こんまりメソッドの重要概念「ときめき」
今日、伊藤穰一さんのポッドキャスト、 Joi Ito's Podcastというのがあるんですが、それを聴いていましたら、
こんまりさん、片づけコンサルト担当の近藤麻理恵さんとの対談が配信されていまして、
これを聴いたんですけれども、 みなさんこんまりさんって知ってますでしょうか。
このこんまりさんという方は、 独特の片づけメソッドでとても有名になり、
日本だけではなくて海外にもその方法を広めて、 現在はアメリカに在住されているようですけれども、
そのこんまりメソッドの重要な概念は、 ときめきなんですね。
片づけるときにはやはり物を捨てないといけないんですが、 なかなか人は物を捨てられませんね。
その物を捨てるか残すかの基準は何かというと、 その物に対してときめきを感じるかどうかということだというんです。
ときめきを感じない物は、それは自分の身の回りからなくしてもいい、 そういう考え方なんですね。
もちろんずっと愛着を持って身の回りに 置いていた物などもあるでしょうけれども、
でももし今それにときめきを感じないのであれば、 それはもう今の自分には必要ない物だということで、
手放していいという、そういう考え方なんです。
このときめきを感じるかどうかということは、 何かを判断する上で非常に大事で、
これは人生全般において応用できるような、 そういう感覚ではないかというふうにこんまりさんは言っているんですね。
そういう話をしていましたら、対談のホストの伊藤穰一さんが、
伊藤さんはアメリカの大学で長らく仕事をしていた方ですけれども、
MITの1年生のアドバイザーをやっていたときの経験を話していました。
それはですね、その学生はともかく大学では自分の好きなことを見つけて、 思いっきりやりたいというふうに言っていたようなんです。
しかし何が好きなのかと聞いたらば、分からないと。
自分はこのアメリカでもトップクラスの大学のMITに入るために、 趣味などもせずにですね、一生懸命勉強してきたので、
特に好きなことがないんだということで。
だったらば、いろんなですね、工科系の大学ですけれども、それ以外の科目もいろいろありますので、
アートとか音楽とかの授業をとってみたらどうかというふうにアドバイスをして学生はそうしたそうです。
そうしたらですね、その学生は自分は映画に興味があるということに気づいたということで、
もうMITを辞めて、その映画芸術で有名な大学の方に転学をしたという、そういう話を紹介した上で、
伊藤さんは日本の大学では、
そういったときめきとかワクワク感とかですね、そういうものを殺して、ともかく
好きでもないことを、言われた通り、きちんと行うということが重視されていると。
今、伊藤さんは、千葉工業大学の学長されているようなんですけれども、
ときめかないことはやらない
その自分の勤める大学の学生を見てもそういうことを感じているのかなというふうに思ったんですけれども。
で、この話を聞いて、私も本当にそれ、同感なんですね。
自分がときめきかないこと、あるいはワクワクしないことを、我慢して無理してやるっていうのは本当に良くないことだというふうに思っています。
一般的には、好きなことばかりやっていないで、好きじゃないことも、我慢してやらないといけないなどとよく言われるわけですよね。
けれども、私はそうではないと思うんです。
なぜ、好きじゃないことをやってはいけないのか、やるといけないのかと言いますとですね、
それは、近藤麻理恵さんの言うときめき感覚というものが鈍るということですね。
つまり、あらゆることに中途半端に、そこそこ興味を持つようになっていくわけですよね。そうしないとできないですから。
最初は、全然興味がなくて面白くもなくてやりたくなかったけれども、まあ何とか我慢してやっているうちにそれなりに興味を持つようになった
という場合ですね。じゃあ、もともとものすごく興味を持っていたことと、それからそこそこ興味を持つようになったことと、
区別がだんだんつかなくなってくるんですね。つまり自分はあらゆることについて、まあそこそこ興味がある、やればそこそこできる。
けれども、じゃあ自分は本当に何が好きなのか、何が得意なのかって考えたときに分からなくなってしまうわけですよね。
ですので、ときめかないことやワクワクしないことはむしろやらない方がいい。できなくていい。
その方が自分が本当にやりたいことというものがよくわかるようになるんじゃないでしょうか。これは例えて言えば、家の中にですね、
本当に好きなもの、ときめくものと、それからあまりときめかない、どうでもいいものが、混在して雑然と散らかっていたら、
その中でどれが本当に自分が好きなのかってわかりませんよね。埋もれてしまいますから。
それと同じなんじゃないかなというふうに思います。ちなみに私今自宅でしゃべってるんですけど、自分の部屋を見渡してもですね、
自分のときめくものとときめかないものが完全に混在して雑然と散らかっているので、これは良くないなというふうに改めて思いましたけれども。
ということで、今回のエピソードのタイトル
「自分は何が好きなのか分からない人へ」のアドバイスは、
ともかくときめかないこと、あるいはワクワクしないことは極力やらない、というですね。
それがいいんじゃないかなと。そうすることによって本当に自分のやりたいこと、好きなことがわかるんじゃないかなと、いうふうに思いました。