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3、2、1、イグネーション
スペースリープス
ジョップニャント
佐々木亮の宇宙話
はい、ということで今回はスペシャルゲストをお呼びしてゲスト回をお届けしていきたいと思います。
本日のゲストはですね、JAXA宇宙科学研究所テニャートラック特任助教をやられている尾崎さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします
ということでとうとうやってきて しまいました
ジャクソンの先生が来ております
そんなに恐縮です
本当にありがとうございます出て いただいてお忙しいところ
今回ゲスト出演いただくっていう ところのきっかけになったのが
もともと尾崎さんとは面識がある 状態で
SNSに投稿されていた新しいプロジェクト として
そして僕のポッドキャストの中でも 紹介させていただいた
コメットインターセプターっていう プロジェクトがあるというところの
お話があってぜひそれをお話し いただきたいなと思って
今回はゲストとして来ていただいた というところになっております
というところで簡単になんですが 尾崎さんの方から
自己紹介いただいてもよろしいですか
先ほど紹介いただきました 宇宙科学研究所の尾崎と申します
僕自身は普段は軌道設計 宇宙機 探査機をどのように飛ばすか
その道を計画するようなそういうことを 普段研究しながら
いろいろな探査機 主に新宇宙探査機ですね
新宇宙探査機のミッションに関わって 実際に計画をしたり運用したりしています
今自己紹介の中にあった新宇宙探査っていうのって
具体的にどんなことやるみたいなのって ちょっと軽くお話しいただいてもいいですか
主にですね太陽系の中にいろんな惑星 小惑星いろんなものがたくさんあるんですけど
その太陽系の中の天体物体を探査しに行くっていうのが
新宇宙探査とか惑星探査とか 言われているものになります
なるほど じゃあ今人間が例えば月に行こう 火星に行こうみたいなところの
アルテミス計画でいろいろ考えている より先の部分をどんどん調べていこうみたいなところが
新宇宙探査っていうところの メインのターゲットになってくるっていう感じですかね
まさにそうですね 月や火星を含んで新宇宙探査っていう場合もありますし
その先も含めて新宇宙探査って呼んでます
じゃあ今回お声掛けさせていただいた コメットインターセプターっていうところも
新宇宙探査っていうところの一部に 含まれるっていう理解で大丈夫なんですかね
はい そうですね その通りです
なるほどなるほど 分かりました ありがとうございます
ということで尾崎さんが普段やられているところは
なんとなく雰囲気はリスナーの方にも 伝わったかなと思うんですけど
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じゃあ今回の早速本題に行きたいなと思っていて
一度ポッドキャストでも紹介させていただいた コメットインターセプター
コメットって彗星ですよね
インターセプター これを迎え撃つっていうところ
資料にも書いてあったんですけど やや物騒な雰囲気に聞き取れるような
そんなタイトルのこのミッションって 一体どんなことするんだろうっていうのを
ぜひミッションを考えられた方の目線から お話しいただけたらと思います
本当物騒な名前ですよね このご時世なんで
もう少し平和な名前を考えたいなと思っているんですが
今のところまだ正式名称 コメットインターセプターになってます
かっこいいですよね 名前
そうですね ちょっと長いけどかっこいいっちゃかっこいいですね
確かに天文系とか宇宙系のミッションって
もうちょいコンパクトな名前になっていることが 多いかなと思う
そうですね MMXとかそういうのが多いですね
コメットインターセプターっていうのは どういうミッションかというと
まだ発見されていない長周期彗星が 地球近傍に接近した時にすぐに探査しに行く
そういうミッションになっています
長周期彗星っていうのは 本当にめちゃくちゃ長い周期で回っている彗星か
あるいはそもそも太陽に接近したことがないような彗星なんですね
なので太陽よりももっとずっと遠いところにずっと留まっていて
それがたまたまいろんな重力の影響を受けて 太陽とか地球にゆっくり接近してきた時に
それを発見してたまたま地上で発見したら それをすぐに探査しに行くっていう
そういうミッションになっています
なるほど それってそもそも彗星が近づいてくるっていうところ
彗星って多分太陽系の周りで点在しているところに よく定期的に見られる彗星っていうのは
地球が太陽の周りを回っていて そこの近くに行ったタイミングで
その彗星の姿が確認できるっていうところが 有名どころではあると思うんですけど
そういった彗星以外にもいきなり外から地球に近づいてくるそんな危ない彗星
危ないのか危なくないのかすら僕分かってないんですけど
そういった彗星が実際に結構あるもんなんですか
そういうのが結構あるっていうことが最近分かってきていて
よくある彗星 例えばハレー彗星とか かなり有名どころでは
ハレー彗星とか あとはヨーロッパのイーサーの探査機が探査した
ロゼッタという探査機が探査した チュリムキラシメヌコっていう彗星があったりするんですけど
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ああいう彗星は先ほど佐々木さんが言われたように 基本的に太陽の周り回ってるんですよね
だからかなり小惑星に近いような彗星 だけど彗星活動してるから彗星って言われてるんですけど
そういうものがほとんどなんですけど 最近どうやら観測をしていると
かなりたくさん太陽系の外から 地球とか太陽の近くに飛んできている彗星があるんじゃないかっていうことが分かってきていて
大体年に一つぐらいそういうのが来るんじゃないかっていうふうに考えられたりしてます
年に一つ
それがじゃあもしかしたら地球に当たってしまうものも 可能性としては今後出てくる可能性もありっていうところになるんですか
ゼロじゃないですね ゼロじゃないですけど
確率を考えるとかなり低いかなっていうのが 専門家として言えるのはその確率的には少ないかなっていうぐらいですね
なるほどありがとうございます
そこってお話の途中でも出てきた彗星活動っていう言葉が 僕ちょっと理解できていないというか知らない言葉だったんですけど
彗星の定義ってこういう場合ってどうなるんですか
めっちゃいい質問ですね 彗星って何なんだっていうところからなんですけど
結構この彗星の定義って実は曖昧なんですよね
結構曖昧で 彗星って何かっていうと太陽光に炙られて
天体が持っている水とか有機物とか氷とかそういうものが蒸発焼化して ビャーッと光って煌ひく
これが彗星なんですよね
でも最近はやぶさ2がサンプルを持って帰ってきたっていうことでも分かっていますし
それ前から分かっていたこと 隕石を見たりして分かっていたことなんですけど
小学生も水の氷とかあったりする有機物もあったりするっていうことが分かっていて
小学生と彗星って実はそんな違いないんじゃないかっていうのが最近の研究で言われていることで
ほぼ一緒なんだけれども水とか氷がちょっと多めのものが彗星
もやって光って見えるまでいってると彗星っていう感じで
その中間みたいな感じがあるんですよ
そうなんですね じゃあ今まで定義として分けてたものが
研究が進むにつれてそこの境界線が結構曖昧になってきてるっていうのが業界全体としての現状なんですか
そうですね そんな感じですね
そうなんですね じゃあ今回その彗星を探査する
彗星を調査しに行くっていうところの話あったんですけど
そもそも彗星を調べに行く意義ってどんなところにあるのかっていうのをお話しいただいてもいいですか
はい 彗星を探査する意義っていうのはいろいろあるんですけど
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一つは先ほどもお話しした水とか氷とか有機物っていうのがかなりたくさん含まれているのが彗星なんですよね
それが少なめなのが小惑星なんでかなり多く含まれているのが彗星で
地球が一番最初にできた時に地球ってかなり水がたくさんありますよね
この水がどこから来たのかっていうのが結構まだ未だに謎なんですよね
こんな水の星って言われているのに
最初からあったわけじゃないはずなんでそれがどこから来たかっていうところで
もちろん最初から地球誕生時にあったっていう説ももちろんゼロじゃないと思うんですけど
今結構多く有力候補として考えられているのは彗星みたいに水の氷とかそういうものをたくさん含んだ天体が
地球にぶつかって水とかが運ばれてきたんじゃないかって言われたりしてるんですね
なるほどじゃあそういうのを地球の水の起源を探しに行くっていうところも大きい目的の一つにあるのかなっていうのは
はいおっしゃる通りです
そういうことなんですね
じゃあそうなってくると彗星を調べることによって
じゃあその地球の水の起源がわかるっていうところはあると思うんですけど
今回コメットインターセプターってコンセプトとしては迎えに行くっていうコンセプトじゃないですか彗星を
これを迎えに行かなきゃいけない理由みたいなのってどこにあるんですかね
この質問を待ってましたね
よかったよかった
あれなんですけど多くの彗星は太陽の周りを何度も何度も回っているんで
今お話ししたような水氷とかそういうものがもう結構溶けてるんですよね
何度も何度もあぶられてもうなくなりかけてるのが今のほとんどの彗星で
一度も太陽に接近したことないやつっていうのは遠くから来て初めて太陽に来るやつは一度も太陽に接近したことないから
もうめっちゃピュアな状態なんですね
確かに
全く溶けてないでその全く溶けてないやつを探査しようと思うと方法は2つあって
1つは遠いところ探査機を飛ばして探査しに行くっていうパターンですよね
もう1つは今コメットインターセプターがやろうとしているような迎え撃ちパターン
接近してくるのを迎え撃ちパターンで
実は遠く探査しに行くその遠くってどれぐらいかっていうと
実はその1万AUとか
1万AU
AUっていうのは天文単位ですね
すいません天文単位ですね
1万天文単位っていう距離太陽から離れたところにいるようなものなんですよね
AUってあれですよね地球と太陽との距離っていうのを基準にした距離のことですよね
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そうですはい今日本世界で一番遠い探査機がどこにいるかっていうと
ボイジャーという探査機が世界で一番地球から遠いところにいる人工物質ですけど
これが156AUとかそれぐらいなんですね
150AUに対してそのコメットインターセプターが探査しに行くような天体っていうのは1万AUぐらいにいるところのものなので
そっちが探査しに行くっていうのはもう全然足りないですよ
ボイジャー今から100倍ぐらい生きてくれないと無理みたいな
そういう世界なんで
実は探査機飛ばしに行って向こう見に行くより
向こうから来てくれるのを待つ方が圧倒的に効率が良くて
かつより質の良い探査ができるということで
コメットインターセプターはそういうミッションになってます
そういうことなんですねじゃあそういう地球の水の起源を探しに行く
その情報が地球とか太陽の近くまで来ちゃうとダメだから迎えに行くと
それによって今まで失われてた情報までかっさらって
持って帰ってくるというか情報を吸い上げてくるっていうところが
メインのテーマになってるっていうことですね
はいまさにそんな感じです
なるほどありがとうございます
すごい多分僕そもそも水星についての研究とかも詳しくなかったり
新宇宙探査っていうところも僕の全然分野外だったので
実際にやられてる尾崎さんに説明していただいて僕はすごく理解できたし
多分聞いてくださってる方も理解できたかなと思うので
今回は一旦コメットインターセプターっていうところのコンセプトのお話をさせていただきましたが
まあこれを今JAXAの中でやってるってなると
多分尾崎さんの今までの研究の経歴とかがそこに多分直結するだったりとか
周りに回って関係してるっていうところがあると思うので
引き続き明日もご出演いただきたいなと思ってるんですけど
明日は尾崎さんのこれまでの研究との関係性だったりとか
今後尾崎さんがどういうとこ目指そうとしてるのかみたいなところを
ちょっと深掘りさせていただければなというふうに思ってるので
引き続き明日もよろしくお願いいたします
はいよろしくお願いします
はいということで1日目最後になるので
最後何か研究内容とかお知らせとかあればお話しいただけたら嬉しいです
はいコメットインターセプターですね
イーサと共同でやるミッションなんですけど
イーサ側はもうミッションやりましょうと決めた状態で
ジャクサ側は今そのミッションやると確実に決めるための準備をしてるプロセスなので
おそらく近日中に正式にプロジェクト発表をして
このコメットインターセプタープロジェクトというのが走り始めることになると思います
そうすると皆さんの注目度もどんどん集まると思うので
ぜひ応援してくださると助かります
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はいよろしくお願いします
じゃあこのポッドキャストで今話を聞けてるのは結構フライングゲット的な感じですね
そうですね
よかったですこれはなかなかレアな話が聞けたと思うので引き続き
じゃあ明日もよろしくお願いいたします
はいよろしくお願いします