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EFHWアンテナのバラン(トランス)49:1と64:1の放射効率を徹底検証
2026-11-04 19:08

EFHWアンテナのバラン(トランス)49:1と64:1の放射効率を徹底検証

アマチュア無線で人気の高いEFHW(エンドフェッド・ハーフウェーブ)アンテナ。自作や導入を検討する際、「給電部のバラン(トランス)比率は49:1と64:1のどちらを選べばより効率よく電波が放射されるのか?」と疑問に思ったことはありませんか?

結論から言うと、一般的には49:1を選ぶのが最もおすすめです。どちらの比率を選んでもアンテナとしては動作しますが、多くの設置環境において49:1の方が効率よく電波を放射できます。

本記事では、インピーダンス計算の真実やトランスの損失、具体的な使い分けの基準まで、その理由を分かりやすく解説します。

EFHWアンテナの給電点インピーダンスは、通常2000〜3000Ω程度であり、典型値としては約2450Ω前後です。

50Ωの同軸ケーブルに対してインピーダンス変換を行う場合、トランスの比率によって計算上の適合値は以下のようになります。

  • 49:1 の場合:50Ω × 49 ≒ 2450Ω
  • 64:1 の場合:50Ω × 64 ≒ 3200Ω

このように、典型値である約2450Ωにジャストフィットするのが49:1です。設置高さ、周囲の影響、カウンターポイズの有無、ワイヤ径などによってインピーダンスは変動しますが、多くの実測例や商業製品、自作事例において49:1が標準として使われているのは、この計算に基づいています。

EFHWの典型インピーダンス(約2450Ω)に最も近い49:1を選ぶことで、平均的にマッチングが取りやすくなり、反射損失を最小限に抑えることができます。

アンテナの放射効率(アンテナへ届く電力の割合)を決める主な要因は、以下の2点です。

  1. マッチングの良さ(SWR)実際のインピーダンスに近い比率のトランスを使用することで反射が少なくなり、アンテナへ届く電力が多くなります。インピーダンスが2450Ω前後なら49:1が有利ですが、3000Ωを超えるような高い設置条件では64:1が有利になります。
  2. トランス自体の損失(挿入損失)フェライトコアの損失、巻線抵抗、漏れインダクタンス、補償コンデンサの有無などが関係します。良く作られたトランスであれば損失は0.3〜1dB程度と低いですが、高比率になるほど巻数が増え、高周波での損失が増加しやすい傾向があります。

また、単に比率だけでなくトランスの巻き方も損失に大きく影響します。例えば、同じ49:1のトランスであっても、「巻き」は「巻き」と比較してコア損失が大幅に少ないという測定データがあります。これは巻数を増やすことでトランスのインダクタンスがしっかり確保され、無用な熱損失の原因となる磁化電流が減るためです。放射効率を高めるには、比率の選択に加えて巻き数への配慮も重要となります。

設置環境や目的に応じたバランの使い分けをまとめました。

設置・運用条件

おすすめの比率

理由

一般的な設置(家庭用・ポータブル)

49:1

典型インピーダンスに近く、マルチバンドでもバランスが良い

高め設置・周囲影響が少なくインピーダンスが高め

64:1も検討

3200Ω付近に合わせやすい

NanoVNAなどで実測可能

実測値に近い方

最も確実

低バンド重視(80/40m)

巻き数多めの49:1(など)

コア損失が減りやすい

実際の給電点インピーダンスは設置高度や周囲の環境で大きく変動します。そのため、NanoVNAなどの測定器で給電点インピーダンス(R成分)やSWRを測定し、3000Ωを超えているようなら64:1、2500Ω前後なら49:1を選択した上でワイヤ長を微調整するのが理想的なアプローチです。

EFHWアンテナのバラン選びで効率よく電波を放射させたいなら、まずは49:1を選ぶのが最善策です。

49:1と64:1の放射効率の差は通常数%〜十数%程度の範囲に収まることが多く、どちらを使っても「動く」アンテナにはなります。しかし、トランス全体の損失にはコアの材質・サイズ・巻き方・コンデンサの有無などが大きく影響するため、基本となる49:1をベースに適切な設計を行うことが最適マッチへの近道となります。

あなたのEFHWアンテナは、本来のパフォーマンスを100%発揮できていますか?まずはNanoVNAで実測してみませんか?

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