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皆さん、おはようございます。
野菜がつなぐ人と人、ハーティッチファーム代表もとです。
本日も、農業で心も懐も豊かにするチャンネル、始めていきたいと思います。
この番組は、国内最大手エンジニアリング企業で、17年間世界を飛び回っていた企業戦士香川元文が、
40歳を機に脱サラ収納した経験をもとに、キャリア、農業、ビジネス、学びについて話すチャンネルです。
本日、第4回目の放送ではですね、うちの農園、ハーティッチファームの経営の柱3つのうちの1つ、
3つというのは、生産、販売、そして育農という3つの柱なんですけれども、
それの1本目の柱、
農業の基本と言えるような、生産の部分について、私の思い、考えというのをシェアしていきたいと思います。
ハーティッチファームの生産の特徴
まず1つ目のハーティッチファームの生産の特徴というのが、ナスの通年栽培を行っているという点です。
父の代までは、メインは夏の間に栽培する、
露地栽培で行っている、
夏秋ナス、花秋ナスの栽培がメインになったんですけれども、私が農園を継いだ段階でですね、冬の間もナス栽培をできるように、ハウス施設を拡大しました。
それによって、夏は露地ナス、そして冬はハウスの中で暖房を焚いて温めながら、
栽培する、施設栽培のナスを生産することができるようになりました。
これはですね、1年中通して新鮮なナスを待ってくださっているお客様に、
うちのおいしいナスを届けることができるというのが、1つのメリットですけれども、
経営の面からいくとですね、
その従業員の方を雇おうと思って、
その従業員の方を雇おうと思って、
その従業員の方を雇おうと思ったときに、どうしても夏の露地ナスの栽培だけですと、
作業量のピークが夏だけに立ってしまってですね、
逆に冬に仕事がなくなってしまうというような状況になるもので、
せっかくうちで働いていただいている従業員さんを、
数年通して安定的に働いてもらうために、
ハウス栽培で、
ナスをさらに作ることで、冬の間も定期的に安定的に仕事を作ることができるというようなメリットもあります。
農業の基本となる土作り
そして2つ目のポイントというのが、農業の基本ともいえる土作りです。
ナスの栽培というのは、
これは各どの植物、どの生産物も一緒ですけれども、
ナスはナスで、
それ特有の窒素分、リン分、カリ分の必要な量というのが決まっているんですね。
なので、そのナスの栽培のために、
どれぐらいの肥料を投入する必要があるかというのを、
毎年栽培する前に、土の肥料分の成分がどれぐらい含まれているかという土壌診断をしてですね、
それに合わせて、
自分で窒素、リン、カリをどれぐらい入れるかというのを計算して、
必要な分だけの栄養素を入れるようにしています。
ここもですね、あまり肥料分を入れすぎると、
その植物がえぐみが出るというような現象も起きまして、
なので私としては、
できるだけ植物が自分の必要な分だけの栄養を吸って、
それによって甘みも増してくるような、
そういう栽培を目指しています。
なので、最低限必要な栄養素だけを入れて、
植物を育てるようなやり方、
そのためには、
ちゃんと植物が栄養を吸いやすいような土の状況を、
作ってあげる、
そういうことを意識しながらやっています。
そのためには、やっぱり土の中のですね、
生物環境、それを整えてあげる、
つまりは、微生物とかですね、
菌、土の中にいる、
そういう生き物たちを活性化させるような、
やり方を意識しながら土作りをやっております。
そのおかげもあってか、皆さんからは、
茄子の味が甘いとかですね、
というのをよく言っていただけて、
好評をいただいているかなというところです。
3つ目のポイントというのが、
逆に今度は土の中の話ではなくて、
その上に育つ植物自体の栽培管理ですね。
茄子の栽培管理の重要性
茄子の栽培管理というのが、
結構職人技に近いものがありまして、
もちろん、その枝に付く茄子の実の量というのも、
加減しながら、適化をしながらやっていかなければならないし、
その他にも、その実を太らせるための葉っぱの量というのも、
適度に保ちながら管理をしていかなきゃいけないんですね。
葉っぱが多すぎても、茄子に光が当たらないで、いい色が出ない。
ただ、葉っぱが少なすぎても、光合成をできないもので、
糖分を作れずに、茄子を太らせることができないというようなですね、
絶妙なバランスの葉っぱの量で管理することが必要で、
その技術というのをちゃんと身につけようと、今でも努力しているところです。
今年で、
5年目になるんですけれども、農業を始めて、
やっとその辺のバランスが、なんとなく分かってきたかなという状況であります。
なので、まだ日々、精進の日々ですね。
ただ、そういう技術的なところもそうなんですが、
本当に身につけたいなと思っているのは、
そういう植物、育てている植物の声を聞ける、
そういう耳、あるいはその見た目から植物の状況が分かる目、
そういうものを身につけたいと思ってますね。
そのために何が必要かというと、やっぱりその植物を、
本当に心を込めて、丁寧に育てていくっていう、
やっぱり態度なんだと思ってます。
具体的な例の話として、
実際にそれを感じたのが、3年前ですかね。
茄子栽培の競技会というか、地元のJAで開催している、
立ち毛共振会というですね、
茄子の栽培のその立ち姿、木姿のきれいさを競う大会が、
開催されているんですけれども、それに出品したことがありまして、
その時は私としては、最初、第1回目の出品で、
どうせ出るならば優勝したいということで、
そのシリーズは本当に一生懸命、その茄子たちを管理したんですね。
葉っぱの管理から含めて、畑の掃除、草の処理まで、
本当に一生懸命、我が子を育てるような、
本当そういう気持ちで、その茄子たちを育てたんですけれども、
結構その年は雨が多くてですね、
なかなかグズグズした天気の中で大変だったんですが、
その中でもちゃんと育てた結果、
その大会の日はですね、本当たまたまその日ぐらい、
前後数日の間、その日ぐらいだったんですけど、
その時だけ晴れて、その日差しの中で、
光を受けている自分が管理した茄子たちが、
本当光って見えたんですね。
本当笑っているような、キラキラして見えたんです。
そういうのも審査員の方々に通じてか、
私も本当その時思ったのは、一生懸命、
気持ちを込めて育ててあげたので、
本当その茄子たちが恩返ししてくれているような、
そういう風に見えたんですけれども、
その大会無事優勝できたんですね。
最優秀賞で県知事賞をその時取れたんですけど、
その次の年も挑戦しましたが、
ちょっと油断があったのか、
そこまで気持ちを込められなかったせいか、
優勝できず3位ぐらいに終わっちゃったんですけど、
その最初の年は気持ちを込めて育てた結果、
茄子たちが返してくれたんだなと、
本当そういうことを実感しました。
という感じで、本当、
心を込めて育てる、管理をしてあげると、
それに応じて、
きれいな実をつけてくれる、
おいしい実をつけてくれる、
というのを実感した体験でもあるので、
やっぱりそういう気持ちで、
自分が育てる作物を栽培管理していく、
というのが、
私の、
農業のやり方の、
基本となってます。
というように、
ちょっと3つのポイントで、
私が生産にかける思いというのを、
ちょっとマニアックだったかもしれないですが、
ちょっと話させていただきましたけれども、
明日からは、
また次の販売、
あるいは、
育農というのは、
次の2つ、3つ目のポイントというのを、
明日、あさってで、
話させていただこうと思います。
今日も、
最後まで、
お聞きいただき、
ありがとうございました。
ちょっとマニアックな話で、
すいませんでした。
ただ、こういう思いをしながら、
栽培管理をしている、
というところを、
感じていただければ、
幸いです。
それでは、
今日も、
いい1日を、
お過ごしください。
またねー。