名古屋テレビのハピキャン事業
はい、こんにちは、徳力です。今日はですね、名古屋テレビさんのオギアハギのキャピキャンっていう番組が、実はネットメディア時代のテレビの新しいビジネスモデルの成功事例なんじゃないかということで、ちょっとご紹介したいと思います。
元ネタは、スクリーンズっていうメディアですね。テレビ系の話題が結構深く紹介されたメディアでよく見てるんですけど、元ネタのタイトルはファン作りのために本質を意識したコンテンツ作りを、名テレがキャンプコンテンツを中心に多学的に取り組むハピキャン事業となっている。
名古屋テレビって名テレって言うんですね。僕が名古屋にいたときそういう言い方してたかわからないですけど、これすごいなと思ったのは、ハピキャンっていうウェブメディアが月間200万ユニークユーザーって言ってるらしいんですよね。
これと連動しているのがオギヤハギのハピキャンという、2019年4月からレギュラー放送している名古屋テレビの番組で全国27局36都道府県で放送されているそうですけども、ハピキャンについての名古屋テレビさんのスライドがあるんですけど、これ本当に理想的なメディアのポートフォリオだなと思って。
テレビ局がオギヤハギのハピキャンという番組をやってるんだと当然それが中心にあると思いきや、あえてスライドでは一番上にウェブメディアのハピキャンを書いたんですよね。アウトドア初心者のための記事メディア。
それの映像の配信先としてテレビ番組もあるし、YouTubeのハピキャンチャンネルもあるっていう。それとeコマースとイベントが組み合わさって複合型アウトドアメディアとして運営してますよっていうインタビュー記事がスクリーンさんに出てます。
これね本当に理想だと思うんですよね。私もロジャードSNSとかソーシャルメディア界隈のマニアックな人間なので、結構昔からテレビ局さんに勉強会とかで講師で呼んでいただくことがちらちらあったんですけど、
そのたびに僕はテレビ局っていうのは地上波っていう巨大なオウンドメディアを持っているので、それを使って自分たちのコンテンツとかメディアの告知をすればいいじゃないですかっていう話をよくしてるんですけど、テレビ局の方からすると自分たちの宣伝に自分たちの枠を使うっていう発想はあんまないみたいで、なかなか理解していて、僕の伝え方が悪かったかもしれない。
伝わらなかったんですけど、これも理想だと思います。どうしてもテレビ局の方は自分たちの番組を毎日毎日埋めて、終わったら次、終わったら次って、それをやってないとテレビのコマーシャルを取れないから、収入を上げられないからっていうのはどちらかというとフローの作業をしちゃってるんですけど、こうやっていかにストックにするかすげえ大事だと思うんですよね。
長谷テレビさんはもうこのキャンプメディアをやるって、多分テレビ局の方からすると従来だと発想しないと思うんですけど、普通にシンプルにキャンプメディアをやるっていうのを考えて、その中にテレビ番組が位置づいているって、これテレビ局の人しかできないんですよね。
スポンサーからすると15秒に退金を払っているにも関わらず、テレビ局の人たちってある意味自分たちの放送額で、コンテンツで毎日宣伝をしている状態なんですよね。
でもフローだからその番組の瞬間しか視聴者とテレビ局の接点って生まれないんですけど、こうやってウェブ側に自分たちの場所を作ることによって継続的な接点できちゃうんですよね。
そうすると、実はこのホギハギのハピキャンのテレビ番組自体が壮大な長尺コマーシャル。コマーシャルって言うと当然先生側の人たちはこれは広告じゃなくて番組だって話になると思うんですけど、構造的にそうなるんですよね。
ハピキャンのウェブメディアと継続的な接点
僕ちょっとこのハピキャン自体の番組はほとんど見たことがないんで、どんな番組か知らないですけど、やっぱりそのキャンプが好きだからハピキャンを見ていて、これ素人向けの番組だそうなんで、そうすると素人の人たちは当然それ以外のキャンプ情報も知りたいはずで、番組を見てキャンプについて知らなかったらキャンプって検索するわけですね。
で、まだだったら他のメディアに行っちゃうんだけど、ハピキャンはちゃんとハピキャンのウェブメディアもあるから、ハピキャンのウェブメディアに来てくれれば番組の中で紹介してるのと同じ延長で、ちゃんと記事コンテンツもあるし、YouTubeで動画、過去のアーカイブも見れるっていう。
月間200万余裕ですかね。しかもYouTubeのチャンネル登録者数も26万とか超えてるんで、このポートフォリオが素晴らしいと思います。
すでにこれ明らかにうまくいっていて、ウェブメディア側を見るとジムビームのアドとか入ってるんですよね。結構アドたくさんあるんですよね。スマートモバイルプロジェクターとか。
これ多分テレビの広告収入とは別のウェブメディアの収入も入っているはずで、しかもECの売り上げもあり、イベントをやることになってイベント収入も得られるっていう。
これ本当そのメディア事業ですよね。そのキャンプメディア事業。番組っていう単体ではなくて、名古屋テレビがキャンプメディア事業をやるっていう。
このパターンはね、多分テレビ局は本当に真剣にやっていった方がいいと思います。その力絶対あるので、結局過去のテレビ番組でもアーカイブ全部見ればすごいいろいろ情報が溜まるコンテンツとか、ストックとして意味があるものっていっぱいあるんですけど、
やっぱりテレビ局の収入のメインがテレビコマーシャルだから、テレビコマーシャルのために作るっていう順番になってたと思いますけど、インターネット自体はストックにいかにするかが本当に肝だと思うので、
このパターンが増えてくると本当にテレビ局が改めてコンテンツのキングであるっていうのが再確認されるサイクルに入るんじゃないかなって。
多分ですけど、スポンサー企業もこれをやりたがるようになると思うんですよね。今の一社スポンサーと番組と広告って基本的にほぼ連動してないケースが多いと思うんですけど、
最近だんだん深夜番組でスポンサー色が強い番組なんかも出てきてますけど、あのパターンを当然スポンサーからしたらやりたいんですよね。
テレビ局の映像制作力によってコンテンツが作られて、それを自分たちのある意味その啓発にも使えるみたいな。
料理番組とかね、料理レシピサイトと連動みたいなのはやりたいはずなんで、
ここら辺がコマーシャルとスポンサーと番組の境界線をどう作るかっていう問題は当然編集と広告の分離っていう問題もあるんですけど、
でもそこをうまくステマにならないように切り分けてやれたら、やっぱり地上波もある動画を作れるメディアとしてのテレビ局の価値っていうのはネット時代に確実にでかくなると思いますね。
本当は日経テルト大学とかも多分そのサンプルの良い一つになったんじゃないかなと思ったりしたんですけど、
実は名古屋テレビとかでこういう取り組みをされてるっていうのを全然知らなかったので面白いなと。
他にも地上波局ありそうですよね。
ぜひ皆さんの地域でこんな面白い番組あるよっていうのがあったら、ぜひコメントやツイートで教えていただけると幸いです。
今日はありがとうございます。