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2023-06-15 21:30

978. 月の着陸の第一人者になる日本【JAXA】

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。 今回は、着陸が難しい月面で、好きなところに折り立てる技術を実証していく、
JAXAが取り組むSlimというプロジェクトを紹介させていただきます。 1年以内に打ち上げられ、そして月にアプローチをかけるこのスリム。
世界の宇宙開発のベクトルが月に向かっている中で、一体日本はどういう技術を育んでいくのか、 そしてその中で、日本は最終的にどういう立ち位置になるのか、
みたいなところを、スリムっていうミッションを通じてお話ししていければと思っておりますので、 ぜひ最後までお付き合いください。
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2023年6月15日始まりました、笹木亮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の梁が、
毎日最新の宇宙トピックをお届けしております
本日でエピソードが978話目を迎えているというところで
基本的には1話完結でお話ししておりますので
気になるトピック気になるタイトルからぜひ聞いていただけたら嬉しいなと思っております
最近は結構バラエティーに富んだ話題をお届けしているかなと思っていて
それこそ前回だと静電気を使って宇宙のゴミを回収する話だったりとか
その前とかだと逆に110億光年先の宇宙のお話
そこで作られる星たちの材料の話ですね
なんかちょっと天文学っぽい話とか
そういうのやってるんで気になるタイトルあればぜひ聞いてみてください
で面白かったらぜひフォローよろしくお願いいたします
それが一番のモチベーションです
そんな感じでですね
じゃあ今回はどんな話をしていこうかなっていうところで頻繁に出てきます
月に関するお話ですね
今回は月の科学っていうよりは月に対する日本が抱えているミッション
スリムと呼ばれるミッションこちらを紹介していきたいと思います
スリムこれね紹介したことあるような気はするんですけど
結構軽く紹介する程度だったので
今回はこちらをねガッツリ紹介していこうかなと思っております
でこれスリムっていうのは小型月着陸実証機っていうのの略称が
これスリムっていうのになってますね
日本が掲げるこの月へのアプローチの方法として
技術実証を行うための人工衛星であるというようなそういうイメージです
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そもそも月の開発っていうのは今世界中で盛んに行われているっていう状況です
なぜかっていうとNASAが掲げたアルテミス計画っていう計画のもと
世界中の宇宙企業が賛同してそこに
でこうアポロ計画以来人が月に行くっていうところ
それだけじゃなくて月に人が住めるような状況を作っていくっていうところまでが
スコープに入っているような状態なんですね
でそこに加えて
月を探査していくだけじゃなくて月より先の部分
だから火星だったりとかそういったところを目指していくっていう意味でも
かなり重要になってくるプロジェクトの一つ
これがアルテミス計画って呼ばれるものです
このアルテミス計画っていうので世界中の宇宙開発っていうのが
一周同じ方向を向いているような状況になっているんですよね
そんな中で全体の大きい取り組みはあるものの
各国宇宙機関っていうのも月に対するアプローチを考えている
そのうちの日本の取り組みの一つがこのスリムと呼ばれる
人工衛星の月面着陸実証っていうところになります
専門系というか宇宙開発系のプロジェクトって
今回のスリムみたいにSLIM
英語でつけて名前をね
でそれって実はこういう意味があるんだよっていう何の略称なのか
っていうのでくくられることが多いんですよ
スリムの場合もsmart lander for investigating moon
になっていてそれのsmart lander SL
for investigating moonでIMこれの頭文字を取って
スリムと簡単に言うとsmart landerっていう
小型の着陸機である何か
investigating moonなので月を探査するための
小型の探査機小型の着陸船であるというようなところになってます
じゃあこれ一体何をするのか
もうこれ本当に名前の通りで着陸技術を実証するっていう意味合いが強いです
着陸技術を実証する月面は地球の表面と違って
重力が6分の1しかないという状況なので
まあ地球とは全然違う環境であるわけなんですよね
それに加えて大気がなかったりするっていうような状況も含めで
例えば地球表面だったらある程度パラシュートみたいなでフワーっていってとか
っていうのが考えられるじゃないですかただあれパラシュートって
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大きい面で空気をつかんで減速するっていう感じなんですよねイメージで言うと
なのでそういうふうに何かにつかまって降りていく
のではなくて月面の場合は言っちゃえばほぼ墜落していくみたいな感じになるわけですよ
結構しんどいですよねそのままだとなのでどういうふうに着陸するかっていうと
なんかこうみんなが想像する他の惑星の着陸って
SpaceXが飛ばしているロケットが地球の表面に帰ってくるみたいな感じで
逆噴射でブシュッブシュッって降りてきて最後スパッと地上に降りてくるような様子ですね
っていうような感じで降りていくしかないんですよパラシュートとか使えないから
っていうところで重力も違うし空気も違う大気も違うっていうところでなかなか難しいんですよね
でそうなっていった時に一般的に月に着陸する時っていうのは
ここに着陸したいから着陸するっていうのよりも優先されるのが
降りやすいところに降りるっていう発想なんですよね
降りやすいところに降りるつまり例えばここは他に比べて平らである
そしてなんかタイミング的にも地球から命令とか監視とかしやすいし
っていういろんな要素が踏まえられてじゃあここにしようっていう風に決まったりするんですよ
その一方でやっぱこれから自由度高くどんどん月を開発していきたい
月を探索していきたいっていう風になったら好きなとこに降りたいですよね
これはもう明らかというか
だって自分がどっか目的地に行きたい時に目的地あるんだけど
たまにすごい道入り組んでるから大通りに車止めて歩いていこうみたいな感じですよね
そうするとすげーおくまってるからなんだかんだ車で来れた方が良かったよなみたいなところもあったりするじゃないですか
ああいう感じ
だから月行く時もここ降りやすいからとりあえずここで一旦降りてちょっと10キロ歩きましょうみたいな
10キロってなるみたいなそんな感じですね
そうなった時に直で現場にたどり着ける
ヘリコプターで一気に空からバーっていくみたいな感じで
降りたいところに降りるっていう技術を作り上げていこうとしているのがまさにこのスリムっていうプロジェクトになります
このスリムは結構今後の宇宙開発にとって非常に重要になってくるっていうところの一方で
なるべく小型でやっていくっていうような着陸実証は
割と世界的にもユニークで注目度も高くなっているものだったりするんですよね
でこれもう高さ2.4メートル幅2.7メートル厚み1.7メートルっていうような
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まあパッと見なんか2,3メートルぐらいの箱がある
で重さもこれ200キロ程度っていうような感じで降りていくっていうところなので
本当になんか小型で割とスッとまとまってるかなっていうところが特徴として挙げられます
だから本当にスリムなんですよね実際に実際にスリムだしっていうところが特徴としてあると
でこのスリムって呼ばれる着陸船は大きく分けて2つ探ろうとしてるんですよね
一つは今言った着陸技術を高めていこうっていうところ
それは今散々話した降りたいところに降りるっていう話
これ逆に言うとどこでも降りれるから平面じゃなくても
クレーターの斜面とかっていうところにも一定着陸がしやすいような状態になっていたりするっていうところですね
これは結構面白いんじゃないかな
そしてもう一個はやっぱ一応月までわざわざ行くから
科学的な課題っていうのも抱えながら行くんですよね
スリムにはこういうところを解決してもらおうっていうような意味合いも持たせていると
でこれ何かっていうとでかい命題が残ってます
月の期限を探る月の期限みんな知ってますか
これだっていうのがあると思いますか
結構硬い線まで来てるけどまだ本当に月がこういうふうにできたっていうような結論まで実はたどり着いていないんですよね
月ってどうやってできたんだろう
これが世界中の科学者が気になっているでっかいトピックの一つなんですよ
アルテミス計画でもう世界中の宇宙機関がどんどんどんどん月に進出していくっていうところがあれば
近いうちに解決される部分ではあるんですけど
そこに対しても日本からも一個解決しようとしている部分があると
でこれ何をどういうところを探索しに行くかっていうところで言うと
月ができたでき方っていうのはジャイアントインパクト説って呼ばれるものが最有力な説だと言われています
有力な候補の一つですね
でこれは簡単で
昔のできたばっかりの地球に何かがぶつかって剥ぎ取られて
その剥ぎ取られた物質が地球の周りにその重力でトラップされて
そのまま回り続けているっていうもの
これがジャイアントインパクト
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地球に対してでかいインパクトが与えられて
剥ぎ取られたものが地球の周りをぐるぐるぐるぐる回っているっていうそういうものですね
これ色々調べてみるとコンピューターシミュレーションで作った動画だったりとか色々出てくるので
もしね気になる人いたら調べてみるのがいいんじゃないかなと思います
そうすると何が起こるか
月は地球から剥ぎ取られた物質でできているのであれば
どんなに精密に測っていったとしても地球と同じ性質が出てくるんじゃないかっていうところですね
具体的には本当にマントルと呼ばれるような火山活動の結果出てくるようなものだったりとか
表面の石だったりとかっていうのが地球のそれと蘇生が近いみたいなところが
どんどんどんどん出てくるだろうというようなところですね
でそれに対して実際にこれまでに月の有力候補地みたいな
ここを探索すれば月の出来方に対していいアプローチができるんじゃないかっていうような
場所っていうのがもうすでに目星がついてるんですよ
これは日本のJAXAが打ち上げた月の周回衛星カグヤって呼ばれるものがあって
このカグヤが月の周りをぐるぐる回りながら月の写真とか月の表面の情報とかをいっぱい取得してるんですよ
こういうのがあるから日本とアメリカとあと今一番すごいのはインドかな
が月の情報をたくさん抱えていて
なぜなら月の周りに人工衛星を飛ばして月を観測しまくってたからっていうことですね
でこれによって水があるっていうことが分かったりとか
あるクリエイターを見に行くとそこには月のマントル由来の物質がたくさんあるんじゃないかっていうふうに言われていたりとか
っていうところで候補地っていうのはもう結構明確に決まってるんですよね
今回のミッションは候補地さえあればそこに対して好きなとこで行くんで大丈夫ですよ
だって僕降りたいところに降りれるんでっていうのがスリムのスタンスなので
そういった感じでとにかく調べたいところに直接迎えるっていうところが重要になってくると
いうところで過去の研究で見つかった月表面のマントル由来の物質がたくさんあるところ
このマントルは結局地球の活動と同じだろうっていうところを仮定して進んでいくっていうところで
そこに降り立っていこうとしてるっていうのが今回のこのスリムのプロジェクトの一つですね
月っていうのは今の状態を迎える前にはマグマオーシャンと呼ばれるようなマグマに覆われたような状態で
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どんどん形成されていったもののだんだん冷やされていったりとかその中でできた石とかが堆積していって
だんだんマグマオーシャンっていうのが浅くなっていく深い海だったのにだんだん固まっていって
石とかがどんどん海底にマグマオーシャンの海底に降り積もっていってだんだん地盤ができていって
最後はそのマグマオーシャンも全部固まって表面になってくる月の表面ですねっていうところになっているというようなところ
でそこにプラスしてそのクレーター月の表面ってボコボコしてるじゃないですか
あれって他の天体から飛んできた隕石とかがボカーンってぶつかるんですけど
それがぶつかるとそこの表面がえぐれたりしてまたその火山活動の痕跡とか下の方が見えたりとか
そこに溶岩流がさらに噴出してみたいなでまた新しい地表を作ってとかっていうので
どんどん月の性質っていうのは内側まで浮き彫りになったり新しい火山活動で表面ができたりでいうような形が繰り返し行われてるんですよね
そういう背景があるので月の表面を見に行くことで地球のマグマとかと性質が一緒なのかっていうのを比較しながら
やっぱりこれ地球から持ってかれたものなんじゃんつまりこれはジャイアントインパクトって呼ばれる外の力によって地球が剥ぎ取られた結果なんじゃないかみたいな
そういったところが見えてくるのが面白いポイントなのかなっていうところですね
この打ち上げなんですけど今年2023年度内には打ち上げが見込まれてます
ただこれねH3ロケット失敗したじゃないですか
ああいうのがあってロケットの打ち上げに対してちょっと慎重な体制になっているというか
打ち上げに対する情報整理が進められている段階だったりするのでそれでずれ込む可能性はあるものの
1年以内には打ち上げられるような結構JAXAの一心をかけたプロジェクトみたいな感じになってますね
しかもこのスリムっていうのが打ち上がるタイミングで一緒のロケットに乗ろうとしているのが
クリズムと呼ばれるX線天文衛星だったりして
これまさに僕がやっていた専門分野とど真ん中だし
僕もそこに使うソフトウェアの開発とかを最後博士の頃ちょっとだけ手伝ってたりもしたので
そこが打ち上がるのは本当に楽しみだなっていうところをちょっと思っていたりするわけなんですよ
いやーでもこれはなかなかこれからの宇宙開発で
日本が世界に対してどうアプローチしていくかどういう立場になるかっていうところが
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結構明確に分かれる部分にもなってくるんじゃないかなと思うので
成功を祈りつつですねその周りそれこそロケットの話とかっていうのも
どんどんしていけるような状況を作れたらいいんじゃないかなと思っておりますので
ぜひですね続報を楽しみにしておいていただけたら嬉しいです
そんな感じで今回は日本が月に対してアプローチしようとしている
好きな月の表面に降りれる技術の実証実験スリムと呼ばれるミッション紹介させていただきました
ありがとうございます
ということでですねちょっといただいてるコメント最近恒例になってますね
読み上げさせていただきたいと思います
そうですねえーとどれ紹介しようと思ってたんだっけな
はい紹介させていただきますリスナーネームたっけさんからいただきました
宇宙に興味を去年から持ちスポティファイで宇宙に関するポッドキャストを調べていたところ
こちらを見つけさせていただき毎日就寝前に聞かせていただいております
先日宇宙に関する本を読んで宇宙は10次元なのではないかという仮説が立てられていました
佐々木さんは宇宙は何次元でできていると思いますかまた10次元はどのようなものだと思いますか
ぜひ回答をよろしくお願い致しますというコメントをいただきました
ありがとうございますたっけさん
そうですねここは結構こう僕がポッドキャストで話している宇宙の研究が
数学的な理論アプローチの方と観測的なアプローチの方とっていうところのがっつり理論側の話なんですよね
それのど真ん中みたいな
なので観測屋さんだった僕はちょっと説明に不安があるんですよこの次元の話って
けどなんかまあ研究してる中でとか色々で色々こう読んだことはあるので
次回次次回かな次の次の回でちょっと説明してみようかなと思います
なぜ宇宙を10次元というふうに表現しているのか
そもそもこの次元って何なんだろうみたいな話とかね
そういったところ多分みんな興味あるんじゃないかなと思って
その辺りちょっとお話ししていければと思います
いやでも宇宙興味持ってスポーティファイで調べたら宇宙のポッドキャストあるじゃんって言って
僕のポッドキャストを辿り着いてくれたのめちゃめちゃ嬉しいなと思いましたね
このコメント聞いて
こうやっていろんな宇宙好きの人にちょっとずつちょっとずつ見つけてもらえるような状況で
楽しくやっていければいいかなと思いますので
これからもぜひ応援していただけたら嬉しいです
いやでもこの質問実は他にも来てて
また明日とかも紹介しようかなと思いますが
ぜひですね10次元気になるよって人いたら
今回のコメントとかにもどんどん話して入れてみてください
よろしくお願い致します
ということで今回は以上にしていきたいと思います
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