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はい、それでは講義を始めます。今回は漢詩についてお話ししたいと思います。
漢詩というのは、漢字で書かれた詩のことなんですけれども、いわゆる中国で古くから作られてきた詩の形式なんですね。
これを大きく分けると、古代詩と近代詩というものに分けることができます。
古代詩というのは、古い中国の、本当に昔から作られてきた形式ですね。扱われてきた形式。
近代詩というのが、これは唐の時代にある程度、いろんな形式の漢詩があったものを、少し体系的に、ある程度規定の形式を作ったんですね。
そのことを近代詩というふうに分類したりします。ただ、それ以降も古い形式の、つまり古代詩も作られるわけですね。
なので、唐の時代くらいまでは、古代詩しかなかったんだけれども、それ以降は近代詩もあるし、古代詩もあるというような感じでしょうか。
まあ、と言ってても、この古代詩と近代詩っていうのは、どのように違うかってことなんですけれども、
まず、古代詩はいろんなものがあるんですけれども、近代詩というのがですね、大きく分けて、絶句と立詩というものに分かれるんです。
絶句というのは、四句による形式、四つの句、四つのまとまりを合わせたものになっています。
それに対して、立詩ですね。立詩っていうのは八句、八つのまとまりで構成されている詩ということになります。
これ以外にも様々細かいルールはあったりするんですけれども、おおむねそういうものなんですね。
古代詩というのはですね、おおむねかなり長いものが多いですね。
非常に長くて、まあそうですね、先ほどの四句、四つの句、八句、八つの句というものに比べると非常に多くの句数、例えば10、20、30とね、そういう句が組み合わさっているんですね。
そういうふうに古代詩というものと近代詩というものがあります。
主に方向で勉強するものっていうのは近代詩なんですね。
近代詩なんですけれども、古代詩も多少は扱うんですよ。
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ただなんとなく優先順位が高いのは近代詩になりますかね。
なので例えば1年生の時に取るような授業なんかだと近代詩だけ、それ以降もうちょっと詳しく勉強していくときに古代詩を勉強することもあったりいたします。
例えば中学校なんかではだいたい近代詩しか扱わないことが多いかと思います。
なぜかというとこの近代詩というのがいわゆる非常に分かりやすいんですね。
形式として非常に分かりやすいのと、あとは有名な詩人がそれらを特に扱っているというか、
日本において非常に愛されている詩ですかね、愛称されてきた詩っていうものが近代詩が多かったからということも大きいんだと思います。
日本でこの陶詩船という陶詩を集めたオムニバス形式というか監視集があるんですけど、それが日本でブームになりまして、その影響も非常にあるんだと思うんですね。
それを陶詩船で選ばれているような詩を結果的には学校教育でも扱われるようになっていったということもあるんでしょう。
ということもありまして、実際の中国の監視の歴史の中ではある程度偏りはその中で言ったらあるんだと思うんですけれど、
特に日本で愛されてきた監視を恐らく教科書で扱ったりしているんだと思います。
ということで近代詩をまず中心にお話ししたいんですけれども、この近代詩というものは唐の時代にある程度確立したと言われています。
この唐の時代というのは大きく4つの区分に分かれているんですね。
初めの頃は諸唐と呼ばれます。初めの唐と書いて諸唐ですね。
その次が正唐です。栄えている唐と書いて正唐。その次が中唐。真ん中の中に唐です。
そして最後が晩唐。朝昼晩の晩に唐ですね。
というように区分されているうち、特にこの正唐というのが非常に文化的にも、
経済的にも栄えていた時代だと言われています。
だいたいこの頃に活躍した詩人たちが有名なんですね。
中でも有名な方を2人ご紹介します。
一人は李博、もう一人は唐という人物であります。
まず李博という人。この方は非常に奔放な、自由な詩を作ることで知られている人です。
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この方は非常に絶句を得意にしていたらしいんですね。
即興的に天才的な感性で読むみたいなイメージがある方ですね。
もちろん実際のところはよく分からないところもありますが、
いろいろな伝説が残っている人なんですね。
この方の世間離れしているというか、実際にはそういうことだけではないんですけれども、
作風としては非常に自由でダイナミックなんですね。
そういうところから詩の仙人と書いて、詩仙と呼ばれることもあります。
この李博という方は非常に有名な詩人の一人ですね。
詩仙李博であります。
続きまして唐という人物です。
唐という人物の作風というのは非常に実直で真面目で固い感じを思わせるんですね。
漢詩のルールは非常に細かく、近代詩の場合はあるんですけれども、
それを必要以上に守っているというか、固く作っているような印象ですね。
内容も苦労している感じとか、寂しげだったり、少し哀愁漂うような詩も多くてですね。
どこかその心の中の境地というか、心の中のいろんな思いなんかを誠実に受け止めて書いているような、そんな詩が多いような気がします。
そういうところからですね、功成美に優れているところがあるので、立詩が非常に得意だとも言われておりますね。
この方、詩精とも呼ばれております。詩の秘尻と書いて詩精ですね、と呼ばれている。
そういった、高貴さというよりは誠実な、そんな感じを求められるというか、そういうものが感じられる詩を多く作っている印象ですね。
他にもいろんな詩人、有名な方はいらっしゃるんですけれども、まずこの知ってものに触れてみた時に、この人がどんな人なのかとかが、まず分からなくていい状態で楽しむというのが一つなんですね。
あまり先入観がない状態で楽しむと。
またそれとは別に、この人がどんな背景で、またこの詩がどういう背景を持って描かれているのかということを知ると、もっと楽しくなるということもあるんですね。
この漢詩自体の魅力って様々あって、例えば、声に出して読むと非常に良いというのもあるんですね。
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もちろん元々は中国語ですので、日本語読みとは全く違うんですけれども、
古代の日本人たちはこれを美しい日本語にして読む訓読という手法を身につけたんですね。
そういうのを発明したんですよ。
そのことによって、ものすごく音声的に美しくこの漢詩を楽しむことができるようになっていったんですね。
なので、まずはそういったいろんな漢詩に触れていくときに音声から入るというのも一つ楽しいところであります。
この漢詩というものについてざっくりお話ししてきましたけれども、
この漢詩というのは本当に日本人の中でブームがものすごくあったものなんですよね。
今でも非常に愛されていて、さすがに人数として減ったとは思うんですけれど、
漢詩を作るということも日本人は非常にやってきたんですね。
そういった意味では、ある種の芸術として楽しまれてきた文学であります。