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2023-06-13 18:50

976. 110億光年先にある星の工場の仕入れ先が判明【銀河】

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております。宇宙話。今回は、110億光年先にある銀河。
銀河は、星の生成工場と言われているんですが、その中で、星を作るための材料は、一体どこから仕入れているのか。
今回は、そんなお話をしていきたいと思います。 そして、この研究結果からわかったことは、
実は、僕たちの生活を支えてくれている太陽って、めちゃめちゃすごいんじゃないっていう、そんな結果まで出てきているっていう、
幅広い110億光年先の話と、今、僕たちの目の前の話とっていうのが、リンクする面白い話になっておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
宇宙話。 2023年6月13日始まりました。佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日で、エピソードが976話目を迎えております。 基本的には、1話完結っていう形でお話ししておりますので、
気になるトピック、気になるタイトルから聞いていただけたら嬉しいなと思っております。 そんな中で、前回は中国が立てている月の周りに望遠鏡を打ち上げる計画だったりとか、
その前は人工流れ星の話とかっていう感じで、結構なんかキャッチーなものが多かったんじゃないかなという印象ですね。
そんな中で、今回は久しぶりに天文の観測結果っていうところですね。 こちらお届けしていきたいなと思っております。
で、今回ピックアップするの何かっていうと、ちょっと前に話したエピソードにテイストは割と似てるかなっていう感じですね。
どういうことかっていうと、 エピソードの973話で、
ファーストスターって呼ばれるもの、一番最初の宇宙でできた一番最初の星っていうのの話をしましたよね。
で、あれってどうやって研究をしていたかっていうところで言うと、ファーストスター自体は見れないんだけど、
ファーストスターが作り出したものっていうのが、 第二世代の星の中に含まれていれば、ファーストスターの特徴をつかめるんじゃないかっていう、そういう研究だったんですよ。
つまり、直接ものは見えないけど、その結果できたものっていうのが次の世代に浮き渡されていたら、これは
ファーストスター、こういう星なんじゃないかっていう話ができたっていうようなイメージですね。 なので、間接的に見えないものを見るみたいな、
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バンプオブチキンの見えないものを見ようとして的な感じの発想の研究だったんですよね。 そんな中で、今回も割とそれに近いっていうところですね。
今回紹介するのは、110億光年先にある巨大な銀河。 この銀河が一体どうやって成長しているのか。
そんなお話をしていきたいなというふうに思っております。 銀河の成長って何なのかっていうところで言うと、銀河っていうのは巨大な、真ん中に例えばブラックホールとかがあって、
そのブラックホールの重力とかで引っ張られて集められたような星だったりとか、 あとは星になるための材料みたいなところとか、
そういったのがどんどんどんどん集まって、一個こう円盤みたいなのを作り出しているっていうのが、 それがいわゆる銀河と呼ばれるものですね。
私たち自身も、この太陽系にいるっていうぐらいまでだったらみんな知ってるかもしれないんですけど、 さらにその外側。
つまり僕たちは太陽系が天の川銀河っていう銀河の中にいて、 その銀河の中で生きてるんですよね。
だから、銀河っていうのは実はそんな遠い宇宙のお話ではなくて、 むしろ自分たちが住んでいる環境、それ自体が銀河みたいな、そういう状況なんですよ。
で、そんな中で今回研究で注目したのは、110億光年先にある巨大な銀河なんですけど、 なんでここに注目したか、そして銀河の成長っていうのが何なのかっていう話ですね。
銀河の成長は、その中でどれだけの星が作られて、 そしてどれだけ死んでいくかっていうところの、星の輪廻転生みたいなところっていうのが結構注目のポイントになってきたりするんですよ。
で、銀河っていうのはまさにその宇宙空間にある 塵とかガスとかっていうのを一箇所に集積している場所。
なので、つまりはそこでどんどん星を作れるような環境っていうのが整えられてるんですよね。 これが星を作る工場っていうふうに銀河を呼んだりする、油塩になっていたりします。
そんな中で、じゃあその銀河の中で星を作るための材料ってどうやって供給されているんだろうっていう研究が今回進められたんですよ。
具体的にはこれまで明らかになっていなかった2パターンを検証していきたいっていう、そういうフェーズですね。 どういうことか。
2パターン。1種類目は、宇宙ができるときにビッグバンが起きて、で、宇宙空間にガスが撒き散らされる。
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で、そのガスっていうのは基本的にはこう水素がメインで含まれているものになるので、 水素のガスをメインにどんどんどんどん星を作っているんじゃないかっていうような説が一つ。
で、もう一つはこれ面白いのが、銀河の中で星が生まれて死んでっていう過程を繰り返しているって話したと思うんですけど、
死ぬときに一体何を起こすかっていうと、超新星爆発。 スーパーノヴァと呼ばれる現象ですね。スーパーノヴァ。
もう本当に星が生きていって最後、うーっとカーンと爆発していってしまうというのが超新星爆発って呼ばれるものなんですよ。
その超新星爆発が起きる。そうすると、その星の周りにあった物質っていうのは、こう、周りに爆発の勢いで撒き散らされる。
何だったら、銀河の外にまで吹き飛ばされるようなエネルギーとか勢いなんですよね。 つまりこれ、星の爆発がどんどんどんどん起こっていって、外に物質が撒き散らされていってしまう。
っていう風になると、これ、中の素材どんどんどんどん減っていっちゃいそうじゃないですか。
中で星作って、その星が爆発して、その爆発した勢いで周りの物質が銀河の外に吹き飛ばされていっちゃう。
そうすると、星をどんどん作っていって、星が進化していくと、中の物質が減っていってしまいますよね。
でも、ある説によると、その吹き飛ばされたガスっていうのは戻ってきて、また銀河の中で星を作るお手伝いをしてくれるんじゃないかっていう、そういう説が結構提唱されていた。
これが2パターン目ですね。1パターン目は、最初から持っている水素のガスを使い続けるっていう方法。
もう一つが、爆発で飛び散っていってしまったガスを、また銀河が吸収して、それをまた材料として使っていくっていう輪廻転生的な方法ですね。
この2パターンが気になっていたと。で、今回は観測によって、それがどっちなのかっていうのを明らかにしに行ってあげた、そういう研究になっています。
じゃあ、その1パターン目。水素だけしか使わないっていうパターンと、水素以外の、その爆発して飛び散ったものっていうのを回収して使ってるかを理解するためには、物質に注目すればいいんですね。
もともと水素しかないような空間だったら、まあ水素がたくさんあるだろうっていうのはなんとなくわかると。
で、その一方で、爆発によって飛び散った物質、これを、星を作るのに使う場合ですね。これ、星は進化していくと、
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星の中で核融合っていうのを起こして、水素の核融合の果てにヘリウムっていうのを作る、みたいな感じで、どんどんどんどん重い物質を作っていくっていう、そういう特徴を持ってるんですよ。
で、なので、もし、超新星爆発で、爆発で吹き飛ばされたものっていうのをまた、星の、銀河の中で星を作るのに再利用していた場合、この場合、
水素以外のガスも結構、材料として含まれるんじゃないかっていう、そういうところですね。 なので、最初に話したみたいに、そのファーストスターの残骸を
星を作るのに使ってるんじゃないかっていう話に、結構近いような発想で、銀河の中のガス、そしてそれがどうやって使われているかっていうのを観測によって明らかにしてあげたと、
いう、そういう研究結果ですね。で、この研究の結果、なんと、水素ばっかりじゃなかった、銀河の中のガスがね。
これがヘリウムだったり、あとは炭素だったりとか、そういったところまで、銀河の中に含まれているっていうことが今回明らかになったんですよね。
つまりどういうことか。これは、2パターンあった説のうちの後者。 超新星爆発によって、
巻き散らされた星の死骸というか、星が成長していく過程で作り上げたものっていうのは、銀河の外に巻き散らされるんだけど、それがまた銀河の引力によって引き戻されて、
銀河を作るガスの構成物質の一つとして使われるようになったというようなところが明らかになったんですよね。
いや、これ面白い。この研究の発想が何かいくつか出てくるのって面白いなと思って、直接見えないものは間接的な指標を考えてあげると、
ロジックをね、しっかりと組んであげれば、見えていないものを見ることができるというような感じなんですよ。
これは結構やっぱ面白いですね。これに加えて、銀河の中に含まれる元素の比率。
水素が何割で、ヘリウムが何割で、みたいなそういうやつ。これが面白いのが、太陽。僕たちの生活を支えている太陽ありますね。
この太陽と同じような比率になっていると、太陽系から110億光年も離れた、もう超昔の銀河ですら、
実は太陽と同じ素性、太陽と同じ比率で元素を抱えているっていうことが分かったんですよ。
実はこういう研究って他にもあって、X線天文学っていうところ、僕が実際に専門でやっていた分野の、
今年か、今年ロケットを打ち上げられる、クリズムってやつがあるんですね。実はこれって、5年前、6年前ぐらいに失敗してしまった、
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ヒトミって呼ばれる人工衛星の、なんかこうバックアッププロジェクトみたいな感じなんですよ。
で、そのヒトミが残した、本当に少しだけの研究結果からも、遠くの銀河っていうところと、太陽の元素の素性っていうのが一緒だったっていう研究結果出ていたりするんですよね。
つまり、これって、太陽って実はめちゃめちゃ特別な存在なのかもしれないっていう、
太陽の持っている元素の物質、元素の素性、比率っていうのは、遠くの銀河でも結構同じだったりする。
ってなると、太陽ってなんか、宇宙を象徴する、めちゃめちゃ面白い対象なんじゃないかっていう見え方もできるじゃないですか。
もちろんここの理解の間には、結構いろんな説もあるし、実はそこまで不思議じゃないっていう話も出てくる可能性がある。
っていうのはあるんですけど、太陽がそれだけ普遍的な性質を持ってるっていうのは、個人的にはかなり面白い部分だなと思ってるし、
実際に今回出された研究結果のリリースでも、これは驚くべき事実であるというふうに記載されていたりするんですよね。
なので、ちょっとこういったところをね、実際にピックアップして話していけたら面白いんじゃないかなというところです。
それに加えて、銀河に対して戻ってくるガスの量、その爆発によって撒き散らされたガスの量、
そしてその銀河の中に入ってくるガスの量っていうのはなんと、これ1年間に太陽の700個分、
やばいっすよね、700個分のガスが銀河に漂流してきてるってことが分かったらしいんですね。
これは観測ではなくて、数値計算の方ですね。観測によって明らかになった事実っていうのをベースに、
数値シミュレーションまでさらにやってあげて、銀河がどういう状況なのかの解像度を上げていくっていう、
そういう研究を行ってあげたんですよね。
で、この銀河の中では、今1年間にだいたい80個ぐらい星が作られてるんですよ。
80個の星。だから1年間が365日だから、
4日に1個とか、僕たちの生活で言うと4日に1個ぐらいこの銀河、星作ってるんですよね。
すごいですよね。なんかもっと製造スピードの速い銀河とかだと、確か本当に1日の間に何個も作ってるみたいなとこも確かあったりして、
そういう意味でやっぱ星の生成向上って言われるのは納得だなっていう。
で、この天体は、この110億光年先にある銀河は、1年間で80個の星を作ると。
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けど、これ1年間に太陽700個分のガスが入ってきてると。
つまり、外から入ってくるガスで余裕で賄えるんですよ、星の生成を。
これが今回の研究で明らかになったことによって、これむしろ外から入ってくる、もともと銀河の中に蓄えられていたガスではなくて、
外から入ってくる銀河に対するガスっていうのが、星を作るのにめちゃめちゃ重要なんじゃないかっていう、そういう示唆が得られた研究なわけですよ。
これだから面白いなと思っていて、これからもしかしたらそういうふうに銀河を研究していく面が、やっぱどんどん目が良くなっていくんでね、望遠鏡っていうのは。
そうすると、その目が良くなった上で遠くの銀河がどんどん見えるようになって、っていう面白いフェーズどんどん出てきそうなので、これからも是非ね、
ユーチューバーの人楽しんでいただけたらいいんじゃないかなと思っております。 そんな中で今回は110億光年先に見つかった、星を作る工場、銀河が一体どうやって材料を仕入れているのか、
そんなお話をさせていただきました。 いやー面白かったですね。ということで、まあポッドキャストをいろいろやってるわけなんですけど、ちょっとゲスト出演してきたお知らせしていきたいなと思っております。
実はですね、昨日、2023年の6月12日にポッドキャストチャンネル、キコトリミっていうチャンネルがあるんですけど、そこにゲスト出演してきました。
で、これ理由は、僕の高校同級生なんですよ。このキコトリミって、キコちゃんとリミっていう2人がやってるんですけど、女の子がね。
で、このリミって方が高校の同級生で、で、めちゃめちゃ仲良いんですよ。毎年旅行とか行くぐらい仲良くて、で、たまたまポッドキャストやってるっていうことで、
あの、ちょっとポッドキャスト出てきました。1回出たんですけどね。で、何の話したかっていうと、僕3週間前ぐらいに結婚式やったんですよ。
結婚式やって、そのせいでちょっとポッドキャストバタバタだったなーっていう反省はあるんですけど、で、そこに彼女も来ていて、
その時の話を、ちょっとこのポッドキャストでね、自分の結婚式の話をするようなあれはなかったので、
なんかもし、もしなんか興味あるなっていう人いたら、ぜひですね、そちらの番組聞きに行ってみていただけたら嬉しいなと思っています。
会場にポッドキャストやってる人が2人もいるっていうのはなかなか面白い状況かなと思いますし、なんなら僕がもう一個やってるポッドキャストチャンネルの方の隣のデータ分析屋さんの相方
をやってくれてるタッチャンも会場にいたんで、まあ僕が把握できている範囲ではポッドキャスター3人いるっていう、全員元々友達なんですけどね。
まあそんな感じではあったっていう状況なので、もしなんか最近結婚式の話題とか聞いてないなーみたいな、ちょっと気になるなーみたいな人いたらぜひ聞きに行ってみてください。
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僕が高校同級生とどんな会話をするのかっていうのは、まあ一つ見物かなと思っております。概要欄にリンク貼っておきます。お願いします。
ということで、今回のお話は以上にしていきたいと思います。今回の話も面白いなと思ったら、お手元のSpotifyアプリでフォロー、フォローボタンの下にある星マーク、こちらからレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、Twitterのハッシュタグ宇宙話またはSpotifyのQ&Aコーナーからじゃんじゃんお寄せください。
それではまた明日お会いしましょう。さよならー。
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