第百六十五話『少しだけ、無理をする』-【愛知篇】作家 城山三郎-
2018-10-27 13:14

第百六十五話『少しだけ、無理をする』-【愛知篇】作家 城山三郎-

愛知県名古屋市に生まれた、経済小説の草分けともいえる作家がいます。
城山三郎。本名、杉浦英一。
ペンネームの城山という名は、彼が30歳のとき、引っ越した場所に由来しています。
住んだ場所、名古屋市千種区には、城山八幡宮があったのです。
城山八幡宮は、織田信長の父が築城した末森城の敷地です。
いっとき城はすたれましたが、明治になり、復活しました。
原型をとどめる城の敷地は、およそ一万坪。
名古屋の中心街にありながら、そこには静謐な空気が漂っています。
城山八幡宮の雰囲気をそのままに、城山三郎の小説は凛とした香りに包まれ、読むひとの心に明日への希望を授けるのです。
特に逆境にさからうように生きてきた人物を好んで描きました。
NHK大河ドラマの原作にもなった『黄金の日日』。
戦後、A級戦犯として裁かれた第32代総理大臣、広田弘毅の人生を追った『落日燃ゆ』。
東京駅で銃弾を受け、担架で運ばれるとき「男子の本懐である」という名言を残した宰相、濱口雄幸を描いた『男子の本懐』。
渋沢栄一の生涯を丁寧に書いた『雄気堂々』。
自分の利を追うことはなく、国のために義を貫いた先人にも愛を注ぎました。

城山三郎自身、いつも自分を追い詰め、困難な状況を厭いませんでした。
彼は、こんな言葉を残しています。
「人生は、挑まなければ応えてくれない。うつろに叩けば、うつろにしか応えない」。

彼のエッセイに、こんなタイトルのものがあります。
『少しだけ、無理をして生きる』
経済小説の可能性を開いた稀代の小説家・城山三郎が人生でつかんだ、明日へのyes!とは?

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