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Next Conan's Hint MD Workman 海原愛です。
今回はお便りいただいてますんで、そちらをお答えしていこうと思います。
多分2つお答えできるんじゃないかなと思います。
1つ目、マグさんからいただきました。
こんにちは、志賀さんに質問がありお便りしました。
日本語で旅行に行くということがありますが、
旅行という言葉自体が旅に行くの略語と思っています。
旅行するならまだ良く、旅行しにどこどこへ行くならまだまだモヤモヤしないのです。
旅行に行くが頭痛が痛い並みのモヤモヤなのですが、正しい使い方なのでしょうか?
ということで、マグさんお便りありがとうございます。
こういった表現は探してみると結構あって、かぶっているということですね。
頭痛が痛い、痛いというのがかぶっているとか、違和感を感じるとか。
言語学ではこういった表現を重言とか重言という言い方をします。
そのままですね、重ねて言うということで。
正しい表現かどうかは僕としてはどうでもいいですけど、
世間一般ではこういった重言表現はかけた方が無難なんじゃないかなと思います。
嫌がる人は結構いるんじゃないかな。
こういう重言表現は程度の問題というか、結構日本語として受け入れられている重言というのもあって、
犯罪を犯すとか被害を被るとかいうのは漢字で書いてみたらわかるんですけど、
こういったものも重言表現なんですよね。
ただ旅行に行くに比べるとかなり受け入れられてるんじゃないかなと思います。
僕自身はね、旅行に行くもあんまりかぶってる感じはしないですね。
違和感を感じるは、漢という読みが一緒なので、これはかなり重言っていう感じがするんですよね。
当然個人差があるもので、マグさんみたいに行くっていうのがかぶってるって思う人もいると思います。
一言で言えば程度の問題で、旅行っていうのが旅に行くっていう単語、複合語になってるわけなんですけど、
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そういう複合語であるという意識がなければ、旅行に行くっていうのも世間一般に認められていたと思います。
もし日本語が無文字言語で書くっていう習慣がなかったとしたら、旅行に行くっていうのは別になんとも思われてなかったと思います。
なので今言ったように、複合語があまり複合語であるという意識を持たれなくなると、重言表現になりやすいと思います。
旅行っていうのを旅っていうのと同じように捉えてる人にとっては、旅に行くと同じように旅行に行くと言ってしまうと思います。
マグさんみたいに旅行っていうのが旅に行くっていう風に強く意識している話者にとっては、重言表現としてね、ちょっと引っかかるところがあるかもしれません。
今言ってる旅行に行く、頭痛が痛い、違和感を感じるっていうのは全部漢語の例ですけど、漢語以外でも重言表現は起こることがあって、
言語学だと特にサンスクリット語とか言う場合ですね。サンスクリットそれ自体で言語の名前なので、かぶってるんですよね。サンスクリットだけでいいです。
ハングル文字っていうのもそうで、ハングル自体に文字っていう意味が入ってるので、ハングルだけでいいんですね。
なので繰り返しになりますけど、重言表現になるかどうかっていうのは、その単語がもともと持ってる意味を話者がどれだけ意識してるかっていうのに寄ってると思います。
英語にも似たような表現はありますね。重言とは多分言わずに、普通同族目的語っていう言い方をするんですけど、
シングアソングとか、ドリームアドリームとか、普通就職要素がついたりするんですけど、日本語に限らずそういった例はあります。
こういう重言表現探してみるのも面白いかもしれませんね。
2つ目のお便りです。遠藤美孝さんからいただきました。ギフトと一緒にいただきました。ありがとうございます。
いつもためになる収録ありがとうございます。
目が滑るって表現は関西圏で使われる表現なんですか?
子供の頃から関東圏にずっと住んでいるので、あんまり聞いたことがないのですが、この間初めて聞きました。何かこの言葉について知っていることがあればよろしくお願いします。
僕自身は目が滑るっていう表現は使うし、意味も当然わかってますけど、あまり一般的な表現ではないみたいですね。
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この目が滑るっていう表現と知識差を調べてくれている人がいて、
これが2016年にツイッターでアンケート機能っていうのがあるんですけど、ツイッターで。
それをやっている方がいて、総票数っていうんですかね、答えた人が42,971票あるので、相当集まってますね、これ。
ツイッターで平蔵さんっていう方がやってるんですが、それによるとですね、地域差はあんまり関係ないみたいですね。
むしろ関西以外に住んでる人の方が知ってるっていうような結果になってます。
なので、関西方言話者だから目が滑るっていう表現を知ってるわけではなくて、そのツイートのリプライとかを見てると、関東在住だけど知ってるっていう人もいれば、関西在住だけど知らないっていう人もいるので、やっぱり地域差はないみたいですね。
ゲームや漫画で知ったっていうようなリプライとか、ネットスラングではないかっていうものもありました。
新しい表現であることは間違いないと思います。
現代日本語書き言葉均衡コーパスっていうね、通称小名言っていう日本語の小説なり、あとはブログとか、書き言葉を集めたコーパスと言われるものがあるんですけど、そこで検索してみると、目が滑るっていうのは一見もヒットしなかったので、少なくとも書き言葉では使われていなかったようです。
辞書を引いてみても載ってないので、オンラインの辞書とか新しいものだとあったりするんですけど、そういうことからもやっぱり比較的新しい表現ではあると思います。
が、あまり地域差みたいなものはないみたいです。
この目が滑るっていう表現について、まとめてらっしゃるブログのURL、概要欄貼っておくので、興味のある方はぜひ見てみてください。
以上、今回のトークはお便りに2通お答えするということでお届けいたしました。
時間が余ってるので、軽いお願いをしたいんですけど、この番組はもう2年ぐらいやってて、エピソード数も400本以上あるんですけど、
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ポッドキャストのレビューと評価っていうのが16件しかついてないんですよね。
もっとたくさん聞いていただいてるはずなんですけど、全然評価がついてないので、
もしこれをアップルポッドキャストで聞いてる方がいらっしゃったら、星をね、できれば5とかつけていただけたらと思います。
それとツイッターやらLINEのオープンチャットやらやってるので、そちらも興味のある方はぜひフォローなりなんなりしていただけたらと思います。
ではまた次回お会いしましょう。お相手はシガ15でした。