丸ちゃん教授の罪な話。市民のための犯罪学。
丸山 刑事政策・犯罪学を専門とする立証大学教授で、一般社団法人刑事司法未来の丸山康博です。
南口 同じく刑事司法未来の南口文です。
丸山 このトーク番組は、一般社団法人刑事司法未来が送る、これまでとは異なった視点から罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない、犯罪学刑事政策の話について、わかりやすく解説をしていきます。
お堅いテーマですが、なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。
南口 よろしくお願いします。
丸山さん、賞味期逆境体験の今日は話ってことなんですけど、
これってつまり若い頃、つまり子供の頃の逆境体験って辛い体験の話だっていうことだと思うんですけど、
私、一つそういうことがすごく胸に響く本を先に紹介したいんですけど。
丸山 僕今日はスタートから聞ける感じでいいですね。お願いします。
南口 ジャーニー・オブ・ホープという。
丸山 ジャーニー・オブ・ホープかいな。それ、こないだ紹介したとこですよね。
南口 そうなんですよ。そうなんですけど、一節だけ。さすがに一冊分ここで語ったりはしない。
丸山 いいよ、僕一旦このまま休憩入るからそのまま言ってもらって。
南口 そのまま聞いていただく必要があるんですけど、一節だけ、ちょっとだけここで話したい。
丸山 まあいい本ですからね。
南口 そうなんです。子供の頃のね、辛い話をみんなに言いたい。
丸山 南口さんの。
南口 違う。ジャーニー・オブ・ホープの。
丸山 ジャーニー・オブ・ホープに出てくる人のね。はい、聞かせてください。
南口 ジョセフ・キャノンさんという方の話なんですけどね。この方自体は自分の住居侵入をしたときに弁護してくれた。
それで身元引受権人になってくれた弁護士さんを打ち殺してしまうっていうことになった方なんですね。
この方、18歳で死刑しようになるんですよ。それで38歳で執行されてしまうんですけど、この話だけ聞くとね、
お世話になった弁護士さんを打ち殺して、しかもまあレイプしているっていう報道の中身って聞くと、
なんかひどすぎひんってなるんですけど、その事件だけ聞くとね。
しかしながらこの方のね、人生を聞いてみると、もうすっごいひどい虐待をずっと受けてきてて、
さらに知的障害もあって、で、脳に困難な病気も抱えてて、
っていう、もう要はやったことの報道される中身と、その子供の頃の逆境も逆境って言うんですかね。
ギャップがすごくて、もうやりきれない事件が書かれてるんですよ。
だから子供の頃のことが影響して、こういう重く苦しい事件を起こしてしまうみたいなって言って、すごい大事な視点やと思いました。
確かに、事件がやっぱり大きく報道されて、で、知れ渡るのはやっぱりその光が当たった事件そのものだから、
こんな結果が見えてて、で、凶悪な事件が報道されて、なんてひどいことをするんだって怒りが加害者にガッと向いて、
被害者はとてもかわいそうじゃないかって、それはその通りなんだけど、被害に遭った人はそれでも戻ってこないっていうのがあったりするわけだから、
で、仮に加害者に背景があるからって言ったって、それとこれとは別だっていう思いはもちろんあるんですけど、
ただ本当にそうで、凶悪事件とか報道された時によくよく調べていくと、
その加害行為をやってた人がそれで許されるって話ではもちろんないかもしれないんだけど、大変な虐待体験をされているとか、
むちゃくちゃ壮絶ないじめを受けているとか、身体的にも性的にも虐待を受けているとか、いろんなものがあって、
で、こう辛い人生がその人の背景にはあるってことは、まあまあある。
で、死刑事件になるような事件だけじゃなくて、一般的なよく起きてる奴、窃盗とか、もしくはただ家に寄りつかない具犯になっているような子たちも、
実はそれに家に寄りつけない理由があってっていうのがあって、そうなってくると調べていくと、
そもそも証人院に入っている人の多くが大きな事件じゃなくても、普通の小さな、大きい小さいはないって住村さんは言ってたけど、事件にね。
だけど虐待体験があるっていうのがあるっていうのは調査結果もあるんですよね。
たしかに、大きな事件は、最近はちょっとぐらいはその背景事情みたいなのも報道されたりするから、
ほんまに大変やったな、この人、みたいなこともあるけれど、そうじゃない事件、その大きく報道されたり、背景事情まで細かく報道されないような事件でも苦しい経験がある人が多いっていうようなことってことですよね。
そうなんですよね。
それはちょっと、その調査の話をでは詳しく聞かせていただきたいと思います。
で、正人期虐境体験、これからエースって呼んでいきますけども、エースの特集っていうか調査しているのが、
2023年の法務総合研究所の研究部報告とか、もちろんその年の出ている犯罪白書、令和5年版ですね、
その犯罪白書でも特集が組まれていて、飛行少年と制空環境に関する研究っていうのがあるんですけど、これどんな研究だったかちょっと教えてもらっていいですか。
はい。今からお伝えする研究結果っていうのは、両方インターネットで見ることができます。
そうですね。
リンクも貼るようにしますので、多分数字とかはなかなか耳で聞くだけでは分かりにくいかもしれないので、見ながら見ていただければと思います。
調査の概要ですけれども、まず2つ調査があって、少年たち、これ女性も含みますけれども、少年院では女子少年というか、少年に対する調査とその保護者に対する調査がありまして、
少年院にいる人、在院者って言うんですけど、少年院にいる少年591人と保護観察処分になっている少年274人、合わせて865人の少年たちとその保護者が700人になるんですが、その700人の調査があります。
調査で調べているのは逆境体験を聞いていくんですけども、いわゆる逆境体験って虐待のことだけを指しているんじゃなくて、いろいろ逆境体験の定義があるので、それちょっといくつかあるので教えてもらってもいいですか。
はい、まず逆境体験とは、正直に虐待や、ここですよね、機能不全家族との生活などによって困難な体験を経験することを指します。これをエースって言うんですね。
逆体の方はイメージしやすいというか、例えば家族から殴る蹴るといった体の暴力を受けたとか、もちろん性的な暴力を受けたとか、心が傷つくような言葉を言われるといった精神的な暴力とかなんですね。
機能不全家族との生活っていうところが、今からいろいろご説明をしていけると思うんですけど、例えば家庭内に違法薬物を使用している人がいたとか、これも逆体って言えば逆体なんですけど、とか家庭内に自殺を試みた人がいたとか、親が亡くなったり離婚したりしたっていう項目があるんですよね。
これは別にお亡くなりになることがイコール逆体なわけではもちろんないんだけども、その結果この先出てくるあの食事のところとか、お勉強をする環境とかそういうところに影響が出ているっていうような調査になっています。
で、それらの項目がいろいろあるんですけど、それが心身の健康とかハイリスク、飛行とかですよね、行動に影響しているんじゃないかというようなことが調査されています。
ちなみにわかりやすいところだけは先にお伝えすると、例えば調査対象の少年たちの6割を超える人たちが親御さんが亡くなっているとか、離婚しているとか、あと物理的な暴力を受けているっていう方が6割以上いたそうです。
心理的な精神的な暴力っていうのも4割以上いて、あと面前DVですよね。最近少し概念としてはっきりしてきた。ちょっと昔はあんまり気づかれてなかったと思うんですけど、親が片方の親から暴力を受けるっていう面前DVが3割超えみたいな数字は明らかに出ているということでした。
これね、ここで調査している面前DVって暴力を受けているってところなんですけど、それ殴る蹴るの話してますよね。
で、夫婦喧嘩のように殴ってないけど言葉で罵ってるのにも子供の脳の影響を与えてるって言われてて。
なんかちょっときついけど、お前なんもできひんやろみたいなこととかってことですよね。
腹的なこともそうだし、すごい言葉で罵ってるの。ステレオタイプに言うと男性から女性なんだけど、最近は逆も言われてて、女性から男性に対する言葉の暴力的なものを見て育つ子供たちっていうのにも結構影響を与えるって言われてるんですね。
それがどんどんね、実際自分が殴られているDVではなくて、目の前で繰り広げられているそういう面前のDVも、それなりに数字で出てくるようになったってことですよね。
これってしかもですよ、丸山さん。今言ってることって、たった一つが自分の身に起きるだけでもかなり辛いと思うんですけれども、複数重なることがありそうな項目ですよね。
そうですね。整理されている研究者の方もいてて、2つ以上重なってるっていうのもあるし、3人に1人が4項目ぐらい該当してるっていう調査もあって、1つが該当しますよっていうレベルじゃなく、複数該当する少年が多いっていうことがわかってきてるんですよね。
だいぶ辛いですね。結構辛い調査なんですけど、丸山さん、とりわけなんか気になる、こういう項目ご紹介しましょうっていうのってあります?
犯罪白書の方に割とグラフなんかが出てて、見ていただくのもわかりやすいかなと思うんですけど、とりわけね、丸山さんが気になった項目言っていただけたら。
いきますか。僕、ファミリーバイオレンス系とか、よくGをやりながら泣くんですよ。
それは丸山さんのいいところだと私は思ってるんですけど。
で、さらにこのエースのせいでですよ。公演でエースに触れること時々あるんですよね。
ついにファミリーバイオレンスだけではなく、これもファミリーバイオレンスの範疇ちゃ範疇かもしれないんですけど、泣くんですよ。この手のテーマを取り扱うと。
なので、さっきもバッサリカットを使えないところも涙が出てたんですけど。
いきますか。例えば気になるのは、いろんな項目があるんだけど、平日の食事の頻度調査とか。
数字をお伝えしますね。まず平日の食事の頻度。これが少年院の在院者の方の中で、ほぼ毎日3食食べるっていうやつね。
ほぼ毎日3食食べるって方が、少年院にいらっしゃる方達だと32.8%。保護観察の方達だと53.5%。
これが多期間等で調査されてるっていう数字らしいんですけど、他で調査をするとほぼ毎日3食食べる人が86.1%になるんですね。
この差ですよね。ちなみに家族との夕食の頻度。毎日3食に似てるというか、同じグループの食事の話とした時に、家族との夕食が少年院に在院してる人は13.6%がほぼ毎日。
これが保護観察の人になると42.2%になるんですけど、多期間の調査だと58.0%になるんですよね。だから少年院に入ってる方、毎日3食食べてなかったり、家族との食事があまり取れてない。夕食だけですけど、ここに数字出てるのは。
でもだいたい夕食以外を家族とそんなにいつも食べないですよね。私たちもね。 一般的にね、仕事行ったり学校行ったりして、給食食べたりするからね。それも含めても、毎日3食食べてるっていうのが少年院在院者では3割ぐらいだってことでしょ?
そうですよね。育ち盛りの子供たちですもんね。我々じゃないですもんね。
そうですね。っていうのがまずだから毎日ご飯は3回食べるんですよ。意図的に食べないのはまだしも、子育ての段階で朝昼晩ご飯を食べるっていう習慣がまず家にはないっていうことだし、親とご飯を食べるっていう習慣もほぼないっていうような子がすごい数出てくるっていうことなんですよね。
この番組で何度かお話ししてる、私が想像する家庭、実家とかお父さんお母さんみたいな、私の想像しているものと違う状態を想像する人がいるってこと自体も知らないこともあると思うんですよね。
みんな同じ実家といえばこうやろうみたいな。親に聞けばいいやんとかさ。そういうの自体がこのくらい差あるんですよっていう話ですよね。
そう、これだから食事とっただけでこれなんで、いろんな項目出てくるんですよ。この調査にね。
そうよね。勉強する習慣つくためには家に机いりますよね。
そうなのよ。
物理的にさ、まず。
そうなのよ。そうなのよ。
そして、時間もいるよねって思いました。
例えば、ほら、映画のアンのことの、あの部屋で、勉強するスペースってどこなんてなるだろう。
教科書と筆箱出せないよね。
そう。で、いたらいたで母親から、体売ってこいって言われるわけだよね。
お酒取ってこいとかね。
だからね。
そうよね。だからどんどん差が空いてしまうというか、中二で空いた差が、急に高二で埋まりはしないわけですよね。
そうだね。
加速度的に差は空いてしまうので、ということですよね。
このまま話すると丸山さんがどんどん苦しくなるんですけど、
私もう一個気になるやつ見つけた。
いきますか。なんか削り取ろうとしますね、僕の精神を。
さっきほら、ちょっとおっしゃった学校行事の参加のやつ。
あれが、子供の学校行事などに親が参加するっていうのができないっていう回答した人が1.8パーとか、
1.8パーって少ないかなっては思うかもしれないんですけど、例えば塾に通わせる、これが12.1パーになったり、
習いごとに通わせるとか10.5パーとか、結構1割ぐらい。
1年に1回くらい家族旅行に行くっていうのだとできないって言った人が16.2パーとかってなってきて、
これ、それは旅行に行かなきゃいけないわけじゃないし、もちろん。
塾に行かなきゃいけないわけじゃないけども、いろんなこととの重なり合いですよね。
で、こう経験していく。子供の時にどんなことを経験しながら大人になっていくのかっていうところも、
そういう視点もあるなってすごい思ったんですよね。
これね、今言ってくれた数字っていうのが、これまたホームページに出されると思うんですけども、
これ、子供の経験の欠如のところで紹介されているものの、今教えていただいたんですけど、
これは各項目で経済的にできないって回答した人の数字なんですね。
そうか、そうですね。
なので、他の理由でできひんのがここに入ってなくて、
本当はやってあげたいんだけど、経済的にできないっていうのがここに出ているのもあるので、
だからこれだけでイコール、例えばお誕生日のお祝いをするのが1.1%だったっていうのは、これ経済的にできない人がこうだったっていう数字だから、
他の理由もあるんで、だから虐待だったとかネグレットだとかの中の1の経済的にできないって回答したのがこの数字だったので、
ちょっとこの数字見るときはちょっと要注意なんだけど、ただ事実なんです。おっしゃる通り。
確かにこれ、保護者に聞いてるから、この調査に答えてくれるようなご家族だけが答えた調査結果ですね。
そうですね。
だから子供さんたち本人たちに、誕生日のお祝いしてもらったことありますか?とか聞けば、さっきのご飯毎日食べないよとかって人が、誕生日とクリスマスだけちゃんとやってますっていうのって、ちょっとそうじゃない可能性も結構ありますよね。
なので、正直逆境体験のことを考えるときに重要なのは、いわゆる虐待的な、身体的性的ネグレットみたいな、攻撃的だったり無視することで傷つけるみたいなだけじゃなくて、
親はちゃんとやってあげたいと思ってるんだけど、親の経済的状況とか、さっきのヤングケアラーの問題とか、いろんなこう生活がうまく回らないみたいなところの経験をしてるっていう子も含むっていうところ。
っていうのが大事だし、経済的な理由っていうのは、何なら親は一生懸命働いて、昼も夜も違う仕事を持って、生活を何とかしようと思って一生懸命働くんだけど、経済的にやっぱり立ち行かなくなっていって、子供の経験の欠如につながるっていうのも含むんですよ。
よく分かる虐待だけじゃなくて、ここにはそういう子供の小児期の逆境体験っていうのも含んで考えないといけない概念なので、それも含めて今日はちょっと考えたいと。
そういう苦しい体験、それを逆境体験というわけですよね。虐待にとどまらない逆境体験と、今回は少年院の調査だと思うので、非公ですよね。非公行為っていうのはやっぱり関係性はあるっていう結果なんですよね。
そうね、だからイコールじゃもちろんね、そこまで言い切れるかどうかは悩ましいですけど、少なくとも言えることは、いわゆる内閣府でやってる一般的な子供たち、逆境体験の調査をしてる一般の数値では、逆境体験はないです、一つも項目が当てはまらないですっていうのは75.5%だったんですよ。一個も当てはまらないが75.5ね。
だけど少年院調査だとエースを有する少年院在院者は86.3%あって、当てはまる方が86.3だった。一般の方は当てはまらないが75超えてた。少年院はエースを有するのが86.3、保護観察で言うと56.5がエースに当てはまるって言ってたから、
まあ何かしらもうちょっとね、相関関係詳しく具体的にやっていけば何か出てくるかもしれないですね。
なるほど、何かこういうことがあったら飛行するっていう話じゃないけれども、今実際少年院に行かざるを得なくなっている子供たちの8割超えの人たちがこのような経験があると、逆境体験があるってなれば、少なくとも少年院ではやっぱりそのそこへの処遇というのか、そういう逆境体験がある子供たちだっていうことを踏まえて対応しなくちゃいけないと思うんですよね。
だって実際80何パーセントがそうなわけだから、その辺のところちょっとお話しいただけることありますか?少年院の中でこの調査がどんなふうに受け入れられているかとか。
例えば、さっき言ってた法務総合研究所の調査とか、犯罪白書の特集でどういうことを言われたかというと、男子少年と女子少年とで特徴がちょっと違うという話が紹介されてて、
例えば、非虐待の体験を有する少年院在院者、男子少年のほうの特徴としては、例えば他の話題では落ち着いてやり取りできるんだけど、
家族の話題になると途端に表情が暗くなって、感情のコントロールが効きにくくなるとか、保護者に対する不満や怒りとか、異動理とか、恨みなどをブワッと爆発させる傾向があるとかね。
あとはね、自己肯定感がかなり低いなんて、自分なんてどうせ全然ダメなんでとか、すぐ自己を卑下するとか、
あと全然前向きな意欲を持たない、頑張ってやっていきますみたいな気持ちは全然持ちにくいっていうのが体験している男子少年たちには多いっていうご男子的特徴があるっていうのが紹介されてたりとか、
今度女子少年への特徴っていうのは大きく2つ示されてて、そもそも安定した関係性を職員とその女子少年で築きにくい、とても難しいって言ってた。
特定の職員には仮にものすごく親和性を持って、すごく仲良くなって心理的距離を縮めたりするんですって。
これがまた今度極端にその特定の職員にだけ近くなりすぎて、その職員が自分の思っているような望むような行動、言動を取ってくれないときが、職員からそういうのが得られないときは途端にその職員に対しても攻撃的な態度に出がちとか、
あとは抱えている問題が複雑で、1個の何かがあるっていうよりは家庭内での虐待体験ももちろんなんだけど、さらに学校でのいじめとか、他のところでいじめ合ってる、精神的に不調で自傷行為があって自殺起動歴が結構あったりとか、そういうのが女子少年の特徴として今回の調査で分かってきたっていうのが出てた。
これですよ、想像するだけでも当然受けてきた虐教体験をカバーし、もともと少年院って育て直しとかっていう視点は当然あると思うんですけど、その一方でですよ、これっていうのはやっぱり非公をした結果そこに入ってるから、ある程度期間も決まってたりとか、
そうね。
なんかずっといていいよっていう施設ではないし、
そうなのよ。
もちろん少年への処分っていうのは保護処分だから、罰じゃないとはゆえ、とはゆえ、非公の結果そこに被害者がいたりとか、違法行為があったよねみたいなこととのバランスが法務教官の方たち大変ですね。
だって今言ってる虐教体験の処理機能、ケアをして将来安定できるようにっていうのって別に少年院の仕事というよりは子育てというか、児童福祉的な観点でしょ。
そう感じるんですよ。
ですよね。それ全体に背負わないといけない問題なんだけど、たまたま非公をしたとかっていうところに光が当たったから少年院に来て、調査したらこの子たちはそういう傾向があったってわかっただけで、
ミノミクさんが言う通り、これは期間決まってるし、そこでできることって限界があって、だけどその範疇大幅に超えてますよね、この子供に対するっていうのは。
そうなんですよ。もうその、ただでさえもですよ。ただでさえもその若き年代の子供さんを育てるっていうのは結構いろいろなことがあると思うんですよ。反抗期だからし。
そうね。
苦労するわけじゃないですか。その人たちをですよ、たくさん集めて、集団である程度この人たちがこれから先、健やかに大人になるように育てていくっていうのを司法の分野としてしているって相当なことですよね。
われわれに語彙力がなさすぎて相当なことですよねって不安となってるけど、今重要なポイントが1個あって、ご家族をって言ったんだけど、これってねこの調査でわかってきたのって大事なポイントがまだまだあって、エースを有する少年たちの支援は大事なんだけど、ただ本人の問題だけじゃないっていうか、本人の努力だけではもうどうしようもできない課題が複合的に含まれてるんです、ここには。
どう考えてもそうですよね。だって子供なんやから。
で、これを収容されてる期間でとか、この短期間で根本的な解決は図らない。まあまあ無理なわけです、そもそもからして。
さっきマリアムさん言った通り、司法の役割じゃないように思うよね。
そう、で、社会の中では依然としてですよ、非公に至るリスクは抱えて生活していくことになるわけです。さっきのね、経済的な問題がどうこうとかって言うと、もうこれはご家族だし社会だし、その少年以外が抱えてる問題を少年も背負ってるわけじゃない?
そうですよね。
となってくると、保護者もサポートしてとか、社会もサポートしてみたいな見方が必要があるし、さらに言うとですよ、その保護者自身もその親から暴力体験があったり、精神疾患があったり、経済的な困難の中で育ってきたり、サポートを得られないで育ってきたりっていうのがあって、その子が育ってるっていうのもあるし。
そう思います。
そう。こうなってきたらですね、少年院だけで頑張ってねっていうのは、岡戸違いというか。
そうするとやっぱり、もっと前にって話ですよね。当然今少年院にいる人たちに対しては、それはできる限りのことはもちろんすると思うけれど、社会の中でもっと何かをしましょうって、すごいありきたりに聞こえる結論なんですけど、でもやっぱりそうなることですよねこれ。
そう。
出てたその子供の時の、例えば別にヤングケアラーの子供が非公をするって言ってるわけじゃない。
違うよ違うよ。
違うんだけど、ヤングケアラーの経験が逆境体験として人生に影響を与えてしまうことがあるのであれば、そうじゃないそこをどうにかカバーしましょうって話だもんね。
だって同じ体験したけどもちろんハンザー非公しない人たくさんいるわけで。
そうなんですよ。
俺がやらへんねんからあいつらがやるのは甘えっていうのも違うんですよ。
と思う。
その人たちが頼れるところがあったし、相談できる人があったし、そっちに進まないきっかけがあったんです。
そうじゃない人もいるんだから、その人たちがそういった道に進まないようにどうやって社会全体でケアするかって話なんだよね。
まあここでですよ。じゃあ社会でこんなことしたらいいんじゃないか、あんなことしたらいいんじゃないかっていうのも、言うとねいろんなところがいろんな取り組みしてるじゃないですか。
だから私あの一個ずつぐらいほらこんなんどうっていうのを言い合いっこすんなどうかと思うんですけど。
いいですよ。例えば妊娠分かった時とかに母子手帳をもらいに行きますよね。
はい。
でここでいろんなサポートが、クーとかシーからその後の様子どうやっていうのを訪問したりとか。
うん。
三前にねまずね。
はい。
で生まれたら生まれたで届出があって、その後どうですかって言って。
はい。
でやっぱり家の中の様子を見たりとか。
うんうん。
お子さんの様子見たりとか。
うん。
でまあ若いお母さんお父さんの様子を見て。
うん。
でそこでちょっと要注意というか、これはちょっとケアが大事な人なんじゃないかなっていうのを見守りつつ。
うん。
何かが起きてから介入っていうんじゃなくて、例えばね産後鬱になって。
はい。
でちょっと放置してしまって。
はい。
ネグレクトになってとか、そのまま2人とも体調崩すっていう、もっともっと前に。
うんうん。
なんならもっと生まれる前から。
はい。
こうタッチしてって。
はい。
そういう人たちはちょっと不安あるかなないかなっていうのをチェックしていくっていうのは、市とか区は取り組んだりしてるので。
はい。
まあそういう地道な作業。
いや、すごい大事ですよね。
うん。
あの日本って基本申請制だから。
うんうん。
福祉とかね。
福祉とかって、私さっき分かったみたいにネグレクトになって誰かが来るんじゃなくて、その前にですよね。
うん。
じゃあ私も1個言いますね。
はいはい。
そういうすごく前にって話ではないんだけど、私聞いてそれはあり得ると思ったのが、水道料金が止まったときに担当してるのは水道局じゃないですか。
公共料金が止まったときに、いろんな個人情報の壁を乗り越えて福祉課に情報を提供する。
これは多分屋の課なんだけれども、自分たちの自治体で暮らしている人の何らかのそれはシグナルです。
明らかに水道が止まるとか電気が止まるってそういうシグナルだから、福祉に提供して福祉課が行くみたいな、そういう連携とかも待ってなくちゃいけないわけじゃないし、ちょっとでも早い方がいいから、そういう連携とかどんどん広がったらいいなって思いました。
これでまたちょっと泣きそうな話を思い出したんですけど、都営とか県営住宅の家賃が滞ったから、出てってくれっていうのがむしろ市とか区とか県とかが言ってしまって、そこでやっぱり払えへんくなって貧困のまま無理真珠測るっていう家族の話とかも聞くので。
それ止めれますもんね。
そうなの。
絶対に方法はあるはずなんですよ。
そうなんです。
だからそっちの方向じゃなくて今言ったように、ちょっと払えてないけど何か問題が発生したかなっていう視点で介入できる。もちろん一生懸命されてる福祉の方たくさんいるのも知ってます。
もちろん。
それはそうなんだけど、そっちじゃない方向にやっぱり進んじゃってそういう悲しい結果っていうのもあったりするので、何なら早い段階でそっちの視点も含めて経営ができたらいいなっていう思ってます。
さてここで犯罪学をもっと身近に感じてもらうために、犯罪学の観点からエンタメを見ていきたいと思います。
今回は津村きっ子さんの水車小屋のねねです。
水車小屋のねねは18歳と8歳の姉妹が身勝手な親から逃れて姉妹で生きることに決めて出会ったのが、鳥の世話若干と書かれたお蕎麦屋さんの求人なんですね。
で妹とそのお蕎麦屋さんに面接に行って、その時は妹はついてきてただけだったんですけど、姉のりさは、りっちゃんさ私と来るって妹のりつに聞くんですね。
でりつはその身勝手な色々と課題のある親のとこにいるのか、10個離れたお姉ちゃんのとこに行くのか悩んで、年齢が10歳離れているからギリギリいいかなと言って、お姉ちゃんと一緒に引っ越すことにします。
で2人で引っ越した先で共に過ごすことになったシャベルトリヨームのねねとねねに見守られながら助け合い支え合う人々の40年を1981年から2021年まで10年ごとに描く長編小説ですね。
これはですね普通の人々が織りなす希望と再生の物語となっております。
なるほどちょっと作品の説明いただいててプラスで何なんですけど、なぜ今日これを取り上げたいって思ったんですか。
そうなんですよ。あのですね3つ言いますよ。
どうぞ。
まず。
これやっぱりさすがにあれですか南口さんシーズン3に入ってたからですかね。
シーズン3の南口最初のアシスタント回ですので。
なるほど。
いつも通り3つで。
3つで行くわけですね。
伝えたいと思います。
お願いします。
まず1点目はこの2人は昨日不全家族で育つ子どもたちなんですよね。
で今日のテーマであるエースのお話とつながるんだけどそれだけじゃなくてこの2人だけじゃなくて外国から働きに来ている人とか家族内の犯罪があった家の子どもとかも登場するんですよ。
だからすごく1人1人の持つストーリーが私たちが考えてきたこと考えていることにつながっているのが1点目。
で2点目これ帯に登場人物のある人のセリフが書かれてて誰かに親切にしなきゃ人生は長く退屈なものですよって言うんですよね。
これ誰かが誰かを救おうとするストーリーじゃなくてちょっとずつ他者に親切にするっていう話なんですよ。
助けてあげるとかじゃなくてちょっとずつ親切にする。
それがすごくいいっていうのが2点目。
で3つ目にお蕎麦が美味しそう。
いいの来ましたね最後に。
美味しいものを一緒に食べる。
でこれさっきの調査でもご飯を食べるって話出てたじゃないですか。
一緒にご飯食べるって大事。
でそれって多分家族じゃないといけないってことじゃないと思うんですよ。
そうなんです別にね。
いろんな事情はみんなにあるから。
だけど美味しいお蕎麦を一緒に食べることで希望が湧くお話なんですよね。
これ3点。
でつむらさんの本ってすごいスーパーヒーローとか出てこないし、めっちゃ大事件も起きないし、すごいかっこいい人とかも特に出てこないんですけど、
まず人に意地悪をしない。
そして自分の機嫌は自分でとる。
それから人の悪意に飲み込まれないってことを。
なるほど。
彼女はずっと書いてると私は思ってて。
意地悪を広げる側には立たない決意。
っていうのを笑える材料でずっと書いてるんですよ。
笑える材料で書く?
だって喋る用務がほぼ主役ですよこれ。
主役そっちなんや。
喋る取りがめっちゃ重要とか。
他の本でもとりあえず何かあったら集まってうどん食べるとかっていう話がね。
これ選挙の話を書いてるんですけどとかあるんですよ。
ここ蕎麦じゃなく。
蕎麦じゃない。それはうどんだ。
それはうどんだ。
とか何かあったら会社の裏で持ってきた皿めっちゃ割ってるとか。
笑えるんだけど。
いろんな悪意を自分で止める、広げる側に立たないっていうのを
彼女は書いてるんじゃないかと思って。
私大好きなんですよ。
ちょっと南口さんの生き方にもリンクするんじゃないですか。
なんか負のオーラを南口さんで止めようとしますよね。
すごくね憧れてる。
だから私蕎麦さんの書く本のメッセージって本当に
私もそうありたいっていつも思う。
誠実であるとか。
そうか。今年こそじゃあやっぱり起き上がりこぼしですかね。
たまには起き上がらへんやつがいいよ。
なんで?
いや、いつも起き上がりたいっていうのもさ。
たまには寝ておきたい時もあるやん。
あるあるある。
だからそういう起き上がりこぼしを作れる技術が我々に身についたら作ろう。
たまに起きへんやつ?
そう。
へこまへん?
確かに。
コロッポテってなったらどうした?ってならへん。
ちょっとやっぱりこの話もう一回話し合った方がいいと思う。
まるまさん、締めますよ。
はい。
南口さんに解説してほしいエンタメ作品がありましたら、番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください。
さて、この番組では感想や質問、リクエストなどをお待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
Xではカタカナでハッシュタグ、罪な話をつけてポストしてください。
ここでメッセージをご紹介します。
Xでポストしていただきました。
第46回の配信。
あなたと保護士が作るお帰りの場所にいただいてます。
保護ちゃん、サラちゃん、思ったよりわかりやすく悪だった。
タバコはともかく、そんなファッションもいいと思うよ。
クジラ先生は所広すぎだろ。
アシカ親方は飛び職ではないだろうな。
保護ちゃんが草刈り窯持ってるから園芸食かなっていただいてて。
リンクでね、保護ちゃんの仲間たちが載ってるページをリンクしてたから見てくださったみたい。
細かく見出すと好きなのはね、サラちゃんが悪さしてる頃の特効服にイワシ命とか書いてあるのよ。
ぜひね、その辺も見てほしいな。
もう1回みんな見てほしいですね。
メッセージありがとうございます。
最後に大切なお知らせがあります。
第1回目から48回目まで毎月第2・第4火曜日に配信してきた
マルちゃん教授の罪な話ですが、今後は毎月第2火曜日にポッドキャスト番組として配信。
第4火曜日はYouTubeライブでリアルタイムなお話をしていこうと思っております。
YouTubeライブはアーカイブとして残していきますので、ぜひそちらもご視聴いただきチャンネル登録よろしくお願いいたします。
YouTubeライブではポッドキャストで話しきれなかった内容や参加してくださった皆さんの質問にお答えしていきたいと思っています。
ぜひリアルタイムでのご参加もお待ちしています。
またノートも始めました。
こちらもぜひフォローしていただけると嬉しいです。
私が所属する一般社団法人刑事司法未来でも犯罪学や刑事政策について発信しています。
刑事司法未来で検索してみてください。
それではまたお会いしましょう。
お相手は丸山康裕と南口文でした。