やりがい搾取の問題
こんにちは、シロクロの伊藤です。Podcast 88回目。今回は、やりがい搾取について話していきたいと思います。
やりがい搾取、まあ搾取構造というかね、その辺りの話ですね。今日は2024年3月25日、月曜日です。
はい、よろしくお願いします。 今日言いたいことは、
おかしいことはおかしいと、声を上げていこうということですね。
やりがい搾取というか、そういう搾取される構造みたいなところについて、何日か前に
ちょっとブログで話題になってたものがあって、人類学者のイソノさんという方のブログで、タイトルが
在野研究者として生きるということ、お金についての真面目な話、という内容のブログがありまして、
内容自体めちゃくちゃ賛同していて、ほぼ自分で書いた記事かなっていうぐらい同じ思いだったので、
ちょっとそれを引用して、話を続けられればと思います。
少し長いんですけど引用します。
在野でそれなりに稼ごうとする場合、非常勤工事はやらないという選択は重要だ。
というのも非常勤工事の給料はバカみたいに低いからだ。
非常勤でそれなりの額を稼ごうとすると、コマ数を増やすり他はなく、
駆け持ちでアップアップになり、自分は研究どころではなくなる。
もちろん大学で教えてみたい人、教育歴をつけたい院生、非常勤工事という肩書きが欲しい人には良いシステムだと思う。
でもその部分をさっき言えば、非常勤工事は作書以外の何者でもないと私は思う。
一回引用を終わりましょうか。
大学とか専門学校とか、他の学校もそうですけど、非常勤工事という仕組み、
10体の問題史をしていると、バカみたいに低いって書いていて、作書以外の何者でもないと。
僕も何度か非常勤工事をやってたりとか、
非常勤工事の知り合いもいるし、非常勤工事の知り合いもいるし、
それなりにいろんな立場での話を聞いてきたので、自分なりの解釈もあるんですけど、
そのものずばりの内容だなと。
もうちょっと引用しようかな。
次の段落も引用するといいので引用します。
月4回授業するだけでなく、授業準備、学生対応、成績評価などが含め、月2万5千円とか3万円とかいった給料なのだ。
非常勤を5つやっても月20万を切り、その上社会保障はない。
しかもこのアルバイトにたどり着くまでに10年といった時間と相当長くのお金を投資していることはザラなのである。
他方、非常勤の駒を与える上勤教員はこれを善行であると思っている節がある。
断ったら相手が怒りだしたといった話も耳にする。
頭を下げてお願いしますと言わなければならないほどの低賃金なのに。
加えて非常勤工事側もおかしいと思いながら何も言わない。
非常勤講師の搾取構造
というのも非常勤を続けることで上勤職のお誘いがあるかもしれないとか、
非常勤を教えもらえば教える職がなくなってしまうと思っていたりするからだ。
以下引用、以上引用終わりです。
すごい、すごい、なんか僕が常日頃言っていることがそのまま記事に載っていると思っていて。
そうなんですね。非常勤工事ってそれだけで生きていく術ではないと思っていて。
ちょっと調べたところ、大学とか専門学校とかいろいろあるけれども、
だいたい1時間単価4,000円とか、いって6,000円とか、
学科とかいろんな条件によって違うので幅はだいぶあると思うんですけど。
仮にじゃあ間を取って5,000円ぐらい時間単価だとして、
でもこれ、そっか、大学だと90分だもんね。
90分で6,000円とかだったら、専門学校で50分でしょ。
だいぶ違うけど。
仮に1コマが5,000円とかだとすると、専門学校でいうと1日マックスで6コマ。
物理的にありえないんだけど、月20日フルで出ても60万円とかなんですね。
フルで出るってある。それは100%ありえないので。
でも週に1回3コマぐらいだとすると、月4万5,000円とか。
さっきブログの引用であった月2万5,000円とか3万円とか、ほんとそのぐらいのレベルなんですね。
さらに、時給4,000、時給5,000円とかっていう数字は、
一般的なアルバイトとかの感覚で言うと、
アルバイト、東京都の採点賃金今いくらですかね。
分かんない。1,200円ぐらい?
もっといる。もっとあるか分かんないけど、1,000何百円でしょ。
それから考えるとだいぶいいじゃないかっていうのはあるんですけど、
一応そこに来る人たちってそれなりの専門知識を持った人たち。
かつそういうアルバイトみたいに1日6時間、8時間できない。
要は単発の仕事、継続なんだけど時間が限られているっていう意味でいくと非常に割に合わない。
かつ正社員ではないので社会保険、そういったものもないと。
かつ事業準備がある。課題提出、課題のチェックもある。
時間外の業務も相応に発生する。
特に初年度とか結構時刻で、2年目以降だったら比較的同じ内容であればバージョンアップするぐらいでなんとかなりますけど、
最初に資料を整えると本当にびっくりするほど割に合ってないんですね。
お金だけで考えるのであれば。
さっきのブログにもあった通り、
非常勤管事という肩書きが欲しい人にいいシステムだと思って、
本当嫌味が効いてて、いいですよね。いいですというか。
それを履くつけたい人にとってちょっといいなっていう思いがあり、
学校側もちょっとそれをわかった上でやっている節はちょっとあるよねっていう。
だからこれもブログのさっきの言い合いであった通り、
善行と思っている節があると。断ったら相手が怒りだしたみたいな。
加えて非常勤講師側も、おかしいと思っているけど特に何も言わないと。
いろんな理由はあると思うんですけど、
でも常勤職の誘いがあるかもしれないと、これ100%ないと思うんで、大学とかで考えたら。
非常勤をしていないと教える場所がなくなってしまう。
学生のためにっていう先生が多くて、
そのお金とかは、どうあれ若い子に対して自分が持ってきたものをどんどん教えていきたいっていう非常に立派な先生方が多くて。
そのカードを切られるとね、あんまもう特に何も言いようがなくなるんだけど、
ただ、それを学校側が分かった上で、そういう条件で雇用しているっていう。
嫌なら辞めればいいじゃん。いくらでも代わりは聞くよっていうスタンスなんですよ。
何ですよって言ったらあれだけど。
でも調べたら、これ調べたら結構多くの人が声を上げてるし、
何ならこれに関する論文とかも出てるぐらいなんで。
おかしいと思ったらおかしいって言い続けないといけなくて。
だからこの方がブログに書いたのもそうだし、
僕もあることにこの手の話はしていたし、
僕は僕で学校側に対して思ったことを伝えて晴れしましたけど、
きちんと表明しないと始まらない。
なんかモゴモゴして、うーんとか言ってる場合じゃないので。
個人の問題じゃないですからね。
その全体の話なので、自分だけが良ければいいっていう話ではなくて、
その学校、その一人一人の先生だけじゃなくて、
全体の構図が良くなっていかないと変わんないので、
じゃあそのためにどうするかっていうと、
出版の搾取構造
やっぱり一人一人が発言して、表明していかないといけない。
であれば、不満を抱えつつやるんではなくて、
きちんと表明して受け入れられるかやめるかっていう話。
ちょっと直近で話し先をするけど。
なのでそれをきちんと。
声を上げることができる人は、
きちんと表明していかないといけないんじゃないかなと、
個人的には思うんですね。
ここまで話すと、あれもそうなんですけど、
結局出版も似ていて、
学校の専門学校とかの非常勤講師も、
仕事内容とは別に、ちょっと博というか、
肩書きが一個つくわけじゃないですか。
でそれにおけるメリット、
そういうことやってるんだ、学校の先生もやってるのね、
って思われることで本業で得られる利益が多少あることを踏まえてやってる人も当然いるだろうし、
出版も同じですよね。
本を書きます、何百時間かかります。
でその時間に応じた報酬が得られるかっていうと、
バランスは悪いので得られないんだけど、
本が出ます、自分の名前で本が出ます、
それでメリットがどのくらいあるかっていう天秤にかけると。
やりがい作詞っていうよりかは、何ですかね、
肩書き作詞じゃないけど、
報酬プラスアルファをちらつかせて、
バランス取ろうとしているみたいな、
ちらつかしてるわけじゃないんだけど、
勝手にちらみしてるだけなんだけど、受取側が。
ただ出版に関しては、
これは前の回、何回目かで話したんですけど、
これを多分突き詰めると、出品者というかクリエイティブ側の作者ではなくて、
そもそも出版というビジネスがきつくて、
出品者だけじゃなくて出版社も書店もきついっていう構造がすでに出来上がっていて、
どっかでどの他の本が爆売れするっていう爆知ありきだと思っていて、
だからこれ自体に関しては、そもそもの構造がかんばしくない。
単純に出品者だけが叩かれてるわけじゃ全然ないので、
多少その非常勤講師とかの話とはちょっと違ってくるんですけど、
でもこれも構造で言えば結局同じような話。
最後、さっきほどのブログのもう一行だけ引用したいんですけど、
今の話、今にほんと執筆とか登壇の話がブログの中であって、
最後の段落で以下引用で、
大学の常勤職を得られなければ途端に生活が苦しくなってしまう状況を改善するには、
例で挙げたような仕事の依頼はおかしいという常識が成立する必要がある。
例で挙げたようなというのが途中で話した執筆とか登壇とか、
割に合わない単発の仕事の話があって、それを指していますね。
大学にいてもいなくても培った専門知識で生活していけるという環境があった方が、
大学の中も大学の外も絶対に幸せだと思うから、
これに賛同をくださる方はどんな小さなことでもいいので、
自分の現場で具体的に動いてもらえると嬉しいです。
また私と同じ和感を抱いたことがある人は交渉しましょう。
仕事を引き受ける側が声を上げないと絶対に変わらない。
本当だから全く同じことを思っているなと思っていて、
そうだからおかしいなと思ったらおかしいって言っていかないといけないっていうことですね。
ただ若い世代とかはやっぱりそれで職を失って次がないっていう人もいるだろうし、
だから声を上げてもいい大人がきちんと声を上げて、
これはおかしいよね、なぁなぁではなくて、きちんと考えると、
問題構造についての意識の表明
冷静に考えると全然全くおかしい話だよねっていうのは、
おかしいよねっていう社会と相手方にきちんと表明していかないといけないっていう。
それが共通認識になると、ようやくやっぱおかしいよねっていうふうに気づいていく。
最近の話題になる芸人さんの問題の話だったりとか、アイドル事務所の話だったりとか、
でも芸人さんの問題は事実関係がどうかちょっとどうかわかんないのであれなんですけど、
だいぶ昔ほど、いろんなことに気をつけ、上の方のお伺いを立てなくても、
悪いことは悪いよねっていう空気感はできつつあるので、
あ、そっか。なるほど。思い出してしまう。思い出したわ。
そう、だから先日、画伯デザイナーの方の例の問題があったじゃないですか。
あれも同じような話だったんですけど、でもだいぶいろんな、
あれに関してはだいぶいろんなデザイナーさんたちが声を上げていて、
これは良くないですっていうのをきちんと皆さんはしていたので、あれなんですけど、
でもそういう意味で言っていくと、個人的にいまだに納得いってないのは、
ぼう、これで俺がぼうって言っちゃうからあれなんだけど、
ぼうグラフィック、本物のグラフィックデザイナーが、
数年前、出刊文春か何かで、田原義役の記事が出たんですね。
で、当時インタビュー僕が見た限りだと、本人も、
それがそう思われたんだったら申し訳ないみたいなことを話していて、
でも記事はそのぐらいだったので、事実関係というか、
でも事実関係はともかく相手がパワハラだと思って問題を起こしているので、
少なくとも本人がどうあれ、受け取り側としてそういうふうに思っているっていうのは、
実際あったんだろうなとの程度はどうかちょっとわかんないですけど。
という、収刊文春に乗るレベルの方で、
今もなお第一線でご活躍で、
こういう業界にいるから何かしらで名前だったり顔受信だったりするわけですよね。
そうするとそのパワハラの話をしている人、僕もそうですけど、あんまりいい思いじゃないんですよ。
なんかそのワードが頭に思い浮かべて、非常に居心地が悪いというか、
端的に言うとすごいイラッとするんですよね。
で、それを放置している団体とはいかに。
これはちょっと団体に連絡しようと思っていて、
僕もそこに入っているので問い合わせる権利ぐらいありそうなので。
そういうのも、芸人さんのダウンタウンの松本さんが問題があって、
要はピラミッドで言ったら頂点みたいな人なので、
他の芸人さんとかテレビ関係者とかっていうのはやっぱり抗いたくないだろうし、
実際仲良い人も当然中にいるだろうし、
多分あちらに関しては事実関係が判明しないっていうのがあるので、
同業者なんとも言いにくい話ではあるんですけど。
人からのよしよしとかそういうのとは別にして、
問題を問題としてきちんと解決しないと、
縄々でやっているのがめちゃくちゃ気持ち悪い。
これまた某デザイナーの話に戻ったけど。
これでもどうしよう。いいかな。いいよ。
本当のことしか話してないからいいですよ。
せっかく俺が今声を上げないといけないと言って、
いろいろ話して、俺がこれの録音を遅らいでにしてたら、
完全に何言ってんだっていう話になっちゃうのでね。
いいんですよ別に。
なので、憶測で事実関係がきちんとしてないときは、
ちょっと口をもったりするのは当然いたしかたないというか、
難しいんですけど。
そういった話はだいぶずれてきたけど、
構造的に良くないっていうことに関しては、
各個人ができる限り社会に対して発信していかないと、
一学校だけとか一先生だけの待遇が良くなったね、
非常勤講師の待遇改善
では済まない問題なので、
でもあそこからかもしれないんだけど、
それでどんどん様子も変わっていく。
あとは何ですかね。
結局世論ってニュースになって初めて目にして、
ニュースになるのは非常にセンセーショナルな、
労働環境が悪くて人が自殺に追い込まれたりとか、
そういうニュースでやっとみんなが注目してくれて、
やっぱり良くないんだよねっていうので変わっていく。
保育園問題にしてもあれは別に人心じゃないですけど、
あれだけリアリティのある言葉を叩きつけられて、
みんながようやくハッとするみたいな。
別に非常勤講師だったり執筆だったり、
それ以外の多分山ほどあると思うんですよ。
おかしな構造っていうのは。
でもおかしな構造だけど、それでもメリットがあると思って受ける人がいるから、
発注側、依頼側は調子に乗るじゃないけど、
そういうこれで受けてくれる人がいるんだって思っちゃうので、
調子に乗るは失言だね。失礼しました。
良くないよっていう話。
ただ問題は、
それでもいいって思って受けている人が一定数いるので、
それは難しいね。それに関しては難しいね。
でも割合の問題だと思うので、
おかしいという人が一定数超えれば問題になるだろうし、
だからあとどうでしょう。
10年20年ぐらい経ったらだいぶ浸透してくれる気はするんで、
次の世代とかその次の次の世代とかが、
非常勤講師はいい環境だね。
時間1万5千円で十分やりがいもあって報酬も得られてっていう構造に。
結局これでそんなん言うても現場にお金がないみたいな話をすぐする人がいるんですけど、
じゃあそのお金作れよっていうだけの話じゃん。
じゃないとさ、教育の質って絶対上がんないしさ、
そんな低賃金で来る人の教育者って有名な人とか力ある人絶対呼べないもん。
だから全体で上がっていかないとお金がないから、
じゃあもう学校やめろって話ってさ、
いい学校だけ残ればいいじゃんっていうね。
なので別に極論を言いたいわけじゃないんですけど、
お金がないからって思考停止されても何も次の話に進まないのでっていう話ですね。
なのでおかしいと思ったらおかしいって言っていきましょう。
めちゃくちゃ何回も言ってるけど。
じゃあそんな感じで終わりましょう。
これ問題あるのかな。大丈夫だよね。
大丈夫だと思います。
じゃあこれで終わりましょう。ありがとうございました。さよなら。