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2022-01-23 11:23

【詩吟ch】応用:肉付け②強があるから弱を表現できる<易水の送別>

易水送別 / 駱賓王
此の地 燕丹に別る
壮士 髪冠を衝く
昔時 人已に没し
今日 水猶寒し

#詩吟 #漢詩
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おはようございます。こんばんは。詩吟チャンネルのheyheyです。
このチャンネルは、詩吟歴の長い長い私、heyheyによる、詩吟というとてもマイナーな日本の伝統芸能の魅力について、分かりやすくザックバランにお話ししていくチャンネルです。
週に2、3回のペースで配信しているので、気楽に聴いていってください。
ということで、今日は前回の続きですね。
詩吟を完成させるためには、骨組み、肉付け、そして最後にほんのりの詩情、感情を載せるというステップが、大きなステップがあるんですけれども、
昨日、前回は肉付けについて、まず1回目の話をしました。
確か、内容は、緩急強弱というものは、いろんなサイズのものがあるんですよ、というお話をしました。
今回もですね、緩急強弱の話について、1つしっかりと深掘りしていきたいと思います。
深掘りといいますか、やはり概念として、なかなかレベルの高い抽象的な話になってくるので、僕なりの理解を少しでも伝わるために、言葉を重ねて重ねて、いろいろ例えながらお話ししたいと思います。
今日お話しする内容は、緩急強弱の中には、緩急強弱の表現のためには、強が先に来る、強の後に弱が来る、という内容になります。
ちょっと綺麗にまとまらなかったかな。強の後に弱が来る、そういうお話ですね。
今回は強弱についてお話しします。緩急強弱セットにしか表現できないので、そういうふうに言わせてもらうんですけれども、この強い弱いですね。
これを表現する際に、両方のパターンがあると思うんですよ。
要は2つの対比を見せることができれば、この強弱というものを表現できるということなので、強いものを強い吟じ方をした後に、弱いところを表現する。
もしくは、基本を弱い状態にしておいて、強く吟じると。
そういうふうにして、この肉付けと言いますか、死に動きを、死吟に動きを持たせるということになるかと思います。
ただ、ここは声を台にして言わないといけないのが、この弱いところから強くするんじゃなくて、強いところがあるから弱さを表現できるということなんです。
これはしっかりと覚えておいてください。強いところがあるから弱いところを表現できるということです。
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死吟、基本的にですね、やはり表現というか声質が、地声がベースになってきますんで、強いんですよ。
生地、カラオケとかですね、歌とかやっていると、一番サビの部分だけとかポイントだけ強く歌ったりとかすることで感情表現することがあるかと思うんですけれども、死吟は逆ですね。
逆、基本が強い状態にあって、そこの強さがしっかりと安定した強さがあるからこそ弱さが引き立つという、そういう表現の世界になります。
まあ、これ、やっぱりやってみないといけないので、ちょっと吟じてみますね。
どうすかな?
まあ、普通に弁聖しくしくやってみますね。
弁聖しくしく
これ、まずどういうふうに吟じたかというと、弁聖はもうしっかりと強く言ったんですね。
しゅくしゅく、しゅくしゅくの入りだけちょっと強くしたんですけれど、ゆくゆく、死の小さい言うぐらいからですね。
ゆくゆく、しゅくしゅく、ここだけを優しく優しくやって、その後の伏し回し、声の伸ばしを力強くしたんですね。
弁聖しくしく
こういうふうになります。
強いところがあって弱さを表現する。
これ、逆のバージョンにするとどんなふうになるか。
逆のバージョンどうやってやればいいかな。
まあ、基本を弱くするという感じにしてみますか。
弁聖しくしく
夜、川を
まあ、こんな感じになりますね。
こんな感じになるんですけれども。
たぶん、この基本を弱くして強さだけを見せる吟っていうのはめちゃくちゃ難しいです。
本当に難しいです。
たぶん、しかもこれ優しい吟を美しく力強く聞かせられるってことで、たぶん焦燥吟師とか、もう本当にプロのレベルの女性吟師ですね。
艶やかな、美しいけれども真が通っている。
そこでさらに強いところが入ってくると、うって、ああ、素晴らしいというふうになる。
本当そういうのは、もう本当のトップのトップぐらいしか表現ができない技法だと思います。
私も含めてですね。
まず、肉付け、この強弱をつけるという状態はですね。
強い状態をベースにする。
そこのところからようやく少し力を抜くっていうと、この言葉あんまり使いたくないんですけれども。
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なんて言うかな?
粛々?
声は抜かないんですけれど、口先だけ力を抜くって感じですかね。
お腹はずっと押しっぱなしなんですよ。
声をずっと押しっぱなし。
押していて、だけれども口先だけちょっとふわっと抜くような感じ。
そういうふうにしてですね。
この緩急強弱の弱、緩と弱って言いますかね。
緩めて弱める。
そういったところの表現技法が生きてくるということになります。
そんな感じかな。
なかなか難しいんですけれども。
くれぐれも間違ってほしくないのは、基本を弱くして強いところだけ表現する。
ではなくて、基本をしっかり強く強く表現するからこそ弱さが引き立つ。
そういうふうに覚えておいてください。
本当に弱い銀なんて聞いてられないですよ。
全然やっぱり来るものが来ないので。
弱さを前提にしちゃいけない。
しっかり押して押して強い銀。
それがあるから弱さが引き立つというふうに認識してください。
ちょっと言葉重ねすぎまして申し訳ないですけれども。
そんな感じにさせていただきたいと思います。
ではですね。
後半、銀の方に移りたいと思います。
ちょうどつい最近会社を辞めた後輩がいて。
その彼と食事をしてきたのでですね。
その別れに関する銀をやろうかなという適当な理由ですけれども。
液水の層別、楽品能。
この関係を吟じたいと思います。
層別なんですね。
人との別れ、それに関する内容になります。
この地、縁の端に分かる。
そうし、初冠をつく。
赤字、人すでに没し。
今日水、なお寒し。
いろんな人物の流れが人との繋がりもあるし、別れもあるし。
そういうのもすべて含めて、この水だけが昔のまま淡々と寒々と流れていくのであるということですね。
だいぶ雑な説明ですけれど。
では吟じていきたいと思います。
この環球協力、今日はそこにだいぶ意識をしながら吟じて表現できればかなと思います。
液水の層別、楽品能。
この地、縁の端に分かる。
09:15
そうし、初冠をつく。
赤字、人すでに没し。
今日水、なお寒し。
どうでしたでしょうか。
難しいな、難しい。
難しいですね、本当に。
この肉付けの話、僕でも、これを完璧にやれたら立派な先生になれちゃうんでですね。
という言い訳はほとんどにしておきましょう。
では引き続き、ここが分かりにくかった、もっとここが知りたい。
こういう俳句を吟じてほしい。
こういう和歌、百人詩を吟じてほしいとか、そういうリクエストもいろいろとお待ちしております。
スタンドリフェムのコメント欄とかですね、レターの方に送っていただければ多分すぐ対応しますので、ぜひください。
ではでは、詩吟の魅力を発信する詩吟チャンネルどうもありがとうございました。バイバイ。
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