00:01
詩吟の魅力を発信する、【詩吟ch】
おはようございます、こんばんは。詩吟の先生こと、heyheyです。
このチャンネルは、詩吟歴20年以上、準詩班の資格を持っていて、全国大会の優勝経験もある私、heyheyによる
詩吟というとてもマイナーな日本の伝統芸能のその魅力を分かりやすくお伝えしていく内容になっております。
月・火・木・土は、福祉呼吸や声に関する話、水・金・日は、詩吟に関する話ということで話していきます。
今日は詩吟の日ということになります。特に休日になるので、いつもよりたっぷりとご紹介していきたいと思います。
本日ご紹介する詩吟はですね、松尾芭蕉の俳諧気候文と呼ばれるものになります。
たぶんですね、普段詩吟をやっている人でも滅多に教わることのないし、大会で聞くことなんてまずない。
だから一般の人がこの詩吟を聞くことも、もう全く持ってないという珍しい詩吟はですね、僕も師匠から以前に教わったことがあるのでご紹介したいと思います。
通常は漢詩とか俳句とか和歌、こういったものを詩吟でやっていくわけなんですけれども、今回は俳諧気候文、俳句の前につらんという気候文ですね。
細かくはちょっと僕も文類言えないんですけれども、もう独特な流れになっていますので、ぜひそちらをお楽しみください。
今日はちょっとたっぷりとなのでですね、先に文章を一通り読んでいって、どんな内容なのかをご紹介して、あと聞きどころですね、聞きどころ、お話しした後に実際に吟じていきたいと思います。
では、まずどういったものかですね。松尾芭蕉による俳諧気候文があります。
その中の旅立ち一節というところで、この冒頭のところですね、そこから全部が全部というわけではないんですけれども、一部抽出したところ、そして最後に俳句がセットになっているものとなっております。
それでは読んでいきます。
03:01
ついに生涯の計りごととなす。
かんなづきのはじめ、そらさだめなきけしき、みはふうようのゆくせえなき、ここちして、たびびとと、わがなよばれんはつしぐれ。
ということで、ここまでが全文となります。
もう最初からですね、難しい内容になっているんですけれども、さらさらと読んでいきたいと思います。
百害究競、百のむくろ、九のあなというふうに書きますね。難しい漢字なのでなんとも言えないんですけど。
どういった内容なのか。
百の骨と九つの穴を備えた外形の中に、これはもう人間のことを指していますね、穴を外形の中に造花の分身としての心を持った一人の人間がいる、これは馬匠本人のことを言っています。
そのものを仮に名付けて風羅坊、風に羅正門の羅、そして坊主の坊ですね、風羅坊という、まことに薄い衣が風に破れやすいように、彼も壊れやすく役立たずの人間であることを言っているんだろうか。
彼は徘徊の道にも終身して久し、とうとう一生涯の成形の道とするようになったと、まさに馬匠のことですね。
陰暦の10月の初め。空はしぐれが降ったり止んだりする定まらないような様子です。我が身は風に飛ばされる葉っぱのように行く先がどうなるかわからない気持ちがして、旅人という名で早く我が名を呼ばれたいことだ。織からの初しぐれの下で。
ということで、そういった内容になっております。
こちらはですね、百外九境のうちにから始まりまして、生涯の計りも整す。ここはもう、何というかですね、文章を淡々と読んでいくような形になります。
そして、陰暦の初め。空定めなき景色。ここでですね、この詩吟の面白いところがあるんですね。通常、詩吟というのは、陰音階を基準として吟じます。
こういう暗いような感じがあるんですね。
なので、この詩もですね、百外九境はこの陰音階、暗い様子から始まっていくんですけれども、最後はですね、旅人と、と、俳句が明るい陽音階の俳句が入ってきます。
06:06
だから、この途中でですね、陰音階から陽音階に切り替わるんです。
これをもう流れるように切り替える必要があるので、まあ、吟じるものとしてはそこが難しいわけなんですけれども、
聴いている人とも、人とからしてもですね、なかなか面白い経験になるんじゃないかと思います。
そこのポイントがというと、観名月の初め。空定めなき景色。この景色。ここでですね、陰音階から陽音階にスイッチします。切り替わります。
まあ、僕もちゃんと切り替えられるか不安ではありますけれども、そこにちょっと気にしながら、ぜひぜひ聴いてもらえればと思います。
それではですね、これから吟じていきたいと思います。
老いの小文より旅立ち一節 場所
百枚究極の内に 物あり
仮に名付けて フーラボーという
誠に薄者の数に
破れやすからんことを 言うにゃあらん
はれ教区を好むことを日差し 水に生涯の
を 測りをとと
なす
カンナ月の初め 空定めなき景色
いいいいいい
3は風ようの
行く末なき 心地して
旅人と
旅人と
我が名呼ばれん
09:04
初しぐれ
以上となります いかがでしたでしょうか
僕もこれをじっくりと 吟じていきたいとおもいます
それではまた次回お会いしましょう
銀次郎はだいぶ久しぶりなんですけれども
この松尾芭蕉のですね
なんとも言えないもうフーラボー
まさにこの言葉がぴったりなんでしょうね
もう鱗の実というかなんというか
この旅人という形
この風情が伝わればいいのかなと思います
ということで今回10分間たっぷり話させていただきました
芭蕉による老いの小文より旅立ち一節
というまあですね
徘徊気候文をご紹介させていただきました
まあ詩銀の面白さが少しでも伝われば嬉しいです
詩銀の魅力を発信する詩銀チャンネル
今回は以上となります
聞いてくださってありがとうございました
バイバイ