゃないけど、格差があるうちの方が上位層に入りやすいんじゃないかなっていうふうに思ってて。
例えば初期の頃のYouTuberとかわかりやすいけどさ、YouTube投稿を真剣にしてる人はトップに行くけど、適当に投稿してる人には全く稼げないみたいな。
だけど今みたいにみんながやってて、全員がある程度のノウハウが知れ渡って、ある意味格差がないような状況になるとさ、差がないから上位に入る足掛かりみたいなのがないから結構難しいじゃん。
僕がね、昨日、収録時点で昨日なんで、配信時点だと一昨日になるんですけど、チャットGPT研究所さんが主催してるAGIラボのオフラインミートアップっていうのに参加させていただいたんですけども。
すごいですよね、引きこもりのたずけが。
そうね、なかなか表に出ない超人見知りの僕がね。
で、そこのオフラインミートアップで、クリエイトXYZっていうAI好きな人たちとかあると思うんですけど、プロンプト自然言語からウェブサイトとかアプリケーションが作れてしまうっていうものを開発してる会社さんがあるんですけど、
そこの首脳陣の方たちがずらっとみんな参加されてるっていう。
全員参加してたんですよ。
全員参加してた。
すごいよね。
そう。で、もう本当直接、ちょっと僕英語しゃべれないんで直接会話できないので通訳通してたんですけど、でも直接交流したりみたいな感じで、なかなか普通にやってたら経験できない状況だったわけだけどさ。
でもこれってある意味、生成AIの格差が生んだ状況かなって個人的には思うわけよ。
っていうのはまだ上位層が少ないからさ、AGIラボの会員になってさ、普通に応募するだけでこういう体験ができるわけじゃん。
確かにね。
でもこれがさ、格差がなくなってくると希少性も上がるから、やっぱそのプレミア価格みたいになったりとかして、手が届きづらい存在になってく可能性って全然あると思うのよ。
みんながまだ気づいてないってことですよね、その希少性に。
そうそう。だからまあ、これはちょっと先行者利益みたいな話に近くなっちゃうところはあるけど、でもその格差があるっていうのはやっぱそれに近い状況ってあるわけだから、まだまだ格差があるうちに上位層に入った方がいいし、逆に格差があるうちは入りやすいんじゃないかなみたいなのを感じたっていう話ですね。
なるほどですね。これはでもCreateXYZの首脳人たちがすごいっていうのもあるけどね、やっぱり。
逆に?
逆にね。やっぱりあのサービスを開発したあの人たちっていうのが、例えばよ、Googleのラリーページが来ましたとかだったらわかるよ。
でもまだ、ぽっとでと言ったらすごく言い方悪いけど、スタートアップの方々じゃないですか。
彼らが日本国内市場がいいと思って、わざわざ来日して、営業かけて、で、生成AI界隈でやってたアサカスとかにも積極的に参加してたりとか、とにかく彼らの営業魂じゃないけど、セールス魂がすごいんですよ、本当に。
なるほどね。だからあれか、確かに会いたいからって会わせてって言って会えるような存在ではないけども、でもそもそも彼らが積極的にこっちに会おうってアクションを起こしてくれてるから会えてるっていうのもあるってことか。
そうそうそうそう。だからこの点に関しては希少性っていうのも確かにあるかもしれないんだけど、それぐらい日本の市場に対してセールスをしてくれているっていう状況も結構すごいなって思いますよね。スタートアップの鏡というか。
そういう意味で言うと格差云々よりかはそっちの方が大きい気がしてきたわ。
そうですね。あとちょっとエンディングでまた話そうかなとは思ってるんですけど、割と先行者利益とか、みんなこの言葉が先走ってるような気がしていて、実はほとんどの企業って後発組が買ってるんですよね。
これはピーター・ティールのゼロトゥーワンとかにも書かれてるし、知ってる人はもちろん知ってると思うんですけど、その例に当てはめると今回の生成AIに関してはもちろんキャッチしないといけないし、導入も進めたほうがいいし、やっていったほうがいいんだけど、だからといって先行者利益を取って優位なポジションを取れるかといったらまた別の話になるんですよね。
なるほどね。
だから中小企業ほどとか小規模事業者こそとは言うんですけど、僕はもう前者的にやってて当たり前だし、当たり前のそのもっと先を行かないといけないと思ってるんですよね。
なるほどね。じゃあ僕は中小企業こそ、小規模事業者こそって言ってたけど、そういうことじゃねえよっていうことか。