1. 広告を楽しむ『アドバタラヂオ』
  2. #145【"答え"をすぐに求める..

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サマリー

このエピソードでは、アドバタラヂオの対談相手であるレイ・イナモトさんは、日本と世界の課題解決のアプローチの違いについて話しています。クリエイティビティを生かす職に取り組むことは、将来の生き残りのために必要な時代に突入しているとレイさんは語っています。

00:03
どうも、アドバタラヂオはじまりでーす。
アドバタラヂオ 砂拳でございます。
アドバタラヂオ 富縄誠です。
よろしくお願いします。
この番組は広告大好きな2人が広告に関わる出来事や出会いを通して
聴いている皆さんに広告に興味を持ってもらい、そして広告を好きになってもらいたい
そんな広告人学をお届けするラジオです。
アドバタラヂオ ではここから2つ目のエピソードを収録していきたいんですけれども
先ほどのエピソードはレイさんの今までをダイジェスト的に伺ってたんですけども
今回はグローバルな活躍をされているレイさんだからこそ伺えるところ
あとこれからについてもちょっといろいろ伺いたいなと思ってます。
レイさん 了解です。
レイさんの初めてのカンヌ国際広告祭の体験
アドバタラヂオ まずですね、2010年に日本人として初めて
カンヌ国際広告祭、チタニウムインテグレーテッド部門の審査に抜擢された
これ当時の状況や心境、なんかお気持ちってところを伺いたいなと思ってて
なんか驚きだったのか
レイさん 2000何年でしたっけごめんなさい。
アドバタラヂオ 2010年ですね。
レイさん 2010年だと僕はAKQAにいた時って
なんか懐かしい12年13年前の話
実は来週カンヌじゃないですか
僕も今年審査はしないんですけど行くんですが
そうですね、そもそもチタニウムっていう部門はですね
多分2003年とかぐらいにできた部門なんですね
ちょっとごめんなさい、説明をするとBMWフィルムズっていう
懐かしいです
年がすぐバレちゃうんですけど、これを話すと
多分2001年に発表された作品で
もしかしたらその時に生まれたか
まだ生まれてなかった方も聞いてらっしゃるかもしれないんですが
実はまだYouTubeもない、Netflixなんか全然未来の話で
YouTubeもFacebookもTwitterもない時代なんですが
BMWが広告のメディア費にかける予算を
メディアにかけるんじゃなくて制作費にかけようと
ものすごい映画監督を
多分7、8人ぐらいリロリー・スコットとか
すっごい監督を起用して
そして主演の男優もクライブ・オーウェンっていう
イギリス人の男優だったと思うんですけど
その人を起用して短編の
6、7分から多分10分ぐらいの
短編ムービーを7、8本作るんですよ
それをインターネットとCD-ROMですよ
CD-ROMで配信しようっていうことをBMWがやって
めちゃくちゃ話題になってめちゃくちゃバズって
ちゃんとビジネスを考えてるなっていうのは
CD-ROMをBMWのディーラーに置いたんですね
そうすることによってお客さんになるかもしれない人が
そこに撮りに来てくれるという
ちゃんとしたいわゆる広告というか
プロモーションとしても機能していて
これって今までの広告にないよねと
これ広告じゃないよと
こういうものこそが未来なんじゃないかということで
チタニウムっていうのが
2003年ぐらいに作られたんですね
こういうようなことにチタニウムの審査を
2010年にやらせていただいて
そこで賞をもらうようなものは
いわゆる広告じゃないものが多くて
僕の審査の年ではなかったんですけど
その数年前にナイキプラスっていう
デジタルサービスなんですけども
そういうものが賞を取っていたりとか
企業、ブランドと消費者、お客さんの
つながりを今後どうしていくかっていうところを
開拓していく、探っていく
それを称えようっていうのがチタニウムで
今でもまだそのカテゴリーはあって
多分一番どんな人でも興味がある
そして一番多分面白い部門だと思いますね
そうなんですね
すごいその時に急に電話かかってきたもんなんですか?
審査ですか?
審査やってっていう
結構ランダムでその前の経歴とか
もちろん賞を取っているとかが
なきゃいけないんですけど
カンヌの事務局から連絡がありまして
だいたいどうなるかっていうと
まず審査委員長が各25個ぐらい
カテゴリーがあるんですけど
それが選ばれてチタニウムはちょっと特別なカテゴリーで
10多分2、3人ぐらいの審査員が選ばれるんですけど
カンヌの事務局が選んで
なぜだかこういうようなことに選んでいただいてっていう感じですね
そうですね
ちょっとすなっけさん
これの流れでいうと次の質問に行きたいですね
分かりました
これは僕はものすごく今回の話で聞きたかったことなんですけど
レイさんは海外で広告というか
コミュニケーションの周りを色々試作されていると思うんですけど
制作視点というかクリエーション視点というよりかは
海外のクライアントの意識
あとは日本のクライアントの意識の
ものを作る広告を作るも含んだ上での
意識の違いっていうのを感じることってありますか?
あーはい
要はクライアントなので
広告宣伝費を使うってことですよね
はいはいはい
海外のクライアントもやってらっしゃるし
日本のクライアントもやってらっしゃると思うんですけど
マインドの違いって言っちゃうとちょっとあれかもしれませんけど
なんかそこを感じる部分はあったりしますか?
結構深い質問ですね
ちょっと考え方を整理しながら話さなきゃいけないかなと思うんですが
日本と海外のクライアントの意識の違い
まずですね
これも前回お話ししたことの少し繰り返しにはなるんですが
僕がこの業界に入ったのも
広告を作ろうっていう道で入ったわけでもないですし
あとそれこそ前回チラッとお話した
ナイキがクライアントになったっていうのも
ナイキさんも広告を作ってほしいから
RGAを起用したっていうわけでもないんですね
バジェットも予算も詳細はちょっとわかんないんですけど
いわゆる広告費っていうよりかは
多分ITとか他のところからの予算なので
結果的にはそれが広告っていうふうに
外には見えるかもしれないんですけども
僕がやってたことも
企業さんとのやり取りしてたところも
実はいわゆる広告っていうところが
個人的に手がけたものも含めてすごく少ないんですよ
サービス開発とかITとか
結構地味なところから入っているところはあるんですが
でもやっぱりコンシューマー
消費者の人たちの心をつかむためには
クリエイティビティっていうのが必要で
今は僕はそれらのロジックよりも
マジックっていう言い方をしてるんですが
ロジックを捨てるってわけでは全くないんですけども
ロジックだけではなくて
どっかにマジックがないと
人は感動もしないし
ついてこないっていうところがあって
それがまず前提にあったのに
予算の具体的なところから言うと
いわゆる広告費からお金が来てるわけではないかったことが
まず前提としてあるんですね
海外のクライアントと
日本のクライアントの意識の違いっていうところを考えると
ちょっと言葉を選ばずに言うと
日本のクライアントさんは
すぐ答えを求めたがるんですよね
すぐ
最初の段階から何をやるんですか
何をやるんですか
何をやるんですかっていうところを
知りたがっていって
細かい話にすぐ言っちゃうことが多いんですね
海外のクライアントが
別にいいっていうわけでは全くないんですが
目的は何なんだっけっていうことを結構議論する場面が
日本よりかは多いのかなとは
なぜこれをやるんだ
何を目的にしてるんだっていう
そういうところから入ってる
入り口が何をやるのかっていうことと
なぜやるのかっていうところの前提も
ちょっと意識が違うのかなっていうのはありますね
面白い
なぜっていうことをちゃんと念頭に置いておくと
出てくる形は正直そこが大切なわけじゃないじゃないですか
日本の企業さんだと今でも結構
タグラインと映像を作ってくださいみたいな
すごくタクティカルな細かいお題で
これいくらかかるんですか
そんなに高いんですかみたいな
でもタグラインと映像を作ることが目的なんですか
でも正直最初から形を決めちゃってると
その枠の中ではいいものはできるかもしれないですけど
それが本当にいいものかっていうのは結構疑問ですね
なのでうちがお付き合いをさせていただいている企業様は
これもちょっと偉そうな話にはなってしまうんですが
結構経営者レベルでのお付き合いができていて
まだその答えとかやることが決まってない段階でのご相談を
何をやるべきかっていうところから
ご相談を受けることが多くて
あっちも分かってらっしゃらないですし
僕も分かってないですし
別に僕も最初から分かってるっていう
目を張るつもりも全くないですし
では一緒に考えていきましょうっていう
お題がはっきりしてないところから
ご相談をいただくケースが今は少なくないですね
だから何を答えとするのかっていうところにこだわるのか
なぜやるのかっていうところをちゃんと意識するのか
そこの違いかなと思います
なるほどありがとうございます
フォーブス氏の選出による変化
ちょっとそのお話でいうと
もう一個フォーブス氏で世界最もクリエイティブな
アニメーションコーニングを選ばれたところっていうのは
もちろん蓄積があって選ばれたっていうところと
これ選ばれたことによってやっぱりお客さんとの
対話のまたしやすさとかっていうのも
いろいろ変化とかもあったんですか
あんまないっすかね正直
じゃあみんなレイさんは取るよなって感じだったわけですかね
いやいやいや
結構その辺は海外のクライアントの方って
シビアに見てらっしゃって
日本と世界の課題解決に対する向き合い方の違い
アワードにもちろんこだわってるクライアントさんも
いらっしゃると思うんですけど
逆にそれを使って俺はすごいんだぞみたいな
クリエイターは懸念されるというか
だと思いますね
だからといってもちろん話題になって
PR的には良いとは思うんですが
結構その辺はシビアに見られる人が多いかな
っていうふうに思います正直
これむしろフォーブ選ばれた
これかなっていうご自身のなんかあるんですか
いや全くないです分かんない正直
なんかある日いきなり連絡が来てみたいな
そんな感じだったと思います
でも僕はこの後の話にも繋がるんですけど
今おっしゃってたように傲慢さっていうところが
やっぱりそれよりもやっぱり謙虚さが大事だ
っていうのってやっぱり世界共通なのかなって
個人的には思っていて
レイさんがやられてるポッドキャスト番組でも
謙虚さって話結構されてるかなと
部下の方もそうですし仕事に対してもっていうところ
これはやっぱこういうことを発信していきたい
っていうところでポッドキャストを
いろいろ結構やられてるのかなと思うんですけど
そこら辺っていうのは改めていかがですか
そうですね僕がこのクリエイティブの仕事を
し始めた90年代後半とか2000年前後の頃って
日本もそうだったのかもしれないんですけど
そういうその傲慢さみたいなところは
まだ結構残ってたと思うんですね
でもそういうふうに今振る舞っちゃうと
逆に敬遠されて
嫌がられる時代にもなりましたし
やっぱりここ特に5年ぐらいの時代の流れで
そういう傲慢的なやり方は通用しないですね
アメリカの場合だとすぐ解雇されちゃうんで
CMOの人とかもCCOの人も結構なテンポで
入れ替わってるのも
やっぱりその人がついてこないっていう
程の例えばスティーブ・ジョブズレベル的な
天才じゃないと通用しないですね
だからそれで言うと今話題のイロン・マスクも
多分結構傲慢な経営者でリーダーだと思うんですけど
話題にはなってますけど
Twitter社も今ボロボロじゃないですか
そうですね4人有効
圧倒的な数まではあるんだけど
人としての魅力って考えると
ちょっとまた話変わってくるなみたいな感じがありますよね
だから意外と話題にならないリーダーとかを見てると
例えばマイクロソフト社のサティアナリア氏だったりとか
Appleのティム・クックさんも結構全然違うじゃないですか
違いますね
でもティム・クックになってから
Apple社がもう何十倍も企業価値が上がってますし
時価総額がすごく上がってるとかっていうのがあるんで
20年くらい前まではそれが通用してたかもしれないですけど
今は結構厳しいじゃないですか
なるほど
そうですよね
日本人的には海外と回されて
印象としては持ってる中で
レイさんが謙虚さが大事だよって発信されてるのが
僕はすごく印象的で
すごい好きなエピソードがたくさんあります
ありがとうございます
よろしくです
じゃあちょっと最後の質問
佐藤さんお願いします
わかりました
最近レイさんが気になっている
注目している日本のクリエイターっていうのは
誰がいますか
日本でやっている
クリエイションしてる人
日本国内でですか
日本人であれば
クリエイティビティを生かす職業の重要性
はい日本人
いくつかパパパッと思いついたのが
新海誠監督の夫
そうですか
日本の今後生き延びる生き抜く道の一つとして
やっぱりクリエイティビティっていうのは
一つキーになると思うんですね
はい
で今ちょっともったいないのが
アニメとか日本のコンテンツとかって
すごくいいものがたくさんあると思うんですよ
コンテンツでちょっと幅を広く言うと
もちろん音楽とか映画っていうコンテンツもあると思うんですけど
例えば食
日本の食っていうのも
僕はあれはいわゆるコンテンツだと思っていて
写真とかでインスタとかで上げることによって
そういう物理的なものがデータになるわけじゃないですか
それのデータが情報になって世界に広まると
フォローしてるアカウントですね
ジャパンテイスティとかっていうアカウントがあるんですけど
知ってます
知ってます
日本の料理を簡単に動画で1分弱ぐらいで流してるものがあるんですけど
それがすごい何百万人ってフォロー世界中されてるんですね
だからそのクリエイターとかクリエイティブっていうところで言うと
そういうコンテンツを世界に通用するコンテンツを作ってる人ですね
なるほど
ありがとうございます
ちょっといろいろお話いっぱいしたいんですけども
あっという間ですね
足りない
最後に一言だけいただきたいなと思うんですけど
僕ら聞いてくれてる若い子たちも含めて聞いてくださってるので
将来これからクリエイティブの業界に入ってきて
クリエイティビティを生かしたいっていう方々に対して
ちょっとレイさんからメッセージを一言いただくことはできますでしょうか
まとめるとですね
これは別に日本人っていうわけではなくて
今AIがすごく騒がれてる時代じゃないですか
人間が生き残る術っていうのは
もうクリエイティビティしかないと思うんですよね
これから残っていく職っていうのは
クリエイティビティを生かす職
逆にクリエイティビティを生かさないと生き残れないっていう
そういう時代に突入するんじゃないかなと思います
これは別にクリエイティブなものを作るとか動画を作るとかって
そういう狭い意味のことではなくて
どうやって違うことができるか
どうやって新しいことができるかっていうことを
常に考えていくのが人間の役割で
作るところは正直AIとか機械に任せれば
だいぶできるようになっちゃうんで
そこじゃないかなと思います
クリエイティビティを武器に
ありがとうございます
最後貴重なお聞きいただいてありがとうございます
ありがとうございます
1時間があっという間だったんですけども
僕らもですね
レイさんがやってらっしゃる世界のクリエイティブ志向の番組に
ゲストに参加させていただいたりとか
概要欄のほうにレイさんの番組やSNS
貼らせていただければなと思いますので
ぜひチェックいただければなと思います
富井さんスナケンさん楽しい回
あっという間でしたね
なかなか時間が足りない感じだったけども
また別の機会をいただければと思います
本当に今回ありがとうございました
ありがとうございます
いつも聞いてくださってありがとうございます
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18:43

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