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次に、怪談作家の宇都郎・しかたろうです。
この番組では、私が行っている怪談売買所で買い取った、世にも奇妙な体験をされた方のお話をお届けします。
昔話の定番の一つに、動物が人をバカす、というものがあります。
特に、狐と狸にまつわる話が多いのは、皆さんもよく知るところでしょう。
狐はどちらかというと狡猾で、狸は少し間の抜けたような役所が多いようですが、
おさんぎつねやぶんぶくちゃがまの例を出すまでもなく、
狐と狸は、人をバカす動物の二大巨頭と言えるのかもしれません。
さて、狐や狸にバカされたという話は、何も昔話の中だけではありません。
現代でも、そのような体験をされる方は少なくないのです。
今回は、狸の類にバカされたというお話を2本紹介します。
僕もちっちゃいながらにビビってたんですよ。
結構活発やって、山の奥行ったら、下り坂じゃない、頂上ら辺に住んでるんで、
茂みとか探索するの好きやって、迷子になるからやめや、みたいなこと言われてたんですよ。
その時、夕方ぐらいに、いつも通り探索行っとって、
うんじゃ、なんか見たことのないススキの腹みたいな、ススキがいっぱい生えたところ、こんなとこあんねんやと思って。
で、その、パーって、うわぁ、疲労みたいな感じだった。
もう平坦なんですよね。
で、疲労と思って、パーって歩いとったら、なんか一軒家みたいなのがあって、
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で、ここにも人住んでんねやと思って。
で、パーって行ったら、おばあちゃん出てきて、あ、こんにちは、みたいな。
で、あ、こんにちは、みたいな。
で、ヤクルト食べる、飲む、みたいな、言われて。
ヤクルト飲む、言われて。
ヤクルトとバナナ出してくれて。
で、ヤクルトとバナナ、食べて、飲んで、みたいな。
じゃ、お母さん心配するから帰るわ、言われて。
で、そのヤクルトとバナナのゴミ持って、で、帰って行って、
どこ行ってたん?言われて。
おばあちゃん家行って。
で、どこにおばあちゃん家なんかあるの?みたいな。
え、あっち行ったらあんで、みたいな。
ヤクルトとバナナもらったら、みたいな。
で、そうな、俺、家に行かなあかんなあ、言って。
俺、家に行ってもないんすよ、そのスス切りの腹とか。
なくて。
で、でもヤクルトとバナナのゴミは持ってるから、
これ誰からもらってたん?みたいな。
でもね、そこ、たぬき多かったから、
たぬきに任されてんじゃん、お前つって。
キツネ登山
登山が好きなんですよ。
で、結構登山仲間と一緒に山に登ったりするし、
そう、登山仲間からこんな山に登ったよっていう話は結構聞くんですけど、
えーと、ある山が、どこやったかなあ。
どこやったかなあ。
半球沿いに山があるんですね。
で、そこで、なんか埋め立てられてる道があるから、
そこはいかんように登山ルートを組んでいこう、
みたいな話を登山仲間としてたんですよ。
で、その登山仲間が言うには、
なんか私、こないだ聞いてんけど、
私のまた別の登山仲間の子が言うには、
その辺は要はキツネが出るから、
マッチを持っていっといたほうがいいって言われてん。
え、なんでなん?って聞いたら、
あの、バカされる可能性があるって噂されているところらしくて、
あの子らは火が嫌やから、
マッチを燃やして煙を出したら、
そのバカされてんのが解けるって言われてんねんて。
だからお守りに持ち歩いてんねんって聞いてんって言われたんですよ。
で、あ、そうなんやと思って、
じゃあ一応持っていきましょっかみたいな話をして、
で、マッチを持っていったんですね。
で、えっと普通に登山をしてルート通りに行って、
あ、ここが行き止まりのとこや、
なんやテープ貼ってあるやんかって言って普通に進んでいったら、
なんかすごい急な山道になったんですね。
で、めらい急やな、道あってる?と思って。
で、あ、今んとこあってる。
あれでも地図上ではここ二手に分かれてるけど、
一本道しかないなっていうのがあったんですよ。
で、なんでやろうと思って、
え、もしかして狐にバカされたとかそういうやつ?って言って、
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マッチ燃やしてみようやって言うて燃やしたら、
あの二本道になりまして、目の前が。
で、二人で、一本やったよなってなって。
で、もともと一本しかないところをまっすぐ行ったら、
テープ明らかに貼ってある崖の道やったんすよ。
だから、そのまま行ってたら、もしかしたら死んでて、
二本道になったから違うルート行ったら、
元の道に戻ったっていうお話があります。
二つのお話を聞いていただきました。
キツネ登山は、キツネにバカされたという話。
ヤクルトとバナナは、タヌキにバカされたという話でした。
二つの話には、実際にはキツネもタヌキも出ては来ません。
しかし、キツネ登山では、もともとそこにはキツネが出て、
人をバカすという噂を体験者は聞いています。
また、ヤクルトとバナナでは体験した後、
その辺りにはタヌキが多く生息していると親から聞かされます。
そういった理由から、それぞれの体験者は、
キツネにバカされた、タヌキにバカされたという認識に落ち着くわけです。
ここで興味深いのが、それぞれのバカされる内容です。
ヤクルトとバナナは山奥に分け入ったところに見たことのない
ススキの原があり、そこに立つ一軒の家で
おばあちゃんからヤクルトとバナナをもらうというどこか和やかな体験です。
一方、キツネ登山は本来行くべき道が隠され、
崖に通じる危険な道だけが見える状態になっていたというものです。
こちらの体験は、一歩間違えれば命に関わる危険なものでした。
キツネは狡猾で、タヌキは間の抜けたようなところがある印象だというのは
冒頭に述べた通りですが、
この二つの体験もまさにその印象通りの内容になっています。
このような点は、今回の話に限ったことではありません。
現代のバカされ系の体験でも珍しいことではないのです。
そこがまた不思議だと言えます。
次に一つ一つの話を見ていきましょう。
まず、ヤクルトとバナナですが、
これは人とあやかしがほんのひととき交流した話とも言うことができ、
一見ほのぼのとした体験です。
しかし、それがタヌキにバカされていたとするなら、
そこにあった家はタヌキの玉袋であり、
そこで出されたヤクルトは馬のしょんべん、
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バナナは馬のクソの可能性が高く、
これはもう悲惨だとしか言えません。
ただ、この話に限っては、
タヌキではなく別の回位と見ることもできます。
マヨイガです。
マヨイガは柳田邦夫の東の物語で紹介されてから
広く知られるようになった東北地方に伝わる幻の家のことです。
めったに人が湧き入らないような山中深くにあり、
たまたまそこを訪れた人に富をもたらすこともあるとされています。
偶然にもそこを訪れた人がもう一度訪れようとしても
二度とたどり着けない場合がほとんどで、
だからこそ幻の家なのです。
ただ、このマヨイガの場合、
家の中に人の姿がないとされていますし、
そこに行ったら品物を一つ持ち帰ってもよいと伝えられています。
品物を持ち帰ることにより、その人は裕福になるのだそうです。
今回の話の体験者はそこでおばあちゃんと出会いました。
人がいたわけです。
そしてヤクルトとバナナをもらって、そこで出たゴミは持ち帰っています。
しかしその後、お金持ちになったということはなかったそうです。
持ち帰るのがゴミではダメだったのでしょうか。
それとも人がいたその家はやはりマヨイガではなく、
狸が広げた戦場敷だったのでしょうか。
今となっては真相はわかりませんが、
その後どれだけ探しても、
家どころかススキの原すら見つからなかったのですから、
不思議な話であることだけは確かです。
狐登山は、もし馬鹿されていることに気づかなければ
死んでいたかもしれない危険な状況でした。
この手の話では、昔話でも現代の怪異な体験でも、
主人公や体験者はあやかしの術を見破って
危機を切り抜けるのが常識なのですが、
それもそのはず。
見抜けなければ術にかかっていることも気がつかず、
その人は命を落としてしまうのです。
当たり前ですが、その体験を第三者に伝える前に
体験者が死んでしまっては、会談は成立しません。
だから現在聞かれる会談は、
体験した人が少なくとも必ず一度は、
怪異から生還しているはずなのです。
それを踏まえて、警察庁発表による
国内の山での死亡者、行方不明者数を見てみると、
1年間で354名に上るそうです。
これは平成29年のデータですが、
山での死亡者と行方不明者の数は、
年々増加傾向にあるそうです。
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そのうちの何人かは、
狐にばかされていることを見破ることができず、
命を落とした方もいるかもしれない。
そんなふうに思えてなりません。
この番組では、あなたが体験した会談を
オンラインで買取りしています。
詳細は概要欄のリンクよりお待ちしています。
それではまた次回お会いしましょう。