1. 100円で買い取った怪談話
  2. #36 ナースコール【東京の怪..
2021-09-22 15:00

#36 ナースコール【東京の怪談】

病院と言えば、怪談の舞台としては定番の場所です。実際、看護師をはじめとした病院に勤務する人達や、入院患者などで奇妙な体験をしている人はとても多いのです。  それもやはり、そこが、生と死とが日常的に密接に絡み合う場所だからなのでしょう。  看護師のIさんも、自身の職場である病院でこのような不思議な体験をされたそうです。
オンラインであなたからの怪談を買取ります。 詳細のリンクからご応募ください。
応募はこちらから

番組のスポンサー See Privacy Policy at https://art19.com/privacy and California Privacy Notice at https://art19.com/privacy#do-not-sell-my-info.
00:01
ポッドキャストプロダクション、PitPaからのお知らせです。
現在、PitPaでは、ポッドキャストに関するアンケートを、期間限定で実施中。
回答していただいた方の中から抽選で、30名にAmazonギフト券1000円分をプレゼント。
応募には、メールアドレスが必要になります。
詳細は、番組概要欄のアンケートはこちらをご覧ください。
怪談作家の宇都郎・しかたろうです。
この番組では、私が行っている怪談売買所で買い取った、世にも奇妙な体験をされた方のお話をお届けします。
今回は、オンラインで買い取った怪談をお届けします。
病院といえば、怪談の舞台としては定番の場所です。
実際、看護師をはじめとした病院に勤務する人たちや、入院患者などで奇妙な体験をしている人はとても多いのです。
それもやはり、そこが生と死とが日常的に密接に絡み合う場所だからなのでしょう。
看護師の愛さんも、自身の職場である病院でこのような不思議な体験をされたそうです。
私が看護師になって最初に勤めたのが、産婦人科の病棟だったのですが、産婦人科とは名ばかりと言ったら変ですが、
女性だったら、どんな病気でも受け入れる病棟というような感じになっていたので、ほぼほぼ総合病棟みたいな感じになっていました。
結構、終末期の患者さんであったり、認知症の女性の患者さんであったり、そういった方々をたくさん受け入れていたのですが、
私が夜勤の時、病棟のナースステーションの向かいにある、ちょっと大きめの6人部屋の部屋だったのですが、
そこに高齢の患者さんが6名、その時に入院されていました。
一番ナースステーションに近いところに、ちょっと問題がある患者さんというのを集めるのですが、
状態の悪い1人の女性の患者さんがいらっしゃって、年齢もかなりの高齢だったので、ある時亡くなられました。
その死後のケアとかも、私もいろいろ入ったのですが、問題が起き始めたのはその直後でした。
その患者さんは、点滴の管理がとても難しい方だったので、
アラーム付きの微量の点滴を毎時少しずつ入れていくという機械で管理しなければいけない患者さんだったのですが、
03:09
その機械は、ある程度分量がおかしいとか詰まっていると、必ずアラームが鳴るのです。
時間になってもアラームが鳴るみたいな、そういう高機能の機械だったのですが、
うちの病棟は、その患者さんに使っていたのも含めて、5台か6台持っていました。
結構終末期の患者さんとか、そういうひどい状態の人にだけ使っていたのですが、
亡くなられた患者さんにも使っていました。
なので、あまりたくさん使うことがないものだったのです。
その患者さんが亡くなられて、ベッドをきれいにしてから、
しばらく病棟的にその機械を使うことがなかったので、その機械は倉庫に入れていました。
その機械はコンセントにつないで電源を供給しないとアラームが鳴らなければ作動しないものですが、
その日から1週間ぐらい経ってからですね、
いきなり夜中にその患者さんが亡くなられた時間に近いタイミングで、
なぜか知らないのですが、アラームが鳴るようになってしまったのです。
本当に電源がつながっていないのは鳴るはずがないアラームが鳴るので、
看護師たちも想然ですよね、どこのアラームが鳴っているのかというのをバタバタ探すのですが、
見てみると倉庫にしまってあるものが鳴っていると。
最初はただちょっと気味が悪いぐらいだったのですが、2週間前後だったと思うのですが、
その時女性の方が亡くなられた時に一緒にいた病室の方々が相次いで退院されたり、
あとは別の病室に移ったり病棟に移ったりという形でその部屋から吐けていったのですが、
一番仲が良かった方だけ残っていました。
その方が彼女と同じベッドに移動されたのですが、
その日からアラームがいきなりパタッと止まりました。
それまで毎晩のようになっていたアラームがいきなり止まって、
その彼女も状態が少し思わしくなかったので、
彼女が使っていたアラームと同じ機械を使って点滴管理をすることになったのです。
ただ何度も電源がついていないのにアラームが鳴るものは機械的におかしいかもしれないので、
別のアラームを使っていたのですが、
しばらくは何の問題もなく過ぎていたのですが、ある時またアラームが鳴り始めました。
そのアラームはいつもと違うアラームである上に、
その患者さんが使っているアラームではなく、
別のアラームだけが鳴っていたのです。
06:00
倉庫にしまっていた方だけが鳴っていて、
そのアラーム以外にもう一種類別の音が鳴っていることに
病気の担当者が気づいたのです。
そのアラームというのが、ベッドの下にリショーセンサーというものがあって、
認知症の患者さんに対して使うものですが、
私たちが見ていないうちに患者さんがふらふらと病棟を外に出てしまわないようにするために、
誰かが踏んだら初めて鳴るというシステムのマットがあるのですが、
それが鳴っているのです。
誰も歩いていないのですし、
見たらその患者さんはベッドに横になっているので、
そのアラームが本来鳴るはずがなかったのです。
なので誤作動だと思ったのですが、
一応誤作動なら止めなければいけないので、すぐに行って止めました。
そしたら、鳴っているのがその点的の有益ではないということをまず分かりますし、
マットも鳴っているはずなのですが、
鳴らせるものがオンじゃなくてオフになっていたのです。
本来だったらオンになっていないと鳴らないはず、
いくら踏んでも鳴らないはずなのに、
オフなのに誰も乗っていないのになっていたのです。
何かおかしいなと思って、
本来の巡回のタイミングではないのですが、
大丈夫ですかと声をかけたのです。
いつもなら応答があるのに全く応答がなくて、
初めてその時に彼女が発作で状態が悪くなっていることに私たち気づいたのです。
本来だったらその点的の有益が鳴らなきゃいけないし、
他にもいくつか管をつけていたのが鳴らなかったのもあるし、
いろんな誤作動がまとめて起こっていて気づかなかったのですが、
そのマットが鳴ってくれたおかげで彼女の状態に気づいて、
すぐに処置が入ったのですが、
結局その患者さんは一時は持ち直したのですが、
すぐに亡くなってしまったのですが、
何かおかしいよねという、
あの時のマットのセンサーが作動してくれなかったら、
もしそのまま亡くなっていたかもしれないよねという話もありますし、
でもそもそも何で鳴ったんだろうというのが誰にも分からなくて、
そのままになったという話です。
看護師にそのような体験をされている方が特に多いと先ほど言いましたが、
それは病院という場所がそうさせていることは言うまでもありません。
とは言うものの、全ての看護師がそのような体験をしているのかというと、
そういうわけではありません。
これには極端に個人差があるようで、
私のこれまでの取材経験から言うと、
体験している人はごく当たり前のように日常的に体験しており、
09:03
それはどこの病院であっても多かれ少なかれそのようなことはあると言います。
また、そういった方の周りでは同僚も同じようにさまざまな奇妙な体験をしており、
その職場ではそういった出来事は日常茶飯事なのだそうです。
ところが、体験していない人となると、これが全くないと言います。
単なる噂話としては聞くが、自分には全くないし、
自分がこれまで勤めてきた職場でもそのような体験をしたことがある人にも
あったことがないというのです。
もちろん、全ての看護師に取材したわけではないので、
これはあくまでも私の印象でしかありません。
体験する人としない人とでは、体験しない人の方が圧倒的に多いのもまた事実ですが、
一部の看護師にこのような体験が集中するのは、
その人の持つたちというものが関係しているのかもしれません。
さて、今回お送りしたお話は、アラームがキーワードになっていました。
鳴るはずのないアラームが鳴るという回位です。
アラームは周囲の誰かの注意を引くために鳴らされる音のことです。
特にナースコールはその最たるものでしょう。
ナースコールとは、入院患者のベッドの枕元にあるスイッチで、
患者の身に何か異変が起きた場合、患者本人、あるいは周囲の人が押すものです。
このスイッチを押すと、ナースステーションにあるブザーが鳴ると同時に、
それがどの部屋のどのベッドのスイッチが押されたのかを示すランプが点灯します。
ナースコールが鳴ると、看護師はその患者のもとに急いで向かうのです。
ナースコールの階段は定番中の定番です。
真夜中、ナースステーションに詰めているとナースコールが鳴ります。
看護師は急いでそれが鳴った病室に向かいますが、その部屋には誰もいません。
そこで思い出すのです。そこに入院していた患者は、その前日に亡くなっており、その部屋には誰も入院していないこと。
怖くなってナースステーションに戻ると、すぐにまたあの病室のナースコールが鳴ります。
このような話は70年代にはすでに語られており、今では都市伝説にまでなっています。
それだけ頻繁に起きているということでしょう。
このナースコールの階段で怖いところは、ナースコールがすぐに看護師に来てほしいという、それを押した者の意思そのものに他ならないという点です。
しかも、いったんそれが鳴ってしまえば、看護師は職務としてそれが押された病室にすぐさま向かなければなりません。
12:08
その病室には誰もいないとわかっていてもです。
職務と恐怖心とのせめぎ合い、それがこの階段の肝なのです。
それでは話を愛さんの体験に戻しましょう。
愛さんの体験の場合、鳴るはずのアラームが鳴らず、鳴らないはずのアラームが鳴りました。
そこに最初の不思議があります。
鳴るはずなのにならなかったのは心電図モニターです。
これについてはそれほど不思議ではありません。
電波が悪かったり、患者が苦しくなって動いた表紙に電源が切れてしまったり、ということが稀にあるのです。
機械の不調ということもあり得ないとは言えません。
一方、鳴らないはずなのになったのは倉庫にしまってある湯液ポンプと患者のベッドの下に設置されているリショーセンサーです。
湯液ポンプはコンセントが挿されておらず、電源が供給されていませんでした。
看護師の間ではマットと呼ばれているリショーセンサーはスイッチがオフになっていました。
どちらも絶対に鳴るはずはありません。
これは明らかに怪異です。
しかも、湯液ポンプがマイを鳴る時間は、それを前に使っていた患者が亡くなった時刻なのです。
その亡くなった患者が何かを訴えているように思えます。
リショーセンサーが鳴ったのは、ベッドに寝ている患者の容態が急に悪化したタイミングでした。
真っ先に反応するはずの心電図モニターが何らかの理由で反応せず、
まるでそれに代わって反応するかのようにリショーセンサーのアラームが鳴ったのです。
リショーセンサーはナースコールに直結されており、ナースステーションでアラームが鳴ったのだそうです。
ナースコールは患者から看護師への呼び声です。
看護師はその部屋に行き、そこで患者の異変に気づいたのです。
こちらも何か見えない意志の存在を感じさせられます。
病院は生と死のドラマが繰り返される場所などとよく言われますが、
このような話を聞くと、生と死だけではない、もう一つの見えない世界までもが複雑に絡み合った場所であるように思えてなりません。
この番組では、愛さんのように体験した怪談をオンラインで買い取りしています。
詳細は概要欄のリンクよりお待ちしています。
それではまた次回お会いしましょう。
15:00

コメント

スクロール