第二百三十話『自らの歩みを止めない』-【和歌山篇】看護師 國部ヤスヱ-
2020-01-25 11:56

第二百三十話『自らの歩みを止めない』-【和歌山篇】看護師 國部ヤスヱ-

看護師の代名詞ともいわれる、フローレンス・ナイチンゲール。
今年は、彼女の生誕200年、没後110年にあたります。
ナイチンゲールは、「物事を始めるチャンスを、私は逃さない。たとえマスタードの種のように小さな始まりでも、芽を出し、根を張ることがいくらでもある」と言いました。
その言葉どおりに、看護師になるチャンスを逃さず、のちに『日本のナイチンゲール』と呼ばれた、和歌山県出身の女性がいます。
國部ヤスヱ(くにべ・やすえ)。
彼女の功績をたたえるとき、決してはずすことのできない出来事があります。
1945年7月9日深夜から7月10日未明にかけて決行された、和歌山大空襲。
B29による和歌山市中心部への爆撃で、市内のおよそ7割が焦土と化し、1000人以上の尊い命が失われました。
22時25分、空襲警報発令。
ラジオが「敵爆撃機、およそ250機が紀伊水道を北上!」と報じます。
この空襲で和歌山赤十字病院も焼失しましたが、1200人近い患者や看護師、同病院付属の看護学校で学んでいた学生は、全員、避難して無事でした。
その避難の指揮をとり、多くのひとの命を救ったのが、國部ヤスヱだったのです。
國部は、当時55歳。看護婦監督を務めていました。
「あきらめないで! 真っすぐ、前を向いて歩いてください! 大丈夫、ぜったい大丈夫。助かります、必ず助かります。だから、歩みをとめないで!」
彼女は叫び続けました。
その声に背中を押され、奇跡の避難が実現したのです。
揺るがない信念を得て、看護師としての人生を全うした國部ヤスヱが、人生でつかんだ明日へのyes!とは?

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